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2025年10月5日

くも膜下出血は“免疫と炎症”が原因だった──いま見えてきた本当の根本治療とは?

2025  10月  中国


くも膜下出血(aSAH)は、脳動脈瘤が破裂して起こる命にかかわる脳卒中である。
これまで「血圧が高い」「喫煙している」といった危険因子は知られていたが、
免疫や炎症の働きが“破裂そのもの”にどう関係しているのかはよくわかっていなかった。

そこで、「免疫細胞」と「炎症タンパク」がどのように影響しあい、さらに“因果関係”があるのかを明らかにするべくくわしくしらべてみたそうな。

2025年9月30日

治せば安心は幻想? 未破裂脳動脈瘤の予防手術が残す後遺症の重み

2025  9月  ドイツ


脳動脈瘤は破裂すると命に関わるくも膜下出血を起こすため、早い段階でどう対応するかが大きな課題になっている。

最近はMRIなどの画像検査の進歩で、症状がない段階で未破裂の動脈瘤が偶然見つかることが増えてきた。なかでも複数の瘤を持つ「多発例」はリスクや経過が複雑で、どのように治療するのがよいのかまだはっきりしていない。

そこで、多発の未破裂瘤を持つ患者について、その特徴や治療の結果を整理し、よりよい管理方法をくわしくしらべてみたそうな。

2025年7月13日

動脈瘤が見つからないくも膜下出血――予後が良すぎる“意外すぎる理由”とは?

2025  7月  ドイツ


非動脈瘤性くも膜下出血(naSAH)は、動脈瘤が見つからないにもかかわらず発症するくも膜下出血である。

その中でも、脳幹周囲型(PM SAH)は特に予後が良好であり、ほとんど治療を必要としないと考えられている。

しかし、実際の医療現場では、患者の出血量や出血範囲によって治療方針が異なることが多い。そこで、欧州の脳神経外科医は、どのような方針でnaSAHを管理しているのかをくわしくしらべてみたそうな。

2025年6月24日

虫歯が脳を破壊する!?──90%に動脈瘤、見逃せない口腔と脳の恐るべき関係

2025  5月  中国


脳の血管にできる「こぶ(脳動脈瘤)」は、人口の約3〜7%に見られ、もし破裂すれば命に関わることがある。そのため、できるだけ早くリスクを見つけて、予防や治療につなげることがとても大切である。

一方、虫歯は多くの人が抱える身近な病気でありながら、全身にも影響を与えることが知られてきた。

そこで、「虫歯と脳動脈瘤に何か関係があるのではないか?」という疑問から、その関連をくわしくしらべてみたそうな。

2025年6月13日

“瘤=悪”という前提でいいのか──くも膜下出血の予防はどこまで合理的か

2025  6月  フィンランド


くも膜下出血(aSAH)は中年女性における突然死の一因として深刻であり、特に喫煙者ではそのリスクがかなり高いことが知られている。

これまでのスクリーニングは家族歴や特定の病気がある人に限られていたが、中年の喫煙女性というリスクの高い層について、実態を調べたデータはあまりない。

そこで、このグループを対象に未破裂脳動脈瘤(UIA)のスクリーニングを行い、破裂や死亡の予防につながるかをくわしくしらべてみたそうな。

2024年7月6日

手術が障害を招く!?くも膜下出血患者に潜む遅発性脳虚血の誤解

2024  7月  中国


動脈瘤性くも膜下出血(aSAH)の予後に性差があるかどうかは依然として議論のあるところであり、とくに術後脳虚血イベントにおける性差を明らかにすることは予後不良との関係を理解する上で有用である。

そこで、aSAH後の性差、術後脳虚血、予後不良の3つの側面について関連要因をくわしくしらべてみたそうな。

 

2024年1月6日

多発性脳動脈瘤患者の未知の危険 – 隠された真実

2024  1月  中国

 
多発性動脈瘤を有するくも膜下出血(aSAH-MIA)患者において、破裂した動脈瘤とは別の未破裂動脈瘤のリスクは一貫していないので、

中国人のaSAH-MIA患者における未破裂動脈瘤の不安定化するリスクをくわしくしらべてみたそうな。

2024年1月2日

家族歴が脳動脈瘤破裂を防ぐ?最新研究が描く驚きの結論

2023  12月  中国


未破裂脳動脈瘤(UIA)の有病率は2.3%~3.2%で、その年間破裂率は1.4%という。

UIAの破裂リスクは、民族、位置、高血圧、年齢、くも膜下出血の既往、瘤のサイズ、にもとずくPHASESスコアで推定できるが、限界がある。

そこで、破裂のさらなるリスク因子をあきらかにするべくメタアナリシスをこころみたそうな。

2022年7月1日

クリップ治療後の長期再発率は

2022  6月  韓国


治療した動脈瘤の再破裂(Recurrent aneurysms)はくも膜下出血再発の主な原因である。

しかし長期的なクリップの耐久性や再破裂の予測因子についてはよくわかっていないので、10年以上フォローしてくわしくしらべてみたそうな。

2022年5月23日

くも膜下出血で未破裂瘤がみつかったばあい

2022  5月  イタリア


多発性脳動脈瘤のくも膜下出血の場合、まずは出血源であるインデックス動脈瘤を特定して治療することが第一目的になる。

しかしその傍らにみつかった未破裂のバイスタンダー動脈瘤を一緒に治療するべきかどうかについてはあきらかな基準はない。

そこで、バイスタンダー動脈瘤の治療の適応、治療遅延のリスク、転帰についてくわしくしらべてみたそうな。

2022年5月4日

2mm未満の微小未破裂脳動脈瘤の有病率

2022  4月  日本


脳動脈瘤は脳卒中のもっとも重要な原因のひとつであり、その有病率はいまだ十分に研究されていない。

そこで、剖検データにフォーカスしてくわしくしらべてみたそうな。

2020年11月14日

リウマチ性疾患のあるくも膜下出血の特徴

2020  11月  日本


くも膜下出血の85%は動脈瘤の破裂により起こる。

リウマチ性疾患では自己免疫のはたらきにより、全身性の炎症がおきて動脈硬化がすすみ破裂のリスクが高まる可能性がある。

しかし、リウマチ性疾患をともなうくも膜下出血の特徴はよくわかっていないのでくわしくしらべてみたそうな。

2020年8月1日

くも膜下出血の転帰 喫煙の影響

2020  7月  ノルウェー


喫煙がくも膜下出血のリスク因子として明らかになっているいっぽう、喫煙が転帰におよぼす影響についてはよくわかっていないので、くわしくしらべてみたそうな。

2020年6月10日

動脈瘤がいくつもあるときの破裂因子

2020  5月  アメリカ


多発性頭蓋内動脈瘤(MIA)は頭蓋内動脈瘤(IA)患者の3分の1に発生し,これまで予後の悪化と関連すると考えられてきた。

単一のIAを有する患者でのIA形成および破裂の危険因子はよく知られている。

しかし、MIA患者の破裂に関連する危険因子はあまり研究されていないのでくわしくしらべてみたそうな。

2019年10月8日

高齢者の脳動脈瘤治療が必要でない理由


Asymptomatic intracranial aneurysms in the elderly- long-term clinical and radiological follow up of 193 consecutive patients
2019  9月  オーストラリア

平均寿命と画像診断技術の向上により高齢者に未破裂脳動脈瘤がみつかることがおおくなった。

しかし高齢者は余命が短く手術の合併症を負いやすいことから未破裂脳動脈瘤を治療するメリットが小さいとも考えられる。

高齢の未破裂脳動脈瘤を治療するべきか否かについてはいまだ諸説あるので、実際に長期フォローをして破裂傾向をたしかめてみたそうな。

2019年8月2日

脳動脈瘤がふくらむ2つの目安


A systematic review and meta-analysis of risk factors for unruptured intracranial aneurysm growth
2019  7月  中国

脳動脈瘤は成人の3%にみつかるという。

未破裂の脳動脈瘤へのクリップやコイル手術はおおきなリスクをともなう。

通常は動脈瘤を画像検査でフォローして、成長しているようなら破裂の可能性が高いとして治療の対象とする。

動脈瘤の成長の要因として、高血圧、性別、年齢、くも膜下出血歴、動脈上の位置、サイズ、形状、喫煙、多発動脈瘤、などが考えられるがじつはよくわかっていない。

そこで、これまでの研究のメタアナリシスから未破裂脳動脈瘤が成長するリスク要因をあきらかにしてみたそうな。

2019年7月11日

「喫煙で脳動脈瘤が破れる」は勘違い


Association of single and multiple aneurysms with tobacco abuse- an @neurIST risk analysis
2019  7月  スイス

未破裂脳動脈瘤は成人の3.2%にあるとされ、画像診断技術の進歩により発見されるケースは増加傾向にある。

これら未破裂脳動脈瘤をすぐに治療するべきか経過観察するべきかはおおくの要因にかかっている。その1つは喫煙と考えられる。

これまでの研究のメタアナリシスでは、喫煙習慣は 改善可能なもっともおおきなくも膜下出血のリスク要因であることを示唆している。

しかし最近では喫煙と脳動脈瘤の破裂との関連を示さない報告がいくつかでてきた。


そこで、スイスの未破裂脳動脈瘤のデータベース @neurIST をもちいて喫煙と脳動脈瘤の形成そして破裂(くも膜下出血) との関連を大規模にしらべてみたそうな。



次のことがわかった。

・未破裂脳動脈瘤の1410人を一般人30万人とくらべたとき、喫煙者率は脳動脈瘤患者で高かった。(56.2% vs. 51.4%)

・喫煙は脳動脈瘤の存在とあきらかに関連し、多発性脳動脈瘤とも関連していた。

・喫煙の期間と多発性脳動脈瘤リスクとに関連がみられた。

・しかしくも膜下出血をおこした(破裂)患者での喫煙者率は未破裂患者のそれと同じだった。

喫煙は脳動脈瘤の形成に関連していた。しかし喫煙で脳動脈瘤の破裂リスクが上がるわけではなかった。喫煙期間が長いと多発性脳動脈瘤になりやすかった


といういおはなし。

図:脳動脈瘤の破裂リスクと喫煙



感想:

MRIが普及して未破裂脳動脈瘤をフォローできるようになったからこその知見だな。

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