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2018年10月10日

脳卒中にならない体重 400万人調査から


A J-shaped relation of BMI and stroke- Systematic review and dose-response meta-analysis of 4.43 million participants
2018  7月  中国

肥満が脳卒中のリスク要因の1つであることはわかっている。

しかし肥満度(BMI)の違いによって脳卒中リスクがどのように変化するのか(用量関係)については、線型、U型、J型と報告によって異なる。

そこでこれまでの研究をまとめて くわしくしらべてみたそうな。


2018年5月までの関係する研究を厳選してデータを統合 再解析したところ、


次のようになった。

・被験者4432475人と脳卒中事例102466件を含む44の研究がみつかった。

・BMIと脳卒中リスクの用量関係は J型で、(下図)

・BMIが24未満ではさほど変化はなく、BMIが25を超えると脳卒中リスクはおおきく上昇した。

BMIと脳卒中リスクは J型の関係にあり、過体重や肥満だと脳卒中になりやすかった。BMIが23-24のときにもっとも脳卒中リスクは低かった、


というおはなし。
図:400万人のBMIと脳卒中リスク

感想:

BMIが25までは気にしなくてよいってこと。

あと20kg太れるわ。

2018年8月16日

体重が少ないひとの心原性脳塞栓


Low Body Mass Index is a Poor Prognosis Factor in Cardioembolic Stroke Patients with NonValvular Atrial Fibrillation
2018  8月  日本

ボディマス指数BMIと脳卒中との関連については数多くの研究があって、BMIが高いほど脳梗塞になりやすく、日本人ではBMIが低いとその予後はよくないとされている。

さらに日本では高齢化がすすみ心房細動由来の心原性脳塞栓がふえている。また欧米にくらべ肥満はすくなく低体重がおおい。

そこで心房細動で心原性脳塞栓の患者の予後とBMIとの関連をしらべてみたそうな。


心臓弁に異常のない心房細動で心原性脳塞栓の患者419人について、BMIで 低(<18.5)、標準(18.5-25.0)、肥満(>25.0)の3グループにわけて、

入院時の重症度、退院時の回復度をくらべたところ、


次のようになった。

・入院時の重症度NIHSSは、低>標準>肥満の順に高く、低体重グループがもっとも重かった。

・退院時の回復度mRSも、低>標準>肥満の順に高く、低体重グループがもっとも悪かった。

・低体重は重症かつ予後不良のあきらかな要因だった。

・肥満は重症度や回復度に影響しなかった。

低体重で心房細動の心原性脳塞栓になった患者は 重症でかつ回復が良くなかった、


というおはなし。
図:心原性脳塞栓の予後と肥満度

感想:

スリムで健康そうに見えるひとがじつはいちばん酷かった、という意味での肥満パラドックスか。

2018年5月21日

中国50万人の肥満と脳梗塞 脳内出血


Adiposity and risk of ischaemic and haemorrhagic stroke in 0·5 million Chinese men and women: a prospective cohort study
2018  5月  中国

中国では年間200万人が脳卒中になりその20%は脳内出血である。

高血圧や高血糖 脂質異常のもとになる肥満は中国でも増えていて 脳卒中の5人に1人は肥満が原因と考えられている。しかしこれらの推定根拠になっている研究は高所得国でのものがおおい。しかも脳内出血と肥満との関連については必ずしも一致した見解が得られていない。

そこで、中国人を対象に大規模に 肥満と脳梗塞や脳内出血との関連をしらべてみたそうな。


中国の都市部 農村部を含めた10の地域の健康な男女50万人を9年前後フォローした「中国カドーリバイオバンク研究」の記録から

脳梗塞25210人、脳内出血5380人を抽出してBMIや体脂肪率 ウエスト長などの肥満度との関連を解析したところ、


次のことがわかった。

・平均BMIは23.6、全体の67.3%はBMI25未満だった。

・BMIが5あがるにつれ、収縮期血圧は8.3あがった。

・BMIが5あがると脳梗塞リスクは1.30倍になった。

・脳内出血についてはBMIが25以下ではまったく関連はなかった。

・体脂肪率やウエスト長とも同様の関連がみられた。

中国人について 肥満度は脳梗塞リスクとあきらかな正の関連があり、血圧上昇の影響と考えられた。いっぽう脳内出血のばあい、おそらくは痩せていること自体のリスクが血圧が低いときの予防効果を相殺してしまい肥満度との関連がみられなかった、


というおはなし。
図:BMIと脳梗塞 脳内出血

感想:

じゃぁ血圧さげたらいいのかな。
Stroke誌:降圧薬のラクナ梗塞予防効果は

Stroke誌:降圧薬で血圧下げるとかえって脳卒中になる

2018年4月29日

脳内出血の肥満パラドックス


Racial differences in intracerebral haemorrhage outcomes in patients with obesity
2018  4月  アメリカ

肥満が脳卒中リスクであることは はっきりしている。いっぽう 肥満の脳卒中患者は予後が良いとする「肥満パラドックス」もいくつも報告されている。

肥満パラドックスについては 脳内出血や人種の違いでの研究が少ないので やってみたそうな。


脳内出血患者428人の記録を解析したところ、


次のようになった。

・BMIの肥満カテゴリに相当する患者は自宅へ退院できない率が高かったが、肥満は血腫増大には影響しなかった。

・人種別にみて、肥満は血腫増大に影響しなかったが非白人では自宅へ退院できない率が高かった。

今回の調査では脳内出血患者に肥満パラドックスはみられなかった。むしろ肥満で非白人だと予後不良になりやすかったが血腫増大はなかった、


というおはなし。
図:肥満度と脳内出血予後不良率

感想:

肥満は善みたいなはなしばかりだったから安心したよ。

[肥満パラドックス 脳内出血]の関連記事

2018年4月22日

くも膜下出血のあと太らせるべき根拠


Increased Body Mass Index Associated With Reduced Risk of Delayed Cerebral Ischemia and Subsequent Infarction After Aneurysmal Subarachnoid Hemorrhage.
2018  4月  アメリカ

脳動脈瘤の破裂によるくも膜下出血では遅発性脳虚血がおきやすい。遅発性脳虚血は可逆的ではあるもののさらに進んで梗塞になる患者もいる。

高BMI(ボディマス指数)で脳卒中の予後が良いとする肥満パラドックスはくも膜下出血でも報告されているが、BMIと遅発性脳虚血からの梗塞 との関連についての研究はないのでしらべてみたそうな。


くも膜下出血患者161人の記録を解析したところ、


次のことがわかった。

・平均BMIは28.9、遅発性脳虚血は31.1%で起き、つづいて梗塞が9.3%で起きた。

・BMIが29.4以上だとあきらかに遅発性脳虚血と梗塞が少なかった。

・BMIが29.4以上でも生活自立度が不良(mRS>2)というわけではなかった。

・超音波装置で測定した最大脳血流速が高いほど遅発性脳虚血と梗塞が起きやすかったがBMIとの関連は確認できなかった。

BMIが高いくも膜下出血患者には遅発性脳虚血や梗塞がおきにくかった。積極的に患者を太らせたほうがいいのかも、


というおはなし。
図:BMIと脳内血流速

感想:

BMIが29.4っていったら じぶんはあと30キロ以上体重ふやさないといかん。

2017年12月10日

脳内出血の肥満パラドックスがあきらかに


Does the obesity paradox predict functional outcome in intracerebral hemorrhage?
2017  12月  アメリカ

脳卒中など心血管疾患で太っている患者の死亡率が低いとする報告があり「肥満パラドックス」と呼ばれている。さいきんでは肺炎でも報告されている。

脳内出血の肥満パラドックスについては短期的には関連がないとする韓国の調査があるのみなので、確認してみたそうな。


救急搬送されてきた平均年齢61の脳内出血患者202人について、
BMIが25以上と25未満のグループにわけ、
3ヶ月時点での生存率および回復状況との関連を解析したところ、


次のようになった。
・90日時点での死亡率は41%で、

・回復良好(mRS:1-3)患者は、BMI25未満では24%、BMI25以上だと39%だった。

・重症度、性別、高血圧等を考慮にいれると、BMI25以上の回復良好のオッズ比は2倍だった。

脳内出血で入院した患者のうちBMIが25以上の太った患者はあきらかに回復がよかった、


というおはなし。
図:脳内出血の肥満度とmRS

感想:

上の図わかりやすい。mRS 6は死亡。

[肥満パラドックス]の関連記事

2017年7月10日

ふだん中性脂肪が高いひとの脳梗塞からの回復力


High nonfasting triglyceride concentrations predict good outcome following acute ischaemic stroke.
2017  7月  韓国

血液中の中性脂肪が高いと脳梗塞になりやすい。いっぽうで空腹時の中性脂肪が高い脳梗塞患者は回復が良いことがわかっている。

非空腹時の中性脂肪が高いときの脳梗塞回復度についてしらべてみたそうな。


急性脳梗塞患者の入院時の中性脂肪値を非空腹時とし、翌日の測定を空腹時中性脂肪値とした。

3ヶ月後の生活自立度スコアを比較したところ、


次のことがわかった。
・平均年齢67、556人の脳梗塞患者記録を解析した。

・空腹時 非空腹時ともに中性脂肪が高いほうが3ヶ月後の死亡率は低く、

・他の関連要因によらず 生活自立度スコアも良好だった。

空腹時および非空腹時の中性脂肪値が高い脳梗塞患者の回復度はとても良かった、


というおはなし。
図:非空腹時中性脂肪と脳卒中回復度

感想:

中性脂肪やコレステロールは目のかたきにされることがおおいけど ほんとはいいヤツなのかも。

2017年6月4日

肥満度と東アジア人の脳梗塞予後


Association of body mass index with mortality and functional outcome after acute ischemic stroke.
2017  5月  中国

脳卒中後の生存率や回復度は肥満気味の患者のほうがすぐれているという報告がすくなくないが、そのおおくは西洋人を対象にしたものである。

中国人について脳梗塞患者の肥満と機能回復度や死亡率との関連をしらべてみたそうな。


4782人の急性脳梗塞患者の記録を解析したところ、


次のことがわかった。

・12ヶ月死亡率や3,12ヶ月後の要介助率は、過体重と肥満いずれも標準体重患者とあきらかな差はなかった。

・しかし低体重患者については、これらリスクはすべて 著しく高かった。

中国人の脳梗塞患者について肥満や過体重は死亡率の低下や良好な機能回復と関連がなかったが、低体重はあきらかな予後不良因子だった、


というおはなし。
図:肥満度と東アジア人の脳梗塞予後

感想:

東アジア人には肥満パラドックスはないんだな。

2017年3月20日

脳卒中の肥満パラドックスってホント?


Obesity paradox in stroke - Myth or reality? A systematic review.
2017  3月  スイス

肥満は脳卒中のリスク要因の1つではあるが 予後に与える影響についてはよくわかっていない。いっぽうで肥満の脳卒中患者は予後が良いとする報告が少なくない(肥満パラドックス)。

そこでこれまでの研究をまとめて肥満と脳卒中予後との関連をしらべてみたそうな。


関係する過去の研究を厳選してデータを統合 再解析したところ、


次のことがわかった。
・被験者299750人を含む25の研究がみつかった。

・死亡率に関する12の研究のうち10で ボディマス指数BMIが高い脳卒中患者は明らかに死亡率が低かった。

・死亡以外の予後(機能回復や再発)に関する9の研究のうち7で過体重の脳卒中患者は回復が良かった。

・血栓溶解治療を受けた患者についての6つの研究では相反する結果がでた。

・多くの研究で肥満の定義やBMIの測定精度、データの偏りに問題があった。

ほとんどの研究で脳卒中患者の "肥満"は生存に有利だった。しかし研究手法に問題も見られた。血栓溶解治療の患者については肥満パラドックスは確認できなかった、


というおはなし。
図:

感想:

肥満の定義として BMIではなく脂肪の割合やウエスト・ヒップ長比をつかうと結果がぜんぜんちがうだろうって書いてあった。

境界域限定のはなしで、痩せているよりはマシですよってことなんだと思う。

2017年3月18日

メタボリックシンドロームと脳卒中


Metabolic syndrome and stroke: A meta-analysis of prospective cohort studies.
2017  3月  中国

肥満、高血圧、高血糖、脂質代謝異常が複数かさなった状態をメタボリックシンドロームとよび、健康上のリスクと考えられている。
しかしメタボリックシンドロームと脳卒中との関連については まだ結論がでていない。

そこで過去の研究をまとめてみたそうな。


これまでの関連する研究を厳選し データを統合 再解析したところ、


次のことがわかった。

・被験者116496人を含む16の研究がみつかった。

・メタボリックシンドロームがあると脳卒中リスクは明らかに高かった。

・この影響は男性で1.47倍、女性で1.83倍だった。

・また、脳出血よりも脳梗塞でリスクが高くなった。

どうやらメタボリックシンドロームは脳卒中のリスク要因で、とくに女性と脳梗塞でその影響はおおきい、


というおはなし。
図:

感想:

あれほど脅しといてこんなもんなのか。メタボ無能すぎやしないか?

2017年3月13日

肥満ではなくヤセが原因!? 日本人の脳梗塞


Body mass index and stroke incidence in Japanese community residents: The Jichi Medical School (JMS) Cohort Study.
2017  3月  日本

これまでの西洋人の研究では肥満度BMIが高いと脳卒中リスクも高いとされてきた。日本人での研究は少ないのでしらべてみたそうな。


自治医科大学の研究データベースをつかって日本全国から12490人を抽出して10.8年間フォローした結果、


次のことがわかった。

・この間に395人が脳卒中になった。

・BMI18.5以下(ヤセ)の男性および30.0以上(肥満)の女性ですべての脳卒中リスクが明らかに高かった。

・とくにBMI18.5以下の男性の脳梗塞リスクは標準体重者の2倍以上だった。

日本人のBMIと脳卒中発生率との関連はこれまで考えられてきたものと異なっていた。男性の低BMIと女性の高BMIは脳卒中リスクが高く、特に男性の低BMIでは脳梗塞リスクまでが高かった、


というおはなし。
図:BMIと脳卒中リスク 日本人

感想:

脳梗塞はふとっちょ、脳出血はヤセの専売特許とおもってた。

ところが 男はヤセが脳梗塞、女はふとっちょが脳出血。どうしてこうなった?

2017年1月20日

肥満 飲酒 喫煙と脳卒中の予後について


Lifestyle Factors and Early Clinical Outcome in Patients With Acute Stroke
2017  1月  デンマーク

肥満、飲酒、喫煙はいずれも脳卒中の発症要因である。これらライフスタイルの脳卒中予後への影響調査は、これまで小規模 施設限定的なものがおおく結論がでていない。

そこで非健康的ライフスタイル(肥満or痩せ、飲酒、喫煙)と脳卒中予後との関連を大規模にしらべてみたそうな。


デンマークの脳卒中患者データベースから82597人の記録を抽出して解析したところ、


次のことがわかった。

・発症30日以内に18.3%が重症化し、7.8%が肺炎、12.5%が尿路感染症、9.9%が死亡した。

・ライフスタイルと脳卒中の重症度、死亡率の関連は性別により異なった。

・非健康的ライフスタイルの男性患者は脳卒中重症度と30日死亡率が低かった。はんたいに女性患者は重症度と死亡率が高かった。

・肺炎と尿路感染症については男女の違いはなく、有意なリスク上昇もなかった。

・低体重だと男女ともに30日死亡率が明らかに高かった。

非健康的ライフスタイルの男性脳卒中患者の予後は悪くなかった。しかし低体重は男女ともにあきらかな予後悪化要因だった、


というおはなし。
図:不健康なライフスタイルと脳卒中の予後

感想:

いっけんパラドックスめいてておもしろうそうだけど、脳卒中になってしまったんだから 何をいまさらだ。

ただ「痩せ」だけはどうにも擁護のしようがない、ってことだな。

2017年1月3日

腹部肥満で脳卒中 男女のちがい


Sex-related differences in abdominal obesity impact on ischemic stroke risk.
2016  12月  スペイン

肥満は心血管疾患のリスク要因ではあるが、脳血管疾患との関連については結論がでていない。

そこで腹部肥満と脳卒中との関連を男女別に調べてみたそうな。


75歳未満の脳梗塞の男女388人と同性同年齢の健常者732人について調査したところ、

次のことがわかった。

・高BMIと脳卒中リスクとの関連は、男性で予防効果が確認できた。

・腹部肥満は女性の脳梗塞のあきらかなリスク要因で、ウエスト長とウエスト身長比が関連していた。

男性のばあいBMIが高くなると脳卒中リスクは低下した。腹部肥満は女性の脳梗塞と関連していた、

というおはなし。
図:

感想:

肥満は絶対悪ではないんだな。ガイドラインでは脳卒中の再発予防のために「痩せろ」とは指導しないとある。

2016年9月15日

太り過ぎで脳卒中になった...痩せるべきか?


Association of BMI with total mortality and recurrent stroke among stroke patients: A meta-analysis of cohort studies.
2016  8月  中国

脳卒中経験者の肥満度と死亡、再発リスクとの関連をこれまでの研究から調べてみたそうな。


関連する過去の研究を厳選してデータを統合 再解析したところ、


次のことがわかった。

・被験者122472人を含む15の研究がみつかった。

・標準体重者にくらべ肥満の死亡リスクは明らかに低く0.83倍、逆に痩せていると1.54倍になった。

・有意なほどではないが同様の傾向が再発リスクについてもみられ、

・BMIと死亡 再発リスクの非線形な関連が確認できた。

肥満は脳卒中経験者の死亡 再発を防ぐ効果がありそうである、


というおはなし。
図:BMIと脳卒中再発リスク

感想:

このテーマは何度も出てて、ようするに、

肥満がきっかけで脳卒中になってしまった人は、 周囲の「痩せなさい」圧力に屈することなく開き直って一生肥満を貫くべきである、

ってことを示しているんだと思う。

2016年9月9日

脳梗塞と脳出血を同時に防ぐ肥満度BMIがわかった


Adiposity and ischemic and hemorrhagic stroke
2016  9月  イギリス

肥満度BMIと脳梗塞、脳出血との関連を大規模に調べてみたそうな。


平均年齢57のイギリス女性1300万人について12年間ほどフォローしたところ、


次のことがわかった。

・この間に9993件の脳梗塞、5852件の脳出血があった。

・肥満度BMIが5増えるごとに脳梗塞リスクは1.2倍になり、脳出血リスクは0.9倍になった。

・脳内出血とくも膜下出血はほぼ同様の関連だった。

・過去の研究も似たような傾向を示していた。


イギリス女性では肥満度BMIがあがると脳梗塞リスクが上昇するいっぽう、脳出血リスクは低下した、


というおはなし。
図:肥満度と脳梗塞、脳出血リスク

感想:

グラフみるとBMI 25~27くらいがいちばんオイシイ感じだね。

あと20キロ増やさなくては、、

2016年6月11日

体重と脳卒中リハビリ効果の関係


The impact of patient's weight on post-stroke rehabilitation.
2016  6月  イスラエル

脳卒中患者の体重とリハビリテーション効果について調べてみたそうな。


リハビリ病院に入院した平均年齢63の脳卒中の男女102人について肥満度(BMI)および機能的自立度(FIM)、神経症状スコア(NIHSS)を調査したところ、


次のことがわかった。

・入院時の機能自立度、神経症状の重さと BMIとの関連はなかった。

・入院中のFIMスコア改善度(deltaFIM)とBMIは負の相関にあった。

・神経症状の改善度(deltaNIHSS)とBMIとの明らかな関連はなかったが、

・神経症状が最も改善した者は重度肥満グループにいた。

脳卒中患者のリハビリによる機能改善度は太っているほど小さかった。脳卒中リハビリの予後推定はBMIを考慮に入れるべきだろう、


というおはなし。

図:体重とリハビリ改善度

感想:

太ってる人は健康であっても活動的には見えない。だから本人は凄く回復したつもりでいても 他人からみるとまだまだ動き辛そう、、、ってことなんだと思うよ。

2016年1月25日

脳梗塞の予後 体重別 日本人


Association between body mass index and outcome in Japanese ischemic stroke patients.
2016  1月  日本

肥満度と脳梗塞の回復度との関連を日本人で調べてみたそうな。


急性脳梗塞患者1206人をBMIに従って 低体重、標準、肥満の3グループに分け、退院時の生活自立度、長期的な総死亡率、再発率を評価し 比較したところ、


次のことがわかった。

・9.2%が低体重、65.1%が標準体重、25.7%が肥満に分類された。

・低体重グループは標準グループに比べ、明らかに生活自立度が低く 総死亡率が高かった。

・肥満グループは標準グループとの違いがあまりなかった。

・再発率についてはどのグループも有意な差はなかった。

痩せている脳梗塞患者の予後は良くない、


というおはなし。

図:肥満度と脳梗塞の転帰


感想:

鹿児島で大雪になるほどに寒い今日このごろ。ふとっちょの人が温かそうでうらやましい。

2015年12月23日

限界まで太った高齢者は脳卒中からすぐに復活できる


Effect of obesity on functional outcomes at 6 months post-stroke among elderly Koreans: a prospective multicentre study.
2015  12月  韓国

脳卒中患者の肥満度と機能的自立度との関連を調べてみたそうな。


急性脳梗塞の患者2057人について、ボディマス指数(BMI)と6ヶ月後の機能的自立度評価(FIM)との関連を年齢層別に解析したところ、


次のことがわかった。

・65歳以上のグループでBMI30を超える極度肥満患者のFIMが有意に高かった。

・65歳未満ではBMIとFIMの関連は見られなかった。

65歳以上の脳梗塞患者の場合、極度肥満であることが6ヶ月後の良好な機能的自立度の目安になっていた、


というおはなし。

写真:極度肥満

感想:

歳をとってなお消化吸収能力の極めて高い優れた内臓をもっているわけで、脳も内臓と考えればそういうこともあるのかな、、、とおもった。

2015年9月27日

肥満 脳卒中患者のリハビリ効果は 日本人の場合


Obese Japanese Patients with Stroke Have Higher Functional Recovery in Convalescent Rehabilitation Wards: A Retrospective Cohort Study.
2015  9月  日本

脳卒中の肥満パラドックスはアジア人ではよくわかっていない。

そこで、日本人脳卒中患者について肥満が機能回復に有利であるか調べてみたそうな。


リハビリ病院の平均年齢72の脳卒中患者897人の記録から、機能的自立度、栄養状態、ボディマス指数(BMI)との関連を解析したところ、


次のことがわかった。

・BMIごとの人数内訳は、低体重134人、標準432人、過体重277人、肥満54人だった。

・退院時の機能的自立度スコアの中央値は114、向上度は30だった。

・肥満グループの機能的自立度の向上度は他のグループよりも明らかに高かった。

・年齢、性別を考慮に入れても、肥満というだけで機能的自立度は大きく向上した。


日本人脳卒中患者のうち 肥満であることは機能回復に有利なのかもしれない、


というおはなし。



感想:

脳への衝撃を脂肪が吸収してしまうかのようなイメージを感じる。

2015年5月7日

やっぱり肥満だから脳梗塞になりやすいの?


Obesity Increases Risk of Ischemic Stroke in Young Adults
2015  5月  アメリカ

ボディマス指数(BMI)が高い高齢者は脳梗塞になりやすいことがわかっている。

若い人ではどうか、調べてみたそうな。


15-49歳の脳梗塞患者1201人分の医療記録を健常者1154人と比較し、BMIとの関連を解析した結果、


次のことがわかった。

・BMIが肥満レベルである30kg/m2を超えると脳卒中リスクが1.57倍に上がった。

・しかし、喫煙、高血圧、糖尿病を考慮に入れるとBMIと脳卒中リスクとの関連の有意度は非常に弱くなった。


肥満は若年成人が脳梗塞になるリスク要因の1つではあったが、高血圧や糖尿病などがより直接的な原因かもしれない、


というおはなし。

肥満

感想:

なにをいまさら感があるが、ようするに肥満それ自体は 実は大した問題じゃない って言いたいんだと思った。
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脳梗塞実績No.1漢方薬 → ほようかんごとう
閉じ込め症候群の患者にあえて生活の質を問うてみた結果、、
砂糖の代わりに甘味料を使うと脳梗塞がさらにひどくなることが判明
ダメージを負った脳組織が勝手に再生する仕組みが明らかに
指ストレッチはいいらしいから さっそくこのビデオで実践することにした
【肥満パラドックス】脳梗塞で長生きするBMIが判明
リハビリの合間のお昼寝は大切 → 訓練がはかどるゾ

刺激豊富な環境で脳梗塞が治る理由
猫を飼う女性は脳卒中で死なないことが判明!
美容院で脳卒中になる女性が続出!
「ストレスが原因」と語る脳卒中患者ほど実はなにもわかっていない
傷ついた脳に効くBDNFが増えるサプリメントが明らかに
運転リハビリに良さそうなおすすめドライブゲーム
【アロマテラピー】ラベンダーの香りが脳梗塞にすごく効く
脳卒中後の疲労感は 只の疲労とはわけが違う
脳卒中がきっかけでホモになることがあるらしい
ダイエットコーラを毎日飲むと脳卒中になることが判明

高コレステロールに朗報 葉酸サプリの脳卒中予防効果
BDNFが7年かけて脳を修復してくれるという根拠について
朝ごはんを食べない日本人は脳内出血になることが判明!
脳卒中予防に最適なビタミンBサプリメントの組み合わせがわかった!
脳卒中経験者の血圧を十分に下げたら死亡者が続出した
痙縮が治る ただの風呂と温泉を比較した
歩きスマホが脳卒中患者のリハビリに適しているという根拠について
磁気嵐が脳卒中を引き起こす と判明!
リハビリは動かせばイイってもんじゃぁない. 本人がやる気になるまで待て.
『足首を鍛えたいのに麻痺して動かないの』→『もう一方の足を鍛えなさい』