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2024年9月7日

軽い脳卒中後に認知機能が再び悪化する39%の罠!

2024  8月  オーストラリア


脳卒中を経験した後、多くの人は身体的なリハビリに取り組む。

しかし、見落とされがちなのが「認知機能」の変化である。

特に軽度の脳卒中の場合、認知機能の変化が徐々に進行し、その兆候を見逃してしまうことが多い。

そこで、軽度の脳卒中後に認知機能がどのように変化し、それを予測するために必要な要因についてくわしくしらべてみたそうな。

2024年6月6日

脳卒中後の認知機能改善:効果的な運動の種類と時間がついに判明!

2024  6月  中国


運動は脳卒中後の認知機能の改善に効果的な非薬物的介入方法として推奨されている。

運動は脳由来神経栄養因子(BDNF)の増加を通じてシナプス可塑性、神経新生、および血管新生を刺激し、脳の灰白質密度の増加や海馬体積の変化を引き起こす。

これまでの研究は運動の効果に関して矛盾する結果を示しており、特に被験者の年齢、運動の種類、期間、頻度によって効果が異なることが報告されている。

そこで、メタアナリシスでこれらの要因を考慮し、運動が脳卒中患者の認知機能に与える全体的な影響をくわしくしらべてみたそうな。

2025年8月6日

手は動くのに、使えない――脳卒中リハビリの盲点とは?

2025  8月  スイス


脳卒中後の上肢機能障害は極めて高頻度に見られるため、リハビリテーション領域では上肢の運動機能を評価する指標としてFugl-Meyer Assessment(FMA-UE)が広く用いられてきた。

しかし近年、FMAにおいて高得点を示すにもかかわらず、実生活上では上肢をほとんど使用していない患者が一定数存在することが報告されている。

このような「運動機能は温存されているのに、パフォーマンスが伴わない」という乖離現象が、急性期から存在するのか、そしてその背景に何があるのかは十分に解明されていない。

そこで、この現象の原因として認知機能障害(特に空間無視、遂行機能障、失行)が関与している可能性に着目し、急性期脳卒中患者を対象にくわしくしらべてみたそうな。

2018年8月4日

認知訓練と運動を組み合わせる効果


Effects of combined intervention of physical exercise and cognitive training on cognitive function in stroke survivors with vascular cognitive impairment: a randomized controlled trial
2018  8月  中国

脳卒中のあとは認知障害になりやすい。

認知訓練は認知機能の低下をおさえる効果が期待できる。さらに身体運動が認知機能を改善するという報告もおおい。

しかし認知訓練と身体運動を組み合わせたときの効果についてはじゅうぶんな研究がないのでくわしくしらべてみたそうな。


発症から6ヶ月未満の脳卒中患者で血管性認知障害の225人について次の4グループに分けた。

*認知訓練のあと身体運動
*身体運動のみ
*認知訓練のみ
*ビデオ鑑賞

認知訓練はコンピュータベースの視覚運動、学習、記憶、注意、実行機能などを網羅した60分間のトレーニング。
身体運動は心拍数をモニターしながらの50分間の有酸素運動。

これらを週3回x12週間続けたのち、6ヶ月後まで複数の認知機能評価(Trail Making Part B、Stroop、forward digit span、mental rotation test)をフォローしたところ、


次のようになった。

・79.56%がこの過程を完遂した。

・すべての認知機能評価で、認知訓練と運動を組み合わせたグループがあきらかな改善を示していた。

・特に認知機能改善度は認知訓練や身体運動を単体で行うばあいよりも有意にすぐれていた。

血管性認知障害をしめす脳卒中患者への認知訓練と身体運動の組み合わせは、それぞれを単独で行うよりもおおきな認知機能の改善を長期にわたりもたらした、


というおはなし。
図:運動プラス認知訓練の効果 脳卒中で

感想:

腕立て伏せをすると論文よみがはかどるのと似たような理由かな。


メモ:
きのう駅の階段を降りる際に左足首のうごきがなめらかで足裏の感覚が戻っている感激をもった。
今年の夏はおなじことがこれで2度め。「暑い」ことと関係があるとおもう。

いつも夏になると脛やふくらはぎがかゆくなる。このかゆさが今年は左足でも右足と同程度にかゆい。暑さのおかげで敏感になってるのか。

2023年11月1日

デュアルタスク歩行より有酸素運動が効果的?

2023  10月  ポルトガル


脳卒中患者の認知機能の回復には、認知課題と歩行を同時におこなうデュアルタスク運動と同様に、有酸素運動が用いられていることが報告されている。

認知機能の回復において、有酸素運動とデュアルタスク歩行のどちらがよりおおきな改善をもたらすものか、くわしくしらべてみたそうな。

2024年12月27日

豆乳リハビリが脳卒中後の認知力を劇的に改善!

2024  12月  イラン


脳卒中後の認知機能障害(PSCI)は、多くの患者にとって日常生活やリハビリ参加能力に深刻な影響を与える問題である。

これまでの研究で、運動や特定の食事が認知機能を改善する可能性が示唆されてきたが、それを組み合わせた研究は少ない。

そこで、リハビリテーション運動(MRE)と豆乳(抗酸化作用やタンパク質供給に優れ、運動後の回復を促進する食品として注目された)摂取が脳卒中患者の認知機能障害および虚血性病変の拡大に与える影響をくわしくしらべてみたそうな。

2023年11月17日

排便頻度が脳を制御?衝撃の研究結果!

2023  11月  アメリカ


健康な人の腸管運動パターンと認知機能との関連についてはほとんど知られていない。

腸内細菌叢がこの関連に寄与している可能性がある。

そこで、排便(bowel movement)パターンと認知機能との関連および腸内細菌叢の役割をくわしくしらべてみたそうな。

2023年4月26日

脳卒中後認知障害への運動療法の効果:メタ分析

2023  4月  中国


脳卒中は認知障害や認知症のおもな原因である。

脳卒中患者の認知障害の有病率は20-80%であり予後に影響する。

認知障害のある脳卒中患者は認知症に進行する可能性が6倍高い。

治療のための非薬物的介入として運動療法(exercise therapy)がある。

運動療法とは、「正常な身体機能の回復や、病気や怪我による症状の軽減を目的とし、特定の治療目標のために設計・処方される身体活動のレジメンまたは計画」と定義されている。

運動療法により脳血流の増加や萎縮の低下、糖尿病や高血圧の改善が期待できる。

そこで、脳卒中後の認知障害にたいする運動療法の効果についてメタアナリシスをこころみたそうな。

2018年5月20日

脳梗塞患者 6ヶ月間の機能回復曲線


Assessing functional recovery in the first 6 months after acute ischaemic stroke: a prospective, observational study
2018  5月  ポルトガル

脳卒中のあとの運動機能と認知機能の回復過程について すべてわかっているわけではない。

ある研究では回復は4週間で頭打ちになるとし、別の研究ではすくなくとも12週間つづくという。

いずれにしても長期の研究はあまりないのでしらべてみたそうな。


18-85歳で急性脳梗塞で入院した131人について24週後まで運動機能と認知機能を複数の指標(mRS,M-FIM,C-FIM,T-FIM,SULCS)で評価したところ、


次のことがわかった。

・48時間から3週のあいだに すべての指標でいちじるしい改善がみられ、

・3週から12週のあいだについても 認知機能以外では どうようの改善がみられた。

・12週から24週でみられた改善はいずれも統計学的有意なほどではなかった。

・急性期の認知機能スコアの低下度は運動機能のそれにくらべるとあきらかにちいさかった。

脳梗塞患者の機能回復は24週まで続いたがその改善分のほとんどは12週までに得られていた。認知機能は運動機能よりもずっと早く回復していた、


というおはなし。
図:脳卒中患者の機能回復曲線

感想:

これ↓おもいだした。
被殻出血患者の運動機能回復曲線

脳卒中からの回復は 6ヶ月後ではなく2ヶ月後に決まる

2024年9月10日

口が不衛生な日本人は脳卒中リハビリで失敗する!?認知と身体機能への影響

2024  8月  日本


脳卒中後のリハビリテーションは、身体機能の回復だけでなく、認知機能の改善も重要である。

しかし、これまでの研究では、脳卒中後の患者の口腔(こうくう)健康が認知機能や身体機能に与える影響については十分に解明されていなかったのでくわしくしらべてみたそうな。

2023年7月4日

歩く力が認知を変える:脳卒中リハビリの新パラダイム

2023  6月  カナダ


脳卒中リハビリの第一目標は運動機能の回復であるが、

高用量の運動が認知機能の回復に効果があるかどうかはあきらかになっていないので、くわしくしらべてみたそうな。

2023年6月15日

認知機能、くも膜下出血の長期影響

2023  6月  オランダ


認知機能障害は、くも膜下出血(SAH)後によくあり日常生活に悪影響を及ぼす。

そこで、動脈瘤破裂によるくも膜下出血(aSAH)と、動脈瘤がみつからないアンギオ陰性くも膜下出血(anSAH)の患者に分けて、

くも膜下出血後の認知機能の長期経過と不安やうつ、認知機能への不満、職場復帰との関連をくわしくしらべてみたそうな。

2017年7月3日

身体を動かすだけでほんとうに認知機能がよくなるのか?


Physical Exercise Improves Cognitive Outcomes in 2 Models of Transient Cerebral Ischemia.
2017  6月  アメリカ

脳卒中経験者は認知機能の衰えがはやいことがわかっている。

認知機能の改善には運動がよいとする研究がいくつかあるが、どれも長期にわたる運動による健康増進効果や運動直後の興奮効果との区別がついていない。

そこで、短期の運動から少し間を置いたときの認知能力を測定し、さらに適した運動強度もしらべてみたそうな。


脳の左右一方もしくは全体を虚血にしたネズミ2グループを使って、3-4日後からトレッドミルで歩行運動させた。

歩行速度は 0,6,10,18m/分の4グループ設け 30分間x5日間継続した。

その1週間後、事前に電気ショックで条件づけ学習させておいたケージにネズミを入れ、怯えて固まっている時間を記憶能力として測定した。


次のようになった。

・虚血範囲の異なる両グループのネズミいずれも、中強度運動(10m/分)のとき約1週間後の認知機能がもっとも向上していた。

脳卒中後の運動そのものによる認知機能の強化を確認することができた。人で実験してみたい、


というおはなし。
図:運動強度と脳卒中後の記憶能力

感想:

考えがまとまらなくてブログ更新ができないとき、部屋のなかをぐるぐる歩き回るだけで解決するんだ。

そういうことかな?

2025年11月28日

脳卒中リハビリの成果が変わる―回復を加速させる腸内細菌の育て方

2025  11月  ナイジェリア


脳卒中の後遺症には、手足の麻痺や歩行障害といった身体機能の問題だけでなく、抑うつや不安などの気分の問題、さらには記憶力や判断力の低下といった認知面の障害も多くみられる。
運動リハビリは回復に役立つことが示されているが、それだけでは十分ではない場合がある。

近年、腸内細菌と脳の働きが互いに影響し合う「腸‐脳相関」が注目されている。脳卒中により腸内細菌のバランスが崩れ、炎症や回復の遅れにつながる可能性が指摘されており、腸内環境を整えるプロバイオティクスにより回復が促される可能性がある。

しかし、運動とプロバイオティクスを組み合わせた場合の効果はこれまで十分に調べられていなかった。そこで、両者を併用することでより大きな改善効果が得られるかをくわしくしらべてみたそうな。

2024年11月7日

タンパク質が鍵!脳卒中後の認知力を劇的に改善する食事法とは?

2024  11月  オランダ


脳卒中後の患者は、認知機能の低下により生活の質が大きく損なわれる。特に、記憶力や集中力、実行機能といった日常生活に必要な能力の低下が深刻である。

このため、認知機能を維持・改善するための介入が求められている。最近の研究では、食事性のタンパク質の摂取が認知機能や脳の血流(脳血管機能)に影響を与える可能性が注目されているので、タンパク質介入研究のシステマチックレビューを試みたそうな。

2021年4月20日

Neurology誌:上肢リハビリには認知機能が影響する

2021  4月  アメリカ


脳卒中からの運動能力の回復には認知機能がおおきく影響する可能性がある。

これを確かめるために、認知的要求度のことなる2つの運動課題をおこない、
それらパフォーマンスと認知障害や脳の損傷部位との関連をくわしくしらべてみたそうな。

2022年5月27日

身体活動が認知機能を改善する効果

2022  5月  中国


脳卒中患者のほとんどは認知機能に何らかの障害を負うという。

身体活動がこの認知障害を改善する可能性についてはいまだ結論がでていないので、これまでの研究のメタアナリシスをこころみたそうな。

2019年12月2日

認知or運動の機能障害 神経科医が選ぶシナリオは


Self-perceptions on cognitive versus motor disability among neurologists
2019  11月  アメリカ

修正ランキンスケール(modified Rankin Scale:mRS)は脳卒中患者の機能回復度の評価によく用いられる。

0-6のスケールがあって、0は無症状、6は死亡をあらわす。
通常、0-2または0-3を「回復良好」とし4-6を「回復不良」と評価する。

たとえば介助なし歩行ができず 認知機能に問題ない場合、mRSは4の回復不良となる。

いっぽう運動機能にはまったく問題なくて 認知障害のために会社をクビになった場合でも、mRSは2となり回復良好とされる。

神経科医が患者に治療法をすすめる際には、臨床試験の結果から「回復良好」となりうる手段をえらぶことになるが、かれらが認知機能と運動機能のどちらに価値を見出しているのかによってはその意味するところがかならずしも患者と一致しなくなる。

そこで神経科医たちの価値観をしらべてみたそうな。

2021年4月16日

集中的tDCSリハビリの効果

2021  4月  インド


脳卒中患者の運動障害への経頭蓋直流電気刺激(tDCS)研究のおおくは、セッション数がとても少なく電流も弱い(1-2mA)。

そこで、セッション数と電流をふやして効果をくわしくしらべてみたそうな。

2024年3月31日

脳卒中後のサプライズ:中性脂肪が低いほど認知障害に!新研究が解き明かす関係性

2024  3月  中国


トリグリセリド(中性脂肪)は食事性脂質の主な形態であり、生活習慣、特に食事と運動の影響を受けやすい。

脳梗塞後の中性脂肪と認知機能との関連についての研究はあるが、その結果は相反するものであった。

そこで,高齢者における脳梗塞後の中性脂肪と認知機能との関連をくわしくしらべてみたそうな。

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