元2025 12月 中国
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2026年1月15日
脳卒中後の“考えながら動く”が記憶と注意を救う ― 4週間で差が出たデュアルタスク訓練の衝撃
2025年8月22日
くも膜下出血治療に異変?クラゾセンタンが効く“隠れた患者層”とは
元2025 8月 日本
2025年8月21日
脳卒中リハビリにおける音楽療法とバイノウラルビート
はじめに
脳卒中は運動機能や認知機能の障害に加え、情動面(うつや不安)や睡眠障害など様々な問題を引き起こします。近年、音楽療法がこうした脳卒中後のリハビリに有益であることが報告されており、飲み込み障害や失語症の改善、認知・運動機能の向上、気分の改善、神経学的回復の促進につながるとされています。音楽は脳の情動・認知・記憶・運動に関わる領域を広範囲に活性化しうるため、リハビリ治療への応用が期待されています。
本稿では、バイノウラルビート(binaural beats)を用いた音楽療法に注目し、その脳卒中後リハビリへの活用可能性を医学論文に基づき検討します。バイノウラルビートは左右の耳にわずかに異なる周波数の音を聞かせることで脳内に特定周波数の拍動音を知覚させ、脳波を誘導・同期させる方法です。この手法は聴覚的ニューロモジュレーション(音刺激による神経調整)の一種で、非侵襲かつ簡便に脳活動へ影響を及ぼせる点が注目されています。以下、バイノウラルビートが脳卒中患者の認知機能、運動機能、神経可塑性(脳の柔軟な適応能力)、睡眠、情動調整に与える可能性について、関連研究や音楽療法全般の知見も踏まえて整理します。
2025年8月12日
笑いも泣きも止まらない──橋脳卒中が壊す“右脳ネットワーク”と、その立て直し方
元2025 7月 韓国
2025年7月21日
音楽療法と脳卒中リハビリ – 聴く音楽がもたらす驚きの回復効果
脳卒中からのリハビリテーションに「音楽療法」が注目されています。音楽療法(特に音楽を聴くリスニング療法)は、クラシック音楽や自然音、患者さんの好きな曲、さらにはバイノウラルビートなど幅広い音を活用し、脳と心身にポジティブな刺激を与えるアプローチです。実は近年の医学論文で、音楽を取り入れることで運動機能や認知機能の回復、感情面の安定、睡眠の質向上、疼痛(痛み)緩和など様々な効果が報告されています。ここではエビデンスに基づき、音楽療法が脳卒中患者にもたらす驚きの効果を前向きな論調で解説します。
2025年5月17日
検査では“正常”でも… 二重課題であらわれる半側空間無視の正体
元2025 5月 イタリア
2025年1月28日
歩行だけじゃ足りない!身体認識が鍵を握る脳卒中回復
元2025 1月 イタリア
2025年1月6日
脳卒中リハビリ革命?幹細胞治療の現在地と未来の展望
元2024 12月 アメリカ
2024年8月30日
脳卒中リハビリの未来がここに!最新技術で回復が加速する理由とは?
元2024 8月 中国
2024年7月26日
加齢を超える上肢機能への影響!脳卒中の二重課題干渉の真実
元2024 7月 フランス
2023年11月1日
デュアルタスク歩行より有酸素運動が効果的?
元2023 10月 ポルトガル
2023年3月9日
二重課題歩行の前頭前野 n-バックのときは
元2023 2月 中国
2022年11月15日
二重課題トレーニングの認知障害への効果
元2022 10月 中国
2021年2月17日
認知障害のある脳卒中患者のバランス能力
元2021 1月 中国
2020年9月19日
nature.com:不安とデュアルタスク下での上肢機能
元2020 9月 イラン
2019年7月12日
二重課題エクサゲームで転倒予防訓練
元
Cognitive-motor exergaming for reducing fall risk in people with chronic stroke- A randomized controlled trial
2019 6月 アメリカ
脳卒中患者の40-70%は転倒を経験するという。脳卒中患者は認知と運動の二重課題下でいずれかもしくは両方のパフォーマンスが低下することがわかっていて、転倒のリスク要因と考えられる。
VRゲームをつかった運動訓練(エクサゲーム:exergaming)に認知課題を重ねることでバランス能力をより改善できるものか実験してみたそうな。
慢性期脳卒中で自立歩行のできる片麻痺患者24人を、
認知-エクサゲームグループと通常バランス訓練グループにわけて6週間の訓練をおこなった。
エクサゲームにはNinteno Wii fit を使用し、ゲームソフト Bub-ble Balance, Table Tilt, Tight-Rope Walking, SoccerHead, Basic Run, Basic Step について認知課題を与えながらプレイさせた。
次のようになった。
・床がいきなり動き出す状況での二重課題下では エクサゲームグループは運動能力および認知能力が改善し、通常訓練グループは、運動能力のみ改善した。エクサゲームを使った認知-運動訓練はバランスと認知コントロールの改善に効果的かも、
・自分の意思で重心移動をする状況での二重課題下ではエクサゲームグループでのみ運動能力の改善がみられた。
といういおはなし。
感想:
完全没入型VRで高層ビルの屋上の縁を歩かせれば(←動画リンク)バランス鍛えられるとおもうよ。
完全没入型バーチャルリアリティ上肢リハビリ
2019年5月26日
じつは治っていない空間無視を見つける方法
元
Increased Cognitive Load Reveals Unilateral Neglect and Altitudinal Extinction in Chronic Stroke
2019 5月 ベルギー
半側空間無視は脳卒中で右脳を損傷した患者の13-82%にみられる。かれらの60-90%は3-12ヶ月のうちに回復するという。
急性期では頭部と両目の向きが脳の損傷側へ偏っているので半側空間無視に気づきやすい。
つうじょう診断には紙と鉛筆をつかったテストが用いられるが その感度の低さとテストへの慣れが問題視されている。
そしてじゅうぶんに時間が経ち無視症状がなおったようにみえる患者でも、左右同時に視覚刺激をあたえたときに対側のターゲットを消失(extinction)することがよくある。
これら隠れた注意障害をあぶりだすために認知負荷のかかる二重課題下におく方法がいくつか報告されている。
そこで かつて半側空間無視があった2人の患者についてこれを確かめてみたそうな。
右脳の脳卒中で3年以上経ち、当初あった半側空間無視の症状が通常のテストではすでにみられない患者2人について、
視野の中心部に現れるターゲットの形状 および
視野周辺部(左右、上下)のターゲットを認識させるテストを、
個別または同時に(二重課題)おこなった。
次のようになった。
・患者#1について、二重課題時に左方の無視と上方の消失があきらかになった。
・患者#2は左右方向の無視症状は示さなかったが、二重課題時にターゲットを上下同時表示した際に 下方ターゲットを試行回数の半数以上で見落とした。
・このとき上下ターゲットを別個に表示した場合には 見落としはなかったことから、水平性消失(altitudinal extinction)と考えられた。
通常の検査ではもはや半側空間無視がみとめられない慢性期の脳卒中経験者にたいして、二重課題を与えることで空間的注意障害をあらたに確認することができた、
というおはなし。
感想:
刺激が1つずつ提示されているのに見落としてしまうことを無視(neglect)、2つ同時提示したときにいっぽうを見落としてしまうことを消失(extinction)という。
ようするに注意がいっぱいいっぱいなときには思わぬ見落としがおきる。左方にかぎらず。
同側への無視が起きる条件
刺激密度が高いときの半側空間無視
2018年12月20日
Stroke誌:デュアルタスクで転倒を防ぐ
元
Dual-Task Exercise Reduces Cognitive-Motor Interference in Walking and Falls After Stroke
2018 12月 香港
脳卒中経験者では運動と認知機能が同時要求される二重課題のパフォーマンスが低下することがわかっていて、転倒との関連も指摘されている。
つまり脳卒中経験者の転倒はバランス能力の問題ではなく二重課題下での注意リソースの配分に原因がある可能性がある。
二重課題訓練が歩行パフォーマンスを改善するとするこれまでの研究のおおくは運動機能に重点をおいたものがおおく、歩行バランス能力が向上したのか単に注意の優先度を変えたのか区別がつかないうえにサンプル数も少なかった。
そこで、二重課題訓練による歩行および認知機能の両方を評価して おおくの被験者でくらべてみたそうな。
軽中程度の運動麻痺のある慢性期の脳卒中経験者84人をつぎの3グループに分けた。
*単一課題訓練(通常の歩行リハビリ)
*二重課題訓練(注意配分しながらの歩行)
*比較グループ(上肢訓練)
これを1回60分x週3回x8週間おこない、
この前後および8週間後に
歩行課題テスト:前方歩行、タイムアップアンドゴー、障害物ありの前方歩行および
認知課題テスト:言語流暢性テスト、連続引き算 、
の各組み合わせをおこなった。
歩行時間短縮効果と、単位時間あたりの正答率を評価 比較した。
その後6ヶ月間の転倒回数や社会参加、QoLも調査した。
次のようになった。
・二重課題訓練グループでのみ歩行タイムの短縮があった。とくに前方歩行+流暢性テストで9.5%、前方歩行+連続引き算で9.6%、TUG+流暢性テストで16.8% 改善した。
・この改善効果は8週間後も続いていた。
・認知機能テストは二重課題訓練による正答率のあきらかな変化はなかった。
・二重課題訓練により転倒数が22.2%減少し、25.0%の転倒リスク低下につながった。
・社会参加やQoLに変化はなかった。
歩行中の注意配分をうながす訓練により、二重課題時の移動能力および転倒数が減少した、
というおはなし。
転倒の原因
感想:
すでにこの事実に気づいていたので、外出時には常にスマホONにしてポケモンを狩りながら歩くようにしている。そのおかげで現在トレーナーレベル32 まできた。
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2018年10月14日
考え事をしながら散歩する効果
元
A randomised controlled trial of a walking training with simultaneous cognitive demand (dual task) in chronic stroke
2018 10月 イギリス
脳卒中経験者が地域で安全かつ目的をもって生活するためには単に歩けるだけではなく、歩行中の視覚や聴覚からの複雑な状況変化を判断しながら移動できることが必要である。
しかし脳卒中経験者は運動と認知課題を並行して処理する「二重課題能力」が低下していることがわかっている。
二重課題処理能力を鍛えることで脳卒中経験者の身体活動量が増えたとする報告がわずかながらある。
これをたしかめるべく、10週間の二重課題訓練プログラムを実験してみたそうな。
2018年7月30日
手の周りには意識が集中している 脳卒中患者では?
元
Time-dependent decline of body-specific attention to the paretic limb in chronic stroke patients
2018 7月 日本
手のひらに近い位置ではつづく握り動作にそなえて注意力が高まっていて、この付近からの視覚刺激への反応が遠い位置からよりも速くなる現象が報告されている。
これをつかって脳卒中患者の麻痺側への注意力の低下を定量化できれば学習性不使用や空間無視の理解につながるかもしれないので実験してみたそうな。