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2026年9月9日

もやもや病の再建術は本当に効くのか――『成功率99%』の裏にRCTなし

元
2026  8月  イラン


小児もやもや病は、脳の主幹動脈が徐々に狭くなり、TIAや脳梗塞を繰り返す病気である。特に幼い子どもでは進行が速く、認知機能低下も問題になる。

現在は血行再建術が標準治療とされているが、間接バイパス、直接バイパス、両者を組み合わせた手術のどれが最適なのか、また誰をいつ手術すべきかについては議論が続いている。

そこで、近年の小児もやもや病の手術成績を整理し、治療選択の考え方をまとめてみたそうな。

2026年9月8日

脳梗塞も脳出血もシロスタゾール?――“血液サラサラ薬”の意外な実力

元
2026  9月  台湾


脳内出血では、血のかたまりである血腫が脳を圧迫するだけでなく、赤血球が壊れたあとの物質も脳を傷つける。そのため、血腫をできるだけ早く片づけることが重要である。

近年、脳脊髄液や老廃物を首のリンパ節へ流す「硬膜リンパ管」が、血腫の除去にも関係していることがわかってきた。

シロスタゾールがこの硬膜リンパ管を増やし、脳内の赤血球の除去を促すことがわかっている。ただしシロスタゾールは抗血小板薬でもあるため、脳出血を悪化させる心配がある。

そこで、通常の臨床に近い量のシロスタゾールを飲ませたとき、血腫の除去と回復を助けながら、出血を悪化させないかをくわしくしらべてみたそうな。

2026年8月17日

血栓回収を疑うことは「非倫理的」?――科学の上に立ちはじめた専門医たち

元
2026  7月  アメリカ


脳梗塞に対する血管内血栓回収術は、2015年以降の複数の臨床試験によって急速に標準治療となった。

しかし、治療効果が明らかになっていく途中で、「それでも治療を受けない対照群を設けて試験を続けてよいのか」という倫理的な問題が生じた。
また、重症脳卒中では患者本人が同意できないことも多く、研究参加の同意をどう扱うかも大きな課題である。

そこで過去の研究倫理に関する文献をくわしくしらべてみたそうな。

2026年8月16日

左側が見えないのではない?――半側空間無視は『脳の処理落ち』かもしれない

元
2026  8月  イタリア


半側空間無視(unilateral spatial neglect:USN)は、脳卒中後に起こる神経心理学的な障害である。典型的には、脳の損傷した側とは反対側の空間にあるものに気づきにくくなったり、注意を向けにくくなったりする。

特に右半球の脳卒中後に多く、右半球損傷者の約38%、左半球損傷者の約18%に認められるとされる。右脳卒中では発症1週間以内の約45%にみられ、1年以上経過しても約20%に残存するという報告もある。

半側空間無視がある患者では、脳卒中そのものが重症であることが多いだけでなく、入院期間が長く、退院時の障害や依存度が高く、死亡率や施設入所率も高い。ところが、その臨床的重要性に比べて、発症早期には見逃されることも多い。

そこで、脳卒中後の半側空間無視について、どのように評価すればよいのか、そして現在どのようなリハビリ方法があり、どこまで効果が期待できるのかを整理してみたそうな。

2026年7月25日

左脳梗塞は再発・死亡が多い? 672人を追跡して見えてきた“左右差”

元
2026  7月  サウジアラビア


脳梗塞では、左半球と右半球のどちらが障害されたかによって症状が異なる。

左半球梗塞では失語、右半球梗塞では半側空間無視などが生じやすいが、病変側が長期的な再発や死亡にも関係するかは十分に検討されていなかった。

そこで、脳梗塞の病変側と、発症後12か月以内の再発および死亡との関連をくわしくしらべてみたそうな。

2026年7月23日

アルツハイマー脳は40Hzで変わる?――3週間のバイノウラルビートで記憶力が改善

元
2026  2月  イラン


アルツハイマー病では、記憶や注意、実行機能に関係する約40Hzのガンマ波活動が乱れることが知られている。

そこで、40Hzのバイノウラルビート刺激によって脳のガンマ活動を整えれば、認知機能を改善できるのではないかと考え実験してみたそうな。

2026年7月18日

眼底に出た異変は、脳の警報だった――網膜症で脳卒中リスク1.9倍

元
2026  6月  中国


網膜の血管は、脳の細い血管と構造や性質がよく似ている。糖尿病や高血圧によって網膜の毛細血管が傷む「網膜症」は、脳内でも同様の微小血管障害が進んでいるサインかもしれない。

しかし、網膜症と脳卒中リスクの関係については研究ごとに結果が一致していなかった。そこで、これまでの研究を統合し、網膜症が脳卒中リスクとどの程度関連するのかをくわしくしらべてみたそうな。

2026年7月16日

「脳卒中経験者は10年短命」――余命が3年延びても、一般人口との差はなお約10年

元
2026  7月  アメリカ


脳卒中は、米国における主要な死亡・障害原因の一つである。急性期治療や再発予防は進歩してきたが、脳卒中を経験した人の長期的な余命が、過去20年間でどの程度変化したのかは十分に分かっていなかった。

そこで、50歳以上の米国人を対象に、脳卒中歴のある人の平均余命を1996~2006年と2008~2018年で比較し、男女差についても検討してみたそうな。

2026年7月15日

脳動脈瘤は“金のなる木”なのか――根拠なきスクリーニングが健康な人を患者に変える

元
2026  7月  フィンランド


くも膜下出血は死亡率が高く、後遺症も残りやすい重い脳卒中である。その主な原因の一つが、脳動脈瘤の破裂である。

破裂する前の未破裂脳動脈瘤を検査で見つければ、くも膜下出血を防げる可能性がある。しかし、検査費用だけでなく、偶然見つかった動脈瘤への追加検査や予防治療にも費用とリスクが伴う。

そこで、脳動脈瘤スクリーニングが本当に費用に見合うのか、過去の経済評価研究をまとめて検証してみたそうな。

2026年7月13日

若くして脳卒中――5年後も消えない“見えない障害”と失われた自分

元
2026  7月  イギリス


脳卒中は高齢者の病気と思われがちだが、若い世代でも発症し、その後の人生に長く影響を残す。とくに若年脳卒中では、仕事、子育て、人間関係、経済的責任など、現役世代特有の問題が重なる。

しかし、従来の研究や医療では、歩行や麻痺など目に見える障害が重視され、疲労、認知機能低下、不安、感覚過敏といった「見えない障害」や、自己喪失感については十分に調べられてこなかった。

そこで、若年脳卒中から5〜8年後の人々が、実際にどのような生活を送っているのかをくわしくしらべてみたそうな。

2026年7月9日

脳動脈瘤「塞げば安心」は本当か?知らされない予防治療の代償

元
2026  6月  ノルウェー


未破裂脳動脈瘤は、画像検査の普及によって偶然見つかることが増えている。一方で、くも膜下出血の発生率は低下しており、未破裂瘤から実際に破裂へ進むリスクは、以前考えられていたより低い可能性がある。

そのため、未破裂瘤を「予防的に治療する」ことの利益と危険を、あらためて冷静に評価する必要がある。そこで、北ノルウェーの一定地域で実際に治療された未破裂脳動脈瘤の治療成績をくわしくしらべてみたそうな。

2026年7月1日

「早期リハビリが効いた」は本当か?脳卒中の自然回復を“治療効果”に見せる論文の罠

元
2026  6月  中国


脳内出血は、運動機能だけでなく、認知機能や感情面にも長期的な影響を及ぼす疾患である。発症後に認知障害、うつ、不安を経験する患者は少なくない。

これまでの研究では、出血量、出血部位、脳萎縮、病前の認知機能など、発症前または発症時点の要因に注目するものが多かった。しかし、発症後のリハビリテーションの経過が、その後の認知障害や感情障害にどう影響するかは十分に明らかではなかった。

そこで、脳内出血後1年間のリハビリテーション軌道が、長期的な認知障害、うつ、不安にどのように関係するかをくわしくしらべてみたそうな。

2026年6月29日

治療しないくも膜下出血は、なぜ予後がいいのか

元
2026  6月  オランダ


くも膜下出血というと、多くは脳動脈瘤破裂が原因として語られる。しかし実際には、出血しているのに原因となる動脈瘤が見つからない「非動脈瘤性くも膜下出血」も存在する。

このタイプは、動脈瘤性くも膜下出血に比べて予後がよいとされ、とくに中脳周囲型では「良性」と説明されることが多い。

しかし、本当に長期的にも問題が少ないのかを長期追跡し、機能予後、復職、生活の質、残存症状をくわしくしらべてみたそうな。

2026年6月13日

脳卒中リハに「貼るだけ革命」? キネシオテープは補助具か、おまじないか

元
2026  5月  パキスタン


脳卒中後には、下肢の感覚障害や片麻痺の影響により、立位や歩行時のバランスが崩れやすくなる。バランス障害は日常生活動作を制限し、転倒リスクを高める重要な問題である。

脳卒中リハビリではバランス訓練が広く行われているが、キネシオテーピングを併用することで、足関節まわりの感覚入力や支持性が高まり、よりよい改善が得られる可能性がある。

そこで、バランス訓練のみの場合と、テーピングを併用した場合とで、脳卒中患者のバランス改善に差があるかをくわしくしらべてみたそうな。

2026年5月14日

「作業療法は効くかもしれない」――2026年にそれを言うのか?

元
2026  4月   中国


脳卒中後には、上肢の麻痺や巧緻動作の低下が残りやすい。その結果、食事、更衣、整容、移動などの日常生活動作が制限され、生活の質も低下する。さらに、身体機能の低下は抑うつや精神的苦痛にもつながり、回復を妨げる要因となる。

作業療法は脳卒中リハビリで推奨されているが、上肢機能、ADL、抑うつ症状をまとめて評価した新しいエビデンスは十分ではなかった。そこで、脳卒中患者に対する作業療法の効果を、最新のRCTを用いて総合的に評価してみたそうな。

2026年5月3日

「治った」はずのコロナで、2年後も脳に霧が残る?

元
2026  4月  中国


COVID-19は、せきや発熱だけの病気ではない。感染中に、せん妄、ブレインフォグ、頭痛、めまい、脳卒中など、脳や神経に関係する症状が出ることがある。さらに回復後も、頭がぼんやりする、疲れやすい、記憶や注意力が落ちる、といったlong COVIDが問題になっている。

そこで、COVID-19の急性期に神経症状が出た人では、2年後に認知機能の低下や神経の後遺症が起こりやすいのかをくわしくしらべてみたそうな。

2026年4月28日

脳卒中リハビリは「歩かせる」ことを急ぎすぎていないか:四つ這いが体幹とバランスを再起動する

元
2026  4月  アメリカ


脳卒中後には、標準的な課題指向型リハビリを受けても、体幹制御、バランス、移動能力の障害が長く残ることがある。そこで注目されるのが、四つ這い、膝立ち、対角線的な手足の運動、這う動作などを含む「四足位由来トレーニング」である。

この方法は、両上肢と両下肢を同時に使い、体幹を支えながら動くため、脊髄レベルの四肢連動、固有感覚入力、左右の近位筋活動を刺激する可能性がある。しかし、脳卒中リハビリにおける有効性や使い方は、これまで十分に整理されていなかった。

そこで、四足位由来トレーニングの証拠、メカニズム、臨床応用をくわしくしらべてみたそうな。

2026年2月19日

転倒したから脳出血?それとも脳出血したから転倒?日本の抗凝固薬研究の“語り”に注意

元
2026  2月  日本


高齢の心房細動(非弁膜症性:NVAF)では、血栓塞栓症(脳梗塞など)を防ぐために抗凝固療法が必要になりやすい一方で、出血(とくに頭蓋内出血)リスクも高く、「予防」と「出血」の板挟みになりやすい集団である。

さらにフレイルは血栓塞栓症・出血・死亡のリスク因子として知られているが、フレイルの指標の一つとしての「転倒歴」が、実臨床の大規模高齢NVAF集団で2年間の転帰にどう影響するかは十分に整理されていなかった。

そこで、日本人心房細動患者について、転倒歴と、その後2年間の臨床転帰の関連をくわしくしらべてみたそうな。

2026年2月15日

眠れない脳卒中患者に“聴くだけ処方”──音楽療法はどこまで本物か

元
2026  1月  中国


脳卒中後の睡眠障害(PSSD)はかなり多く、報告によっては7〜8割台とされる。睡眠が乱れると、脳の回復に関わる修復プロセスにも悪影響が出やすく、リハビリの伸びや日中の活動にも響くため、負担が少なく続けやすい対策が求められる。

薬は効く場合がある一方で副作用の心配があり、心理療法(CBTなど)は取り組める人が限られたり、効果の持続がはっきりしなかったりする。

そこで「聴くだけでもできる」音楽療法が、安全・非侵襲・低コストの選択肢として注目されている。しかし、どの音楽がよいか、どれくらい聴くべきか、評価方法をどうそろえるかなどが整理しきれていないのでまとめてみたそうな。

 

2026年2月7日

脳卒中の幹細胞治療は効くのか――最新メタ解析でわかった希望と限界

元
2026  1月  スイス


虚血性脳卒中では、血栓を溶かす治療や血栓回収で血管が開いても、後遺症が残る人が少なくないのが現実である。傷んだ脳の回復を直接うながす治療はまだ限られており、再生医療、とくに幹細胞治療が新しい選択肢として注目されている。

ただし、これまでの臨床試験の結果はバラつきがあり、「本当に効くのか」「安全なのか」ははっきりしていない。

そこで、質の高い比較試験(ランダム化比較試験)だけを集めて、幹細胞治療の効果と安全性をまとめて検証してみたそうな。

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