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2016年2月18日

不安障害と脳卒中との関連


Anxiety and the Risk of Stroke
The Rotterdam Study
2016  2月  オランダ

不安が脳卒中のリスクになりうるのか、調べてみたそうな。


1期1993-1995に2625人、2期2002-2004に8662人 の不安度を測定し、2012までフォローして脳卒中の有無との関連を解析したところ、


次のようになった。

・1期グループでは332人が脳卒中になったが、不安症状の数との関連はなかった。

・ただし解析期間を3年間に限定すると2.7倍脳卒中リスクが増加していた。

・2期グループでは340人が脳卒中になったが、不安障害の種類(パニック障害、社交不安障害、強迫性障害など)との関連は見られなかった。


不安障害の種類と脳卒中の関連は確認できなかった。ただし短期的には不安症状の数と関連していた、


というおはなし。

写真:不安

感想:

不安障害とはなんぞや? と思いwikipediaを見ると、とにかくカフェインをやめるよう書いてある。

はじめて知った。

2016年2月12日

軽症脳卒中 超早期の社会サポートの影響


Very early social support following mild stroke is associated with emotional and behavioral outcomes three months later.
2016  2月  フランス

軽症脳卒中で入院直後の社会的サポートと 3ヶ月後の状態との関連を調べてみたそうな。


34人の軽症脳梗塞患者について、入院から24時間以内に受けた社会的サポートの内容と回数をすべて記録し、3ヶ月後のうつや日常生活動作との関連を解析したところ、


次のことがわかった。

・社会的サポートの「回数」と3ヶ月後の状態に関連はなかった。

・しかし 脳卒中直後の友人や家族による精神的サポートは うつを減らし日常生活動作を向上させた。

・友人や家族からの物質的なサポートも日常生活動作の改善につながった。

・医療スタッフから受けたサポートの効果は確認できなかった。

軽症脳卒中の直後に受けたサポートの 量ではなく質が、3ヶ月後の感情面、行動面の改善につながっていた、


というおはなし。

写真:サポート

感想:

これはよくわかるわ、、、よくわかる。

2016年2月5日

抗血栓薬をやめなければならない理由と頻度


Withdrawal of Antithrombotic Agents and the Risk of Stroke.
2016  1月  アメリカ

抗血栓薬は脳梗塞の予防に有効である。抗血栓薬を中止しなければならない状況がどの程度あるものか 調べてみたそうな。


脳卒中経験者2036人に電話をして、医師からの抗血栓薬の使用や中止指示の有無を確認したところ、


次のことがわかった。

・回答者の62%に抗血栓薬使用の経験があった。

・そのうち10%は、最近60日以内に1度 医師から薬を止められていた。

・止められる薬の種類は抗血小板薬よりも抗凝固薬の方が多かった。

・抗血小板薬を止める理由の主なものは大腸内視鏡検査や整形外科手術であり、

・抗凝固薬を止める理由では 整形や血管の手術が多かった。

脳卒中経験者に対して手術や検査目的で抗血栓薬を中止することは珍しくなかった。中止による血栓塞栓症リスクの評価が必要だろう、


というおはなし。

図:抗血小板薬


感想:

自分は脳内出血だったからこの種の薬は飲んでないけど、血が止まりにくくなる薬っていうのは降圧薬よりも桁違いに恐いイメージがある。

2016年1月23日

1年後、回復に不満を感じている脳卒中患者の特徴


Perceived Unmet Rehabilitation Needs 1 Year After Stroke
An Observational Study From the Swedish Stroke Register
2016  1月  スウェーデン

脳卒中発症から1年後、回復に不満を抱いている患者の特徴を調べてみたそうな。


スウェーデンの脳卒中データベースから発症12ヶ月後の患者を抽出しアンケートを送ったところ、


次のことがわかった。

・37383人の脳卒中患者のうち、発症から12ヶ月後に 21.5%が回復に不満を感じていた。

・回復に満足している者に比べ不満を感じている者は、より高齢で( 75.4 versus 72.4 )

・日常生活動作が要介助状態にある者が多く(59% versus 31.9%)

・介護施設にいる者も多く(24.3% versus 11.5%)

・うつ状態の者も多く(32.3% versus 24.9%)

・疼痛治療が十分でない者もおおかった(54.5% versus 32.3%)

・彼らの元の特徴として、重症、脳卒中歴、女性、糖尿病、脳出血、心房細動が挙げられた。

発症から1年後 回復程度に不満を感じている脳卒中患者は少なくなく、高齢、依存、疼痛、うつが関連していた。患者を多方面からフォローできるシステムが必要だろう、


というおはなし。

図:不満

感想:

ぎゃくに見ると 80%近くは概ね満足してるってことで、高すぎないか???って思った。
けど脳卒中患者のほとんどは軽症だから妥当な数字かな、、、

概ね満足であって、完全回復というわけではないんだよな。

2016年1月15日

脳卒中が起きやすい部位を439人ぶん重ねてみた


Topography of acute stroke in a sample of 439 right brain damaged patients.
2015  11月  ドイツ

脳卒中の起きやすい場所を探るべく できるだけ多くの患者の画像を重ねてみたそうな。


脳卒中で右脳を損傷した患者439人(脳梗塞367、脳出血72)のCTおよびMRI画像を使って病変の位置を標準脳にマッピングしていったところ、


次のようになった。

・脳梗塞では島皮質、被殻、弁蓋部、上側頭回などでの梗塞頻度が高かった。

・脳出血の場合はそれよりさらに後方、中央寄りに発生していた。

・病変サイズは後方よりも前方で大きかった。

↓上段:脳梗塞、下段:脳出血
図:脳卒中マッピング

というおはなし。



感想:

わかっちゃいるようなんだけど、なるほどねって感じ。

当時のじぶんの脳のばあい↓↓↓(ビデオ)

2015年12月19日

6年後に完全回復できた患者は何%?


Participation in Complex and Social Everyday Activities Six Years after Stroke: Predictors for Return to Pre-Stroke Level.
2015  12月  スウェーデン

どれくらいの脳卒中患者が6年後、発症前のレベルに戻れるものなのか、調べてみたそうな。


脳卒中患者349人を6年間フォローして、応用的日常生活動作(Frenchay Activities Index:FAI)を屋内、屋外活動、職場 について評価したところ、


次のことがわかった。

・121人の調査を完遂できた。

・79.3%は軽症患者だった。

・6年後、84%の患者がFAI≥15の活動的なレベルであると評価された。

・発症以前のレベルよりも回復した患者は35%で、65%はそれより低かった。

・補助なしでの歩行、若いこと、3ヶ月時点での回復が良かったこと、が良好な回復と関連していた。

6年後 35%の脳卒中経験者は発症まえ以上に回復していた。歩行能力の改善と社会参加を促すことが長期的な回復につながるだろう、


というおはなし。

図:社会参加

感想:

軽症患者でも半数以上は6年後も悩んでるってことなんだよな。

2015年12月12日

迷走神経リハビリの人体実験開始


Safety, Feasibility, and Efficacy of Vagus Nerve Stimulation Paired With Upper-Limb Rehabilitation After Ischemic Stroke
2015  12月  アメリカ

迷走神経の電気刺激はてんかん治療に用いられている。いっぽう動物実験では 脳卒中後の迷走神経刺激により 脳の可塑性が促されることがわかってきた。

これを人間で試してみたそうな。


脳梗塞後6ヶ月以内の患者21人について、

*迷走神経刺激+上肢リハビリ  9人
*上肢リハビリのみ  11人

の2グループに分け、1回2時間x週3回x6週間の治療を行った。

迷走神経は首に埋め込んだ装置を無線制御で リハビリ訓練に併行して電気刺激した。


次のことがわかった。

・深刻な有害事象は起きなかった。

・迷走神経刺激グループで上肢機能スコアが大きく改善した。

リハビリ訓練しながらの迷走神経刺激は可能で、安全そうだった。慢性期脳卒中患者にも試したい、


というおはなし。

図:迷走神経刺激で脳卒中リハビリ



感想:

装置埋め込みの恐怖と痛みに見合う成果が得られるかどうか、、

2015年11月8日

103歳の脳卒中女性に血管内治療を施した結果、、


Successful endovascular stroke therapy in a 103-year-old woman.
2015  11月  アメリカ

世界では80歳を超える高齢者が急速に増加している。

血管内治療の効果は年齢に関係なく得られるとする研究がいくつかある。実際、アメリカ脳卒中協会のガイドラインではその適用に年齢の上限を設けてはいない。


103歳の女性が左内頚動脈の閉塞による脳卒中で入院してきたそうな。


・発症から2時間経っていた。

・重症度は高く、NIHSSスコアは38だった。

・断層画像上では梗塞に至った組織はまだなかった。

・発症前の生活自立度は高く、ほとんど介護なしで暮らしていた。

・血栓溶解療法ののち機械的血栓除去を行ったところ、

・劇的に回復し、48時間後にはNIHSSスコアは1にまで戻った。

・発症から再開通までは3時間40分だった。


血管内治療の条件に合う患者であれば、年齢が非常に高くても効果があるものなのだなぁ、、、


というおはなし。

写真:103歳

感想:

この婆さんがすごいんだと思う。平均寿命をはるかに超えてる時点で「生きることの達人」なわけで DNAレベルでも病気に強いはず。

こういう特殊な人で治療が成功しても自慢にならないんじゃないのかな、、

2015年11月1日

脳卒中患者の自立度調査をスマホアプリにやらせてみた


Mobile Phone–Based Questionnaire for Assessing 3 Months Modified Rankin Score After Acute StrokeA Pilot Study
2015  10月  スウェーデン

脳卒中患者は多くの場合 その退院後、 病院を訪れない限り 回復度が引き続き正確に評価されることはない。

そこでスマートフォンを使った生活自立度調査を実験してみたそうな。


62人の急性期脳卒中患者もしくはその介護者のスマートフォンに特製アプリを導入した。

このアプリは退院3ヶ月後に自動的に起動して生活自立度判定に関する20の質問を投げかけるよう設定されている。

その数日後、患者の元へ職員を派遣して同様の評価を行い アプリの結果と比較解析したところ、


次のようになった。

・48人で実験を完遂できた。

・平均年齢67、3ヶ月後の生活自立度の指標mRSの中央値は2だった。

・62.5%でスマートフォンアプリによる評価と実際の評価が一致していた。

・自立(mRS 0-2)と依存(mRS 3-5)を分別した場合では、83%が一致していた。


スマートフォンアプリを用いた脳卒中患者の回復度調査は、従来法とよく一致していた、


というおはなし。

写真:スマートフォン調査


感想:

スマホアプリを使いこなす高齢者はイメージしにくいけど、50歳未満の若い患者には喜ばれるフォローだろうな。

2015年10月27日

歩きながら考え事すると脳はどうなるの?


Prefrontal Cortex Activation While Walking Under Dual-Task Conditions in Stroke: A Multimodal Imaging Study.
2015  10月  イギリス

多くの脳卒中経験者にとって 歩きながらの課題(会話など)はなかなか難しい。

そこで、歩行に加えて別の課題を与えた時の脳の働きを調べてみたそうな。


慢性期の脳卒中経験者と健常者の各グループについて、

*歩行のみ:単一課題
*歩行+思考作業: 二重課題 を行い、

各々の脳の活動状態を近赤外線分光法およびfMRIにて観察 比較した。


次のことがわかった。

・両グループともに 二重課題時により多くの酸化ヘモグロビンを前頭前野に観測した。

・脳卒中経験者はいずれの課題でも有意な変化を記録した。

・単一課題から二重課題時の脳活動増加量は 脳卒中経験者の運動パフォーマンスの低下度に関連していた。

・脳卒中経験者の二重課題時の活動増加は、下側頭回、上前頭回、帯状皮質、中心前回に観測された。

・特に 脳卒中経験者の下側頭回、帯状皮質、前頭極の活動増加は二重課題時の行動変化と関連していた。


二重課題時の 脳活動の増加と運動パフォーマンスの低下は関連していた、


というおはなし。
図:前頭前野

感想:

脳卒中をやると脳に余裕がなくなるから 負荷がかかったときにすぐに脳がカッカしてしまう。

坂をのぼる軽自動車みたいにエンジン回転数が跳ね上がってしまう。そういうことだと思う。

いまだに 運転中に話しかけられると返事できないもんね。

2015年9月16日

重症の脳卒中で延命治療を中止すると何日で死んでしまうの?


Comparing withdrawal and non-withdrawal of life-sustaining treatment among patients who died from stroke.
2015  9月  ノルウェー

脳出血のおよそ3分の1、脳梗塞の3-9%の患者は院内で死亡する。

重症で回復の見込みが無い場合、家族と相談のうえ水分や栄養補給を含めたすべての延命治療を中止する場合がある。

そこで、延命治療中止後なん日くらいで患者が死亡するものなのか調べてみたそうな。


ヘルシンキ大学病院 2006-2011の脳卒中入院患者2506人の医療記録から、該当する事例を抽出して 解析したところ、


次のことがわかった。

・50人の重症患者で延命治療が中止された。

・中止から死亡するまでの日数中央値は4日で、

・4分の1が1週間以上生存した。

・高齢、男性、高CRP、脳出血の患者は中止後はやくに亡くなった。


延命治療中止後1週間、患者の4分の1は生存していた、


というおはなし。

図:延命治療
最長でも11日間、、


感想:

ときどき、「2週間意識なかった」とか言ってるブログ見かけるんだけど、延命治療してなかったら干からびてしんでるんだよね、、

2015年8月26日

妻や夫が脳卒中になると大変だと思うけど、そのうち慣れるのかな?


Spouses of Stroke Survivors Report Reduced Health-Related Quality of Life Even in Long-Term Follow-UpResults From Sahlgrenska Academy Study on Ischemic Stroke
2015  8月  スウェーデン

脳卒中経験者の配偶者の生活の質を長期的に調べてみたそうな。


70歳未満で脳卒中経験の夫婦248組と健常者夫婦245組について、健康に関連した生活の質HRQoLおよび身体、精神心理状態を7年間フォローした。


次のことがわかった。

・配偶者の年齢中央値は64、男性割合は35%だった。

・脳卒中経験者の配偶者のHRQoLはメンタル面のすべて、特に全体的健康感や日常の役割機能の点でスコアが低かった。

・脳卒中経験者の障害が重いほど、また年齢が高いほど、配偶者の身体的健康レベルが低かった。

・脳卒中経験者にウツや認知障害があると配偶者の精神的健康が損なわれた。


脳卒中経験者の配偶者の健康関連QoLは初年度のみならず長期間にわたり低い状態にあった、


というおはなし。

配偶者

感想:

妻や夫の脳卒中は大きな負担であるってことは容易に想像できる。その状態がいつまでも続く、という点がこの論文のユニークなとこなのかな、、

2015年8月2日

閉じ込め症候群になると一生まばたきしかできないの?


Beyond the gaze: Communicating in chronic locked-in syndrome.
2015  7月  ベルギー

閉じ込め症候群は脳幹脳卒中で多く、眼球運動やまばたき以外の身体動作が麻痺し 話すこともできないものの意識は保たれた状態を指す。

長く閉じ込め症候群にある患者のコミュニケーション状況について調べてみたそうな。


閉じ込め症候群の患者204人について調査を試みた結果、


次のことがわかった。

・88人から回答が得られた。女性35%、平均年齢52、閉じ込め症候群歴平均10年だった。

・全員が眼球動作でYes/Noを伝える方法を使用していた。

・62%はなんらかの支援技術を併用し、

・49%は音声言語で意思疎通ができ、

・73%は数年のうちにいくつかの機能的動作が可能になっていた。


慢性期にある閉じ込め症候群の患者が眼球運動以外の意思疎通方法を獲得し、話したり何かしらの動作ができるようになる可能性を確認できた、


というおはなし。

閉じ込め症候群

感想:

キビシイ状況には変わりないけど 進歩がないわけではないんだな、、

[閉じ込め症候群]の検索結果

2015年7月31日

ラテン系のメンタルは脳卒中に強いのか?


Racial and Ethnic Differences in Mental Distress among Stroke Survivors.
2015  6月  アメリカ

アフリカ系アメリカ人やヒスパニックは白人にくらべ脳卒中が多く、予後も悪い。

そこで、脳卒中後の精神的苦痛の民族間での違いを調べてみたそうな。


8324人の脳卒中経験者について調査したところ、


次のことがわかった。

・脳卒中経験者の9%に深刻な精神的苦痛が認められた。

・民族別では、ヒスパニックの14%、アフリカ系アメリカ人および白人の9%、アジア人の8%に深刻な精神的苦痛が認められた。

・ヒスパニックでも若年、低教育歴、低保険レベルの者に重い精神的苦痛が目立った。


アメリカの脳卒中経験者に重度の精神的苦痛は珍しくなく、特にヒスパニックの人たちでよく見られた


というおはなし。



感想:

気にしたことなかったけど、ヒスパニックって人種じゃないのな。中南米のスペイン語圏の出自をヒスパニック、さらに非スペイン語圏出身者も含めてラテン系と呼ぶらしい。

陽気なイメージがあるからメンタル強いかと思ってた。

2015年7月20日

閉じ込め症候群の患者にあえて生活の質を問うてみた結果、、


Quality of life in patients with locked-in syndrome: Evolution over a 6-year period.
2015  7月  フランス

閉じ込め症候群は 意識を保ちながら四肢麻痺および意思疎通が困難な状態を指す。

脳卒中で閉じ込め症候群になった患者の生活の質(QoL)について調べてみたそうな。


2007年に67人の閉じ込め症候群患者(51人は脳卒中が原因)にアンケート調査し、6年後の2013年にも再度同様のアンケートを送ったところ、


次のようになった。

・2013年には39人から回答を得られた。

・閉じ込め症候群患者のQoLは他の重症患者に比べると満足度が高かった。

・70%の患者は6年間でQoLが安定または改善したと報告した。

・気管切開や胃瘻の造設はQoLに影響しなかった。


予想に反して、閉じ込め症候群患者のQoLは比較的高く 安定していた、


というおはなし。

閉じ込め症候群QoL
安楽死希望が2013に消滅



感想:

かつて身近にそういう人がいたので、この話をきいて少し救われた気がする。


[閉じ込め症候群]の検索結果

2015年7月8日

アトピー性皮膚炎で脳卒中になる理由とは


Association between adult atopic dermatitis, cardiovascular disease and increased heart attacks in 3 population-based studies.
2015  7月  アメリカ

皮膚炎や湿疹で悩む成人は喫煙、飲酒、運動不足の傾向があると言われている。

そこで、成人の皮膚炎・湿疹と脳卒中など心血管疾患との関連を調べてみたそうな。


2005年の健康栄養調査(NHANES)4970人および
国民健康調査(NHIS)2010年の27157人と2012年の34525人の記録を解析したところ、


次のことがわかった。
・屈面性湿疹(アトピー性皮膚炎)になった者の心血管疾患、心臓発作、心不全のリスクは有意に高かった。


アトピー性皮膚炎に悩む成人は心血管疾患や心臓発作、脳卒中を起こしやすいのかもしれない、


というおはなし。

アトピー性皮膚炎


感想:

こどもの病気のイメージがあったけどちがうんだな、、

2015年6月22日

で結局、ピロリ菌があると脳卒中的にはどうなの?


Helicobacter Pylori Infection and Risk of Death From Cardiovascular Disease Among the Japanese Population: a Nested Case-Control Study within the JACC Study.
2015  6月  日本

ヘリコバクターピロリ菌と脳卒中との関連には諸説ある。

50歳以上の日本人の半数はピロリ菌に感染していると言われている。そこで日本人の研究データを使って検証してみたそうな。


11万人あまりを対象としたがんリスク大規模研究のデータから脳卒中または冠動脈疾患で死亡した627人を抽出し、年齢、性別、地域の一致する健常者データ627人と比較したところ、



次のことがわかった。

ヘリコバクターピロリ菌への感染の有無と脳卒中や冠動脈疾患死亡リスクとの関連は確認できなかった。


というおはなし。

図:ピロリ菌


感想:

調査するたびに結果がちがうピロリ脳卒中問題、、
ピロリ菌が脳卒中予防になるは本当か?

【朗報】胃がんの素ピロリ菌があると脳卒中予防になることが判明

2015年6月15日

回復がすこぶる良好であっても頭の働きに問題のある脳卒中経験者の割合


Post-stroke cognitive impairment is common even after successful clinical recovery.
2015  6月  フィンランド

脳卒中患者の認知障害の割合を調べてみたそうな。


脳卒中で入院した患者(55-85歳)409人について発症3ヶ月後の認知能力を評価した。


次のようになった。

・83%の患者が何らかの認知障害を示していた。

・50%の患者は3種類以上の認知障害を持っていた。

・回復が極めて良好な患者(mRS=0-1, 身体障害なし) であっても、その71%が認知障害だった。

・脳卒中の重症度にかかわらず 認知障害のある患者は15ヶ月後の機能的自立度が低かった。


脳卒中経験者はたとえ回復良好であってもその多くが認知障害を示していた、


というおはなし。
認知障害

感想:

同じテーマがなんどかあって、同様の結論になっている。
脳卒中経験者の8割が認知障害
認知障害の頻度 脳卒中のあとで

2015年6月13日

3ヶ月後できるようになっている日常生活動作は


In What Daily Activities Do Patients Achieve Independence after Stroke?
2015  6月  イタリア

脳卒中から3ヶ月時点で自立できる日常生活動作の種類を調べてみたそうな。


平均年齢68、435人の脳卒中患者について調査した結果、


次のことがわかった。

・もっとも良く回復するのは排便排尿機能およびベッド移動能力で、

・難しいままなのが 入浴、身支度、階段昇降だった。

・食事は半側空間無視や入院の遅れがあると難しかった。


脳卒中患者や家族はどんな機能回復が期待できるのか知っておいたほうがいいだろう


というおはなし。


感想:

この記事↓も参考になるな。
脳卒中患者はいつごろまでに何の機能がどのくらい回復するものなのか?

2015年5月28日

軽い脳卒中でいつまでもリハビリ病院にいると社会復帰できなくなる


Length of Stay at Inpatient Rehabilitation Facility and Stroke Patient Outcomes.
2015  5月  アメリカ

脳卒中患者がリハビリ病院にいる日数と回復度との関連を調べてみたそうな。


2009-2011の患者データベースから脳卒中の重症度別に計4781人分の記録を抽出して解析したところ、


次のことがわかった。

・リハビリ病院への平均入院日数は、軽症8.9日、中等症13.9日、重症22.2日間だった。

・入院日数が長くなると、中等症では認知機能がやや回復し、

・重症患者では認知、運動機能の改善と社会復帰が促された。

・一方、軽症患者にとっては入院日数が増えるほど運動機能の回復度は低く、社会復帰も遅れた。


リハビリ病院への入院日数と回復度との関連は脳卒中の重症度により異なる。長期の入院は症状の重い患者には有効だが、軽症患者にとっては回復の妨げになる、


というおはなし。

リハビリ

感想:

入院日数がとても短く感じる。アメリカは医療費の請求額すごいらしいから 重症でもすぐに退院したくなるんだろな。
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脳卒中がきっかけでホモになることがあるらしい
ダイエットコーラを毎日飲むと脳卒中になることが判明

高コレステロールに朗報 葉酸サプリの脳卒中予防効果
BDNFが7年かけて脳を修復してくれるという根拠について
朝ごはんを食べない日本人は脳内出血になることが判明!
脳卒中予防に最適なビタミンBサプリメントの組み合わせがわかった!
脳卒中経験者の血圧を十分に下げたら死亡者が続出した
痙縮が治る ただの風呂と温泉を比較した
歩きスマホが脳卒中患者のリハビリに適しているという根拠について
磁気嵐が脳卒中を引き起こす と判明!
リハビリは動かせばイイってもんじゃぁない. 本人がやる気になるまで待て.
『足首を鍛えたいのに麻痺して動かないの』→『もう一方の足を鍛えなさい』