元2023 10月 ポルトガル
脳卒中患者の認知機能の回復には、認知課題と歩行を同時におこなうデュアルタスク運動と同様に、有酸素運動が用いられていることが報告されている。
認知機能の回復において、有酸素運動とデュアルタスク歩行のどちらがよりおおきな改善をもたらすものか、くわしくしらべてみたそうな。
ランダム化比較試験で検証した。
亜急性期から慢性期の脳卒中患者34名を2群に分け、週3回のトレーニングを12週間行った。
有酸素運動群は1回あたりトレッドミル20分、固定自転車20分、デスクバイクペダルエクササイザー5分、
デュアルタスク歩行運動群は1回あたり認知課題を同時に行いながら45分間歩行した。
このときの認知課題は、数字の足し算、話を聞いて覚える、アルファベットを言う、文章を繰り返す、数字の逆引き算、旗の色の名前、前の単語の最後の文字から始まる単語を言う、逆から文を言う、果物の名前を言う、、、などを歩きながらおこなう。
すべての参加者は、急性期介入前と介入後に、
Mini-Mental State Examination(MMSE)と
d2 Test of Attentionを用いて認知機能を評価された。
次のようになった。
・2つの運動介入は、認知機能に異なる影響を与えていた。・d2注意テストによると、介入前後で顕著な違いがみられ、有酸素運動がデュアルタスク歩行よりも優れた結果を示していた。・同様に、MMSEについても、介入前後で両群ともに顕著な改善が観られた。
有酸素運動がデュアルタスク歩行よりも認知機能、特に注意力に対してより有益であるとわかった、
というおはなし。
感想:
むつかしいことを考えるより、ただただ身体を動かすのが認知回復的にもベストってこと。
「有酸素運動 認知」の関連記事
「デュアルタスク 認知」の関連記事