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2026年5月30日

瘤をしつこく探せ、の根拠は本当に堅いのか 「未治療は高死亡率」という数字のトリック

2026  5月  カナダ


くも膜下出血の多くは、脳動脈瘤の破裂によって起こる。したがって、原因となった動脈瘤を早く見つけ、再出血を防ぐことがきわめて重要である。

とくに未治療の破裂脳動脈瘤は死亡率が高く、再出血を起こすと転帰が一気に悪化する。そのため、くも膜下出血では「出血しているか」を確認するだけでなく、「どの動脈瘤が破れたのか」をできるだけ早く突き止める画像戦略が必要になる。

現在はCT血管造影、つまりCTAが最初の検査としてよく使われる。しかし、くも膜下出血があるのに、初回CTAで動脈瘤が見つからない患者が一定数存在する。これを「動脈瘤はなかった」と安心してよいのか、それとも「まだ見えていないだけ」と考えるべきなのか、くわしくしらべてみたそうな。

2026年5月29日

クリップ vs コイル:日本のくも膜下出血治療「根拠なき闘い」

2026  5月  日本


破裂した脳動脈瘤によるくも膜下出血では、再出血を防ぐために、できるだけ早く動脈瘤を処置する必要がある。

近年は、頭を開けずに血管の中から治療する「血管内治療」が世界的に増えており、多くの施設で「まず血管内治療を考える」という流れになっている。

しかし、高齢者、重症の患者、脳内出血を伴う患者、形が複雑な動脈瘤では、血管内治療がいつも最善とは限らない。そこで、「まず血管内治療」という方針から、「血管内治療と開頭手術を同じ土俵で考え、患者ごとに選ぶ方針」へ変えた場合、90日後の回復具合がどう変わるかをくわしくしらべてみたそうな。

2026年5月28日

コロナ後・ワクチン後に血管が裂けた?39歳男性を襲った小脳梗塞

2026  4月  アメリカ


COVID-19の流行以降、脳梗塞や動脈血栓など、神経・血管系の合併症が報告されてきた。

この症例報告では、COVID-19感染後、さらにmRNAワクチン接種後に、右椎骨動脈解離(首の後ろ側を走る血管の壁が裂ける病気)を起こし、小脳梗塞に至った39歳男性の経過をくわしくしらべてみたそうな。

2026年5月26日

くも膜下出血は本当に“治療すべき病気”なのか? 日本だけが瘤を閉じたがる理由

2023  3月  日本


くも膜下出血では、破裂動脈瘤をクリッピングまたはコイル塞栓で閉鎖することが重要とされてきた。

一方で、2002年のISAT以降、欧米ではコイル塞栓が増え、日本でも治療方針が変化している。

そこで、日本でくも膜下出血患者の治療選択と院内転帰が6年間でどう変化したか、さらに包括的脳卒中センター機能の向上が予後に関係したかをくわしくしらべてみたそうな。

2026年5月15日

クリップやコイルは本当に正義か? くも膜下出血の「瘤治療」を問い直す大規模データ

2026  5月  中国


くも膜下出血は、破れた脳動脈瘤から出血して起こる重いタイプの脳卒中である。治療には、頭を開いて動脈瘤をクリップ処置する顕微鏡手術と、血管の中からコイル処置する血管内治療がある。

これまでの研究では、血管内治療のほうが治療後の状態がよい可能性が示されてきた。しかし、くも膜下出血のあとに起こる遅発性脳虚血、つまり数日たってから脳の血流が悪くなる合併症について、治療法によって差が出るのかは、まだ十分にはっきりしていなかった。

そこで、治療法の違いが遅発性脳虚血や3か月後の回復状態とどう関係するのかを、大規模な患者データで調べた。

2026年5月4日

コロナワクチンで心房細動リスク低下?わずか0.27%差で「心血管保護」!

2026  4月  台湾


COVID-19にかかったあと、心臓に影響が出ることがある。たとえば、心筋の障害、不整脈、血栓塞栓症などである。

その中でも、新しく起こる心房細動・心房粗動は重要である。心房細動・心房粗動は、脳卒中、全身性塞栓症、心不全のリスク上昇と関係するためである。

しかし、COVID-19ワクチンを接種していた人で、感染後の長期的な心房細動・心房粗動リスクが下がるのかは、よくわかっていなかった。
そこで、COVID-19感染後の新規心房細動・心房粗動リスクに対するワクチン接種の影響をくわしくしらべてみたそうな。

2026年5月1日

「心停止くも膜下出血」は本当に絶望なのか――最重症でも社会復帰した患者たち

2026  4月  日本


くも膜下出血の中でも、WFNS Grade Vは最重症にあたる。さらに呼吸停止や心停止を伴う場合、これまでは「ほとんど助からない」と考えられ、積極的な治療の対象から外されることも多かった。

しかし救急医療の進歩により、呼吸停止や心停止を起こしても、いったん蘇生されて病院へ運ばれる患者が増えている。そこで、WFNS Grade Vをひとまとめにせず、発症時の心肺状態で分け、回復の可能性をくわしくしらべてみたそうな。

2026年4月30日

未破裂脳動脈瘤は「破裂の時限爆弾」ではなく、脳梗塞体質の警告灯だった

2026  4月  日本


未破裂脳動脈瘤のクリッピング手術は、くも膜下出血を防ぐために行われる治療である。しかし、これまでの評価は「コブがきちんと閉じたか」「手術直後に合併症があったか」に偏りがちであった。

一方で、手術から何年もたったあとに、くも膜下出血や脳梗塞などの脳卒中がどれくらい起きるのかは、まだ十分にはわかっていなかった。

そこで、前方循環の無症候性未破裂脳動脈瘤に対してクリッピング手術を受けた患者を長く追跡し、その後のくも膜下出血と脳卒中全体のリスクをくわしくしらべてみたそうな。

2026年4月19日

血栓回収は本当に効いたのか 無作為化試験の裏を読む

2026  4月  フランス


脳の太い血管が詰まる脳梗塞では、血栓回収療法が役立つことが知られている。

ただし、ASPECTS 0〜2のように、すでに梗塞がかなり広い患者でも本当に効果があるのか、安全なのかははっきりしていなかった。そこで、発症早期に来院したASPECTS 0〜2の患者で、血栓回収療法を行う意味があるのかをくわしくしらべてみたそうな。

2026年4月13日

脳出血の治療中止は本当に妥当か 24時間以内の判断を問う

2026  4月  スペイン


脳出血は死亡率が高く、発症してすぐの段階で「これ以上の積極的な治療は広げない」という判断が入ることが少なくない。

しかし、その判断が早すぎると、本当は回復の余地がある人まで見込みなしと判断してしまうおそれがある。近年は、脳出血でも急性期治療によって転帰が改善する可能性が示されているので、入院24時間以内の治療制限と、24〜72時間での治療制限とで、何が違うのかをくわしくしらべてみたそうな。  

2026年4月12日

その瘤、本当に犯人か? 破裂脳動脈瘤で行われた重すぎる日本の手術

2026  4月  日本


破裂した脳動脈瘤の治療では、近年はカテーテルを使う血管内治療が主流になってきた。だが、巨大瘤、解離性瘤、blister-like瘤、紡錘状瘤、重要な血管の枝を巻き込む瘤など、形が複雑なものでは血管内治療だけでは安全に治療しきれないことがある。

とくに急性期では、抗血小板薬の問題や再出血の危険もある。そこで、急性期バイパス手術の成績を確かめるとともに、どんな症例でバイパスを選ぶべきかを整理してみたそうな。

2026年4月7日

くも膜下出血の部位別死亡率 なぜその場所だと助からないのか?

2026  4月  フィンランド


くも膜下出血のうち、破裂脳動脈瘤によるものでは、動脈瘤がどこにあるかによって死亡率が違う可能性が、これまで地域ごとの病院ベース研究で示されてきた。

しかし、病院に到着する前に死亡した症例まで含めた住民ベース研究では、破裂脳動脈瘤の部位によって致死率が異なるのかどうかは、ほとんど分かっていなかった。

そこで、フィンランドとニュージーランドの全人口データを用いて、破裂脳動脈瘤の部位ごとに、くも膜下出血の致死率およびその経時的変化に違いがあるかをくわしくしらべてみたそうな。

2026年3月28日

クラゾセンタンは本当に救世主か 日本の7人に1人が中止した薬の不都合な現実

2026  3月  日本


くも膜下出血のあとに使われるクラゾセンタンは、脳の血管が縮むのを抑える薬として期待されている。しかし実際には、この薬を続けられなくなる患者が少なくない。

とくに問題になっているのが、体に水がたまりやすくなることや、呼吸状態の悪化である。

こうした「この薬で具合が悪くなりやすい人」を早い段階で見分けるために、手術後すぐの水分バランスに注目し、この薬は本当に安全に使えるのか、どんな人が危ないのかをくわしくしらべてみたそうな。

2026年3月22日

椎骨動脈閉塞であらわになった「血管内再開通治療」のウソ

2026  3月  スイス


前方循環の太い血管が詰まる脳梗塞では、血管を再開通させる治療の有効性がすでに広く認められている。一方で、後方循環、とくに脳底動脈閉塞ではないタイプの閉塞性脳梗塞では、急性期にどの治療が最もよいのかがまだはっきりしていない。

孤立性椎骨動脈閉塞 iVAO は、後方循環閉塞のなかでは比較的よくみられる病型であるが、これまで十分に調べられてこなかった。症状の重さはかなり幅があり、しかも NIHSS では実際より軽く見えてしまうこともある。

IVTについては、後方循環脳梗塞で安全性や有効性を示唆するデータはあるものの、iVAO にしぼった検討は少ない。EVTについても、脳底動脈閉塞では有効性を示した試験があるが、iVAO ではデータがごく限られており、過去の一部解析ではむしろ転帰が悪そうにも見えていた。そこで、日常診療でみられる iVAO による急性期脳梗塞について、IVT と EVT の有効性と安全性をくわしくしらべてみたそうな。

2026年3月12日

スタチンは本当に無害なのか日本人脳内出血患者で低LDL-Cほど死亡率が高かった理由

2026  3月  日本


LDL-Cは、いわゆる悪玉コレステロールであり、これを下げることで心筋梗塞や脳梗塞などの予防につながることが知られている。

一方で、コレステロールが低すぎると血管がもろくなり、出血しやすくなったり、出血後の修復がうまくいかなくなったりする可能性も指摘されている。これまでにも、脳内出血のあとにLDL-Cが低い患者ほど短期予後が悪いという報告はあったが、出血の場所や原因、スタチンや抗血栓薬の影響まで含めて詳しく調べた研究は多くなかった。

とくに日本人を対象にした大規模データは少なく、日本は脳内出血が比較的多い国でもあるため、この点をはっきりさせるべく自然に起こった脳内出血のあとで、LDL-Cの値が短期予後にどう関係するかをくわしくしらべてみたそうな。

2026年3月11日

巨大AVMを積極治療しないほうがましな証拠

2026  3月  中国


脳動静脈奇形 AVM は、若い世代でも起こりうる脳出血の原因として重要である。そのなかでも 6cm を超える巨大AVM はまれで、脳の大事な部位に広がっていることが多く、治療がとても難しい。

手術、塞栓術、放射線治療などの方法はあるが、どれも簡単ではなく、かえって合併症を招くこともある。そのため、巨大AVMでは「積極的に治療したほうがよいのか、それとも慎重に経過をみたほうがよいのか」が大きな問題になってきた。

しかし、これまで巨大AVMにしぼって、自然経過と治療後の成績をしっかり比べた研究は多くなかった。そこで、巨大AVMの出血リスクや長期経過を調べたうえで、介入治療と保存的管理の成績をくわしくしらべてみたそうな。

2026年3月10日

症状がない頸動脈狭窄にステントを急ぐべきでない理由

2026  1月  ブラジル


頸動脈狭窄は、脳梗塞の大きな原因のひとつである。これまで、首の動脈の詰まりのもとを直接取り除く頸動脈内膜剥離術(CEA)は、脳卒中予防の代表的な治療として広く行われてきた。

ところが近年は、頸動脈ステント留置術(CAS)が広がったことに加え、スタチン、抗血小板薬、血圧管理などの内科治療もかなり進歩してきた。そのため、「いまでも手術は本当に必要なのか」「どんな人に治療の上乗せ効果があるのか」を改めて見直す必要が出てきた。

特に、まだ症状のない無症候性頸動脈狭窄では、それらの点が大きな問題になっている。そこで、現在の治療環境の中でCEAの役割を整理しなおしてみたそうな。

2026年3月4日

「血栓溶かし」じゃなかった! 納豆由来ナットウキナーゼが脳梗塞拡大を止めた理由

2026  2月  日本


脳梗塞は、血管が詰まって脳の一部が酸素不足になり、そのまま組織が傷んでしまう病気である。血栓を溶かす薬やカテーテル治療は大きな助けになるが、時間の制限が厳しかったり、出血のリスクがあったりして、すべての人に十分に使えるわけではない。

納豆に含まれるナットウキナーゼ(NK)は、血栓に関係する働きが知られているが、それだけでなく、炎症や酸化ストレスを抑える可能性も報告されている。

そこで、NKが脳梗塞で本当に役立つのかをラットの脳梗塞モデルで、NKを口から与えてくわしくしらべてみたそうな。

2026年3月3日

「頭を切らずに血腫を消す?」パルス超音波で脳内出血の吸収が“約2倍”に加速したラット実験

2026  2月  中国


脳内出血(ICH)は死亡率が高く、助かっても後遺症が残りやすい疾患である。一方で、血腫を手術で取る治療(STICHなど)や、血腫に薬を入れて溶かす治療(MISTIE、CLEARなど)は研究が進んでいるが、決定打になりにくいのが現状である。そこで「頭を切らずに(非侵襲で)血腫が早く片づく方法」が欲しい、という問題意識がある。

超音波は、虚血性脳卒中や外傷などで神経を守ったり炎症を弱めたりする可能性が動物実験で示されてきた。また、超音波には“かたまり”を細かくして排出を助けうる機械的な作用も考えられている。しかしICHに対して「頭の外から当てるパルス超音波」で、血腫の吸収や周囲のむくみ(PHE)が良くなるかはよく分かっていなかった。

そこで、 臨床でよく使われる経頭蓋ドップラー(TCD)の標準周波数2MHzおよびさらに高い8 MHzについて、周波数で効果が変わるかをくわしくしらべてみたそうな。

2026年2月24日

コイル時代の代償──くも膜下出血で腎不全が増え続ける理由

2026  2月  アメリカ


くも膜下出血(動脈瘤が破れて起きるタイプ:aSAH)は、助かっても重い後遺症が残りやすく、入院中に起きる肺炎や腎不全などの「全身のトラブル」がその後の回復を大きく左右する病気である 。

近年は集中治療や手術・カテーテル治療が進歩しているので、入院中の合併症は減っているはず、と考えたくなる。一方で、患者さんが高齢化し、持病も増えているため、別の合併症が増えている可能性もある 。

そこで、米国の大規模データを使って、aSAH入院で起きる合併症が「どれくらい多いのか」「この20年ほどでどう変わったのか」をくわしくしらべてみたそうな。

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