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Increased Risk of Traffic Injury After a Cerebrovascular Event
2018 10月 カナダ
脳卒中経験者の交通事故の遭いやすさは脳の損傷位置と関連すると考えられるがよくわかっていない。
そこで、重大な交通事故への遭遇と左右脳半球の損傷との関連を大規模にしらべてみたそうな。
脳血管イベント(TIAまたは脳卒中)の経験者26144人について6年間ほどフォローして、
*自動車運転中の事故で救急救命要請が必要になったケース または
*歩行中に自動車に接触して救急搬送されたケース、もしくは
*道路で自然に転倒して骨折や捻挫するケースを抽出した。
これらと脳血管イベントによる左右の脳損傷との関連を解析したところ、
次のことがわかった。
・運転中の事故は377件あり、率は年間1000人あたり2.2人で(一般人は1.7人)、損傷脳半球の左右でのちがいはなかった。脳卒中経験者は歩行中に自動車にはねられやすく 特に右脳損傷で顕著だった。彼らには運転教習レベルの歩行指導が必要だろう、
・歩行中に自動車に接触する事故は327件あり、年間1000人あたり1.9人で(一般人は0.4人)、その率は右脳損傷者におおく 2.1 vs. 1.7人で、
・関連要因を調整したリスクは左脳損傷者の1.27倍だった。
・転倒骨折等での脳半球の差はなかった。
というおはなし。
感想:
右脳損傷で とくに車にはねられやすいのは、都会に住む若年者で神経症状が軽く障害の残らなかった人なんだって。
認知やられてる自覚がないままに歩行を舐めてるんだとおもう。もっと緊張感を持て ということかな。