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2023年1月22日

ボバースセラピーは麻痺上肢に効果あるの?

2022  12月  オーストラリア


1950年代に開発されたボバースセラピーは長年、脳卒中リハビリテーションの主流であった。

特殊な手技によって自発的な動きが促進されるとし、セラピストによる姿勢と体幹にフォーカスした感覚入力が重視されている。

ボバースセラピーによる麻痺上肢の改善効果は、いくつかのメタアナリシスで評価が低いので、

他のリハビリ法と介入用量(時間)をマッチさせた比較をするべく、あらためてメタアナリシスをこころみたそうな。

2016年2月10日

JAMA誌:課題指向型訓練 やる意味ない


Effect of a Task-Oriented Rehabilitation Program on Upper Extremity Recovery Following Motor StrokeThe ICARE Randomized Clinical Trial
2016  2月  アメリカ

これまで高用量の課題指向型訓練は 脳卒中患者の上肢機能の回復に有効であると信じられてきた。

ほんとうのところをきっちりと調べてみたそうな。


米国7ヶ所の病院から 脳卒中で中等度の上肢機能麻痺の外来患者361人を募り 次の3つのグループに分けた。

A) 課題指向型訓練
B) Aと同用量の作業療法(30時間/10週間)
C) 通常用量(Bの時間半分)の作業療法

12ヶ月間フォローし 上肢機能を評価 比較したところ、


次のことがわかった。

・どう評価しても 3グループ間で上肢機能の改善度に有意な差は見られなかった。

中等度の上肢麻痺患者への課題指向型訓練は、その半分の時間の従来型作業療法と成果が同レベルだった。
脳卒中患者への課題指向型訓練はまったく効果的とはいえない、


というおはなし。

図:課題指向型トレーニング

図:課題指向型訓練


感想:

コントロールとして「病院に来て雑談するだけ」というグループも設けて欲しかったな。

さらに驚くべき結論になる予感、、

追記:
課題指向型訓練 いくらやっても役には立たない

コクランレビュー:反復課題訓練 エビデンスない

訓練繰り返すほど良くなると思ってたら そうでもなかった

2016年12月9日

課題指向型訓練 いくらやっても役には立たない


Does Task-Specific Training Improve Upper Limb Performance in Daily Life Poststroke?
2016  12月  アメリカ

脳卒中患者の上肢機能がリハビリ訓練により 気のせいではなくほんとうに改善するのなら 日常生活にも必ず反映されるはずである。

そこのところをきっちりと実験してみたそうな。


発症後6ヶ月以上経ち中等度の上肢麻痺の脳卒中外来患者78人について、
課題指向型訓練のセッションあたりの反復回数ごとにつぎの4つのグループに分けた。

*個人の最大回数
*100回
*200回
*300回

訓練は1セッション1時間x週4回x8週間 計32時間とした。これは課題指向型訓練の代表例であるCI療法の時間と等しい。

訓練期間中、週に1度 両腕に加速度計を6つ装着し連続26時間の活動記録を取った。

各グループと加速度計の記録との関連を解析したところ、


次のことがわかった。

・加速度計記録の上肢パフォーマンスに 有意な変化はまったく確認できなかった。

・上肢の機能評価ARATスコアの改善は加速度計の記録に反映しなかった。

・もとの上肢能力や訓練量によらずなんの変化もなかった。

8週間の課題指向型訓練では訓練量にかかわらず 日常生活での上肢パフォーマンスはまったく改善しなかった。病院に通い懸命に訓練して「良くなったよ」と言われても、家に帰ると実はなにも変わっていなかった、、、


というおはなし。
図:課題指向型訓練の効果

感想:

エビデンスがそろってきた。これらは↓ぜんぶ今年の報告。
(11月)コクランレビュー:反復課題訓練 エビデンスない

(7月)訓練繰り返すほど良くなると思ってたら そうでもなかった

(2月)JAMA誌:課題指向型訓練 やる意味ない

「特定の課題を集中的に繰り返し訓練することで麻痺は改善する」
この考え方って 裏を返せば

「いつまで経っても良くならないのはあなたの努力不足のせいです」 って言ってるのと同じだよね。
(●`ε´●)

2021年9月27日

脳卒中リハビリに最適な時期があきらかに

2021  9月  アメリカ


動物実験では、脳卒中後に運動トレーニングの効果がでやすい特定の時期があることがわかっている。

このようなリハビリテーションに対して敏感な時期が、人間についても存在しうるものか よくわかっていないので ランダム化比較試験(CPASS)をやってみたそうな。

2016年11月16日

VR訓練 vs. 課題指向型訓練 重症患者が好むのは、、


Is upper limb virtual reality training more intensive than conventional training for patients in the subacute phase after stroke? An analysis of treatment intensity and content.
2016  11月  ノルウェー

脳卒中の上肢リハビリでは集中的に訓練回数を増やすことで神経の可塑性を促すことができると考えられている。

そこでバーチャルリアリティ(VR)訓練と従来型訓練で集中度が異なるものか実験してみたそうな。


脳卒中で上肢麻痺の患者50人をVR訓練と課題志向型訓練に分けた。

60分ほどの訓練をほぼ毎日 4週間おこなった。
訓練の様子をビデオ録画して 訓練時間に占める麻痺手の実運動時間の比を分析した。

VR訓練は スイスYouRehab社のYouGrabberシステムを使用した。両手にはめたデータグローブとビデオゲームが連動する。


次のようになった。

・麻痺手の実働時間の比は77.7% vs. 67.3%でVRグループが明らかに高かった。

・この差は重症患者ほど顕著で、

・80.7% vs. 60.6%で重症患者の実働時間が多かった。

VR訓練のほうが課題志向型訓練よりも集中度は高く、特に上肢麻痺が重症な患者ほど実働時間が多かった、


というおはなし。

図:YouGrabber
YouGrabber↑↑↑


感想:

まもなく冗談も言える人工知能が載るだろうから 療法士さんは楽になるな。
JAMA誌:課題指向型訓練 やる意味ない

2019年10月16日

BMJ誌:療法士に聞く 上肢リハビリの現場状況


Current therapy for the upper limb after stroke- a cross-sectional survey of UK therapists
2019  9月  イギリス

脳卒中患者の2/3は自立歩行ができるようになるいっぽう、上肢機能を取り戻すことができるのは半数に満たないという。

上肢機能のリハビリ方法はいまだ確立しておらず、2006→2016年に「脳卒中」AND「上肢」に関する論文の数は PubMed検索で354→943に急増している。

そこで、現場の療法士により行われている上肢リハビリの種類と頻度、時間について広くしらべてみたそうな。

2021年4月20日

Neurology誌:上肢リハビリには認知機能が影響する

2021  4月  アメリカ


脳卒中からの運動能力の回復には認知機能がおおきく影響する可能性がある。

これを確かめるために、認知的要求度のことなる2つの運動課題をおこない、
それらパフォーマンスと認知障害や脳の損傷部位との関連をくわしくしらべてみたそうな。

2024年3月2日

脳卒中リハビリの新希望: 30時間以上の反復訓練がもたらす驚きの改善効果

2024  3月  アメリカ


運動リハビリテーションの「用量反応」は数十年間にわたり研究の優先課題であり、いくつかの大規模無作為化試験やメタアナリシスがこころみられてきた。

これらの研究から、運動訓練の継続時間とリハビリテーション効果との間には明確な線引きができないことが示された。

通常、訓練効果の確認にはおおくの反復回数と時間のかかる臨床評価に依存していたため、個人の用量反応を把握することは不可能であった。

そこで、ビデオゲームリハビリテーションの多施設共同試験VIGoROUS(Video Game Rehabilitation for Outpatient Stroke)から得られた3次元の上肢動作データの解析により、
各参加者の4種類の上肢動作について、運動学的用量反応をくわしくしらべてみたそうな。

2021年10月28日

コクラン:脳卒中リハビリに時間をかける効果

2021  10月  イギリス


脳卒中は身体障害の主な原因であり、多額の経済コストを生じ生活の質の低下をもたらす。

リハビリテーションが機能回復を促して、生活や社会参加を改善することで障害の影響を小さくできると考えられている。

リハビリが転帰に影響する因子には、費やした時間、頻度、期間、などがある。

これらについておおくの研究があるものの、一致した見解は得られていない。

そこで、リハビリの時間、頻度、期間について、いままでの研究のレビューをこころみたそうな。

2018年9月16日

脳卒中の統計学習 繰り返し訓練が効かないわけ


Statistical Learning Impairments as a Consequence of Stroke
2018  8月  スイス

視覚や聴覚などからの周期性のある刺激パターンを無意識のうちに覚えてしまう脳の働きを統計学習(statistical learning)とよぶ。これは幼児期から現れ 言語学習での選択的注意力に関係すると考えられている。

「統計学習」は最近のアイデアであるため、脳のどの部位が司るかなどよくわかっていない。

そこで、統計学習が年齢や脳損傷によりどう影響をうけるものか実験してみたそうな。

2022年4月28日

ボツリヌス注射+集中リハビリの長期結果

2022  4月  オーストラリア


ボツリヌス毒素の注射は痙縮を軽減する効果が示されているが、注射だけでは日常生活動作の改善にはつながらないことがメタアナリシスであきらかになっている。

そして、注射後にリハビリ介入した場合の改善可能性を検証するランダム化比較試験 InTENSEフェイズ3の長期結果がでたそうな。

2019年5月24日

ランセット誌:ロボット上肢リハビリ まったく効果ない


Robot assisted training for the upper limb after stroke (RATULS): a multicentre randomised controlled trial
2019  5月  イギリス

ロボット支援の上肢トレーニングは麻痺が比較的重い患者であっても多くの繰り返し動作をおこなうことができるため期待されている。

しかしこれまでの研究のおおくは手法や訓練量、評価方法に偏りがつよくいっちした見解がえられていない。

そこでマルチセンターの大規模ランダム化比較試験(RATULSトライアル)をやってみたそうな。



脳卒中から5年以内で中レベル以上の上肢麻痺の患者770人について、
つぎの3グループにわけた。

ロボット支援(RT:robot-assisted training MIT-Manus robotic gym)
上肢集中訓練(EULT:enhanced upper limb therapy)
通常ケア(UC:usual care)

各訓練は、45分間x週3回x12週間 おこない、

ARATスコアで改善度を評価した。



次のようになった。

・ARATスコアであきらかな改善をしめした患者の割合は、RT44%、EULT50%、UC42%だった。

・通常ケアUCにくらべロボット支援RTと上肢集中訓練EULTはすぐれているとは言えず、

・RTとEULTにあきらかな効果の違いはみられなかった。

・深刻な有害事象は、RT15%、EULT13%、であり、UC8%よりもおおかった。

中レベル以上に重い上肢麻痺の脳卒中患者へのロボット支援リハビリテーションは通常ケアをうわまわる効果はなかった。日常のリハビリテーションに取り入れるべき根拠はまったくないと考えられる、


というおはなし。

図:脳卒中のロボット上肢リハ



感想:

繰り返し訓練自体に効果がないのだからロボットつかったところで改善しないのは自明。
課題指向型訓練 いくらやっても役には立たない

コクランレビュー:反復課題訓練 エビデンスない

訓練繰り返すほど良くなると思ってたら そうでもなかった

JAMA誌:課題指向型訓練 やる意味ない

2019年2月1日

がんばって手脚を動かしても効果がない理由


Frequency-specific functional connectivity related to the rehabilitation task of stroke patients
2019  1月  中国

脳卒中の片麻痺からの回復のためには手脚をうごかす訓練をおこなうことがもっとも効果的であると信じられている。

訓練と脳の可塑性により脳機能ネットワークが再編される。このとき脳皮質の各領域間で機能的に同期した低周期の活動パターンが観測できる。この同期の程度をもって「機能結合性」とし回復度が反映されると考えることができる。

そこで、リハビリ訓練がダイレクトに機能結合性に反映されるものか、MRIよりも周波数分解能の高い近赤外線センサーでくわしくしらべてみたそうな。

2018年2月9日

急性期もOK 両手両腕集中訓練法 HABITとは


Short-term Efficacy of Hand-Arm Bimanual Intensive Training on Upper Arm Function in Acute Stroke Patients: A Randomized Controlled Trial.
2018  1月  中国

脳卒中の急性期は上肢機能の改善がいちじるしい時期である。

さいきん片手訓練よりも両手訓練の成果が注目されている。

これまで脳性小児麻痺患者を対象に開発された両手両腕集中訓練法 HABIT(Hand-arm bimanual intensive training)を脳卒中の成人に応用した例はないので実験してみたそうな。


急性期の脳卒中患者128人をHABITと従来リハビリ(課題指向型訓練)グループにわけた。

HABIT では 1)胸帯の強化、2)触覚、3)両腕の協調、4)手の細かい動作、にフォーカスした訓練をおこなった。

2週間の訓練ののち 成果を比較したところ、


次のようになった。

・上肢機能FMAスコアは 52 vs. 44 でHABITグループがあきらかに高く

・ARATスコアも 35 vs. 33 でHABITグループが高く、運動誘発電位も高かった。

HABITでは急性期脳卒中患者の上肢運動機能の改善度が従来リハビリよりもあきらかにすぐれていた、


というおはなし。

図:両手運動 HABIT

感想:

根性論ではなく科学的なリハビリを、、ってことなんだろな。
JAMA誌:課題指向型訓練 やる意味ない

急性期脳卒中患者へのCI療法は?

2016年11月21日

コクランレビュー:反復課題訓練 エビデンスない


Repetitive task training for improving functional ability after stroke.
2016  11月  イギリス

特定課題の反復訓練は脳卒中リハビリの基本と信じられており、CI療法やロボット訓練、トレッドミル訓練の根拠にもなっている。

はたして反復課題訓練にリハビリ効果があるものか 今更ながらに検証してみたそうな。


現在までの関連する信頼性の高い研究を厳選し、データを統合 再解析したところ、


次のようになった。

・被験者1853人を含む33の臨床研究がみつかった。

・通常の理学療法やプラセボにくらべて 反復課題訓練での上下肢の運動機能の改善度は小さかった。

・その効果はせいぜい6ヶ月程度しか持続しなかった。

・転倒などの有害事象はなさそうだった。

反復課題訓練のエビデンスは上下肢ともに低レベルかつ効果限定的であり とても薦められるものではない、


というおはなし。

図:反復課題訓練のQOL効果

感想:

そんなことより もうかれこれ7年間この種の情報を調べているけど、理学療法が具体的に何を指すのかいまださっぱりわからない。

 JAMA誌:課題指向型訓練 やる意味ない

2015年10月18日

結局、CI療法ってどうなの?


Constraint-induced movement therapy for upper extremities in people with stroke.
2015  10月  イタリア

脳卒中後の上肢リハビリとしてのCI療法の効果をこれまでの研究から総括してみたそうな。(コクランレビュー)


関連する過去の研究を厳選して、データを統合 再解析したところ、


次のことがわかった。

・被検者1453人を含む42件の研究が見つかった。

・各研究の被験者数は29人前後と少なく、どれもデータの偏りを除けなかった。

・11の研究では痙縮や疼痛などの障害がやや改善したが従来型リハビリに比べ有意な差ではなかった。

・28の研究でCI療法直後に 上肢の運動機能が有意にやや改善した。

・3つの研究では数カ月後までフォローしていたが、優れた効果はまったく観察されなかった。


CI療法直後に上肢に認められたわずかな運動機能の改善は、患者が実感できるようなものではなかった。長期的な効果を示す情報もほとんどなかった、


というおはなし。

写真:CI療法

感想:

CI療法は 指の曲げ伸ばしができる麻痺が極めて軽い患者「のみ」を対象にすることで 論文を量産して有名になった。

だから 重い麻痺の手が動くようになるとは まったく期待し難い。

唯一優れているのは、従来型リハビリがいったいなにを指すのか部外者には判りにくいなかで CI療法はその訓練内容が容易にイメージできる点にある。そこで ビデオゲームなど他のリハビリ法との比較対照にCI療法が採用されることがしばしばあり、とても理解がしやすくなる。
Wiiリハビリの効果をCI療法と比較してみた

課題指向型訓練 いくらやっても役には立たない

2016年6月28日

ランセット:レクリエーション活動はVR訓練に匹敵する


Efficacy and safety of non-immersive virtual reality exercising in stroke rehabilitation (EVREST): a randomised, multicentre, single-blind, controlled trial
2016  6月  カナダ
Playing card games aids stroke recovery
(BBC.com)

ビデオゲーム機を使った非没入型のバーチャルリアリティ(VR)訓練の効果が脳卒中リハビリシーンで注目されている。

そこで、バーチャルリアリティ訓練と従来のレクリエーション療法の効果を比較してみたそうな。


4カ国 14施設の発症から3ヶ月以内で軽-中等度上肢麻痺の脳卒中患者121人を

*任天堂Wiiを使うバーチャルリアリティ訓練(59人)

*トランプ、ビンゴ、ジャンガ、紙丸め投げなどで遊ばせるレクリエーション療法(62人)

の2グループに分け、1回60分間x2週間ののち上肢運動機能、有害事象の有無を評価したところ、


次のようになった。

・上肢運動機能テストに要する時間が バーチャルリアリティ訓練で32.0%、レクリエーション療法で28.7%短縮した。

・各グループで有害事象が数件起きたが訓練とは関係なさそうだった。


トランプなどで遊ばせるレクリエーション療法の上肢機能改善効果は非没入型バーチャルリアリティ訓練に匹敵した、


というおはなし。

写真:カード遊び

感想:

あれこれ細かく口出ししなくても 勝手に遊ばせておけば自ずと良くなるって言いたいらしい。

コレ↓思い出した。
JAMA誌:課題指向型訓練 やる意味ない

2020年4月18日

コロナ時代のリハビリ戦略 "Take Charge"とは


Taking Charge after Stroke- A randomized controlled trial of a person-centered, self-directed rehabilitation intervention
2020  4月  ニュージーランド

脳卒中リハビリテーションでは 現在おもに特定課題について訓練を繰り返す方式がとられている。しかし大規模なランダム化比較試験では患者の自立やQoLを高めるとするエビデンスは得られておらず、別の効果的な方法が求められている。

"Take Charge"(自分で責任をもつ)リハビリは、自己決定理論(Self Determination Theory)にもとづき 退院後の脳卒中患者が自らの管理のもとにリハビリをすすめる方法である。

すでに Maori and Pacific Stroke Study (MaPSS)では統計学的に高い有意性をもった結果が得られている。

そこで、非Maori、非Pacific を対象とした、 Take Charge のより規模のおおきい介入実験(Taking Charge after Stroke :TaCAS)をこころみたそうな。

2020年3月23日

理学療法を長く続けるべきか?


Continual Long-Term Physiotherapy After Stroke- A Health Technology Assessment
2020  3月  カナダ

脳卒中患者を対象とした長期の理学療法の有効性、安全性、費用対効果、公的予算への影響、患者の評価などについてしらべてみたそうな。

2017年7月4日

ランセット誌:脳卒中リハビリは家族にまかせて問題ない


Family-led rehabilitation after stroke in India (ATTEND): a randomised controlled trial.
2017  6月  インド

インドではリハビリを専門とする施設が非常にすくないためほとんどの脳卒中患者は利用する機会がない。

専門性の高いリハビリ資格をもったスタッフから患者家族にその職能権限を移譲する「タスクシフティング(Task Shifting)」には関心が寄せられているがその安全性は定かでない。

そこで大規模に実験してみたそうな。


14の病院に入院した脳卒中患者1250人を2グループに分け、いっぽうのグループの家族にリハビリトレーナーとしての訓練をほどこし 早期に退院させて自宅で患者のリハビリを行わせた。

患者家族への訓練は病院にて1日1時間x3日間で 障害の評価、目標の建て方、トレーニング方法、励まし方などを学ばせた。

6ヶ月後の患者状況を病院での通常リハビリグループと比較したところ、


次のようになった。

・1日あたりのリハビリの時間、総リハビリ時間は両グループでほぼおなじに設定できた。

・6ヶ月後、死亡または要介護状態にある患者の割合は両グループともに47%だった。

・死亡者や再入院の率もグループ間でほとんど差がなかった。

・非致死性のイベント率もほとんど差がなかった。

脳卒中患者へのリハビリ業務を患者家族に移譲(タスクシフティング)したところ、通常のリハビリにくらべ有害な点はまったくなかった


というおはなし。
図:家族まかせの脳卒中リハビリの6ヶ月後のmRS

感想:

脳卒中リハビリの成果は訓練の量や質によらないことがわかってるから、有害でないならタスクシフティングしない理由がないね。
JAMA誌:課題指向型訓練 やる意味ない

Stroke誌:下肢運動機能の比例回復則からわかること
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