元
Contralesional rTMS relieves visual extinction in chronic stroke.
2014 8月 イタリア
右頭頂葉を損傷した患者は注意力に障害をきたすことがある。特に左右両側に視覚刺激があった場合、左方への刺激に反応できないことがあり、これを視消衰という。
この原因として脳卒中でダメージを受けていない左脳が過剰に働いてダメージのある右脳の機能を抑制してしまうという考え方がある。
それに則れば、亢進した左脳の働きを低下させると機能が回復するはずである。
確かめてみたそうな。
右脳頭頂葉を損傷し視消衰のある慢性期脳卒中患者6人について、低頻度rTMS(反復経頭蓋磁気刺激)および偽刺激を左脳頭頂葉に行い、直後に注意力テストを行った。
次のようになった。
・低頻度rTMSの直後に左方への注意追跡能力が著しく改善した。
・偽刺激では改善はなかった。
・右方への注意力に変化はなかった。
rTMSが亢進した左脳を抑え、半球をまたいで抑制されていた右脳を解放した。その結果、認知機能に改善が見られたのではないか...
というおはなし。
感想:
visual extinction(視消衰)と半側空間無視の違いがよくわからなかった。