Is modified constraint-induced movement therapy more effective than bimanual training in improving upper arm motor function in the subacute phase post stroke? A randomized controlled trial.
2012 5月 ノルウェー
脳卒中患者へのCI療法と両手を使った訓練との
効果の比較をしてみたそうな。
発症後2-16週間の脳卒中患者30人を
・CI療法(片手訓練)グループ
・両手訓練グループ
に分けた。
療法士による週4時間の訓練を4週間続け、
その後、毎日2-3時間の自己訓練を課した。
CI療法グループでは訓練時間中、健常側の手にミット(デカ手袋)を着け
麻痺手のみを使用するよう強制した。
訓練後の回復程度を複数の評価方法でスコア化して比較した結果、
両グループで回復程度に明らかな違いは見られなかった。
両手訓練はCI療法と同程度に有効であり、
わざわざ手にミットをはめる必要は無いことがわかった、
というおはなし。
感想:
自分の経験上、
麻痺手を動かそうとするときには
必ずしも意識的ではないけれど、
健常な側の手の状態、感覚を常に参照し、
心で見比べながら麻痺側の動きを修正している
という強い確信がある。
こういうときに腕を釣られ、ミットも被せられていると、
これはもう ストレスの原因にしかならないんじゃないか...
と考える。
補足:CI療法は、指をある程度開くことのできる麻痺の非常に軽い患者のみを対象にした上肢トレーニング法である。
その適応審査段階で、改善の見込みが少しでも怪しい患者を全て切り捨ててしまうため、ほぼ確実にトレーニング成果を観測できるという特長もある。