元2026 1月 シンガポール
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2026年1月16日
“もう動かない”とされた手が動き出す ― 重度麻痺の1割に隠れていた真の回復者たち
脳卒中後の上肢麻痺は患者の自立度と介護負担を大きく左右する重要な後遺症である。とくに「どこまで手が回復するのか」「実用的に使える手になる可能性はどの程度か」という予後の見通しは、患者本人だけでなく家族にとっても切実な関心事である。
しかし、重度麻痺例を含めた現実的な回復確率を、入院リハビリ後の機能レベルと日常生活動作(ADL)の両面から定量的に示したデータは多くない。
そこで、入院リハビリを受けた脳卒中患者において、上肢機能の回復度とADLとの関係、関連する臨床因子をくわしくしらべてみたそうな。
2025年10月12日
ロボットリハビリの“奇跡”は、患者の演技力だった?
元2025 10月 イギリス
脳卒中のあと、どのくらい機能が回復するかには個人差があり、一般的には年齢や発症時の重症度、発症前の生活レベルなどが、その予測に使われている。
でも実は、「性格」も回復の具合に関係しているのではないか、という考え方がある。
性格というのは、ある人の考え方や感じ方、行動の傾向のことを指す。なかでも、ビッグファイブと呼ばれる有名な性格モデルでは、神経症傾向、外向性、開放性、協調性、誠実性の5つの特性がある。
これまでの研究では、たとえば神経症傾向が強い人は脳卒中後にうつや疲れを感じやすいことが分かっている。でも、こういった性格の違いが、日常生活の回復などに直接どれくらい影響するのかは、まだよくわかっていない。
そこで、「性格」と「脳卒中後の機能的な回復」との関係を調べた過去の論文を集めて、全体としてどんな傾向があるかをくわしくしらべてみたそうな。
2025年8月21日
脳卒中リハビリにおける音楽療法とバイノウラルビート
はじめに
脳卒中は運動機能や認知機能の障害に加え、情動面(うつや不安)や睡眠障害など様々な問題を引き起こします。近年、音楽療法がこうした脳卒中後のリハビリに有益であることが報告されており、飲み込み障害や失語症の改善、認知・運動機能の向上、気分の改善、神経学的回復の促進につながるとされています。音楽は脳の情動・認知・記憶・運動に関わる領域を広範囲に活性化しうるため、リハビリ治療への応用が期待されています。
本稿では、バイノウラルビート(binaural beats)を用いた音楽療法に注目し、その脳卒中後リハビリへの活用可能性を医学論文に基づき検討します。バイノウラルビートは左右の耳にわずかに異なる周波数の音を聞かせることで脳内に特定周波数の拍動音を知覚させ、脳波を誘導・同期させる方法です。この手法は聴覚的ニューロモジュレーション(音刺激による神経調整)の一種で、非侵襲かつ簡便に脳活動へ影響を及ぼせる点が注目されています。以下、バイノウラルビートが脳卒中患者の認知機能、運動機能、神経可塑性(脳の柔軟な適応能力)、睡眠、情動調整に与える可能性について、関連研究や音楽療法全般の知見も踏まえて整理します。
2025年8月12日
笑いも泣きも止まらない──橋脳卒中が壊す“右脳ネットワーク”と、その立て直し方
元2025 7月 韓国
病的笑い・泣き(Pathological Laughing and Crying:PLC)は、脳卒中のあとに突然こらえきれない笑いや泣きが出てしまう症状である。感情そのものがおかしくなるわけではなく、その出し方を調節する仕組みが壊れることで起きる。
なかでも橋(pons)という脳幹の一部を傷めた脳卒中では、PLCが比較的よく見られることが知られている。しかし、橋の損傷がなぜPLCにつながるのか、特に脳のどこに代謝の異常が出ているのかははっきりしていなかった。
そこで、橋脳卒中患者を対象に、脳の糖代謝を調べるPET検査を使ってPLCの背景をくわしくしらべてみたそうな。
2025年8月6日
手は動くのに、使えない――脳卒中リハビリの盲点とは?
元2025 8月 スイス
脳卒中後の上肢機能障害は極めて高頻度に見られるため、リハビリテーション領域では上肢の運動機能を評価する指標としてFugl-Meyer Assessment(FMA-UE)が広く用いられてきた。
しかし近年、FMAにおいて高得点を示すにもかかわらず、実生活上では上肢をほとんど使用していない患者が一定数存在することが報告されている。
このような「運動機能は温存されているのに、パフォーマンスが伴わない」という乖離現象が、急性期から存在するのか、そしてその背景に何があるのかは十分に解明されていない。
そこで、この現象の原因として認知機能障害(特に空間無視、遂行機能障、失行)が関与している可能性に着目し、急性期脳卒中患者を対象にくわしくしらべてみたそうな。
2025年7月2日
「この体、本当に自分のもの?」──脳卒中と“離人感”の知られざる関係
元2025 5月 イタリア
脳卒中は、手足が動きにくくなるといった運動機能の障害だけでなく、「自分の体が自分のものじゃないように感じる」といった感覚のゆがみを引き起こすことがある。
こうした“身体の感じ方”や“体に対するイメージ”の変化は、患者の心のつらさや社会とのつながりの弱まりにも関わってくると考えられる。けれども、こうした感覚の違いが健常者と比べて実際にどれほどのものなのかは、はっきりしていない。
そこで、慢性期の脳卒中患者と健康な人との間に、身体の感じ方やイメージについてどのような違いがあるのかをくわしくしらべてみたそうな。
2025年6月30日
「脳卒中後の機能障害における比例回復則――早期のリハビリは要らないのか?
脳卒中後の機能回復に関して、「比例回復則(proportional recovery rule, PRR)」と呼ばれる経験則が報告されています。これは、多くの脳卒中生存者において失われた機能の約70%が数か月以内に自然回復するというもので、初期障害の程度から最終的な回復量を高い精度で予測できる可能性を示唆しています。
本レビューでは、この法則が成立する領域と限界、神経学的根拠、反証や批判、リハビリ介入の影響、および自然回復に関する議論について、信頼性の高い英語論文をもとに整理します。
2025年5月10日
早期リハビリの科学的根拠がついに明らかに──Treg細胞が脳を修復する仕組みとは?
元2025 4月 中国
脳梗塞のあとには、脳の白質が傷ついて、体の動きや考える力が落ちてしまうことが多い。白質がうまく元に戻ることが、回復にはとても大事である。でも、その仕組みはまだよくわかっていない。
最近、Treg(ティーレグ)という免疫細胞が、脳を守ったり修復したりする働きがあることがわかってきた。そこで、運動をすることでTregが増えて、白質がよくなるのかをくわしくしらべてみたそうな。
2025年2月22日
脳卒中リハビリ革命!運動イメージ療法の多彩なアプローチとその実力
元2025 2月 中国
脳卒中後のリハビリでは、上肢機能の回復が重要な課題となる。特に、片麻痺の患者は実際に体を動かすことが難しい場合が多い。そのため、運動イメージ療法(Motor Imagery Therapy, MI)が注目されている。
MIとは、実際に運動をせずに頭の中で動作をイメージすることで、脳の運動ネットワークを活性化し、回復を促す方法である。
そこで、MIの基本概念と、リハビリでの適用方法を整理し、その効果を最新の研究に基づいてまとめてみたそうな。
2025年2月14日
時間感覚が狂う!?脳卒中がもたらす意外な影響とそのメカニズム
元2025 2月 イタリア
脳卒中によって小脳や基底核が損傷すると、時間知覚にどのような影響が出るのかは十分に解明されていない。
そこで、小脳または基底核に脳卒中を発症した患者を対象に、時間知覚の変化をくわしくしらべてみたそうな。
2024年9月14日
振動で運動イメージを強化!錯覚で手の回復が加速する理由
元2024 9月 日本
脳卒中後のリハビリテーションでは、運動機能の回復が重要である。特に、麻痺した手足の動きを取り戻すためには、反復的な運動トレーニングが効果的であるとされる。
近年、運動イメージ(MI: Motor Imagery)と呼ばれる方法が注目されている。MIとは、実際には動かさなくても、頭の中で運動をイメージすることで、運動神経を刺激し、回復を促進する手法である。
しかし、MIの効果は個人差が大きく、経験や年齢、脳卒中の影響などにより、運動イメージの鮮明度や効果が異なるという問題がある。
この課題を解決するために、振動誘発による錯覚運動(VIM: Vibration-Induced Illusory Movement)という新しいリハビリ手法が注目されている。
そこで、VIMの方法とその効果についてくわしくしらべてみたそうな。
2024年3月4日
再起への扉を開く: 断食がもたらすリハビリの新時代
元2024 2月 アメリカ
カロリー制限は神経可塑性と神経損傷後の回復を促進する。
マウスにおいて、カロリー制限が脳卒中後に作用し、訓練に伴う運動回復を促進するという仮説を検証するべく実験してみたそうな。
2023年9月27日
錯覚で手が動く!? 日本の脳卒中リハビリ革命
元2023 9月 日本
身体所有感(自分の体が自分自身に属しているという感覚)が、多感覚の錯覚を通じてどのように形成されるかは注目すべきテーマである。
そこで、脳卒中後のリハビリテーションにおいて、この身体所有感と注意が麻痺した体の部位に向けられることで、
その部位の使用頻度が増え、学習による不使用が防がれる可能性を探るべく実験してみたそうな。
2023年4月8日
動作観察トレーニングの条件
元2023 4月 インド
動作観察トレーニング(AOT:Action observation training)は脳卒中のリハビリテーションに用いられる。
AOTの中核をなすのは動画であり、介入をより確かなものとし一般化するためにはその動画パラメータに関する知識が不可欠ではあるが、
AOTに使用されるパラメータ情報はほとんどないので、あきらかにするべくレビューをこころみたそうな。
2023年3月22日
動作観察と運動イメージの組合せは
元2023 3月 イギリス
脳卒中のリハビリテーションにおいて、身体的な運動がむつかしいばあいには動作観察療法(AO)や運動イメージ療法(MI)が用いられる。
それぞれを独立して行うよりも、組み合わせることで相乗効果が得られるとする報告があるので、上肢リハビリのカップスタッキング課題についてその効果を検証してみたそうな。
2023年2月22日
運動イメージ・メンタルプラクティスで上肢リハビリ
元2023 1月 スペイン
脳卒中患者の30-66%はリハビリテーションをおこなっても上肢機能が十分に回復しない。
運動イメージ(MI)やメンタルプラクティス(MP)は、実際に運動をおこなうことなく認知プロセスのみで運動をシミュレートし、共通する中枢神経系の再活性化をはかるものである。
これらのメカニズムはミラーニューロン理論によっても支持され、たとえば手の動きの映像を観察することでも回復を促すことができる。
亜急性期、慢性期脳卒中患者の上肢機能へのMI・MPの有効性について体系的にレビューをこころみたそうな。
2022年10月1日
コクラン:反復末梢磁気刺激にエビデンスなし
元2022 9月 日本
反復末梢磁気刺激(rPMS)は運動神経の末端枝を刺激して筋収縮を起こすことにより、脳や神経の損傷で低下した筋力を改善できるとする非侵襲的治療法であり、刺激が筋肉の深層にまで到達して痛みや副作用がほとんどない特徴がある。
rPMSが脳卒中経験者の日常生活に良い影響をもたらすものか、これまでの研究のレビューをこころみたそうな。
2022年4月13日
動作観察トレーニング一人称視点の効果
元2022 4月 韓国
脳卒中患者の上肢機能障害のリハビリとして動作観察トレーニングがある。
そのメカニズムにはミラーニューロンが関係しているとされ、脳機能イメージングの研究では観察が一人称視点と三人称視点とで脳の活動パターンが異なることが報告されている。
そこで、動作観察トレーニングの観察視点での効果の違いを脳卒中患者で確かめてみたそうな。
2021年12月23日
「握り」動作で損傷脳を活性化させる方法
元2021 12月 カナダ
神経学的に、左右の脳半球は脳梁を介して互いの働きを抑制しあってバランスしていると考えられている。
脳卒中によりいっぽうの脳半球がダメージを負うとこのバランスが崩れる。
このとき、たとえば非麻痺手の運動を促すと対側脳半球の活動が高まり損傷脳半球への抑制がさらに強まる。その結果、損傷脳半球の可塑性の機会が抑えられてしまうため非麻痺手の運動は禁忌であるとする考え方がある。
そのいっぽうで、非麻痺手の運動が両側の脳半球の活動を高めるとする「クロスエデュケーション」の考え方もある。
そこで、脳卒中患者の非麻痺手で高強度の握り運動をおこなったときの脳活動をMRIで観察してみたそうな。
2020年9月28日
運動イメージと動作観察のアンブレラレビュー
元2020 9月 スペイン
脳卒中患者への運動イメージ訓練(motor imagery)と動作観察療法(action observation)のエビデンスレベルと機能改善効果について評価するべく、
腕の機能性、日常生活動作、歩行移動性の3つについてメタアナリシスのメタアナリシス(アンブレラレビュー)をこころみたそうな。
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