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2022年11月11日

Stroke誌:脳由来神経栄養因子がふえる運動

2022  11月  オーストラリア


BDNF(脳由来神経栄養因子)は、神経細胞の成長やシナプス機能亢進を調節するタンパク質で、脳卒中後の機能回復と関連すると考えられている。

脳卒中患者において、運動後にBDNF濃度が上昇するとする報告があるが、くわしい条件はあきらかになっていないのでメタアナリシスをこころみたそうな。

2017年11月3日

1回でBDNFが増える歩行強度がわかった


A single session of moderate intensity walking increases brain-derived neurotrophic factor (BDNF) in the chronic post-stroke patients.
2017  10月  ブラジル

脳由来神経栄養因子(BDNF)は神経細胞の可塑性をうながし運動学習やリハビリに不可欠なタンパク質である。

BDNFは脳卒中患者の長期の有酸素運動によって増加することがわかっているが 短い運動でも増える可能性はある。

そこで、1回でBDNFが増える運動の種類と強度をさぐるべく実験してみたそうな。

2014年7月28日

早期リハビリに適した運動強度がわかった


Gradually increased training intensity benefits rehabilitation outcome after stroke by BDNF upregulation and stress suppression.
2014  6月  香港

脳卒中早期の身体トレーニングは効果的なリハビリに欠かせない。しかし通常その運動強度は一定である。

リハビリ運動強度とその効果との関係を調べてみたそうな。


人為的に脳梗塞にしたネズミ60匹を運動強度別に次の4グループに分け、1回30分間のトレッドミル訓練を7日間行った。


*比較(なにもしない)グループ
*低速度グループ(5m/分)
*低速度から高速度に徐々に速くするグループ
*高速度グループ(26m/分)

訓練後の運動機能、血中コルチコステロンでストレス度、脳神経再生を促すタンパク質(BDNF)を測定、比較した。


次のようになった。

・徐々に運動強度を強くするグループで運動機能の著しい改善があり、

・同時に海馬でのBDNF濃度がもっとも高くなった。

・高強度グループではストレスレベルが非常に高かった。


徐々に運動強度を高めてゆくトレーニングは効果的でかつストレスも少ない。この結果は人に応用できるかも知れない、


というおはなし。


BDNF濃度
脳の各所でのBDNF濃度 グループ別


感想:

こういう結果になる理由として、運動のストレスはありすぎても なさすぎても良くないから、と考察している。

ほどほどの見極めが大切らしい。

2018年2月2日

亜麻仁油とってると脳卒中になっても安心?


The Neuroprotective Effects of Flaxseed Oil Supplementation on Functional Motor Recovery in a Model of Ischemic Brain Stroke: Upregulation of BDNF and GDNF.
2017  12月  イラン

亜麻仁油は抗酸化作用をもち DHAやEPAのもとになるω-3不飽和脂肪酸であるα-リノレン酸を豊富に含むことで知られている。

また、ω-3不飽和脂肪酸が不足するとBDNFといった脳の可塑性に不可欠な神経栄養因子も低下してしまうことが動物実験でわかっている。

そこで、亜麻仁油サプリメントを事前に摂らせておいたときの脳卒中の影響を運動機能と神経栄養因子の点からしらべてみたそうな。


亜麻仁油(0.8g/kg)または生理食塩水を毎日3週間 摂らせていたネズミを人為的に脳虚血にしたあと再灌流した。

24時間後の運動機能と運動皮質でのBDNF(脳由来神経栄養因子)とGDNF(グリア細胞由来神経栄養因子)の量を調べたところ、


次のようになった。

・生理食塩水グループにくらべ亜麻仁油グループの運動機能の回復はあきらかにすぐれていた。

・生理食塩水グループは脳虚血によりBDNFとGDNFがはっきりと減少していたが、

・亜麻仁油グループではBDNFとGDNFおよび遺伝子発現量が平常時よりも著しく増加していた。

亜麻仁油サプリメントを事前摂取すると 脳卒中後にBDNFやGDNFが増加して神経を保護する効果がある、


というおはなし。
図:脳卒中への亜麻仁油のBDNF増産効果

感想:

亜麻仁油はさいきんスーパーでも見かける。でも経済が破綻するのでまだ買わない。

これまで健常者での実験はあった。↓
傷ついた脳に効くBDNFが増えるサプリメントが明らかに

[BDNF]の関連記事

2011年2月26日

リハビリは動かせばイイってもんじゃぁない. 本人がやる気になるまで待て.


The effects of voluntary, involuntary, and forced exercises on brain-derived neurotrophic factor and motor function recovery: a rat brain ischemia model.
2011 2月 中国



自発的な運動、強制された運動、筋肉への電気刺激、
この3つの どのリハビリ方法がもっとも効果的なのか、
を調べたそうな。


117匹のネズミを次の4グループに分けて
人為的に脳梗塞にした。


1.籠にほったらかし

2.回し車で好きなだけ運動

3.トレッドミルで強制ランニング

4.歩行周期で筋肉を電気刺激


これを各グループで7日間続けた後に
運動機能回復の程度を評価し、

最後に解剖して
ストレスホルモンと
脳に含まれる神経栄養因子BDNF)の量を測定した。



その結果、
回し車で運動していたグループがもっとも運動機能が回復し、
ストレス量を示すホルモンは少なく、

神経の成長を促すとされるBDNFの量も
他のグループと比較して一番多かった。



また、強制ランニングさせられていたグループでは
運動機能の回復程度が低く、
ストレスホルモンの量がハンパなく多かった。
また、BDNFは最低だった。



リハビリの強制はよくない。
本人のやる気がいちばん大切、ってはなし。




bdnf.png
各グループでの海馬のBDNFの量


ちなみに、筋電気刺激がなかなかイイらしい。(図の2番目の棒)

2026年1月6日

脳卒中経験者に朗報―認知症を防ぐ「運動」と「睡眠時間」の関係が見えてきた

2025  12月  中国


脳卒中を経験した高齢者では、その後に認知症を発症したり、寿命が短くなったりするリスクが高いことが知られている。

運動習慣や睡眠が、一般の高齢者では認知症や死亡の予防に関係することは報告されてきたが、脳卒中を経験した高齢者に限ったデータは多くない。

とくに、運動と睡眠を「別々」ではなく「組み合わせて」評価した研究はほとんどなく、運動が寿命を延ばす仕組みの中で、認知症がどの程度関係しているのかも十分に分かっていなかった。

そこで、中国の大規模調査データを用い、高齢の脳卒中経験者において、運動や日常活動、睡眠が認知症と死亡にどう関係するのかをくわしくしらべてみたそうな。

2017年5月15日

上肢機能の回復はBDNF遺伝子の型で決まっていた


Association Between Brain-Derived Neurotrophic Factor Genotype and Upper Extremity Motor Outcome After Stroke
2017  5月  韓国

脳卒中後の回復の鍵となる神経可塑性には脳由来神経栄養因子(BDNF)が深くかかわっていると考えられている。

BDNFには遺伝子多型 "Val66Met"(66番目のアミノ酸がバリン→メチオニンに変化)があり、BDNFの分泌能低下との関係が報告されている。

そこで、脳卒中後の上肢運動機能とBDNF遺伝子型との関連をしらべてみたそうな。

2024年6月6日

脳卒中後の認知機能改善:効果的な運動の種類と時間がついに判明!

2024  6月  中国


運動は脳卒中後の認知機能の改善に効果的な非薬物的介入方法として推奨されている。

運動は脳由来神経栄養因子(BDNF)の増加を通じてシナプス可塑性、神経新生、および血管新生を刺激し、脳の灰白質密度の増加や海馬体積の変化を引き起こす。

これまでの研究は運動の効果に関して矛盾する結果を示しており、特に被験者の年齢、運動の種類、期間、頻度によって効果が異なることが報告されている。

そこで、メタアナリシスでこれらの要因を考慮し、運動が脳卒中患者の認知機能に与える全体的な影響をくわしくしらべてみたそうな。

2021年7月17日

音楽に長時間さらされると脳が復活する?

2021  7月  中国


音楽が心拍数や血圧に影響することがわかっている。また、音楽療法により聴覚野、運動野、海馬を活性化できるとする報告もある。

さらに音楽療法は脳卒中後の言語障害、運動障害、認知 気分障害に良い影響を与えると考えられている。

しかし、その最適な用量とメカニズムについてはよくわかっていないので、動物実験でくわしくしらべてみたそうな。

2013年11月16日

脳が再生する運動強度がわかった


Effects of exercise intensity on spatial memory performance and hippocampal synaptic plasticity in transient brain ischemic rats.
2013  10月  台湾

脳卒中のあとの運動が記憶障害を改善することが知られている。
そこで、脳卒中のあとの運動強度と記憶を司る海馬神経の可塑性との関連を調べてみたそうな。


人為的に脳虚血状態にしたネズミを次の3グループに分けた。

*じっとしてるグループ
*低強度運動グループ
*高強度運動グループ

脳虚血の翌日からトレッドミルを使って毎分8mまたは20mペースで1日30分間×14日間運動させた。

記憶力、神経成長関連蛋白質(BDNFなど)、神経の樹状構造を評価した。


次のようになった。

・じっとしてるグループに比べ低強度運動グループの記憶力テストの結果がよかった。

・高強度運動グループではこのようにはならなかった。

・神経の樹状構造の複雑さと関連蛋白質は低強度運動グループでのみ増加した。

・高強度運動グループのコルチコステロンが多く、高ストレス下状況を示していた。


脳虚血のあとの無理のない運動は、神経の可塑性を促し、記憶機能を向上させることがわかった、


というおはなし。



写真:延びた神経

2013年12月8日

脳卒中後のボケはエアロビクスで治る


Aerobic exercises enhance cognitive functions and brain derived neurotrophic factor in ischemic stroke patients.
2013  11月  エジプト

脳卒中にはなんらかの認知障害がつきものである。

そこで、有酸素運動が認知機能を改善するものかどうか、神経の成長を司るタンパク質に着目して調べてみたそうな。


前頭部の脳梗塞で入院した患者30人について、通常の理学療法に加えて有酸素運動を行うグループと なしのグループに分けてその前後での認知機能テストおよび脳由来神経栄養因子(BDNF)の血中濃度を測定、比較した。


次のようになった。

・有酸素運動グループで認知機能テストスコアが著しく向上した。

・同様に、有酸素運動グループでBDNF濃度も大きく上昇した。

・BDNF濃度の上昇度と認知機能テストのスコアの改善度とは関連があった。


脳梗塞患者の認知機能は有酸素運動で改善した。これは血中BDNF濃度と関係していた、


というおはなし。


2016年9月13日

BDNFって脳卒中やると少なくなるの?


Decreased Brain-Derived Neurotrophic Factor Serum Concentrations in Chronic Post-Stroke Subjects.
2016  9月  ブラジル

脳由来神経栄養因子(BDNF)は 脳卒中のあとの感覚運動機能の回復に重要な役割を担うタンパク質である。

そこで脳卒中患者についてBDNFの量を健常者と比較してみたそうな。


平均年齢62、発症から6ヶ月以上の脳卒中で片麻痺の患者17名と 同性 同年齢の健常者17名について血液中のBDNF濃度を測定したところ、


次のことがわかった。

・脳卒中患者のBDNF濃度は健常者の57%程度だった。

・BDNF濃度と脳卒中からの期間、年齢、QoL、移動能力、上肢機能との関連は見られなかった。

慢性期脳卒中患者の血中BDNF濃度はかなり低下していた、


というおはなし。

図:片麻痺患者のBDNF

感想:

これ↓思い出した。
BDNFが7年かけて脳を修復してくれるという根拠について

傷ついた脳に効くBDNFが増えるサプリメントが明らかに

2023年5月4日

脳内出血急性期の鍼治療の予後とBDNF

2023  4月  中国


鍼灸は、世界保健機関WHOが脳卒中後の代替補完治療として推奨している。

中国伝統医学の文献では、鍼が血腫の吸収を助け、神経障害を改善するとされている。

そこで、脳内出血の急性期における鍼治療が、患者の予後と脳由来神経栄養因子BDNFに及ぼす影響をくわしくしらべてみたそうな。

2017年1月17日

刺激豊富な環境っていうけど、どの刺激がいいの?


Effect of Physical and Social Components of Enriched Environment on Astrocytes Proliferation in Rats After Cerebral Ischemia/Reperfusion Injury.
2017  1月  中国

グリア細胞の1つであるアストロサイトはさいきんまで脳の回復の妨げになると考えられてきたが、実はとても重要であることがわかってきた。

いっぽう刺激豊富な環境が脳の回復をうながすという報告が数多くある。どの種類の環境刺激が脳にいいのかアストロサイトに着目してしらべてみたそうな。


人為的に脳虚血にしたネズミを5つのグループにわけた。

*運動刺激環境(PE):ひろいケージに1匹で遊具がいっぱい
*社会刺激環境(SE):ひろいケージに12匹飼い
*運動社会刺激環境(PSE):ひろいケージに遊具と仲間12匹
*虚血+通常環境(IS):せまいケージに食べ物だけ
*虚血なし+通常環境:せまいケージに食べ物だけ


次のことがわかった。

・行動テストの結果は通常環境にくらべて刺激豊富な環境のネズミで回復がおおきかった。

・梗塞体積が減少したのは運動刺激のあるPE,PSEグループのみだった。

・PE,PSEグループではSEグループにくらべアストロサイトとBDNF(脳由来神経栄養因子)が激増していた。

・アストロサイトとBDNFの増加は機能回復度とよく相関していた。

アストロサイトとBDNFの点で、環境刺激のうち "身体活動" が脳卒中からの回復により重要な刺激要素であった、


というおはなし。
図:梗塞体積と刺激豊富な環境

感想:

これ↓思い出した。
刺激豊富な環境で脳梗塞が治る理由

2025年6月30日

「脳卒中後の機能障害における比例回復則――早期のリハビリは要らないのか?

脳卒中後の機能回復に関して、「比例回復則(proportional recovery rule, PRR)」と呼ばれる経験則が報告されています。これは、多くの脳卒中生存者において失われた機能の約70%が数か月以内に自然回復するというもので、初期障害の程度から最終的な回復量を高い精度で予測できる可能性を示唆しています

本レビューでは、この法則が成立する領域と限界、神経学的根拠、反証や批判、リハビリ介入の影響、および自然回復に関する議論について、信頼性の高い英語論文をもとに整理します。


脳卒中の比例回復則


1. 比例回復則が成立する機能領域とその限界点

主要な運動機能(特に上肢の運動機能)は比例回復則が典型的に確認されている領域です。たとえばPrabhakaranら(2008年)は、脳卒中後の上肢麻痺の回復量がおおむね「初期障害量の70%」に収束することを報告しました(上肢Fugl-Meyer評価において、初期評価と3~6か月後の差が最大得点からの70%に相当)。同研究では最重度の麻痺を呈した一部の患者は予測より著しく低い回復しか示さず、これらを除外すると残りの患者群で初期重症度と回復量に0.7の比例関係が成立したとしています。以後の研究でも、上肢機能について異なる国・集団やリハビリ方法にかかわらず一貫して約70%前後の回復率が確認されており、患者の年齢、発症時の重症度、脳卒中のタイプ、リハビリ量といった要因に左右されにくい現象であることが示唆されています。例えばWintersら(2015年)やStinearら(2017年)の報告を含め、近年の5研究(合計500名以上)でこの70%現象が再現されており、非常に高い再現性が示されています。 下肢機能(歩行を含む)についても、同様の回復パターンが報告されています。Smithら(2017年)は下肢運動麻痺も発症後3か月で約70%が回復すると結論付けました。より大規模なコホート研究(EPOSデータ)では、Veerbeekら(2018年)が下肢Fugl-Meyer評価 (最大34点) における6か月後の回復量が平均で64%(95%信頼区間59-69%)に達することを報告し、約87%の患者がこの「比例回復」に当てはまりました 。一方、初期下肢麻痺がきわめて重度(Fugl-Meyer下肢スコアが14点未満)の患者群では非比例な低回復(non-fit)となる例も見られ、同研究では下肢初期点14点未満の患者のうち約35%が70%則に当てはまらない「非回復者」でした。もっとも非回復者の割合は上肢より下肢で低く(上肢で31%、下肢で13%)、これは下肢の降下路が冗長で代償が効きやすいためではないかと議論されています。以上より上肢・下肢の運動機能は比例回復則が成立しやすい領域ですが、完全麻痺に近い重度例ではこの法則が適用できない限界があるといえます。 言語機能(失語症)に関しても、初期の言語障害の重症度が回復量をよく予測することが示されています。Lazarら(2010年)の研究タイトル「脳卒中後の失語症の改善は初期重症度によってよく予測できる」が示すように、失語症の回復も初期評価から一定割合の改善が見込まれる傾向があります。具体的にはWestern Aphasia Batteryなどの言語スコアで重症なほど改善余地も大きいが、その 約70%程度まで回復する例が多いと報告されています。もっとも言語領域では運動ほど症例数が多くないため変動幅も指摘されています。また、半側空間無視など注意機能についても比例回復が当てはまる可能性があり、Marchiら(2017年)やWintersら(2017年)は視空間の偏側注意障害が発症後に平均90%以上という高率で改善することを示し、これも一種の比例回復と捉えられています(95%CIが100%を超えるほどほぼ完全に近い回復が統計的に示唆されました)。さらに認知機能全般についてRamseyら(2017年)は、記憶や遂行機能など様々な領域で「各患者が失った機能の一定割合を取り戻す」という現象がみられる可能性を示唆しています。 以上のように、上肢・下肢の運動機能、言語、空間認知などで比例回復則が報告されています。ただし全ての患者・全ての機能に一律に成立するわけではなく、特に初期障害が極めて重度な場合や生理的な回復メカニズムが阻害された場合には当てはまらないことが明らかになっています。この当てはまらない群(非回復者/non-fitters)の存在が、比例回復則の限界点といえます。 2. 比例回復則を支持する神経科学的・生理学的根拠 脳の自然回復メカニズムが比例回復則の背景にあると考えられています。脳卒中後の最初の数週間~数か月で起こる自然な神経生物学的回復には、以下のような要素が挙げられます:
ジアスキシスの回復: 脳卒中によって損傷を受けた部位だけでなく、遠隔部位の機能低下(ジアスキシス)も生じます。時間経過とともに脳ネットワークの一過性の混乱が正常化するにつれて機能が戻ってくることが知られており、これが回復量の一定割合を占めると考えられます。例えば脳内の低下した血流や代謝が回復し、神経ネットワークの結合性が再正常化すれば運動機能は著しく改善しますが、ネットワークの再統合が不十分だと回復が阻害され比例回復が見られなくなる可能性があります。このことは、脳全体のネットワークレベルで共通の回復メカニズムが作用しており、それがほぼ一律の回復率を生む一因であることを示唆します
重要な神経経路の保存: 皮質脊髄路(CST)の損傷の有無が回復の程度を決定する決定的因子であり、比例回復則の成否を左右します。Byblow & Stinearら(2015年)の研究では、TMS(経頭蓋磁気刺激)で麻痺肢の運動誘発電位(MEP)が記録できる患者(すなわちCSTが機能的に残存している患者)のみが約70%の上肢運動回復を示し、MEPが得られない患者では顕著な回復が起こらないことが示されました。具体的には、発症2週時点の上肢Fugl-Meyerスコアが11点以上の患者(ある程度自主運動が残存)では26週後に約0.7の割合で回復しましたが、初期スコアが10点以下(重度麻痺)の患者ではこの比例回復パターンが成立しませんでした。同様にMEPが存在する群では回復率0.71、MEP陰性群では0~0.7以下に留まるなど、皮質脊髄路の構造・機能的保全性が「回復できる脳」の必要条件となっていました。このことは、脳内に残存する運動ニューロン資源が一定以上あれば、システム全体としてその潜在力の約7割を自律的に取り戻す生物学的プログラムが働く可能性を示しています。逆に主要経路が壊滅的に損傷された場合、脳の可塑的な再組織化にも限界があり、通常の回復メカニズムが機能しない(比例回復則から外れる)と考えられます
その他の生物学的要因: Waller変性(損傷後の遠位軸索の変性)や遺伝子多型(例: BDNF多型)、血液脳関門障害に伴う浮腫なども回復に影響を与える可能性があります
。これらは一部の患者で自然回復メカニズムを初期に阻害し、結果的に非回復者となる要因として指摘されています。また脳卒中直後の興奮性/抑制性神経伝達の変化(例えばGABA作動性抑制の増大)も可塑性に影響しうるため、こうした神経生理学的環境の改善が回復率に寄与する可能性があります
以上のように、脳卒中後の自然回復には脳ネットワーク全体の機能回復や主要経路の残存が不可欠であり、比例回復則はそれら生物学的条件が満たされた場合に現れる法則と考えられます。比例回復が「内在的な脳の自己修復能力」を反映するとの観点から、最近ではこの回復則そのものを脳の可塑性や回復能力の指標としてとらえ、さらに神経科学的に解明しようという研究も進んでいます。 3. 比例回復則に対する反証・批判的研究 比例回復則は興味深い法則ですが、一部の研究者は統計的な錯覚やバイアスの可能性を指摘しています。Hopeら(2019年)やHaweら(2019年)は、「初期値に対する回復量(アウトカム-初期値)の相関」という分析手法が数学的カップリング(同じ値が両側に含まれることによる見かけ上の相関)や尺度の上限効果によって本来以上に高い相関・高い説明率を生み出している可能性をシミュレーションで示しました。実際、いくつかの近年の研究で報告された「初期障害から回復を予測できる精度が80~90%以上(R2値)」といった数値は、アウトカムの変動範囲が初期値より小さい場合には統計的に人為的に大きくなり得ると指摘されています。Hopeらは、過去のほぼ全ての研究で報告された極めて強い相関は過大推定であり、実際にはそこまで厳密な「固定の割合回復」現象は存在しない可能性が高いと結論づけました。要するに、「回復が本当に比例的であるかどうか再検証が必要」という慎重な見解です。 また、Haweら(2019年)のStroke誌への報告「Taking Proportional Out of Stroke Recovery(比例という概念を回復から除外する)」では、独自の患者データ解析から回復量の個人差が大きく、単純な70%則では説明できないケースが多いことを示しました。この研究に対しては反論も寄せられていますが、少なくとも「すべての患者が70%回復する」といった単純な解釈は誤解を招くとの指摘がなされています。 さらに、Bowmanら(2021年)は「数値上の結合と上限への収束が70%という見かけの割合を生む危険性」を論じ、統計解析上の注意不足が「70%」という印象的な数字を膨らませた可能性を警告しています。こうした批判を受け、Chongら(2023年)を含む支持派の研究者たちは解析手法を改善した上でもなお比例回復傾向は有意に存在すると反論しており、現在も議論が続いています。 比例回復則への生物学的な反証としては、前述の非回復者(Non-fitters)の存在が挙げられます。およそ10~30%の患者は予測された割合まで回復せず、特に錐体路が高度に損傷された例や多発梗塞で脳の予備能が低下した例ではほとんど改善が得られません。例えば完全麻痺に近い上肢麻痺ではリハビリを尽くしても数点程度しかFugl-Meyerスコアが向上しないケースがあり、これらは「70%ルール」の例外となります。このような非回復者の存在自体は比例回復則の限界を示すものであり、「回復には二つのサブグループ(回復者と非回復者)が存在する」という見方につながっています。現在の課題はどの因子がこの非回復群を規定しているのかを明らかにすることであり、前述のように神経経路の断裂やネットワークの障害が重要と考えられています。非回復群を適切に早期同定できれば、一部の患者には別の戦略(例: 補償的アプローチや先進的治療)を検討するなど、リハ戦略の最適化につながるでしょう。 総じて、比例回復則は多数のデータに支えられた実証的傾向である一方、統計手法や解釈に注意を要し、また全例に普遍ではないといえます。支持・批判双方の研究が発表されており、今後も解析手法の改良や異なる集団・機能への検証が進む見通しです。 4. リハビリ介入が比例回復則に与える影響:早期介入は本当に必要か? リハビリテーション介入が回復率に与える影響は限定的である可能性が示唆されています。複数の研究から、現在行われている通常のリハビリの有無や強度に関わらず、最終的な改善割合は大きく変わらないことが報告されているためです。 Stinearら(2017年)のレビューによれば、上述の70%前後の回復現象はリハビリテーションのアプローチや密度によらず確認されており、療法の種類や集中的訓練の量が回復の「割合」自体を有意に変化させたという証拠は今のところないとされています。実際、Byblow & Stinearら(2015年)は48名の上肢麻痺患者を対象に、発症2~26週の間に一方の群には集中的リハ(2~6週に合計約553分の上肢訓練)を行い、他方の群は通常リハ(平均176分の訓練)とする比較試験データを解析しました。その結果、26週後の上肢機能回復率は両群でほぼ同等(集中リハ群β=0.69、通常群β=0.68)であり、リハビリ提供量の違いが回復の割合(約70%)に影響しなかったことが示されました。著者らは「比例回復はリハビリ介入量に対して不変(insensitive)であり、発症直後の自然な神経生物学的プロセスによるものかもしれない」と述べています。この所見は他の観察研究とも一致しており、例えばある前向き研究では発症後6か月までの神経学的改善の約90%は時間経過によって規定されると推定されています。要するに、一定の範囲内でリハビリを行っても行わなくても、「回復する人はするし、しない人はしない」という傾向が強いという示唆です。 では早期の集中的リハビリは不要なのか? この点については議論がありますが、大規模臨床試験の結果は興味深い知見を提供しています。たとえばBernhardtら(2015年)による国際ランダム化比較試験AVERTでは、発症24時間以内に頻回の離床・歩行練習を開始する超早期リハと通常ケアを比較しました。その結果、きわめて早期かつ高頻度のリハ介入を行った群の方が、3か月後の良好な機能転帰の確率がやや低下するという予期せぬ結果となりました。具体的には、「発症直後からの過剰なリハ刺激は却って転帰を悪化させる可能性」が示唆され、著者らは過度に早い動員は脳の回復環境(血圧や脳血流、代謝など)に悪影響を与えるリスクを指摘しています。この試験から得られるメッセージは、「とにかく早ければ早いほど良い」という単純なものではなく、脳の自然回復プロセスとのバランスを考慮する必要があるということです。 もっとも誤解してはならないのは、リハビリ自体の有用性が否定されたわけではない点です。上述の研究は主に「自然回復で達成される神経学的改善率」に焦点を当てていますが、リハビリテーションは機能的自立度の向上や代償手段の習得、廃用症候群の予防など多岐にわたるメリットがあります。早期リハ介入は脳の可塑性を高めうるとの動物・臨床研究もあり、適切なタイミングと強度で行えば自然回復で得られた能力を最大限に引き出し、ADL(日常生活動作)やQOLを向上させることができます。しかし少なくとも「生物学的な回復率そのもの」を押し上げる効果は限定的である可能性が高く、その意味で「急いで詰め込むようなリハビリ」が必須かどうかは再考が必要です。結論として、現在のエビデンスは「標準的なリハを行えば十分」であり、「過度に早期・集中したリハを行っても自然回復以上の上乗せ効果は証明されていない」とまとめられます。 5. 自然回復とリハビリ:早期リハ無しでも回復は見込めるのか? 比例回復則の示すところは、脳卒中後の回復の大部分が脳の自然な治癒プロセスによってもたらされるという点です。極端に言えば「早期リハビリを行わなくても、回復する人はある程度回復する」可能性を示唆するデータもあります。実際、前述のとおり発症後数か月の神経学的改善の7~9割は自然経過で決まるとの報告もあり、リハビリ専門家の間でも「初期改善は自然回復の表れであり、リハ介入はそれを“利用”している側面が大きい」と理解されています。 支持的なエビデンスとして、対照群を設けた動物実験や人間での観察研究があります。Jeffersら(2018年)の研究ではラットにおいて脳卒中後の上肢運動機能が人間同様に一定割合で自然回復することが示されました。ラットには人間のようなリハビリは施されませんが、それでも損失機能の約半分以上を取り戻す傾向が見られたのです。この事実は、生物種を超えた内在的な回復メカニズムの存在を示唆しており、人間においても何もしなくても起こる回復がかなりの部分を占める可能性を裏付けます。 さらに前述のStinearらの解析では、リハビリ量が少ない群でも多い群と同程度の回復を示したことから、たとえ手厚いリハを受けなくても大勢は自然に回復することが示唆されます。臨床現場でも、発症後早期に十分なリハを受けられなかった患者が数ヶ月後には自発的にかなり改善していた、というケースは珍しくありません。特に発症直後は安静優先になりやすい重症患者でも、数ヶ月リハ介入が遅れてから改善がみられる例もあります。これは脳の自己修復力が時間の経過とともに発現するためであり、リハはそれを待ってからでも「追いつける」部分があるとも解釈できます。 とはいえ、リハビリを全く行わなくてもよいという意味では決してありません。 自然回復である程度機能が戻ったとしても、適切なリハ介入がなければその機能を日常生活で最大限生かすことは難しいからです。リハビリは単に機能スコアを上げるだけでなく、脳が再獲得した能力を実用的な動作につなげる訓練でもあります。また廃用による二次的な筋力低下や拘縮を防ぐためにもリハは重要です。従って、「早期リハをしなくても勝手に良くなるから不要」という解釈は誤りであり、正しくは「早期リハによらずとも一定の回復は見込めるが、最終的な機能的自立にはリハ介入が必要」というバランスの取れた理解が求められます。 以上を総合すると、脳卒中後の回復は生物学的にプログラムされた部分と、リハ介入によって最適化される部分の双方から成り立っていると言えます。比例回復則は前者の「プログラムされた自然回復」の存在を示す重要な知見であり、これを踏まえて今後は「自然回復+α」を引き出すリハ戦略や、非回復者を救済する治療法の開発が期待されています。比例回復則そのものもまだ論争中のテーマではありますが、患者の予後予測やリハ計画立案に有用な概念であり、引き続き神経リハビリ分野の研究の焦点であり続けるでしょう。

参考文献(一部)
Prabhakaran S. et al. (2008). Inter-individual variability in the capacity for motor recovery after ischemic stroke. Neurorehabil Neural Repair, 22(1):64-71. - 上肢麻痺の回復量は初期麻痺量の約70%であり、重度麻痺患者では回復が著しく限定的なことを報告。
Lazar R. et al. (2010). Improvement in aphasia scores after stroke is well predicted by initial severity. Stroke, 41(7):1485-1488. - 失語症改善は初期重症度で良く予測でき、比例的回復パターンを示唆。
Smith M.-C. et al. (2017). Proportional recovery from lower limb motor impairment after stroke. Stroke, 48(5):1400-1403. - 下肢麻痺も約70%が自然回復しうること、非回復者群の存在について報告。
Stinear C. M. et al. (2017). Proportional motor recovery after stroke: implications for trial design. Stroke, 48(3):795-798. - 比例回復現象を踏まえた臨床試験計画の提言。回復率はリハ内容・量によらず一定であることを強調。
Byblow W. & Stinear C. (2015). Proportional upper limb recovery after stroke is predicated upon corticospinal tract integrity. Brain Stimul, 8(2):429-430. - 皮質脊髄路の保全例でのみ上肢機能が約70%回復し、リハ提供量には依存しないことを示した発表。
Hope T. M. H. et al. (2019). Recovery after stroke: not so proportional after all? Brain, 142(1):15-22. - 比例回復則の統計学的妥当性に疑問を呈し、報告された高い決定係数は過大評価の可能性を示した。
Hawe R. L. et al. (2019). Taking proportional out of stroke recovery. Stroke, 50(1):204-211. - 回復の個人差が大きく固定的比例則には当てはまらないとする研究。
Bowman H. et al. (2021). Inflated estimates of proportional recovery from stroke: the dangers of mathematical coupling and compression to ceiling. Stroke, 52(5):1915-1922. - 数学的 coupling により70%という数値が人為的に生まれる危険性を指摘した論考。
Bernhardt J. et al. (2015). Efficacy and safety of very early mobilisation within 24 h of stroke onset (AVERT trial). Lancet, 386(9988):46-55. - 超早期リハの大規模RCT。過度に早い離床は転帰を改善せず、標準ケアで十分である可能性を示唆。


関連記事:

















2012年6月28日

脳梗塞を治す経絡秘孔が判明


Electroacupuncture enhances motor recovery performance with brain-derived neurotrophic factor expression in rats with cerebral infarction.
2012  6月  韓国




神経細胞の生存・成長・シナプスの機能亢進などを司る

脳由来神経栄養因子BDNF)は、脳梗塞からの回復に

重要な役割を果たしているという。



電気鍼がBDNFの増加と機能回復に

関わっているかどうか 調べてみたそうな。




人為的に脳梗塞にしたネズミ12匹について、

一部のネズミのツボ:百会(GV20)に電気鍼治療を施し、

機能回復とBDNFおよびその受容体の検出を試みた。





結果は次のようになった。

・電気鍼治療をおこなったネズミの運動機能の回復がみられた。

・同時に梗塞側の脳半球にBDNFおよびその受容体が多く検出された。





ツボ百会への電気鍼刺激は脳梗塞ネズミの運動機能回復と

脳由来神経栄養因子の増加をもたらすことがわかった



というおはなし。



百会

経絡秘孔というのは本当にあるのでしょうか?(by ヤフー知恵袋)



2016年5月2日

脳卒中の高齢一人暮らしがすぐに死んでしまう理由


Reversal of the Detrimental Effects of Post-Stroke Social Isolation by Pair-Housing is Mediated by Activation of BDNF-MAPK/ERK in Aged Mice.
2016  4月  アメリカ

社会的な孤立は脳卒中死亡率に関連する。

高齢者を想定して、高齢ネズミをつかってこのメカニズムを調べるべく実験してみたそうな。


3週間 2匹ずつペアで飼った高齢ネズミ計140匹を人為的に脳梗塞にして、

*1匹飼いの孤立グループと
*引き続きペアのグループに分けた。

3日後、3週間後の死亡率、神経症状、梗塞の体積およびシナプス可塑性に関する84種の遺伝子を調べたところ、


次のことがわかった。

・3日間死亡率 7.1% vs. 14.2%、 3週間死亡率 19.0% vs. 28.5% でいずれも孤立グループが高かった。

・梗塞の体積は明らかに孤立グループで大きかった。

・感覚運動障害および学習、記憶能力がペアグループで大きく改善した。

・シナプス可塑性に関するいくつかの遺伝子の発現が両グループで異なっていた。

・ペアグループでは脳由来神経栄養因子BDNFが増加しミエリン構成タンパク質を調整していた。

脳卒中のあとの社会的な孤立による死亡率の上昇、神経症状の悪化、梗塞の拡大、特徴的な遺伝子発現、BDNFレベルの低下が確認できた、


というおはなし。

図:BDNF同居

感想:

これ↓思い出した。
一人暮らしの男性脳卒中経験者はなぜ長生きできないのか?

2018年9月3日

低酸素コンディショニングの治療効果


Low Oxygen Post Conditioning as an Efficient Non-pharmacological Strategy to Promote Motor Function After Stroke
2018  8月  オーストラリア

ここ数年、低酸素状態におく(Low oxygen post conditioning)ことの心筋梗塞の再生効果や神経再生、血管再生、認知機能改善効果がつぎつぎと報告され、薬を必要としないシンプルな治療法として期待されている。

そこで脳梗塞にたいする低酸素コンディショニングの効果を動物でしらべてみたそうな。


ネズミを人為的に脳梗塞にした48時間後から1日8時間 酸素濃度11%の環境におき、これを2週間続けた。

運動機能と脳組織の状態を4週間後までフォローしたところ、


次のようになった。

・運動障害は低酸素コンディショニング2週間でほぼ元のレベルに戻った。

・この機能改善は脳の毛細血管密度の増加とBDNFレベルの上昇、脳実質欠損の低下およびミクログリア活動の低下と関連していた。

・これらの効果は低酸素コンディショニングのさらに2週間後も持続していた。
低酸素コンディショニングの脳卒中後の運動機能改善と神経保護効果を確認できた。臨床試験が待ち遠しい、


というおはなし。

図:低酸素療法の脳保護効果

感想:

虚血コンディショニングよりももっと直接的だな。

wikipediaみると↓ 11%って意識飛ぶ寸前でマフィアの拷問なみか。
* 酸素濃度16%: 呼吸脈拍増、頭痛悪心、はきけ、集中力の低下
* 酸素濃度12%: 筋力低下、めまい、はきけ、体温上昇
* 酸素濃度10%: 顔面蒼白、意識不明、嘔吐、チアノーゼ
* 酸素濃度 8%: 昏睡
* 酸素濃度 6%: けいれん、呼吸停止

2025年5月11日

脳が黙って傷ついている──白質病変と“見えない金属汚染”の真実

2025  5月  中国


脳の白質病変(WMH)は、脳卒中や認知症の前駆的変化として注目されており、MRIによって無症候の段階でも検出可能である。しかし、これらの病変と環境要因、特に金属曝露との関連は十分に解明されていない。

過去の研究ではヒ素や鉛とWMHとの関連が報告されていたが、複数金属による複合曝露の影響を体系的に検証した研究はほとんど存在しなかった。

そこで、中国河北省の一般住民を対象に、15種類の血漿中金属濃度とWMHの関係を解析し、金属混合曝露が脳に及ぼす影響をくわしくしらべてみたそうな。

2010年12月31日

脳卒中後の環境が遺伝子レベルで回復に影響する


Gene expression associated with an enriched environment after transient focal ischemia.
2010 12月 日本



脳卒中後に刺激豊富な環境に置かれると
機能回復が促されることが近年、動物実験などでわかってきた。



それを 遺伝子の働きについても調べてみたそうな。



人為的に脳梗塞にしたネズミを、

・刺激豊富な環境 グループ
・普通の籠 グループ

に分けて、
4週間後 解剖して働いている遺伝子の量を調べた。




なるほど刺激豊富な環境のネズミは運動機能の回復が早かった。

そして、Egr-1, - 2, BDNFというタンパク質の量が脳全体的に減っていた。



脳梗塞後の環境の違いにより、わずか4週間の間に遺伝子の
働き方まで変化していることがわかった、という衝撃的な内容。


遺伝子レベルで脳梗塞を改善

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