~ 5000超の記事をシンプルな単語で検索するよ!

ラベル 経済、学歴 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル 経済、学歴 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2016年1月10日

リーマン・ショックで脳卒中になり亡くなった人の特徴


Stroke-attributable death among older persons during the great recession.
2015  12月  アメリカ

人は失業などの強いストレス下にあると脳卒中リスクが高まるといわれている。

そこでリーマン・ショックの影響を脳卒中死亡率で調べてみたそうな。


カルフォルニア州 2000-2010年の132ヶ月間にわたる人口動態統計データを解析したところ、


次のことがわかった。

・リーマン・ショック後に脳卒中が原因の死亡が増えていた。

・特に非ヒスパニック系の白人で 脳卒中死亡率が5%上昇していた。

・しかし総死亡率に変化はなかった。

・リーマン・ショック後の36ヶ月間に、通常は他の原因で死亡するはずの白人高齢者879人が脳卒中で亡くなっていた。

リーマン・ショックは白人高齢者の死亡原因に影響を与えたのかもしれない、


というおはなし。

写真:リーマン・ショック


感想:

リーマン・ショック真っ最中の時期に入院してたので 当時どれだけ話題になったのかぜんぜん知らないんだ。

2015年9月13日

所得格差と脳卒中死亡率


Income Inequality, Economic Growth and Stroke Mortality in Brazil: Longitudinal and Regional Analysis 2002-2009.
2015  9月  ブラジル

脳卒中は世界の死亡原因の10%以上を占め、その多くは低中所得国で起きている。

ブラジル国内での所得格差と脳卒中死亡率との関連および 1人あたりのGDPの影響を調べてみたそうな。


2002-2009の脳卒中死亡率、所得格差を示すジニ係数を求め、1人あたりのGDPとの関連を含め解析したところ、


次のことがわかった。

・所得格差はそれ自体が脳卒中死亡率と関連していた。

・1人あたりのGDPの向上は、脳卒中死亡率のへの所得格差の影響をわずかに軽減するのみだった。

・ジニ係数の10ポイントの減少は、脳卒中死亡率の18%の低下に相当した。


ブラジルでは所得格差と脳卒中死亡率が明らかに関連していた、


というおはなし。


感想:

日本の所得格差って縮小傾向にあるんだって、、ピケティが言ってた。

2015年5月29日

株の信用取引は脳卒中の危険をはらむことが明らかに


Stroke: a Hidden Danger of Margin Trading in Stock Markets.
2015  5月  台湾

株式市場の信用取引と脳卒中との関連を調べてみたそうな。


2000-2009の台湾全土での株式および医療のデータを解析したところ、


次のことがわかった。

・株式市場の信用取引が増加した3-6日後に脳卒中患者の入院数も増えていた。

・おおよそ信用取引が1%増加すると、平均で1日あたり233人の脳卒中入院患者数が 2.5人ぶん増加した。

・この関連は45-74歳の男性についてのみ確認できた。


株の信用取引はハイリスク・ハイリターンであるが健康にもハイリスクかもしれない、


というおはなし。



感想:

儲かりすぎて脳卒中になることもあるのかな?

2015年5月20日

移民は貧乏そうだからきっと脳卒中になりやすいんだろな、、ところが


Cardiovascular disease incidence and survival: Are migrants always worse off?
2015  5月  デンマーク

移民と脳卒中との関連を調べてみたそうな。


1993-2010の11万人あまりの移民データをフォローして、自国(デンマーク)出身者と比較した結果、


次のことがわかった。

・男性難民は 脳卒中および心血管疾患の発症リスクが有意に低かったが、急性心筋梗塞リスクは高かった。

・女性難民も脳卒中の発症リスクは明らかに低かった。

・家族呼び寄せ移民の脳卒中、心血管疾患リスクは男女ともに低かった。

・移民の脳卒中、心血管疾患の生存率は、出身国や難民、家族呼び寄せ移民の区別にかかわらずデンマーク出身者よりも良かった。


難民および家族呼び寄せ移民の脳卒中リスクはその国の出身者よりも低く、生存率も高かった。移民が健康上不遇な状態にいるとは言えない、


というおはなし。

家族呼び寄せ移民


感想:

脳卒中には貧困病の側面があるから、経済的に厳しい環境にいるはずの移民は脳卒中になりやすいに違いない。けど元居た国よりはるかにマシなため 逆に脳卒中になりにくくなった、ってことと理解。

豊かさとは相対的なものなのかも。

2015年3月13日

隣近所に貧しい人が多いというだけで自分が脳卒中になってしまう可能性について


Impact of neighborhood socioeconomic conditions on the risk of stroke in Japan.
2015  3月  日本

貧困地域では脳卒中が多いといわれている。そこで、日本でも同様のことが言えるのか調べてみたそうな。


日本全国約10万人を対象とした生活習慣研究のデータを用いて被験者近隣の貧困度を割り出し、16年間あまりのフォロー期間に発生した脳卒中事例との関連を解析したところ、


次のことがわかった。

・地域の貧困度を4段階に分類したときの脳卒中発症リスクは、貧困度がひどくなる毎に、1.16倍、1.12倍、1.18倍、1.19倍となった。

・この関連は飲酒や喫煙、ストレスを考慮に入れるとやや弱まったが、依然として有意な差だった。

・脳卒中死亡リスクと貧困度との有意な関連はなかった。


日本でも 居住地域の貧困度が脳卒中の発症に影響することがわかった、


というおはなし。
貧困度と脳卒中リスク

感想:

日本は経済格差が小さいからこんなもんなんだろね、これがアメリカだったら、、
隣に貧乏人が住んでいる場合の脳卒中死亡リスクは8割増し

2015年1月13日

2年後、脳卒中経験者の生活の質を脅かす最大の理由は、、


Associations between quality of life and socioeconomic factors, functional impairments and dissatisfaction with received information and home-care services among survivors living at home two years after stroke onset.
2014  4月  ルクセンブルク

発症から2年後、自宅で暮らす脳卒中経験者の生活の質QoLに影響する要因をいろいろ調べてみたそうな。


平均年齢65、発症後18ヶ月以上の脳卒中経験者94人に面談調査した結果、


次のことがわかった。

・脳卒中経験者の50%は高卒以下で低所得だった。

・機能障害は珍しくなく、感覚45%、運動35%、記憶32%、言語31%、視覚20%だった。

・低学歴、低所得の脳卒中経験者のQoLは多くの側面で低かった。

・復職できている人のQoLは疼痛、メンタル、睡眠の点で隠居した人よりも良好だった。

・機能障害はQoLのほとんどあらゆる側面に影響していた。

・脳卒中により今後どうなってゆくのか? 巷にあふれる情報は正しいのか? リハビリやアドバイスを受けるにはどうしたらよいのか? といった情報アクセスへの不満とQoLの多くの側面が強く関連していた。


脳卒中経験者はいろいろな理由でQoLが低下し 抑うつになりがちである、


というおはなし。

情報と満足
感想:

ネットがなかった頃の脳卒中経験者はどうやって情報あつめてたんだろう?

きっといまでも ネット利用者密度の低い地方の村落に行くと、主な情報源は口コミで『△△病院の〇〇先生はすごいらしい、、触れるだけで治る』って尾ひれのついた噂が飛び交っていると思う。

2014年12月14日

大学でたのに物忘れで悩むようになったら もうすぐ脳卒中


Subjective Memory Complaints and the Risk of Stroke
2014  12月  オランダ

主観的な物忘れの訴えと脳卒中リスクとの関連を学歴による違いも含めて調べてみたそうな。


被験者9152人について物忘れについてのアンケート調査および痴呆を調べるミニメンタルステート検査も行い、その後10年以上にわたり脳卒中の有無をフォローした。


次のことがわかった。

・調査期間中に663件の脳梗塞、99件の脳出血が起きた。

・主観的物忘れの訴えがある人は脳卒中リスクが1.20倍だった。

・ミニメンタルステート検査のスコアと脳卒中リスクとの関連は見られなかった。

・高学歴者に限定すると物忘れがある場合の脳卒中リスクは1.39倍になった。


高学歴なのに物忘れが気になるようになったら脳卒中が近いぞ、


というおはなし。

物忘れと脳卒中

感想:

テストに慣れた人は痴呆検査の意図を瞬時に見抜き高スコアですり抜けてしまう。自分自身で『物忘れヤバイ‥』と言い出すほどになったときには病状がかなり進んでいるってことと理解。

2014年11月4日

収入が少ないと脳卒中になったとき死んでしまうの?


Socioeconomic Position and Survival After Stroke in Denmark 2003 to 2012: Nationwide Hospital-Based Study.
2014  10月  デンマーク

脳卒中の発症リスクは低所得者層で高い。

脳卒中で死亡するリスクも高いものなのか調べてみたそうな。


2003-2012の40歳以上の医療記録を調査したところ、


次のことがわかった。

・教育歴と可処分所得情報を取得できた脳卒中事例が56581件見つかった。

・収入が少ないグループは収入の多いグループに比べ脳卒中死亡リスクが30%高かった。

・65歳未満に限定すると、義務教育のみのグループは教育歴の長いグループに比べ脳卒中死亡リスクがやや高かった。

・ただし発症1ヶ月内の早期死亡リスクについては収入や教育歴との関連は見られなかった。


収入が少ない脳卒中患者は収入が多い患者に比べ生存可能性が30%低かった。社会階層レベルは脳卒中死亡率に長く影響したが、早期死亡率についてはその限りではなかった、


というおはなし。

デンマーク

感想:

脳卒中が貧乏人の病という研究結果は幾度となく示されているんだけど、リッチなはずの先進国でなぜ? といつも思う。

経済的に豊かであればあるほど健康になるのか?

2014年8月31日

教育レベルが低いうえに高血圧、しかもたばこ吸ってたら脳卒中にきまり


Low education, smoking, high blood pressure may lead to increased stroke risk

Combined Effects of Socioeconomic Position, Smoking, and Hypertension on Risk of Ischemic and Hemorrhagic Stroke
2014  8月  デンマーク


教育レベルの違いに喫煙、高血圧が組み合わさったときの脳卒中との関連を調べてみたそうな。


デンマークに住む30-70歳の68643人ついて14年間追跡調査したところ、


次のことがわかった。

・男性の16%、女性の11%は低教育レベル(小・中学校のみ)かつ喫煙、高血圧で、脳卒中リスクの高い状態にあった。

・これらのうち男性の10%、女性の9%が調査期間中に脳梗塞になった。

・低教育レベルの喫煙者は、血圧に関係なく 喫煙する高教育レベルの者よりも脳卒中リスクが著しく高かった。


教育レベルが低い高血圧者の層に対し禁煙指導を行えば、効果的に脳卒中の発生を抑えることができるであろう、


というおはなし。




感想:

検索したら、デンマークの高校進学率は50%で、日本は98%。

ちょっと想像とちがう、、

2014年7月19日

高学歴な女性ほど脳卒中になりやすい理由とは


Socioeconomic Status Inconsistency and Risk of Stroke Among Japanese Middle-Aged Women.
2014  7月  日本

日本人女性について社会経済階層と脳卒中リスクの一見矛盾した関係について調べてみたそうな。


中年女性14742人を20年間追跡し、教育歴と職の適格性および脳卒中リスクとの関連を解析した。


次のことがわかった。

・学歴にふさわしい職に就いている女性に比べ、職に対し過剰学歴の女性の脳卒中リスクは約2倍だった。

・特に 高い学歴で専門職または管理職にある女性に比べ、高学歴なのに手作業労働やサービス産業で働く女性の脳卒中リスクは3倍以上だった。


日本人女性にとって、高学歴でありながら相応しい職がない状況は脳卒中リスクになり得る、


というおはなし。




感想:

これって「努力や成果に見合った報酬が得られない状況」って言い換えることができると思う。

男性も含めどこにでも起きうる 特殊な状況とは思えないけど、なぜ女性なのか?

2014年4月24日

貧乏な男性ほど若くして脳内出血になることが明らかに


The incidence of stroke by socioeconomic status, age, sex, and stroke subtype: a nationwide study in Korea.
2014  3月  韓国

世帯主の収入レベルと脳卒中のなりやすさとの関連を調べてみたそうな。


2千万人あまりを対象に、世帯主の収入レベル毎に6つのレベルに分類して脳卒中の発生件数との関連を解析したところ、


次のようになった。

・2005年に57690人が脳卒中になった。

・世帯主の収入レベルが下がるにつれ脳卒中の発生件数は男女ともに増加した。

・74歳以下では収入低下に伴い脳卒中が増えたが、75歳以上では収入レベルでの違いはなかった。

・収入レベルによる差がもっとも大きいのは男性の脳内出血だった。

・クモ膜下出血には収入レベルによる違いはみられなかった。


世帯主の収入レベルが下がるにつれ脳卒中が増えた。この関連は性別、年齢、脳卒中の種類によって異なった。この差がもっとも大きく現れるのは男性の脳内出血だった、


というおはなし。


図:収入と脳卒中
世帯主の収入レベル別、男性の脳出血発生率と年齢


感想:

すごい説得力を感じる。

2014年3月28日

脳卒中の治療中 治療後の死亡率と地域の貧困との関連


Mortality following stroke during and after acute care according to neighbourhood deprivation: a disease registry study.
2014  3月  フランス

居住地域の貧困がひどいほど脳卒中患者の死亡率が高くなることがわかっている。

急性期の治療中にもこの傾向があるものかどうか、調べてみたそうな。


1998-2010の平均年令75、1760人の脳卒中患者の医療記録を解析したところ、


次のことがわかった。

・284人(16.1%)が発症90日以内に死亡した。

・急性期治療の運用管理状況は地域の貧困レベルによって違いはなかった。

・急性期治療中の患者の死亡率と貧困との間に関連はなかった。

・この状況は脳卒中の種類、重症度に依らなかった。


地区の貧困がひどくなるにつれて脳卒中後の死亡率が高くなる傾向は、入院中ではなく退院したあとで顕著になるであろうことがわかった、


というおはなし。

写真:貧困地区フランス


感想:

貧乏人への治療がぞんざいになるというわけではなさそう。

2013年8月1日

スウェーデンでは単純労働に就いているほうが脳卒中リスクが低い


Occupational status and incidences of ischemic and hemorrhagic stroke in Swedish men: a population-based 35-year prospective follow-up study.
2013  7月  スウェーデン

職業階層と脳卒中のなりやすさとの関連を調べたそうな。


脳卒中経験のない47-56歳の男性6994人を35年間追跡調査した結果、


次のことがわかった、

・この間に1442件の脳卒中があり、年間発生率は1000人あたり脳梗塞5.5人、脳出血1.2人だった。

・全体的には職業階層と脳卒中とは関連がなかった。

・しかし51歳以上に限ると、知的オフィス労働者よりも単純手作業労働者のほうが脳梗塞リスクがずっと低かった。

・51歳未満では、このような関連は見られなかった。

・他のリスク要因を考慮しても同様だった。



社会経済的レベルが低くても脳出血や脳梗塞のリスク上昇にはならなかった。むしろ高齢者では単純手作業労働に携わる者の方が脳梗塞リスクはずっと低かった、


というおはなし。




感想:

手厚い社会保障国スウェーデンの特殊事情じゃね?





2013年6月25日

持ち家がない中年女性は脳卒中にとてもなりやすいことが判明


Educational and homeownership inequalities in stroke incidence: a population-based longitudinal study of mid-aged women.
2013  6月  オーストラリア

中年女性の脳卒中と社会経済的状況との関連を調べてみたそうな。


1946-51年生まれの女性の3年毎の調査データを解析した。


次のようになった。

・47-52歳の女性11468人のうち、12年間に177件の脳卒中が発生した。

・学歴と持ち家の有無が脳卒中と大きく関連していた。

・生活習慣(喫煙、運動、飲酒、肥満)や既往歴、抑うつ、夫婦間の状況などの因子を考慮に入れると、学歴と脳卒中の関連はさほど強くなかった。

・しかし、持ち家が無い場合の脳卒中リスクは依然高く、持ち家がある人に比べ1.6倍だった。


学歴の低い中年女性は脳卒中リスクが高かったが、これは生活習慣などで説明がついた。一方、持ち家がない場合にも脳卒中リスクが高く、この理由は不明だった、


というおはなし。

写真:持ち家

2013年6月2日

ちゃんと学校に行けなかった脳梗塞患者の死亡リスクは2倍


Predictors of long-term survival among first-ever ischemic and hemorrhagic stroke in a Brazilian stroke cohort.
2013  5月  ブラジル

脳梗塞と脳出血患者の長期的な生存率に影響する要因について調べたそうな。


ブラジルの脳卒中患者665人について、病気のリスク要因および年齢、性別、人種、教育歴などを調査し、4年間の生存率との関連を解析した。


次のようになった。

・患者の割合は 脳梗塞が83%で、脳出血が17%だった。

・調査期間中の生存率が脳出血で44%、脳梗塞で52%だった。

・脳梗塞患者の死亡リスクは8年以上の教育歴がないと、ある場合に比べ2倍になった。

・脳梗塞患者の死亡リスクは糖尿病があると、ない場合に比べ1.5倍になった。

・年齢は脳梗塞、脳出血のどちらに対しても死亡リスクを上げる大きな要因であった。


脳梗塞患者は十分な教育を受けていなかったり 糖尿病がある場合、遠からず死んでしまうことがわかった


というおはなし。



2013年4月29日

脳卒中のなりやすさは子供時代に住んでいた場所で決まる


Effect of duration and age at exposure to the Stroke Belt on incident stroke in adulthood.
2013  4月  アメリカ

アメリカの東南部には脳卒中が多く、脳卒中地帯と呼ばれる。

人生のどの時期をそこで過ごすと脳卒中になるのか調べたそうな。


約2万5千人を対象として6年ほど追跡した調査結果を解析したところ、

次のようになった。

・脳卒中地帯で過ごした期間が長いほど脳卒中になり易かった。

・しかし、31-45歳の居住経験は脳卒中と関連がなかった。

・0-18歳に脳卒中地帯で暮らしたことのある人は2割ほど脳卒中リスクが高かった。


子供のころの生活環境が脳卒中のなりやすさに大きく影響するのだろう


というおはなし。

写真:脳卒中地帯



2013年4月26日

学歴の高い患者ほどリハビリに不満であることが判明


Match and mismatch between objective and subjective improvements in upper limb function after stroke.
2013  4月  オランダ

脳卒中患者の上肢リハビリで、客観的な改善度と患者自身の認識とのズレについて調べてみたそうな。


39人の脳卒中患者を17週間フォローして、上肢機能の改善程度、主観的上肢使用状況報告と、それらの評価の一致度を確認して関連を解析した。


次のようになった。

・上肢運動機能と主観的使用状況との間には強い関連があった。

・学歴と本人のやる気が客観的、主観的評価の一致におおきく影響していた。

・やる気のある低学歴患者は一致度が高く、やる気のない高学歴患者ほど客観的改善度評価に納得しなかった。



客観評価(現実)と本人の認識(理想)がズレるのは当然のことなので、
施術者と患者とのコミュニケーションが大事だよ


というおはなし。




感想:

たぶんそういう内容。

2013年4月10日

インドの貧乏人は脳卒中に強いのか?


Influence of socioeconomic status on in-hospital mortality and morbidity after stroke in India: retrospective hospital-based cohort study.
2013  1月  インド

脳卒中で入院した患者の社会経済的状況と回復程度との関連を調べたそうな。


インド北部の都市、郊外に住む599人の脳卒中患者について、職種、学歴、疾患既往歴、入院時の症状、退院時の自立度を調査し、関連を解析した結果、


次のようになった。

・平均年齢は56歳

・年齢、脳卒中の種類、喫煙、入院時意識レベルは退院時の予後とよく相関していた。

・就業状況と回復程度とも強い関連があった。

・他の要因を考慮に入れてもなお、無職の場合、予後が悪かった。



無職だったり賃金の少ない職に就いていた患者は退院時の自立度がひどく悪かった


というおはなし。



感想:

インドって、カースト制度のおかげでこの種の格差にはタフだと思っていたけど、そうでもなさそう。

脳卒中平均年齢56はさすが、と思った。


2013年1月30日

隣に貧乏人が住んでいる場合の脳卒中死亡リスクは8割増し


Neighborhood socioeconomic disadvantage and mortality after stroke.
2013  1月  アメリカ



近隣住人の社会経済的状況と脳卒中後の死亡率との関連を調べたそうな。



65歳以上の健康な3834人を11.5年間追跡調査し、

脳卒中後の死亡率と近隣住人の

収入、学歴、職業、資産との関連を解析した結果、



次のようになった。

・806件の脳卒中があった。

・そのうち20%は30日以内に死亡、34%が1年以内に死亡した。

・近隣住人の社会経済状況が悪いと、1年後の死亡危険率が8割増しになった。





貧乏人に囲まれた環境で生活していると

脳卒中のあと長生きできないことがわかった



というおはなし。




感想:

隣の人に迷惑をかけている気がしてきた。

2012年12月23日

脳卒中の医療費、入院日数、台湾、アメリカ、カナダ、中国


The Impact Factors on the Cost and Length of Stay among Acute Ischemic Stroke.
2012  12月  台湾



急性期脳卒中患者の医療費と入院日数について調べてみたそうな。



台湾のある病院で2005-2007の患者について調べたところ、

次のようになった。


・1084件の脳卒中事例があった。

・平均年齢は68、平均医療費はUS$1400(~12万円)だった。

・平均入院日数は14日間。

・医療費が高くなる要因は、入院日数、喫煙、投薬だった。

・入院日数が増える要因は、糖尿病、心房細動、再発、脳卒中の種類だった。






他の国も比較すると、

・カナダが最も医療費が高く、台湾は最も低い。

・入院日数はアメリカが6日間で最も短く、カナダは34-47日間。

・1日あたりの脳卒中医療費はアメリカが最も高く、中国が最低だった



というおはなし。





感想:

アメリカこわい。

ブログランキング・にほんブログ村へ pv

過去7日間の人気記事10

回復と予防のヒント100記事(2017年1月までのぶん)

脳卒中を見逃さない BE-FAST とは
玉子のコレステロールで血管詰まる説はなんだったのか?
緑茶を飲めば慢性期でも脳が再生するという根拠について
2度めの脳卒中で可塑性が再び高まる可能性について
高齢の脳卒中患者へのリハビリは無駄なの?
人生に目的を持つ高齢者の脳には梗塞が寄りつかないことが明らかに
目的をイメージしながら動作訓練すると脳がより広く鍛えられることが明らかに
脳卒中予防には歩く時間が大切 距離やスピードじゃなくてジ・カ・ン
日本人が脳卒中で死なないための生活習慣が判明
水をたくさん飲むと脳卒中にならない、はホントだった

口の中が汚いと脳内出血になるという根拠について
脳梗塞と脳出血を同時に防ぐ肥満度BMIがわかった
脳卒中を防ぐミルクとチーズの量が明らかに
片麻痺の立ち上がり訓練 効果的なやり方
脳卒中は脳機能8年間分の老化に相当することが明らかに!
高血圧の脳卒中予防には葉酸サプリメントが効くことが判明
[ ナッツ vs. 豆 ] 脳卒中予防に適しているのはどちら
触覚刺激で脳がすぐに回復し その効果が10年以上続く可能性について
脳が再生する運動強度がわかった
緑茶とコーヒーを飲むと相互作用で脳出血リスクが3割減ることが判明

脳卒中で復職可能な年数がわかった
ランセット誌:塩分減らすとかえって脳卒中になる
オナニーがきっかけで脳出血になる割合
手の痙縮を解く低周波治療器の効果的使用法が判明!
睡眠8時間を超える人は問答無用で脳卒中リスク46%増し
カップラーメンを週2回以上食べる女性が脳卒中になりやすい理由について
怒りと脳卒中との関連が明らかに
難しい理屈はいいからスクワットをやれ
1日に6000歩以上で脳卒中の再発予防になることを日本の研究者が解明
脳出血で損傷した脳が勝手に再生する可能性について

脳卒中患者がネットを使いこなす理由
若年脳卒中患者は脳の老化が10-20年進んでいた
マルチビタミンの脳卒中予防効果は〇〇年後に現れる
最新の音楽療法 バイノウラルビート (Binaural Beat)
脳卒中になりやすい労働時間がわかった ランセット誌
脳卒中が軽症だからって運転させていいの?
健康のために毎日いっしょけんめい運動するとかえって脳卒中になりやすいことが100万人の調査で明らかに
足をクロスしていたら半側空間無視 確定か?
療法士さんよりもビデオゲームの方が優れていると判明!
両手準備運動をすると脳が刺激されて上肢リハビリが加速することが判明!

心を改め運動を始めるだけで脳の可塑性は復活する
知らない音楽を聴くと脳が広く活動して新しい回路が、
なんとか復職しても仕事は続けられるのだろうか?
NEJM誌:脳卒中で死なない血圧は120未満だからね
脳卒中の言語障害はウェルニッケやブローカのせいではなかった!
手の指を繰り返し動かしてあげても脳への影響はゼロ
片足立ち20秒未満 →小さな脳梗塞や脳出血の可能性高!
[住みやすい国] 日本の脳卒中と自殺との関連について
再発予防のために血圧を120以下にすると長生きできない
【いますぐ実践】片鼻呼吸法で失語症が改善することが明らかに

悪玉善玉比L/Hが低いと脳内出血で死ぬことが明らかに
鼻炎のメリット→脳梗塞予防効果
脳卒中 幹細胞治療のダークサイドについて
ランセット誌:握力よわくなったら脳卒中が近いと知りなさい
だいたい5年後に脳卒中経験者が悩んでいること
ハゲを治そうとして脳卒中になってしまった日本人2例
退院したての元患者が感じていること
麻痺側の触覚を刺激し続けると梗塞を最小限にできる可能性について
脳卒中経験者は自動車運転をナメきっていることが判明
減塩に真面目な人ほど脳卒中で死亡するという事実

納豆を食べると脳卒中で死なない 2万9千人調査
NEJM誌:幹細胞ツアーに参加したら癌ができた
脳梗塞から脳出血へ コレステロールとの関連が明らかに
脳出血で死なないための睡眠時間が判明!
音楽サポート療法の「音楽」はほんとうに必要なのか?
患者に毎日好きな音楽を聴かせたところ、脳に構造改革が起きた模様
感情失禁になる患者の割合について
脳の可塑性のおかげで2年経っても運動機能が回復することが判明
【悲報】脳卒中後、杖を使い続けると麻痺していない手まで動かなくなる
血圧が高いひとは、他人の気持ちがわからない

生活習慣を改めれば脳卒中の再発は防げるの?
カニ歩きと後ろ歩き 片麻痺リハビリに効果的なのは、、
鍼治療の「得気」は小脳のはたらきだった
脳梗塞実績No.1漢方薬 → ほようかんごとう
閉じ込め症候群の患者にあえて生活の質を問うてみた結果、、
砂糖の代わりに甘味料を使うと脳梗塞がさらにひどくなることが判明
ダメージを負った脳組織が勝手に再生する仕組みが明らかに
指ストレッチはいいらしいから さっそくこのビデオで実践することにした
【肥満パラドックス】脳梗塞で長生きするBMIが判明
リハビリの合間のお昼寝は大切 → 訓練がはかどるゾ

刺激豊富な環境で脳梗塞が治る理由
猫を飼う女性は脳卒中で死なないことが判明!
美容院で脳卒中になる女性が続出!
「ストレスが原因」と語る脳卒中患者ほど実はなにもわかっていない
傷ついた脳に効くBDNFが増えるサプリメントが明らかに
運転リハビリに良さそうなおすすめドライブゲーム
【アロマテラピー】ラベンダーの香りが脳梗塞にすごく効く
脳卒中後の疲労感は 只の疲労とはわけが違う
脳卒中がきっかけでホモになることがあるらしい
ダイエットコーラを毎日飲むと脳卒中になることが判明

高コレステロールに朗報 葉酸サプリの脳卒中予防効果
BDNFが7年かけて脳を修復してくれるという根拠について
朝ごはんを食べない日本人は脳内出血になることが判明!
脳卒中予防に最適なビタミンBサプリメントの組み合わせがわかった!
脳卒中経験者の血圧を十分に下げたら死亡者が続出した
痙縮が治る ただの風呂と温泉を比較した
歩きスマホが脳卒中患者のリハビリに適しているという根拠について
磁気嵐が脳卒中を引き起こす と判明!
リハビリは動かせばイイってもんじゃぁない. 本人がやる気になるまで待て.
『足首を鍛えたいのに麻痺して動かないの』→『もう一方の足を鍛えなさい』