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2017年4月22日

緑茶が脳卒中の記憶障害を防ぐ

元
Short-term green tea supplementation prevents recognition memory deficits and ameliorates hippocampal oxidative stress induced by different stroke models in rats.
2017  4月  ブラジル

緑茶はおおくの健康効果が報告されており、神経保護作用もあることがわかっている。

そこで、緑茶が脳卒中後の記憶障害の改善に役立つものか実験してみたそうな。


人為的に脳虚血または脳内出血にしたネズミを使った。

脳卒中の10日まえから緑茶を400mg/day(人では400ml相当)を与えた。

脳卒中のあと6日間 さらに緑茶をあたえた。

短長期記憶と海馬での酸化ストレスを調べたところ、


次のようになった。

・脳卒中にしたネズミでいずれも記憶障害がみられたが、

・緑茶を与えたグループでは記憶障害が小さかった。

・脳内出血で海馬に生じた過酸化脂質が緑茶グループでは少なかった。

・脳虚血で低下した海馬の抗酸化力が緑茶グループでは回復していた。

脳卒中になる少しまえから与えた緑茶が 記憶障害から護る効果を示し海馬での酸化ストレスをバランスしているようにみえた、


というおはなし。
図:緑茶の脳卒中の記憶障害 改善効果

感想:

脳卒中への[緑茶]の効果はもっと注目されるべきだね。

2023年10月3日

6ヵ月後の脳卒中:言語と記憶がカギ

元
2023  9月  イギリス


脳卒中後の認知機能スクリーニングは広く推奨されているが、急性期の領域特異的機能が長期的な認知予後に及ぼす影響については研究がほとんどない。

脳卒中後にどのような認知機能障害がより一般的に生じ、回復し、持続するのか、

また、どのような機能障害が予後的価値を持つのかを明らかにするべく、くわしくしらべてみたそうな。

2025年4月10日

従来法では見逃し続けていた!半側空間無視の実態が明らかに

元
2025  4月  スイス


半側空間無視は、脳卒中後の重大な認知障害の一つであるが、その発症率は報告によってばらつきが大きく、実態が把握されていない。

従来の診断法は紙と鉛筆を用いた簡易的なものであり、言語障害や運動障害を伴う患者は評価から除外されやすかった。そこで、視線追跡技術(ビデオオクログラフィー)を用いた高感度評価法により、実際の発症率をより正確かつくわしくしらべてみたそうな。。

2025年12月29日

脳卒中後の物忘れは回路の病気だった 運動でよみがえるシータ同期のコツ

元
2025  12月  アメリカ


心停止後や脳卒中後には、運動麻痺だけでなく記憶障害や注意障害といった高次脳機能障害が長く残ることが多い。しかし、これらの障害が「どの神経回路の破綻によって起き、どの介入で回復するのか」は十分に分かっていない。

これまでの研究では、運動が脳損傷後の認知機能を改善する可能性が示されてきたが、その効果が「海馬ニューロンが助かるから」なのか、「回路の働きが立て直されるから」なのかは不明であった。

そこで、記憶に必須な中隔‐海馬回路とθ(シータ)振動に注目し、運動がどのように認知機能回復をもたらすのかをくわしくしらべてみたそうな。

2018年6月24日

クリッピング手術後の認知障害

元
Study of Cognitive Impairments Following Clipping of Ruptured Anterior Circulation Aneurysms
2018  6月  インド

これまで破裂脳動脈瘤のクリッピング手術後の認知障害は過小評価されてきた。

そこで どれくらいの患者がこの問題を抱えているのかしらべてみたそうな。


前方循環系の脳動脈瘤破裂でクリッピング手術をうけた患者87人について、
退院後3ヶ月時点での認知機能(記憶、言語流暢性)を評価した。


次のことがわかった。

・特定の文字で始まる単語をできるだけおおく書き出す「音素流暢性」が66%の患者で低下していて、

・56%は記憶関連の障害がおきていた。

・近接記憶の重度障害が7%で、遠隔記憶の重度障害が14%でおきていた。

・前大脳動脈の動脈瘤手術の場合に近接記憶、遠隔記憶へ影響を受ける患者がもっともおおかった。

・どうように前大脳動脈の動脈瘤手術では音素流暢性にあきらかな障害がおきていた。

前方循環系の破裂脳動脈瘤のクリッピング手術のあとの認知障害はめずらしくなかった。とくに前大脳動脈の手術で記憶 言語流暢性の障害がおおきかった、


というおはなし。

図:Anterior Circulation Aneurysms

感想:

さすがは21世紀をリードする超大国 インドの人は目のつけどころがちがう。

2021年4月6日

ラクナ梗塞後の記憶障害は再発のきざし

元
2021  3月  アメリカ


脳卒中後に認知障害をしめす患者は、再発や死亡のリスクが高いと考えられる。

しかしラクナ梗塞後の認知障害と再発 死亡リスクとの関連についてはよくわかっていないので、くわしくしらべてみたそうな。

2025年8月6日

手は動くのに、使えない――脳卒中リハビリの盲点とは?

元
2025  8月  スイス


脳卒中後の上肢機能障害は極めて高頻度に見られるため、リハビリテーション領域では上肢の運動機能を評価する指標としてFugl-Meyer Assessment(FMA-UE)が広く用いられてきた。

しかし近年、FMAにおいて高得点を示すにもかかわらず、実生活上では上肢をほとんど使用していない患者が一定数存在することが報告されている。

このような「運動機能は温存されているのに、パフォーマンスが伴わない」という乖離現象が、急性期から存在するのか、そしてその背景に何があるのかは十分に解明されていない。

そこで、この現象の原因として認知機能障害(特に空間無視、遂行機能障、失行)が関与している可能性に着目し、急性期脳卒中患者を対象にくわしくしらべてみたそうな。

2024年3月25日

高齢者の認知の謎を解明:ラクナ梗塞の位置が明かす重大な影響

元
2024  3月  中国


ラクナ梗塞は認知障害と関連している。

そこで、高齢者における軽度認知障害(MCI)とその種類別の重要な梗塞位置を特定し、さらに白質高信号域と血管周囲腔の役割もくわしくしらべてみたそうな。

2014年11月14日

高気圧酸素治療は慢性期脳卒中の記憶障害に効くのか?

元
Improvement of Memory Impairments in Poststroke Patients by Hyperbaric Oxygen Therapy.
2014  11月  イスラエル

高気圧酸素治療が脳損傷患者の認知、運動機能の回復に効くという報告がある。

脳卒中患者の記憶障害にはどうなのか、調べてみたそうな。


平均年齢60、91人の慢性期脳卒中患者について2気圧100%酸素の高気圧酸素治療を1回90分間x週5回、計40-60回行った。

その前後で記憶力テストを行った。脳の代謝状態をSPECTで確認した。


次のようになった。

・治療後の記憶機能がすべての側面で統計学的有意に著しい改善を示した。

・主に側頭葉での代謝改善度と記憶機能改善度に関連がみられた。


脳卒中患者が慢性期になってなお記憶障害を改善できる可能性を 高気圧酸素治療が示した、


というおはなし。



感想:

スーパー銭湯の減圧室やオゾン療法の類かと思ってたけど、保険適用になるんだな。
高気圧酸素治療に健康保険が適用される主な疾患

2026年3月6日

忘れているのに気づかない:脳卒中と展望記憶の危ういズレ

元
2026  2月  イタリア


脳卒中のあと、「やる予定だったことを思い出して実行する力」は、生活の自立に直結する。たとえば、薬を飲む、受診日を忘れない、約束の時間に行動する、といったことである。

この力は「展望記憶(やるべきことを、適切なタイミングで思い出して実行する力)」と呼ばれる。問題は、展望記憶の評価には、実際にやってもらうテスト(客観テスト)と、本人に「最近どうですか」と尋ねる質問票(自己申告)があり、両者が一致しないことがある点にある。

脳卒中では特に、「できていないのに気づきにくい」可能性があり、そのズレを発症後まもない時期(3か月以内)に確かめてみたそうな。

2026年7月13日

若くして脳卒中――5年後も消えない“見えない障害”と失われた自分

元
2026  7月  イギリス


脳卒中は高齢者の病気と思われがちだが、若い世代でも発症し、その後の人生に長く影響を残す。とくに若年脳卒中では、仕事、子育て、人間関係、経済的責任など、現役世代特有の問題が重なる。

しかし、従来の研究や医療では、歩行や麻痺など目に見える障害が重視され、疲労、認知機能低下、不安、感覚過敏といった「見えない障害」や、自己喪失感については十分に調べられてこなかった。

そこで、若年脳卒中から5〜8年後の人々が、実際にどのような生活を送っているのかをくわしくしらべてみたそうな。

2018年8月29日

軽度なのに認知障害→睡眠が短かった

元
Cognitive impairment and sleep disturbances after minor ischemic stroke
2018  8月  中国

脳卒中患者の25-81%は たとえ軽症であったとしても認知障害を示すという。

また睡眠時無呼吸症は脳卒中の発生要因の1つと考えられているが、脳卒中後の認知障害との関連についてはほとんど知られていない。

そこで、軽症脳卒中患者の認知障害および睡眠パラメータとの関連をくわしくしらべてみたそうな。


軽症(NIHSS 5以下)の脳梗塞から14日後の患者84人と健常者36人について、

複数の認知機能検査と睡眠ポリグラフ検査を行い関連を解析したところ、


次のことがわかった。

・脳卒中患者の81.4%に認知障害、74.4%に睡眠時無呼吸症がみられた。

・脳卒中患者はとくに注意力、作業記憶、実行機能が劣っていた。

・睡眠時無呼吸症は 50.0 vs. 80.0% で認知障害のある患者におおかった。

・またトータルの睡眠時間は 435 vs. 347分 で認知障害患者が短かった。

・教育期間、睡眠時間、血中酸素飽和度の最低値 が認知障害のリスク要因だった。
軽症脳卒中患者の認知障害は珍しくなかった。おもに注意力、作業記憶、実行機能が低下した。そのリスク要因として短い睡眠時間と低酸素症の可能性が示された、


というおはなし。
図:軽症脳卒中の認知障害

感想:

今朝「理研が遺伝子操作でレム睡眠のないネズミを作ったら記憶力が悪かった」というニュースがあったので関心をもった。

2018年12月24日

くも膜下出血で認知障害がおきる条件

元
Predictors of cognitive function in the acute phase after aneurysmal subarachnoid hemorrhage
2018  12月  ノルウェー

くも膜下出血経験者の65%は認知機能の低下をしめすという。たとえ身体機能になんの障害も残らなかった者であっても慢性期には認知障害になることがある。

急性期での認知障害の予測因子についての研究はおおくないのでくわしくしらべてみたそうな。


脳動脈瘤破裂によるくも膜下出血で手術をした急性期患者51人について、

認知障害テスト(global cognitive impairment index)をおこない、認知機能が良好(スコア0.75未満)と不良の患者を分類した。

関係するパラメータおよび退院時の生活自立度mRSスコアとの関連を解析したところ、


次のことがわかった。

・57%の患者が認知機能が不良だったが、そのおよそ半数はmRSまでが不良というわけではなかった。

・ほとんどの患者で遅延記憶(すこしまえの記憶)に影響があった。

・水頭症とあらたな脳梗塞が認知障害との関連がつよく、

・脳脊髄液の排出量が2000mlを超える場合はリスク6倍で、あらたな脳梗塞がおきた場合はリスク11倍だった。

急性期くも膜下出血患者の半数以上が認知障害を示した。これはかならずしも身体機能には反映しなかった。水頭症とあらたな脳梗塞が認知障害の予測因子と考えられた、


というおはなし。

図:認知障害テストとmRSスコア

感想:

くも膜下出血は脳梗塞とはちがって、頭痛や吐き気をがまんできるものならがまんして できるだけ病院にいかないほうがいいと考えている。

なぜなら治療と称しておこなわれる再出血予防のためのクリッピングやコイリング手術にはそのリスクに見合う効果があるとはとても思えないから。
※根拠↓

1) 再出血予防のクリッピング手術のRCTは存在しない。(by 治療ガイドライン(pdf))→60年代のCTもMRIもないころに得られた知見を検証しようともせずに盲信し続けているということ。

2) がまんして入院が遅れるほど死亡率は劇的に下がる。→手術を逃れて入院を2週間がまんした場合死亡率は 86→49%に、1ヶ月がまんで13%にまで下がる。

3) もっとも再出血しやすい24時間以内の手術にまったく効果がない。→「再出血が起きるから命が危険」理論はぜんぜんアテにならないってこと。


うかつに脳をいじらせないようにすれば水頭症やあらたな脳梗塞もおきず認知障害も減るんじゃないのかな。

2025年8月21日

脳卒中リハビリにおける音楽療法とバイノウラルビート

はじめに

脳卒中は運動機能や認知機能の障害に加え、情動面(うつや不安)や睡眠障害など様々な問題を引き起こします。近年、音楽療法がこうした脳卒中後のリハビリに有益であることが報告されており、飲み込み障害や失語症の改善、認知・運動機能の向上、気分の改善、神経学的回復の促進につながるとされています。音楽は脳の情動・認知・記憶・運動に関わる領域を広範囲に活性化しうるため、リハビリ治療への応用が期待されています。

本稿では、バイノウラルビート(binaural beats)を用いた音楽療法に注目し、その脳卒中後リハビリへの活用可能性を医学論文に基づき検討します。バイノウラルビートは左右の耳にわずかに異なる周波数の音を聞かせることで脳内に特定周波数の拍動音を知覚させ、脳波を誘導・同期させる方法です。この手法は聴覚的ニューロモジュレーション(音刺激による神経調整)の一種で、非侵襲かつ簡便に脳活動へ影響を及ぼせる点が注目されています。以下、バイノウラルビートが脳卒中患者の認知機能、運動機能、神経可塑性(脳の柔軟な適応能力)、睡眠、情動調整に与える可能性について、関連研究や音楽療法全般の知見も踏まえて整理します。

2026年6月16日

「心理的フレイル」が高い人は脳卒中リスク3倍――心のもろさは脳血管の警報か

元
2026  6月  中国


脳卒中、心疾患、糖尿病などの心血管代謝疾患は、中高年以降の健康を大きく左右する。

従来は高血圧、肥満、脂質異常、喫煙などが主要な危険因子とされてきた。しかし、それだけでは発症リスクを十分に説明できない。

近年、身体的なフレイルだけでなく、気分の落ち込み、不安、孤独感、記憶力低下、主観的な体力低下などを含む「心理的フレイル」が注目されている。そこで、心理的フレイルが将来の脳卒中を含む心血管代謝疾患と関連するかをくわしくしらべてみたそうな。

2020年8月4日

マグネシウムと認知障害

元
2020  7月  アメリカ


マグネシウムは中枢神経系におおくみられるミネラルで、記憶の保持に関わっている。

マグネシウムが欠乏すると学習や記憶、認知機能に障害がみられるという報告がある。

そこで、脳卒中のおおい地域の住民を10年以上フォローしたREGARDS研究をつかってマグネシウムと認知障害との関連をしらべてみたそうな。

2023年3月6日

10年後の作業記憶と脳内ネットワーク

元
2023  2月  スウェーデン


脳卒中後の作業記憶の障害は、実行機能やエピソード記憶にも影響して認知症リスクを高めるという。

作業記憶が改善するメカニズムはほとんどわかっていないので、脳内ネットワークの結合性に注目してくわしくしらべてみたそうな。

2020年3月10日

むちゃ飲み脳梗塞の実行機能

元
Executive Dysfunction Related to Binge Drinking in Ischemic Stroke
2020  3月  フィンランド

Binge drinking(酒のむちゃ飲み)は通常飲酒量(エタノール13.5グラム相当)の5倍以上を1度の機会(2時間以内)に飲む場合をさす。

アルコール使用障害(alcohol use disorder)に至らないレベルのむちゃ飲みでも認知機能のとくに実行機能や言語記憶に障害があらわれやすいとする報告がいくつかある。

脳卒中経験者の35-90%は認知機能に障害をもつという。

そこで脳卒中患者でのむちゃ飲み歴の認知機能への影響についてくわしくしらべてみたそうな。

2026年5月3日

「治った」はずのコロナで、2年後も脳に霧が残る?

元
2026  4月  中国


COVID-19は、せきや発熱だけの病気ではない。感染中に、せん妄、ブレインフォグ、頭痛、めまい、脳卒中など、脳や神経に関係する症状が出ることがある。さらに回復後も、頭がぼんやりする、疲れやすい、記憶や注意力が落ちる、といったlong COVIDが問題になっている。

そこで、COVID-19の急性期に神経症状が出た人では、2年後に認知機能の低下や神経の後遺症が起こりやすいのかをくわしくしらべてみたそうな。

2018年9月6日

緑茶と紅茶の神経保護効果

元
Green Tea and Red Tea from Camellia sinensis Partially Prevented the Motor Deficits and Striatal Oxidative Damage Induced by Hemorrhagic Stroke in Rats
2018  8月  ブラジル

緑茶が脳内出血後の酸化ストレスから神経を保護するとする報告がある。

おなじチャノキ(Camellia sinensis)から作られる紅茶もまた同様の効果が期待されるが確かめられていないので動物実験してみたそうな。


ネズミを人為的に脳内出血にする10日まえから緑茶または紅茶をあたえた。

脳内出血の1、3、7日後、茶は継続しながら 歩行、バランス、神経症状の測定を行い、最後に脳線条体の酸化物質の分析をした。


次のようになった。

・脳内出血により生じた障害のうち、紅茶グループでのみ歩行障害が小さかった。

・バランス障害は緑茶と紅茶グループでともに小さかった。

・線条体由来の運動障害は紅茶よりも緑茶グループでよく抑えられていた。

・脳内出血により活性酸素と脂質過酸化レベルが上昇していたが緑茶と紅茶グループで脂質過酸化レベルが低下していた。

緑茶または紅茶が脳内出血後の線条体での酸化ダメージによる運動障害を抑えるはたらきをみせた、


というおはなし。
図:緑茶と紅茶の脳卒中後の転倒防止効果

感想:

緑茶は脳卒中予防にいいけどそのあとにも良い。
緑茶を飲めば慢性期でも脳が再生するという根拠について

緑茶が脳卒中の記憶障害を防ぐ

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