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2026年1月27日

見えない動脈瘤が勝手に治る? 中脳周囲くも膜下出血が教える“治療しない勇気”

2026  1月  アメリカ


中脳周囲型くも膜下出血(perimesencephalic SAH:pmSAH)は、出血が脳幹周囲に限局し、再出血や血管攣縮が少なく、予後が良好であることから、長年「原因不明だが静脈性出血だろう」と考えられてきた。

しかし実際には明確な静脈破綻が証明されたことは少なく、本当の出血源は不明のままであった。

近年、超高解像度の血管撮影用コーンビームCT(CBCT)が微小血管まで描出可能となったので、この技術を用いてpmSAHの真の出血源をくわしくしらべてみたそうな。

2026年1月26日

あなたの脳は何歳に見えるか? 脳卒中が加速する形態老化の衝撃

2026  1月  ノルウェー


脳卒中後の予後を左右する最大の因子の一つは年齢である。しかし同じ暦年齢でも、回復の速さや認知機能の保たれ方には大きな個人差がある。この差は「脳そのものの老化度合い」が影響している可能性がある。

近年、MRI画像から機械学習で推定する「脳年齢」という指標が、生物学的老化の代理マーカーとして注目されているが、脳卒中後にその脳年齢が時間とともにどう変化するのか、また将来の認知機能をどこまで予測できるのかは十分に検証されていなかった。

そこで、脳卒中が脳の老化速度を加速させるのか、そして急性期の脳年齢が長期の認知予後を予測しうるのかをくわしくしらべてみたそうな。

2026年1月25日

3人に1人に起きる“無症候性”脳出血は本当に無害だったのか?

2026  1月  中国


血管内治療(EVT)は、太い血管が詰まった脳梗塞に対して高い確率で血流を再開させる治療である。しかし、血管が開いても必ずしも後遺症が軽くならない例が少なくなく、「再開通しても回復しない」ことが問題になっている。

これまで注目されてきたのは、症状が悪化する明らかな脳出血(症候性脳内出血)であった。一方、画像では出血があるが症状の悪化を伴わない「無症候性脳内出血」は、臨床的にあまり重要でないものとして扱われてきた。

しかし最近の研究では、この無症候性出血も長期予後に悪影響を与えている可能性が示唆されている。そこで、EVT後に見られる無症候性脳内出血が、本当に「問題ない所見」なのかを、大規模試験のデータを用いて検証してみたそうな。

2026年1月24日

脳卒中“かもしれない”は激増したが、本物は増えていなかった ― FAST時代の救急医療の歪み

2026  1月  ノルウェー


脳卒中は発症から治療までの時間が短いほど回復の可能性が高くなる病気である。そのため、救急指令センター(AMK)は「脳卒中かもしれない」という段階で早めに救急車を出動させる体制をとっている。

しかし、見逃しを恐れて疑いの基準を下げすぎると、本当は脳卒中でない人まで大量に救急搬送され、医療資源が無駄に使われる可能性がある。

そこで、ノルウェーにおいて脳卒中疑いの救急出動がどれだけ増えたのか、そしてそれが実際の脳卒中患者数や治療成績の改善につながっているのかをくわしくしらべてみたそうな。

2026年1月23日

たった2回の運動イメージで、麻痺した脳は“学習モード”に入る

2026  1月  カナダ


脳卒中後の上肢麻痺では、実際に動かすリハビリだけでなく、頭の中で動作を思い描く「運動イメージ(Motor Imagery, MI)」が脳の回復を促す手段として注目されている。

運動イメージは、実際の運動と同様に一次運動野や体性感覚野を活動させることが知られているが、「繰り返しイメージすることで脳活動がどのように変化するのか」はこれまで十分に検証されていなかった。特に、慣れや熟達によって脳内表現が洗練されるのか、それとも単に活動量が増えるだけなのかは不明であった。

そこで、脳卒中後の患者が同じ運動イメージを繰り返したとき、脳活動の空間的な分布がどのように変化するかをくわしくしらべてみたそうな。

2026年1月22日

脳卒中研究は誰のものか――アメリカ主導と“血栓回収バブル”の気持ち悪さ

2024  11月  中国


脳卒中は命に関わるだけでなく、後遺症も重く、世界中で大きな問題になっている病気である。

研究論文も非常に多いが、「どの国や研究機関が中心なのか」「どんなテーマが今注目されているのか」「これから何が重要になりそうなのか」を全体として整理した情報は意外と少ない。

そこで、よく引用されている重要論文をまとめて分析し、脳卒中研究の流れを一望できるようにしてみたそうな。

2026年1月21日

ガイドラインより医師のエゴと縄張り争い──くも膜下出血治療という“無法地帯”

2024  9月  ギリシャ


破裂脳動脈瘤によるくも膜下出血は、死亡率が高く、救命できても重い後遺症を残すことが多い重篤な脳卒中である。

にもかかわらず、同じ病態でも施設や主治医によって治療方針が大きく異なり、その差が予後に影響している現実がある。

そこで、患者を死に追いやっている最大要因は出血そのものや血管攣縮ではなく、「診療科の壁とエゴによる治療選択の歪み」ではないか、という点に問題意識を置き、これまでの研究をまとめてみたそうな。

2026年1月20日

軽い脳梗塞にtPAは毒?──高齢者で見えた治療が害になる証拠

2024  7月  ノルウェー


80歳を超える高齢者の脳梗塞に対して、血栓を溶かす治療(rt-PA)は有効とされてきたが、実際の診療現場では必ずしも試験通りの効果が出ていない可能性がある。

とくに症状の軽い脳梗塞では、この治療が本当に得なのかははっきりしていない。

そこで、80歳以上の患者について、発症時の重さ(NIHSS)によって血栓溶解が短期の回復にどう影響するかをくわしくしらべてみたそうな。

2026年1月19日

過少治療という名の放置:脳卒中後痙縮とボツリヌス療法が切り捨てられる理由

2026  1月  オランダ


脳卒中のあとに起こる「痙縮(きんにくのつっぱり)」は、痛みが出たり、手足が動かしにくくなったり、介助や着替えが大変になったりと、生活にかなり影響する問題である。

この痙縮に対して、ボツリヌス毒素注射(ボツリヌス療法)はガイドラインでも勧められている治療法である。ところが、実際の医療現場でどれくらいの人がこの治療を受けているのか、またどれくらい続けられているのかは、はっきり分かっていなかった。

そこで、オランダの保険データを使って、ボツリヌス療法の使われ方をくわしくしらべてみたそうな。

2026年1月18日

時間拡張血栓溶解はロシアンルーレットより危うい― 奇跡は1%、死亡増加は70%の結論

2026  1月  アメリカ


脳梗塞の血栓溶解療法は、発症から4.5時間以内であれば効果があることが確立している。一方、最近はMRIやCTなどの詳しい画像で「まだ助かりそうな脳」を選べば、発症時刻がはっきりしない場合や4.5時間を過ぎた場合でも治療できるのではないか、という期待が広がってきた。

しかし、これまでのメタ解析は「良くなったか・ならなかったか」という単純な分け方で評価しており、生活の質がどれくらい本当に良くなるのか、またその効果や危険性がどの程度の確率で起こるのかを十分に示していなかった。

そこで、患者の生活の質を反映した指標とベイズ統計を用いて、4.5時間を過ぎてからの血栓溶解療法が本当に意味のある治療なのかをあらためてくわしくしらべてみたそうな。

2026年1月17日

日本の脳卒中後ボトックス治療、半数は消えていった――「改善して終了」と書かれた数字の裏側

2026  1月  日本


脳卒中のあとに起こる「痙縮(手足がつっぱって動かしにくくなる状態)」は、患者の約2~4割にみられ、痛みや歩きにくさ、日常生活の不自由さにつながり、生活の質を大きく下げる原因となる。

この痙縮の治療として、A型ボツリヌス毒素(OnabotulinumtoxinA、いわゆるボトックス注射)は広く使われているが、効果は一時的で、数か月ごとに何度も打ち続ける必要がある。
短期間の効果や安全性については多くの報告があるが、3年以上にわたって繰り返し注射した場合に、本当に安全なのか、どれくらいの人が治療を続け、どんな理由でやめるのか、といった長期の実態はあまり詳しく調べられてこなかった。

そこで、脳卒中後痙縮に対するOnabotulinumtoxinAの長期使用における安全性と、治療を続ける人・やめる人の経過をくわしくしらべてみたそうな。

2026年1月16日

“もう動かない”とされた手が動き出す ― 重度麻痺の1割に隠れていた真の回復者たち

2026  1月  シンガポール


脳卒中後の上肢麻痺は患者の自立度と介護負担を大きく左右する重要な後遺症である。とくに「どこまで手が回復するのか」「実用的に使える手になる可能性はどの程度か」という予後の見通しは、患者本人だけでなく家族にとっても切実な関心事である。

しかし、重度麻痺例を含めた現実的な回復確率を、入院リハビリ後の機能レベルと日常生活動作(ADL)の両面から定量的に示したデータは多くない。

そこで、入院リハビリを受けた脳卒中患者において、上肢機能の回復度とADLとの関係、関連する臨床因子をくわしくしらべてみたそうな。

2026年1月15日

脳卒中後の“考えながら動く”が記憶と注意を救う ― 4週間で差が出たデュアルタスク訓練の衝撃

2025  12月  中国


脳卒中のあとには約4割の人に認知機能の低下が起こり、リハビリの進みや日常生活の自立を大きく妨げる要因となっている。

これまでの認知訓練や運動療法は効果が限定的で、磁気刺激やVRなどの新しい方法も費用や設備の問題がある。近年、運動しながら同時に考える課題を行う「デュアルタスク訓練」が注目されているが、本当に通常のリハビリや単一課題訓練より認知機能に良いのか、どれくらいの期間続ければ効果が出るのかははっきりしていなかった。

そこで、脳卒中患者におけるデュアルタスク訓練の効果を、多数の臨床試験をまとめて解析してみたそうな。

2026年1月14日

脳卒中は本当に“時間との戦い”なのか? ――医療者の“脳卒中恐怖症”の正体

2026  1月  ナイジェリア


脳卒中は世界的にみて主要な死亡原因・要介護原因であるが、実際の医療現場では「難しそう」「自信がない」「関わるのが怖い」と感じる医療者が少なくない。

このような心理的な壁は、神経内科全般に対する恐怖(neurophobia)と同様に、脳卒中領域に特化したものとして「strokophobia(脳卒中恐怖)」と呼ばれている。

そこで、このstrokophobiaが医学生や研修医だけでなく、看護師、救急隊員、一般臨床医、さらには患者家族や政策立案者にまで広く存在し、その結果として診断や治療が遅れ、予後を悪化させている可能性についてまとめてみたそうな。

2026年1月13日

なぜサラサラ薬2剤併用を続けるのか?脳梗塞の長期予後は“1剤で十分”という現実

2026  1月  サウジアラビア


脳梗塞の再発を防ぐためには、血小板の働きを抑える薬(抗血小板薬)が基本となる。軽い脳梗塞や一過性脳虚血発作(TIA)の急性期では、アスピリンとクロピドグレルの二剤併用療法(DAPT)が、単剤療法(SAPT)より早期の再発を減らすことが知られている。

しかし、その効果は発症後数週間から数か月の短期間に限られる可能性があり、半年や1年といった長期にわたって二剤を続ける意味が本当にあるのかははっきりしていない。

そこで、実際の病院診療データを用いて、脳梗塞後1年間におけるDAPTとSAPTの成績を比べ、再発や出血、死亡に差があるのかをくわしくしらべてみたそうな。

2026年1月12日

抗凝固薬は脳に効かない?低リスク心房細動で期待を裏切られたBRAIN-AF試験

2026  1月  カナダ


心房細動(AF)は脳梗塞の大きな原因であることが知られているが、脳卒中を起こしていなくても、認知機能が低下しやすいことが、これまでの観察研究で報告されてきた。

その理由として、症状の出ない小さな脳塞栓(サイレントな脳梗塞)が、少しずつ脳にダメージを与えているのではないか、という考え方がある。
もしそれが本当なら、抗凝固薬で血栓を防げば、認知機能低下も防げる可能性がある。

しかし、脳卒中リスクが低い心房細動患者に抗凝固薬を使った場合、認知機能低下を防げるかどうかは、はっきりしていなかった。
そこで、「本来は抗凝固薬を使わない低リスクAF患者に抗凝固薬を投与したら、認知機能低下や脳卒中を防げるのか」をくわしくしらべてみたそうな。

2026年1月11日

日本人心房細動患者の8割が抗凝固薬使用中―それでも起きた認知機能低下

2025  12月  日本


心房細動は脳梗塞の大きな原因のひとつであり、現在では抗凝固薬によって脳梗塞の発症はかなり防げるようになってきた。

しかし最近、脳梗塞を起こしていない心房細動患者でも、認知機能が低下しやすいことが報告されている。
その理由として、無症候性脳梗塞や微小出血など、MRIで見える脳の傷が関係しているのか、それとも別の仕組みがあるのかははっきりしていない。

そこで、心房細動患者の認知機能低下が、脳MRIで確認できる脳病変と関係しているのかどうかをくわしくしらべてみたそうな。

2026年1月10日

軽症脳梗塞に血栓溶解──テネクテプラーゼ後に致死的脳幹出血が3件発生

2026  1月  中国


脳梗塞の急性期治療では、血栓を溶かす薬が広く使われている。テネクテプラーゼもその一つで、比較的安全と考えられており、症状が軽い脳梗塞にも使われることがある。

しかし、軽症脳梗塞は自然によくなる場合も多く、本当に血栓溶解が必要なのかは意見が分かれている。著者らは、軽症にもかかわらず、テネクテプラーゼ投与直後に命に関わる脳幹出血を起こした症例を経験し、その危険性を共有するために本報告をおこなったそうな。

2026年1月9日

成功したはずの血栓回収が、なぜ回復につながらないのか

2025  12月  中国


脳底動脈閉塞(BAO)は重症になりやすい脳卒中であり、現在は血栓回収を中心とした血管内治療(EVT)が標準となっている。ただし、治療中に血管が細く残ったり、再び詰まりそうになった場合に行われる「救済的血管形成やステント留置(RAS)」が、本当に患者の回復に役立っているのかははっきりしていない。

そこで、EVTを受けたBAO患者において、RASが機能予後や安全性にどのような影響を与えるのか、さらに動脈硬化が原因の場合とそうでない場合で結果が違うのか、バルーン単独とステントを使う方法に差があるのかをくわしくしらべてみたそうな。

2026年1月8日

よくならないと分かっているのに、なぜ血管を開くのか――大梗塞に血管内治療を選ぶ理由

2025  12月  日本


近年の研究により、大きな脳梗塞(大梗塞コア)を伴う急性脳梗塞であっても、血栓回収療法(EVT/MT)が有効な場合があることが示されてきた。しかし実際の医療現場では、血管が再開通しても、日常生活が自立できるまで回復しない患者が少なくない。

このように、治療としては成功しているにもかかわらず、結果として回復につながらない状態は「futile recanalization(無益再開通)」と呼ばれている。

これまでの研究では、大梗塞コアの患者は対象から外されることが多く、このような重症例で無益再開通がどの程度起こり、どのような因子が関係しているのかは十分に分かっていなかった。そこで、大梗塞コア患者における無益再開通の頻度と、その背景因子をくわしくしらべてみたそうな。

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