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2025年12月31日

ペナンブラがないのに血管内治療が効くと思っていた?――大梗塞で見えてきた現実

2025  12月  中国


最近、脳のダメージがすでに大きい脳梗塞(large core)でも、血管内治療(EVT)が効く場合があることがわかってきた。しかし、実際には良い回復が得られる人は多くない。

脳梗塞では、すでに完全に壊れた部分(虚血コア)と、その周りにある、まだ回復できる可能性のある部分が混在している。これまで、梗塞が小さい患者では、この「助かる可能性のある部分」がどれだけ残っているか(灌流ミスマッチ)が、治療を決めるうえで重要とされてきた。

一方で、すでに梗塞が大きい患者でも、この灌流ミスマッチが治療の効果に関係するのか、また発症から時間がたった場合に影響が変わるのかは、よくわかっていなかった。

そこで、脳のダメージが大きい脳梗塞患者を対象に、灌流ミスマッチと発症からの時間が、血管内治療の効果とどう関係するのかをくわしくしらべてみたそうな。

2025年12月28日

軽症を拾っただけ?BE FASTで成績が良く見える理由

2025  12月  中国


脳卒中は、発症してから治療までの時間が予後を大きく左右する病気である。にもかかわらず、症状が軽かったり典型的でなかったりすると、受診が遅れやすいという問題がある。

従来のFASTは有名だが、ふらつきや視覚異常といった後方循環の症状を拾いにくい弱点がある。そこで、BalanceとEyesを加えたBE FASTが提唱されてきた。

ただし、BE FASTを使うことで本当に治療や結果が良くなるのか、それとも単に軽い患者を多く拾っているだけなのかは、はっきりしていなかった。そこで、実際の医療現場データを用いて、BE FASTが臨床成績にどのような影響を与えているかをくわしくしらべてみたそうな。

2025年12月27日

くも膜下出血、髄液ドレナージはいっけんよさげ しかし頭蓋内感染の危険は増える

2025  12月  中国


くも膜下出血(動脈瘤が原因のタイプ)では、出血を止めたあとも、しばらくしてから血管が細くなる現象(攣縮)や、脳の血流が落ちる遅発性脳虚血(DCI)が起きて、回復を邪魔することがある。

そこで、血の混じった髄液を体の外へ出して、くも膜下腔に残る血液成分や炎症に関わる物質を減らせば、こうした二次障害が減り、予後が良くなるのではないかという発想で、髄液ドレナージが行われてきた。

しかし、効くという報告と、はっきりしないという報告が混在しており、さらに感染などの合併症が増える懸念もある。そこで、髄液ドレナージの有効性と安全性を、最新の研究まで含めてまとめ直し、くわしくしらべてみたそうな。

2025年12月20日

血栓回収は本当に効いている? 成否を分けていたのは「側副血行路」だった

2025  12月  スペイン


脳梗塞で血管が太いところ(大きな血管)が詰まったとき、血のかたまりを取る治療(機械的血栓回収術=MT)が行われる。

しかし、同じように治療しても「すぐにきれいに開く人」と「開きにくい人」がいる。その差に関係しそうなものの一つが、詰まった先へ血を回す“迂回路”である側副血行路(そくふくけっこうろ)である。

そこで、側副血行路が良いか悪いかで、MTの成功率や、治療中に飛ぶ細かい血栓(末梢塞栓)がどれくらい変わるのか、さらに手技(吸引中心か、ステントリトリーバー中心か)で違いが出るのかをくわしくしらべてみたそうな。

2025年12月19日

いまさら動物実験で副作用を検証? 日本人くも膜下出血でクラゾセンタンが“標準治療化”している違和感

2025  12月  日本


クラゾセンタンは、動脈瘤性くも膜下出血(SAH)のあとに起こる脳血管攣縮を抑え、遅発性脳虚血(DCI)を防ぐ目的で使われてきた薬である。

一方で、肺水腫はクラゾセンタンのよく知られた副作用であり、SAHで神経原性肺水腫(NPE)を起こしている患者に安全かどうかははっきりしていない。

そこで、SAHで起こるNPEに対してクラゾセンタンがどのような影響を与えるかをくわしくしらべてみたそうな。

2025年12月15日

機械的血栓回収、期待外れ? 回復も救命も変わらなかった理由

2025  12月  イタリア


遠位中等血管閉塞(DMVO)は、脳のやや細い血管が詰まるタイプの脳梗塞である。
血管が細いためカテーテルが入りにくく、治療が難しい一方、詰まる場所によっては失語や手足の麻痺など大きな後遺症を残すことがある。

そのため「機械的血栓回収MT)で取るべきか?」「薬だけの治療(BMT)で十分か?」という議論が続いてきた。
そこで、どちらが本当に良いのかを、過去の研究をまとめて検証してみたそうな。

2025年12月12日

血管内治療中の攣縮で予後悪化、その予防薬は日本だけ未承認

2025  12月  ドイツ


脳の太い血管がつまったときに行う血管内治療(カテーテルで血栓を取りにいく治療)は、いまや標準治療になっている。

ところが、その手技の途中でときどき起こる「血管攣縮」(血管がキュッと細く締まってしまう現象)が、どのくらい患者の予後を悪くしているのかは、はっきりしていなかった。

また、攣縮が起きたときにカテーテルから直接ニモジピンという薬を流すと本当に効果があるのかも、十分なデータがなかった。そこで、「どんな人に攣縮が起こりやすいのか」「攣縮が起こるとその後の生活の質や死亡にどれくらい影響するのか」「攣縮に対するニモジピン動注は役立つのか」をひとまとめにくわしくしらべてみたそうな。

2025年12月8日

未破裂脳動脈瘤の「予防手術」は本当に必要か──10人に1人が重い障害を負う現実

2025  12月  


未破裂の脳動脈瘤は、破裂するとクモ膜下出血を起こし、命に関わる非常に危険な状態になる。そのため、破裂する前に治療するべきかどうかを判断するときには、「自然に破れる確率」と「治療自体のリスク」の両方を比べる必要がある。

しかし、これまで一般に広まっていた手術リスクの数字は、一部の専門施設や優れた術者によるデータに偏りがちで、世界全体の実情を反映しているとは言いにくかった。特に開頭クリッピングは「昔より安全になった」と語られてきたが、その裏付けとなる大規模データは不足していた。

そこで、世界20施設・3705例という大規模な国際データを用いて、未破裂脳動脈瘤の予防的手術が現在どれほど安全なのかを実際の数値としてしらべてみたそうな。

2025年11月25日

脳卒中後のうつは再発のガチリスク―甘えではなかった

2025  11月  トルコ


脳卒中のあとに起こるうつ症状(いわゆる脳卒中後うつ:PSD)は多くの患者にみられるものである。

うつが回復や日常生活の質を下げることは以前から知られていたが、うつそのものが脳卒中の再発を引き起こす要因になるのか、また認知機能の低下と直接的な関係を持つのかについては、十分に明らかではなかった。

さらに、脳のどの部位の損傷がうつの発生と関係するのかも不明な点が多かった。
そこで、脳卒中後のうつが再発リスクや認知機能障害にどの程度関わるのか、そして病変部位との関係についてくわしくしらべてみたそうな。

2025年11月20日

血管内治療の勘違い 再開通率を競っても患者は救えない

2025  11月  中国


急性の頭蓋内動脈閉塞は、重い障害や死亡につながる可能性が高い病態である。発症後できるだけ早く血管を開通させることが、予後を良くするために重要と考えられてきた。

しかし、再開通の治療時間に間に合わなかった患者や、血栓溶解療法や血管内治療を受けない患者の中には、自然に血流が戻る例が少なくないことが知られている。

この自然再開通が、実際に患者の回復に役立つのかどうかは明確ではなかったので、その予測因子と結果をくわしくしらべてみたそうな。
 

2025年11月15日

時間依存が崩壊。血管内治療のヤバさは、もはや説明がつかないレベル

2025  11月  アメリカ


大血管が詰まるタイプの脳梗塞(LVO)では、血管内治療(EVT)がとても大事だと言われている。
最近では、発症から6〜24時間たっていてもEVTが役に立つという報告が増えてきた。

ただし、この時間帯に治療される患者の多くは「誰にも見られずに発症した(未目撃)」タイプで、実際の発症時刻がはっきりしない。

これまでは、
「未目撃の人は治療結果が悪いのか?それとも変わらないのか?」
という点がよく分かっていなかったのでくわしくしらべてみたそうな。

2025年11月10日

アルテプラーゼ神話の崩壊:低用量でも止まらない“出血リスク”の現実

2025  10月  中国


アルテプラーゼ(rt-PA)は、脳梗塞の発作が起きた直後に血栓を溶かすための薬として使われている。
世界のガイドラインでは0.9 mg/kgの標準用量が推奨されているが、この量では脳出血を起こす危険があることが知られている。

特にアジア人は体格や血管の特徴が欧米人と異なるため、0.6 mg/kgという「低用量」での治療が安全ではないかという考えが広まってきた。
しかし、実際の医療現場で低用量がどのように使われているのか、また結果がどう違うのかについては、はっきりした答えがなかった。

そこで、病院での実際の治療データを使い、低用量と標準用量のどちらがどのような患者に使われ、結果がどう違うのかをくわしくしらべてみたそうな。

2025年11月7日

“動脈瘤を見つけ出せ”はもう古い──良性くも膜下出血の衝撃

2025  10月  ドイツ


くも膜下出血(SAH)の約8〜9割は動脈瘤の破裂によって起こるとされているが、残りの約1〜2割は、原因となる血管の異常が見つからない「非動脈瘤性くも膜下出血」である。

この中でも、脳幹のまわりに出血が限局するタイプ(PMSAH)は、症状が比較的軽く、経過が良いことが多い。

ただし、診断の際に「どこまで検査をすべきか」は、医師のあいだでも意見が分かれている。
CTで出血を確認した後にCTAやDSAという検査を行うのが一般的だが、最初のDSAで異常がない場合に、もう一度DSAをやる必要があるのかという点が議論になっている。
そこで、再びDSAを行うことにどれだけ意味があるのかをくわしくしらべてみたそうな。

2025年11月5日

なぜこんなに褒められるのか──血管内治療という名の時代の寵児

2025  8月  パキスタン  


脳の血管がつまって起こる脳梗塞(急性虚血性脳卒中)のうち、およそ3割は太い血管が詰まる「大血管閉塞(LVO)」というタイプである。これは重い後遺症や死亡につながる危険が高い。

血管内で血栓を取り除く治療(EVT)は、発症から90日までの短期的な回復を助けることが知られているが、「その効果が長く続くのか」「安全なのか」についてはよく分かっていなかった。

そこで、発症から90日を過ぎたあとでもEVTの効果や安全性が続くのかをくわしくしらべてみたそうな。

2025年11月4日

「血栓を溶かせば救われる」は嘘だった──テネクテプラーゼ神話の崩壊

2025  10月  カナダ


軽い脳梗塞の患者に対して、血栓を溶かす薬を使うべきかどうかは、長く議論されてきたテーマである。

特に、言葉が出にくい、手足が少し動かしにくいといった、生活に支障のある症状(いわゆる「障害」)を持つ場合には、治療で回復が見込めるのではないかという期待があった。

そこで、軽症であっても障害のある人に、テネクテプラーゼ(tenecteplase)という血栓溶解薬を使う意味があるのかをくわしくしらべてみたそうな。

2025年10月27日

4.5時間の壁を越えたテネクテプラーゼ でも、それは奇跡か、錯覚か

2025  9月  中国


脳梗塞(脳の血管が詰まるタイプの脳卒中)の治療では、発症から4.5時間以内に「血栓を溶かす薬」を使うのが一般的である。しかし、それを過ぎた患者には使えないとされてきた。

最近、「テネクテプラーゼ(TNK)」という新しい薬が注目されており、4.5時間を超えても効果があるのではないかと言われている。ただし、これまでの研究は、血管内治療(カテーテルで血栓を取り除く治療:EVT)ができる病院とできない病院が混ざっており、本当の効果がはっきりしていなかった。

そこで、EVTができる環境とできない環境を分けて、TNKの効果と安全性をくわしくしらべてみたそうな。

2025年10月25日

なぜ“やばい薬”をほめるのか──クラゾセンタンに見る医療界のポジション心理

2025  10月  日本


くも膜下出血のあとに起こる「脳血管れん縮(SVS)」は、再出血や脳梗塞を引き起こして回復を悪くする原因になる。

クラゾセンタンという薬は、血管を強く縮める物質エンドセリン-1の働きを抑えるもので、海外の試験ではれん縮を防ぐ効果が確認されている。ただし、副作用としてむくみや低酸素などがあり、体の調子が変わりやすいことが知られている。

そこで、クラゾセンタンを使うと脳血管れん縮が減るだけでなく、歩き始めまでの回復も早まる可能性をくわしくしらべてみたそうな。

2025年10月24日

女性に多いのに、回復は男女で同じ?――くも膜下出血の治療パラドックス

2025  9月  ドイツ


くも膜下出血(SAH)は、脳の中の血管(動脈瘤)が破れて起こる病気で、女性のほうが男性より2倍以上多いことが知られている。

これまでの研究では「女性の方が重症になりやすい」「脳の血流が悪くなるDCIを起こしやすい」と言われてきたが、結果はまちまちだった。

そこで、「本当に男女で違いがあるのか?」「もしあるとしたら、どの段階(発症・治療・回復)で差が出るのか?」を、650人の患者データをもとにくわしくしらべてみたそうな。

2025年10月22日

治療は早いほど良い──その常識、くも膜下出血には通用しない

2025  9月  オーストラリア


くも膜下出血(aSAH)の原因となる脳動脈瘤は、再破裂すると致命的になりやすいため、できるだけ早く治療して瘤を閉じることが大切とされてきた。
しかし、「どのくらい早く行うのが最も良いのか」については、これまで十分な根拠がなかった。

アメリカ心臓協会(AHA)やヨーロッパ脳卒中学会(ESO)のガイドラインでは「24〜72時間以内の治療」が推奨されているが、これは専門家の合意によるものであり、科学的に裏づけられたものではない。

そこで、発症から6時間以内(超早期)、12時間以内(早期)、24時間以内(標準)の3つのタイミングで動脈瘤を治療した場合の結果を比較し、再出血、機能回復、死亡率にどのような違いがあるかをくわしくしらべてみたそうな。

2025年10月20日

全身麻酔なしで脳にカテーテル? その“常識外れ”が命を奪う

2025  10月  アメリカ


急性期の脳梗塞に対して行われる血栓回収療法(EVT)は、詰まった血管を再び開けて脳への血流を取り戻す治療であり、重症の脳梗塞患者の回復に大きく貢献している。

しかし、この治療を行う際にどの麻酔方法を選ぶべきか、すなわち「全身麻酔でしっかり眠らせるのか」「鎮静で少し意識を残したまま行うのか」という点については、これまで結論が出ていなかった。

全身麻酔は患者が動かず手技が安定する一方で、導入に時間がかかり血圧低下の懸念がある。一方、鎮静ではすぐに治療を始められるが、患者が体を動かしたり呼吸が乱れたりして、繊細な血管内手技が不安定になることがある。

そこで、どちらの麻酔法がより良い回復につながるのかをくわしくしらべてみたそうな。

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