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2014年9月29日

リハビリのやる気を引き出すために両足に加速度計を着けて解析結果をもとに週3回丁寧にアドバイスしてみた


SIRRACT: An International Randomized Clinical Trial of Activity Feedback During Inpatient Stroke Rehabilitation Enabled by Wireless Sensing.
2014  9月  アメリカ

脳卒中患者の日々の歩行状況を詳しく解析してフィードバックしてあげることで、やる気を引き出せるものか 実験してみたそうな。


11カ国16のリハビリ施設に入院中の135人の脳卒中患者について、
両足首に無線接続の3軸加速度計を装着させた。

このデータを解析することで、歩行速度、距離、時間などを定量評価できる。

患者をつぎの2グループに分けて、療法士さんが

*歩行速度のみを通知する、  または
*歩行活動の詳細な解析結果を参照してアドバイスする、

を週に3回ペースで継続した。


次のようになった。

・両グループで、1日あたりの歩行時間(~15分間)および歩行速度(~0.9m/s)に明らかな差は生じなかった。

・それどころか30%の患者は1日の歩行時間が減少傾向にあった。


脳卒中患者の歩行状況をモニターして詳細な解析情報をもとにアドバイスを継続したものの、歩行時間の増加や歩行スピードアップにはつながらなかった、


というおはなし。


感想:

たぶん むつかしいこと言ってもわかんないんだと思う。

カウンセリングだけの遠隔リハもダメだろな、、

2014年9月14日

歩きスマホが脳卒中患者のリハビリに適しているという根拠について


The effect of various dual task training methods with gait on the balance and gait of patients with chronic stroke.
2014  8月  韓国

歩行訓練中に運動または認知関連の別の課題を加えた場合の回復程度の違いを調べてみたそうな。


33人の慢性期脳卒中患者について、トレッドミル歩行訓練を1回30分x週3回x8週間行った。

この訓練最中に運動課題、または認知課題を与えた。

運動課題は、ボール投げ、ボタンどめ、水移しなど5種類の計15分間。

認知課題は、連続引き算、単語の反対読み、カウントダウンなど5種類の計15分間。

そして被験者を、

*運動課題x2セット
*認知課題x2セット
*運動課題x1+認知課題x1セット

の3グループに分けてリハビリ後の歩行能力を複数の指標で比較したところ、


次のようになった。

・ タイムアップアンドゴーテストを除く、 Four square stepテスト、10m歩行テスト、6分間歩行テストなどほとんど全てで運動課題+認知課題グループが著しく良い成績を収めた。


脳卒中患者の歩行訓練に別の課題をプラスする場合、運動課題と認知課題を両方行ったほうが一方のみよりも効果が高い、


というおはなし。



感想:

歩きスマホには繊細な指の動きが要求され、同時に考え事に没頭できる。リハビリに最適だと思った。

2014年8月29日

片麻痺の歩行リハビリに適した杖の長さが判明


Do traditionally recommended cane lengths equally influence walking in patients after stroke?
2014  7月  韓国

脳卒中片麻痺患者の歩行に適した杖の長さを調べてみたそうな。


杖なしで10m歩けるほどではないけど4点杖が必要というわけでもない16人の脳卒中患者について、

地面から
*大腿骨の外側の出っ張り(大転子部)まで、 または
*手首まで

の距離を測り 杖の長さとした2グループに分け、各々の麻痺側の足の歩行パラメータを解析した。


次のことがわかった。

・大転子部までの杖のほうが手首までの杖よりも平均2㎝長かった。


そして 大転子長の杖グループのほうが手首長杖グループに比べて、

・足中段の接地面積が大きく(~20%)、

・圧のかかる軌跡も長く(~10%)、

・つま先にかかる圧も大きかった(~30%)。

・他の歩行パラメータに差はなかった。


片麻痺患者の歩行には大転子部までの長さの杖がリハビリ的に好ましいであろう、


というおはなし。




感想:

入院中は薦められた杖を購入して使っていたけど、長さを気にしたことはなかったなぁ...

2014年7月30日

歩ける脳卒中患者は厳しく訓練すると 伸びる


Does the speed of the treadmill influence the training effect in people learning to walk after stroke? A double-blind randomized controlled trial.
2014  7月  韓国

高速トレッドミルとだんだん速くなるトレッドミルのリハビリ効果を比較してみたそうな。


歩行可能な脳卒中患者61人について、通常のリハビリに加えて1回30分間のトレッドミル訓練を5週間、計20回行った。

トレッドミルスピード別に次の2グループに分けた。

*だんだんと速くしてゆくグループ
*通常の歩行速度よりも速いスピード(秒速1.2m)で終始歩行するグループ

その後、敏捷性、持久力、歩調を測定し比較した。


次のようになった。

・敏捷性を示すタイムアップアンドゴーテストは 「だんだん速く vs. 高速」 の順で -1.96 vs. -5.02/s、

・持久力を示す6分間歩行テストは 38.35 vs. 64.40 m となった。

・ステップ長は若干伸び、ステップ幅に差はなかった。


高速トレッドミル訓練は脳卒中患者の歩行リハビリに効果的である、


というおはなし。



感想:

なにかおかしい。
秒速1.2m って時速4キロを超える。健常者以上の能力だ。

もはやリハビリする必要がないと思うのだが、、

2014年5月5日

1年後、歩けるようになっている患者の割合と特徴


Walking function at 1-year after stroke rehabilitation: a multicenter study.
2014  1月  タイ


リハビリ病院を退院して1年以内に歩けるようになっている脳卒中患者の割合とその条件を調べてみたそうな。


327人の脳卒中患者についてリハビリ病院を退院したのち1年間追跡調査した結果、


次のようになった。

・そのうち59%(192人)について調査を完了することができた。

・1年後、歩行が改善した者45%、変わらぬ者45%、悪くなった者10%だった。

・44%が歩けない状態から再び歩けるようになった。

・退院直後、歩行可能者は68%だったが1年後には78%になった。

・逆に 7%の者は歩けなくなっていた。

・1年後の歩行と関連のあった項目は、
*退院時の麻痺足を動かす力、
*糖尿病でないこと、
*結婚していること、
*入院時、仰向けに寝た状態から座位に移れること
だった。


リハビリ病院を退院したのちも歩行能力は改善し続けた。1年後、計78%の脳卒中患者が歩けるようになっていた。退院時の麻痺足の力、糖尿病、配偶者の有無、入院時の仰臥位から座位への移動可否がその要因だった、


というおはなし。

2014年4月18日

後ろ歩きの効果をきっちりと検証することにした


Effect of backward walking treadmill training on walking capacity after stroke: a randomized clinical trial.
2014  4月  ブラジル

後ろ向き歩きの効果を検証してみることにしたそうな。

トレッドミルを後ろ向きに歩かせる訓練の方が、前向きに歩かせるよりも歩行能力が改善するであろうという仮説を立てた。

88人の脳卒中経験者について、前向き歩行と後ろ向き歩行のグループに分けて
1回30分間x週3日x6週間の訓練を行う。

そして3ヶ月後まで効果をフォローする。

上記のような臨床試験計画を立てた


というおはなし。




感想:

たしかに後ろ向き歩きは気持ちがイイんだけど、公道でやると危ない。

まさにトレッドミルに適した訓練法だと思った。

調べてみると、
後ろ向き歩きが脳卒中患者の歩行対称性を大きく改善したという報告があった。
Gait outcomes after additional backward walking training in patients with stroke: a randomized controlled trial.

追記:
後方歩行トレーニングの効果

2014年4月16日

注意負荷を与えたときの歩き方の特徴


Comparison of gait parameters across three attentional loading conditions during timed up and go test in stroke survivors.
2014  4月  マレーシア

注意負荷を与えた時の歩行への影響を調べてみたそうな。


平均年齢60の脳卒中経験者20人について、タイムアップアンドゴー テストをおこなった。

次の3種類の各条件を追加した場合について、

*そのまま
*水を入れたコップを持たせる(運動注意負荷)
*直前に指定した数字からの連続引き算をさせる(認知注意負荷)

各々の歩行パラメータを測定し、比較した。


次のようになった。

・注意負荷を与えたときに 歩数と要する時間が著しく増えた。

・方向転換時の歩行パラメータに大した差はなかった。

・これは麻痺側、健側への方向転換に依らなかった。


脳卒中経験者へ注意負荷を与えたときの歩行への影響を観察できた、


というおはなし。

写真:タイムアップアンドゴー


感想:

こんなもんじゃない、と思った。

脳卒中になるとマルチタスクがとても難しくなる。

入院中、
療法士さんに付き添われて廊下を歩行訓練しているとき、前方遠くから人が歩いてきただけで左腕が固まって脚が震えた。
また、歩行中に覗きこんだ部屋の様子に注意を奪われ、足を踏み出し忘れて転倒しそうになり抱えられた。

2014年4月12日

脳卒中経験者に歩数計を持たせてみた


Feasibility and outcomes of a community-based, pedometer-monitored walking program in chronic stroke: a pilot study.
2014  4月  アメリカ

脳卒中を経験すると身体活動が低下する。

そこで歩数計を与えて運動が促される効果を調べてみたそうな。


平均年令60、発症後12年前後の脳卒中経験者11人に歩数計を与えて、毎日の歩数や体調を記録させた。

毎週 電話でウォーキングのアドバイスも行った。

6週間後、歩行機能、バランス、QoL等を測定し、開始前と比較した。


次のようになった。

・全員が歩数計を装着することができた。

・91%は歩数を自ら読むことができた。

・80%はこのプログラムに満足していた。

・有害事象はなかった。

・測定項目の全体的に大きな変化はなかった。

・病状と歩行可能距離に若干の変化があった。

・歩数増加と身体機能のへの関心の強さが関連していた。


歩数計ウォーキングプログラムが脳卒中経験者の身体活動を促す可能性が示された、


というおはなし。


感想:

数ヶ月前に歩数計を購入した。なるほど歩くのが楽しくなった。

これが選びに選び抜いた逸品。
3軸加速度センサー、ノイズ振動をカウントしない、シンプル操作、見やすい、安い、という特長。
写真:歩数計
タニタ(TANITA) 3Dセンサー搭載歩数計 FB-731


2014年4月1日

乗馬セラピーとトレッドミル 比べてみた


Effects of hippotherapy on recovery of gait and balance ability in patients with stroke.
2014  2月  韓国

乗馬セラピーが脳卒中患者の歩行とバランス能力の改善に効果的か調べてみたそうな。


30人の脳卒中患者を乗馬セラピーグループ、トレッドミルグループに分け、8週間の訓練を行った。


次のようになった。

・乗馬セラピーグループでバランス能力、歩行速度、歩幅対称性が大きく改善した。

・一方トレッドミルグループでは歩幅対称性のみ大きく改善した。


乗馬セラピーは脳卒中リハビリの役に立つかも知れない、


というおはなし。



感想:

トレッドミルって広い場所を必要としない、人手を省けると言った点がメリットなのに、でかい馬を飼って乗せて散歩させる...そんなものと比較するのはどういうことなの?って印象。


過去の乗馬セラピー記事を思い出した。
乗馬セラピーでQOLが改善する

【ガンナムスタイル】韓国の乗馬マシンセラピーで脳卒中リハビリ

乗馬セラピーで片麻痺リハビリ

2014年2月15日

体重支持トレッドミルよりも地上歩行トレーニングのほうが優れているという根拠


Body weight-supported treadmill training vs. overground walking training for persons with chronic stroke: A pilot randomized controlled trial.
2014  2月  アメリカ

体重支持トレッドミルと地上歩行とどちらが効果的か調べてみたそうな。


発症後6ヶ月以上経ち自立歩行のできる脳卒中患者20人について、体重支持トレッドミルと地上歩行の2グループに分けて1回30分間のトレーニングを2週間行った。

歩行スピード、持久力、姿勢の改善度を3ヶ月後までフォローし、比較した。


次のようになった。

・地上歩行グループの持続可能歩行スピードがトレッドミルグループより大きく改善した。

・同様に歩行時の姿勢の対称性も改善した。

・この効果は3ヶ月後も持続した。


地上歩行トレーニングは体重支持トレッドミルに比べ歩行スピードの改善により効果的だった、


というおはなし。



感想:

自立歩行できる患者をいつまでも体重支持しても意味ないよ、ということと理解した。

2014年1月13日

麻痺足首に重りを巻くと歩行スピードアップ


Effects of walking with loads above the ankle on gait parameters of persons with hemiparesis after stroke.
2013  12月  カナダ

足首に重りを着けると動作抵抗が増えて筋力強化につながる。
そこで、脳卒中患者の麻痺足首に重りを着けたときの効果を調べてみたそうな。


10人の慢性期脳卒中で片麻痺患者の麻痺足首に0.5-1.5kgの重りを着けた。
このときの歩行スピード、歩調、歩幅、腰ひざの関節角度等を測定、解析した。


次のようになった。

・歩行スピードが秒速5cmほど増えた。

・麻痺足の歩幅が10%ほど延びた。

・姿勢や歩調は変わらなかった。

・これらは主に腰や膝関節動作に力強さが加わることによるものだった。


脳卒中経験者の麻痺足首に重りをつけることで、腰や膝関節の力強さがアップした。しかし歩容に変化はなかった、


というおはなし。



感想:

麻痺足はついついかばってしまいがちだから、これはなるほどかも。

2013年11月17日

脳卒中予防には歩く時間が大切 距離やスピードじゃなくてジ・カ・ン


Protective Effect of Time Spent Walking on Risk of Stroke in Older Men
2013  11月  イギリス

高齢男性の歩行時間と脳卒中との関係を調べてみたそうな。


60-80歳の健康な男性3435人について10年間追跡調査したところ、


次のようになった。

・歩行時間が週に3時間未満の者に比べ、8-14時間の者は脳卒中リスクが3割低下した。

・週に22時間以上歩行する者の脳卒中リスクは6割低下した。

・8時間以上歩く者の割合は42%で、22時間以上の者は9%だった。

・歩行時間が週に3時間未満の者は1年間に1万人中80人が脳卒中になり、

・週に8-14時間の者は1年間に1万人中55人が脳卒中になった。

・この傾向は歩行のペースに依らなかった。

距離やスピードではなく、週に何時間歩くかが脳卒中リスクに大きく影響することがわかった、


というおはなし。

写真:ウォーキングマン


感想:

やばい、ぜんぜん足りてない。


2013年9月23日

歩数計はもう古い!FitBitを着けた脳卒中患者が増える予感


Accuracy of Two Activity Monitors in Detecting Steps in People With Stroke and Traumatic Brain Injury.
2013  9月  アメリカ

脳卒中患者の日常の歩行活動を記録するための装置として

最新の一般向け活動記録計
FitBit,
Nike+Fuelband
の性能を、

研究用歩数計
・StepWatch Activity Monitor(SAM)

と普通の歩数計
・ Yamax SW701 Digi-Walker Pedometer(YDWP)
とで比較してみたそうな。


脳卒中または外傷性脳損傷の患者について、
上記4つの記録計を付けた状態で歩行させ、その様子をビデオ記録した。


ビデオ記録の解析からわかった歩数と、測定器の記録を比較したところ、


正確さの順位は次のようになった。

SAM>FitBit>YDWP>Nike+Fuelband


脳卒中患者の歩行状況をモニターするためには、FitBitが精度、経済性共に優れていると思う、


というおはなし。



感想:

FitBitもNike+もスマホ連携するただの歩数計なんだけど、なにかスゴイことをしている感 がたしかにある。

調べてみるとNike+のほうは検索にかかる件数もずっと少なく、市場的にもFitBitの勝ち。


FitBitのプロモーションビデオ







2013年9月1日

靴の中敷き療法できれいに歩けるようになる


Effect of a textured insole on balance and gait symmetry.
2013  8月  アメリカ

神経障害のある患者は立位バランスが崩れがち。
そこで、靴の中敷を使って歩行の対称性をコントロールできるか実験してみたそうな。

11人の健常な男女について、歩行姿勢をコンピュータ解析する装置を使って、靴の中敷を右または左のみに使用した場合、使用しない場合でのバランス、対称性を評価したところ、


次のようになった。

・中敷きの効果は直ちに出て、立位の対称性が大きく変化した。

・歩幅と歩行の対称性も大きく変化した。

・脳卒中患者への先行研究では、健常側の足裏に中敷きを入れることで歩行の非対称性が改善した。


歩行や姿勢のバランスが崩れた患者には靴の中敷き療法が効果的かも知れない、


というおはなし。



感想:

入院中、担当の療法士さんが中敷き療法が好きで、すごく凝った中敷きを作ってくれた。

そのときは たしかに歩きやすくなった。


2013年8月6日

6ヶ月後、自立歩行は3分の2以上の患者で可能になる


Models containing age and NIHSS predict recovery of ambulation and upper limb function six months after stroke: an observational study.
2013  6月  オーストラリア

脳卒中発症から6ヶ月後に歩行と上肢がどの程度回復するのか調べてみたそうな。


200人の脳卒中患者について調査した結果、


次のようになった。

・当初歩くことができなかった114人のうち80人(70%)が6ヶ月後、自立歩行できるようになった。

・テーブル上のカップを取ることができなかった51人のうち21人(41%)ができるようになった。

・自分で食事することのできなかった56人のうち25人(45%)ができるようになった。

・年齢と神経症状の軽重が6ヶ月後の回復とよく関連していた。


脳卒中後、3分の2以上の患者が自立歩行できるようになった一方、上肢機能が回復したのは半分以下だった。これらの回復予測は年齢と神経症状をみればなんとなくわかる、


というおはなし。



感想:

よく、手のほうが回復は難しい、遅いっていうけど、
実感としては手も足も似たようなもの、って印象がある。

手に要求される動作が足に比べ極端に細かいがゆえに、
できないことが多くみえる...そういうことだと思う。


足でキーボード打たないもんな。


2013年3月13日

脳卒中にしたネズミを毎日クタクタになるまで歩かせてみた


The effects of training intensities on motor recovery and gait symmetry in a rat model of ischemia.
2013  3月  中国



脳卒中リハビリに適した運動強度を調べてみたそうな。


人為的に脳卒中にしたネズミを、次の2グループに分けた。


・ほどほど運動グループ

→1回15分間の体重支持トレッドミルトレーニングを1日3回、隔日、8日間


・限界運動グループ

→トレッドミルについて行けなくなるまでの運動を毎日、8日間


その後の歩行機能と脚の筋電記録を評価した。



次のようになった。


・ほどほど運動では歩行対称性が向上したが、限界運動ではそうならなかった。

・同様に、動作が機敏になり、麻痺脚も強くなった。

・ふくらはぎの筋電パターンも改善した。





筋肉が疲労しきってしまわない程度の運動強度が

脳卒中リハビリには適していることがわかった



というおはなし。

ネズミトレッドミル

感想:

ネズミさんはまじめだからこうなるけど、

人は全力出すまえに泣き言吐いて運動辞めちゃうと思う。

2013年3月9日

ウォーキングの脳卒中リハビリ効果が明らかに


Outdoor walks 'boost stroke survivors' recovery'
Post-stroke walking program improves stroke survivors’ lives
2013  3月  ジャマイカ


だれでもどこでもできる脳卒中リハビリ法としてウォーキングの効果を調べてみたそうな。


平均年齢64、発症から6-24ヶ月の脳梗塞患者128人について、

1回15-30分間の屋外ウォーキングを週3回のペースで12週間続けた。


次のようになった。

・16.7%の患者のQOL(生活の質)が向上した。

・6分間歩行テストの距離が平均17.6%延びた。

・マッサージのみ受けていた患者は心拍数が6.7%高かった。



ウォーキングは脳卒中患者の心と身体にとってもイイ


というおはなし。

写真:ウォーキング脳卒中

感想:

一方日本では、
1日に6000歩以上で脳卒中の再発予防になることを日本の研究者が解明


なぜ、いまさらウォーキングなのか?

Effect of Aerobic Exercise (Walking) Training on Functional Status and Health-related Quality of Life in Chronic Stroke Survivors: A Randomized Controlled Trial.

2012年12月4日

『足首を鍛えたいのに麻痺して動かないの』→『もう一方の足を鍛えなさい』


High-intensity unilateral dorsiflexor resistance training results in bilateral neuromuscular plasticity after stroke.
2012  11月  カナダ


脳卒中で麻痺した足のつま先を上げる筋肉を鍛えることが出来れば、

歩行能力がより回復することがわかっている。



両側性転移でこれを解決できるか試してみたそうな。

両側性転移は一方の手足でトレーニングした力やスキルが

もう一方の手足に自動的にコピーされる現象を指す。




発症7年前後の慢性期脳梗塞患者19人について、


麻痺していない方の足の背屈筋に負荷をかけて

おもいっきり力を入れるだけのトレーニングを6週間行った。



その後、筋力や歩行能力を詳細に分析した。




次のようになった。


・つま先を上げる力が健常側で31%、麻痺側で34%アップした。

・同様に筋肉の活動量も両側で20%以上アップした。

・特に、4人の患者は足首の背屈ができなかったのにトレーニング後できるようになった。


脳卒中後何年も経って諦めていた麻痺足の筋肉が、

両側性転移を応用した健常足のトレーニングによって

再び元気にできることがわかった



というおはなし。

図:両側性転移で背屈筋

感想:

過去記事↓

麻痺してない方の足を鍛えると麻痺足もついでに強くなる

両側性転移で麻痺手が勝手に良くなるフシギ

両側性転移ですぐにリハビリ成果を出す方法について


[クロスエデュケーション OR 両側性転移]の関連記事


今日からこのブログは4年目に突入。

これからもおもしろいネタが見つかりますように...

2012年12月2日

脳卒中患者の靴の中敷きを細工して歩きやすくしてみた


Compelled body weight shift approach in rehabilitation of individuals with chronic stroke.
2012  12月  アメリカ



慢性期脳卒中患者への強制体重移動の効果を調べてみたそうな。


強制体重移動は、

麻痺していない足の靴の中敷きをちょっと厚くして

麻痺足側へ重心を戻す操作を言う。



18人の慢性期脳卒中片麻痺患者について、

強制体重移動の有無で2グループにわけて

リハビリを6週間行いその後の歩行、バランス能力

について3ヶ月後まで追跡調査した。



次のようになった。

・強制体重移動グループでは麻痺足の体重支持能力が大きく改善していた。

・同様に、歩行速度も10%ほど優れていた。

・これらの効果は3ヶ月後にも持続していた。





強制体重移動リハビリを6週間続けたところ、

慢性期脳卒中患者の歩行速度、体重支持能力

の対称性が著しく改善し、その効果も持続することがわかった



というおはなし。






感想:

リハビリ病院にいたころ、私を担当してくれた療法士さんが

靴の中敷きをいじるのが好きだったので、なんとなく共感できた。


そのときにはすごくイイと思った。

2012年11月3日

脚の力が強いとどんどん歩けるようになる


Relationship between lower limp muscle strength and 6-minute walk test performance in stroke patients.
2012  10月  フランス




脳卒中患者の下肢の筋力や痙縮が、歩行能力に与える影響を調べてみたそうな。



男女12人ずつの脳卒中患者について、

・下肢の筋力テストと痙縮の程度を測定した。

・次に6分間歩行テストを行い、

・その間の心拍数を記録した。



筋力テストの結果が高い者と低い者に分類し、

6分間歩行テストの結果との関連を解析した。


次のようになった。

・6分間に歩行できた距離と、下肢筋力との間には強い関連があった。

・痙縮の程度や心拍数と 6分間歩行距離との関連は見られなかった。






下肢筋力を鍛えれば歩行能力が向上するのかも知れない


というおはなし。





感想:

リハビリ病院に移ったその日に、

リハ医が 脚に力がどの程度入るのか

調べていたのを思い出した。


これが後にも先にもリハ医が関心を示してくれた唯一の機会だった。

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鍼治療の「得気」は小脳のはたらきだった
脳梗塞実績No.1漢方薬 → ほようかんごとう
閉じ込め症候群の患者にあえて生活の質を問うてみた結果、、
砂糖の代わりに甘味料を使うと脳梗塞がさらにひどくなることが判明
ダメージを負った脳組織が勝手に再生する仕組みが明らかに
指ストレッチはいいらしいから さっそくこのビデオで実践することにした
【肥満パラドックス】脳梗塞で長生きするBMIが判明
リハビリの合間のお昼寝は大切 → 訓練がはかどるゾ

刺激豊富な環境で脳梗塞が治る理由
猫を飼う女性は脳卒中で死なないことが判明!
美容院で脳卒中になる女性が続出!
「ストレスが原因」と語る脳卒中患者ほど実はなにもわかっていない
傷ついた脳に効くBDNFが増えるサプリメントが明らかに
運転リハビリに良さそうなおすすめドライブゲーム
【アロマテラピー】ラベンダーの香りが脳梗塞にすごく効く
脳卒中後の疲労感は 只の疲労とはわけが違う
脳卒中がきっかけでホモになることがあるらしい
ダイエットコーラを毎日飲むと脳卒中になることが判明

高コレステロールに朗報 葉酸サプリの脳卒中予防効果
BDNFが7年かけて脳を修復してくれるという根拠について
朝ごはんを食べない日本人は脳内出血になることが判明!
脳卒中予防に最適なビタミンBサプリメントの組み合わせがわかった!
脳卒中経験者の血圧を十分に下げたら死亡者が続出した
痙縮が治る ただの風呂と温泉を比較した
歩きスマホが脳卒中患者のリハビリに適しているという根拠について
磁気嵐が脳卒中を引き起こす と判明!
リハビリは動かせばイイってもんじゃぁない. 本人がやる気になるまで待て.
『足首を鍛えたいのに麻痺して動かないの』→『もう一方の足を鍛えなさい』