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2013年4月19日

【本場中国】大気汚染でやっぱり脳卒中患者が増えた。


Estimation of Short-Term Effects of Air Pollution on Stroke Hospital Admissions in Wuhan, China.
2013  4月  中国

大気汚染物質と脳卒中患者の発生との関連を、中国で調べてみたそうな。


武漢の、2006-2008の毎日のNO2、SO2、PM10の濃度及び、気温、湿度の記録と4つの病院の脳卒中入院者記録との関連を解析した。


次のようになった。

・大気汚染物質濃度はNO2,SO2,PM10ともに、平均で10-3月が4-9月の1.5倍ほど高かった。

・寒い季節にはNO2レベルが10μg/m3増える毎に同日の脳卒中入院患者が2.9%増えた。

・同様にPM10が10μg/m3増えると脳卒中患者が1%増えた。

・脳卒中入院患者数とNO2濃度との関連が特に強かった。

・暖かい季節にはこのような関連は見られなかった。



中国の武漢では寒い季節に大気汚染濃度が50%ほど増加する。

そして、NO2濃度が上がると脳卒中患者も増えた


というおはなし。



武漢の大気汚染 2012
写真:武漢の大気汚染

2013年4月18日

実はオレさぁ、ガキのころ脳卒中やったんだよね...


Long-Term Outcomes of Pediatric Ischemic Stroke in Adulthood.
2013  4月  カナダ

子供の頃の脳卒中体験が成人後にどう影響するのかを調べてみたそうな。


子供の頃に脳卒中を経験した18歳以上の26人(女性16人)について調査した結果、


次のようになった。

・平均年齢は21.5、脳卒中後平均10.8年が経っていた。

・自立度評価によると、37%が正常、42%軽症、8%中症、15%重症だった。

・予後の良くない者の特徴は、動脈性脳梗塞、動脈硬化、発症1年時点での回復不良だった。

・77-84%は、自動車運転、社会参加、就労など自立できていた。



子供の脳卒中は発症1年時点での状況がその後永く続いた。

4分の1が心の病気を抱えていていたので、こんどはそれを調べてみたい


というおはなし。


写真:子供の脳卒中経験者

2013年4月17日

1日に10時間以上座っていると脳卒中リスクが2割増し


The Relationship of Sedentary Behavior and Physical Activity to Incident Cardiovascular Disease: Results from the Women's Health Initiative.
2013  4月  アメリカ

座っている時間と心血管系疾患との関連を調べてみたそうな。


年齢50-79の女性7万人あまりについて、生活活動状況を調査し、脳卒中などの心血管系疾患の有無を15年前後フォローした。

次のようになった。

・1日に座っている時間が10時間以上あると、5時間以下に比べて心血管系疾患になるリスクが2割増しになった。

・運動する時間が少ない場合も心血管系疾患のリスクが高かった。

・1日に10時間以上座り、かつ運動量の少ない女性は心血管系疾患のリスクが最も高かった。

・脳卒中単独で解析しても同様の関連が見られた。

・肥満や高齢であるとこの関連はさらに強まった。


座っている時間が長いと脳卒中になりやすい


というおはなし。




感想:

2割増しじゃ大したことないな。



2013年4月16日

高血圧がタバコを吸うとヤバイ


Joint effect of hypertension and lifestyle-related risk factors on the risk of brain microbleeds in healthy individuals.
2013  4月  日本

微小脳出血は将来の脳卒中の素であり、高血圧がその危険要因である。


微小脳出血に及ぼす高血圧と生活習慣との関連を調べたそうな。


脳卒中経験のない成人860人について、MRIを撮影し微小脳出血の有無を確認した。

同時に生活習慣についてのアンケート調査を行い関連を解析した。


次のようになった。

・年齢、血圧が高くなるほど、微小脳出血になり易かった。

・現役喫煙者は微小脳出血との関連が非常に強かった。



血圧を下げる努力と禁煙で、脳卒中を防げるかも知れない


というおはなし。



感想:

微小脳出血には関心がある。

2013年4月15日

再発予防教育ができるホームページを作ってみた


Effects of a web-based stroke education program on recurrence prevention behaviors among stroke patients: a pilot study.
2013  3月  韓国

脳卒中の再発予防方法について、
患者と家族を対象としたWebベースの教育プログラムの可能性を検証してみたそうな。


脳梗塞と診断されて1年以内の患者と家族36組について、
Webベース教育プログラムを受けられるグループと受けられないグループとに分けて比較した。


次のようになった。

・Web教育グループでは、患者の運動、食事、コントロール感、健康への意欲、および家族の介助方法への習熟度が著しく向上した。

・Webプログラム参加率は63%だった。


脳卒中の再発予防に特化した患者、家族向けWebベースの

教育プログラムは患者の健康改善に役立ちそうなことがわかった


というおはなし。





感想:

実は問題は別のところにある。

・脳卒中患者は高齢者が多いのでWebにアクセスしない。

・余命が短いので家族もWebアクセスしてまで情報を得ようとは思わない。

だからこのブログのアクセス数は思いのほか少ない。




メモ:
本日、AT車の走行中にPに入れてしまった。
脳卒中経験との関連を疑い ひどく落ち込んだ。
検索したら同様の体験をもった人が多くいて安心した。
この程度のことでは車は壊れないことも学習した。


2013年4月14日

脳卒中患者に加速度センサーを着けて起きている時間を測ってみた


Changes in physical activity and related functional and disability levels in the first six months after stroke: A longitudinal follow-up study.
2013  4月  ノルウェー

脳卒中のあと6ヶ月間に身体活動がどう変化するのかを調べてみたそうな。


44人の脳卒中患者について入院14日以内、1、3,6ヶ月後の身体機能、バランス機能を評価した。

並行して1軸加速度センサーを脚に着けて、24時間の身体活動状況を記録し、関連を解析した。


次のようになった。

・ちゃんとデータが取れたのは28人分(男性15人、平均年齢79)だった。

・6ヶ月間で起き上がっていた(寝ていなかった)時間は92分→144分に増えた。

・1ヶ月後までは毎日2分間ずつ起き上がっている時間が増えていった。

・バランス機能や身体機能評価スコアと、起き上がっている時間は比例していた。



脳卒中後6ヶ月間の身体活動の回復状況をモニターすることができた


というおはなし。


写真:1軸加速度センサー

脚に着けたこのセンサーで寝ているか起きているかがわかる。

2013年4月13日

脳卒中で昏睡している患者をEMSで鍛えてみた


The effect of electrical muscle stimulation on the prevention of disuse muscle atrophy in patients with consciousness disturbance in the intensive care unit.
2013  4月  日本

意識障害のある患者の下肢筋肉の萎縮は避けられないこと、とされてきた。

そこで、脳卒中などの脳損傷で集中治療を受けている患者に電気筋肉刺激(EMS)を施し、下肢の筋萎縮を防げるか試してみたそうな。


9人の患者に入院後7日目からEMSを毎日施した。

そしてEMSなしの患者6人と、下肢筋肉の断面積を複数箇所で比較した。


次のようになった。

・EMSなしグループは全ての箇所の下肢筋肉断面積が毎週減少を続けた。

・EMSなしグループは、EMSありに比べ入院後14日目時点での筋肉減少が著しかった。

・EMSグループの5人の患者で、筋肉減少量を4%以内にとどめることができた。

・両グループでの差は統計学的に有意なレベルにあった。


意識障害のある患者へのEMSは筋肉萎縮予防に効果的であることがわかった


というおはなし。



感想:

EMSで検索するとこの種の画像がたくさん出てくる。
写真:EMS


EMSで本当にこんなになるんだとしたら、

昏睡から目覚めた患者がマッチョになってる可能性もあるんだよね。

2013年4月12日

年寄りにストレスを与えると脳がぐんぐん小さくなることが判明


Perceived Stress Is Associated With Subclinical Cerebrovascular Disease in Older Adults.
2013  1月  アメリカ

高齢者のストレスと心血管系疾患の関連をMRIで調べてみたそうな。


平均年齢80、571人のアメリカ人(男、女、黒人、白人)についてストレス状況についてのアンケート調査を行い、5年後に脳のMRIを撮った。

ストレススコアと脳の体積、脳梗塞の有無との関連を解析したところ、


次のようになった。

・27%に脳梗塞がみつかった。

・ストレススコアが高いと、脳の体積が大きく減少し、脳梗塞リスクが増えた。

・この関連は、喫煙、肥満、心臓病、高血圧、ウツなどに影響されなかった。


高齢者のストレスと脳梗塞、脳体積の減少には強い関連があることがわかった


というおはなし。




感想:

10年ほど前に職場の同僚の脳を30名ほど記念撮影した。

データをずーっと放置していたのだが、

先月、思い立ってその体積を解析して動画をYoutubeにアップした。

驚いたのは、

脳の量がいちばん多い人と、いちばん少ない人の差が500ccほどあったことだった。


そして、いちばん大きい脳が自分のだったことにさらに驚いた。

2013年4月11日

退院後『運転免許も更新できたし、久しぶりに峠を攻めてくるかな』→崖から転落


Prediction of on-road driving ability after traumatic brain injury and stroke.
2013  4月  ノルウェー

自動車運転ができるようになる脳卒中患者を神経心理テストから予測する方法を検討してみたそうな。


脳卒中患者78人について行った自動車運転実地テストと、神経心理テストとの関連を解析した。


次のようになった。

・43人が自動車運転適格と判断された。

・この結果と3つの神経心理テストのスコアとがよく関連していた。

・神経心理テストのスコアが次の値を超えていることが判断指標になった。

CalCap, 395 ms; Trail Making Test A, 46 s; Grooved Pegboard, 97.5 s.



脳卒中患者の自動車運転適格性が

いくつかの神経心理テストで予想できそうなことがわかった

というおはなし。




感想:

実は問題は別のところにある。


この種の検査に合格したことで

あたかも発症以前の状態に完全に戻ったかのような気になって

運転を始めてしまうことがいちばん危ない。


ホント 崖っぷちで脱輪した。

2013年4月10日

インドの貧乏人は脳卒中に強いのか?


Influence of socioeconomic status on in-hospital mortality and morbidity after stroke in India: retrospective hospital-based cohort study.
2013  1月  インド

脳卒中で入院した患者の社会経済的状況と回復程度との関連を調べたそうな。


インド北部の都市、郊外に住む599人の脳卒中患者について、職種、学歴、疾患既往歴、入院時の症状、退院時の自立度を調査し、関連を解析した結果、


次のようになった。

・平均年齢は56歳

・年齢、脳卒中の種類、喫煙、入院時意識レベルは退院時の予後とよく相関していた。

・就業状況と回復程度とも強い関連があった。

・他の要因を考慮に入れてもなお、無職の場合、予後が悪かった。



無職だったり賃金の少ない職に就いていた患者は退院時の自立度がひどく悪かった


というおはなし。



感想:

インドって、カースト制度のおかげでこの種の格差にはタフだと思っていたけど、そうでもなさそう。

脳卒中平均年齢56はさすが、と思った。


2013年4月9日

脳卒中のあとウツになると死亡リスクが5割増しになる


Depression after stroke and risk of mortality: a systematic review and meta-analysis.
2013  3月  イタリア

脳卒中のあとウツになる患者の死亡リスクについて調べてみたそうな。


医学研究データベースから関連する論文を抽出し、データを統合、再解析した結果、

次のようになった。

・59598人の脳卒中患者(ウツあり6052人、ウツなし53546人)を含む13件の研究が見つかった。

・脳卒中後ウツがあるときの死亡率のハザード比は1.52になった。


脳卒中後ウツになる患者の死亡リスクはウツがない患者の5割増しになることがわかった


というおはなし。




感想:

オッズ比とハザード比が並んで出てくるんだけど、

いまだによくわからない。

ひどくなるのか軽くなるのか くらいの判断は雰囲気でわかるので、

まぁよしとしている。


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