元2025 7月 中国
脳卒中は今も多くの人の命や生活に大きな影響を与える病気であり、その後遺症と向き合う人も少なくない。特に中国では脳卒中の発症率が上昇しており、リハビリの重要性がますます高まっている。
最近注目されているのが「光療法」という新しい考え方である。光は目を通して脳に働きかけるだけでなく、体内時計やホルモンバランス、さらには神経の回復力にも影響を与えることがわかってきた。
そこで、朝のリハビリの際に浴びる光の「色温度」、つまり暖かみのある光か青白い光かという違いが、脳卒中後の回復にどのような影響を与えるのかをくわしくしらべてみたそうな。
研究は中国・上海のリハビリ病院で行われた。対象となったのは発症から1~3か月以内の脳梗塞患者48人である。
被験者は次の三つのグループに無作為に分けられた。
* 暖色光グループ(3000ケルビン):オレンジがかった温かい光
* 寒色光グループ(6500ケルビン):青白い冷たい印象の光
* 中間グループ(5000ケルビン):その中間の色味の光
照明の明るさはすべて500ルクスに統一され、いずれも朝8時半から9時半の1時間、平日に毎日リハビリを受けた。評価指標としては、神経障害の程度を評価するスコア(NIHSS)、睡眠の質(SRSS)、生活の質(SF-36)、さらに血液中のメラトニンや炎症マーカーなどが測定された。
次のようになった。
・4週間の介入後、寒色光グループでは明らかな改善が見られた。神経機能が有意に回復し、睡眠の質が高まり、身体的な健康状態も向上した。・また、朝のメラトニン濃度が大きく下がっており、体内時計の調整が進んだことを示している。・暖色光グループも睡眠の質は改善したが、神経の回復や身体機能の点では寒色光グループには及ばなかった。・炎症マーカー(IL-6)やストレスホルモン(ノルアドレナリン)に関しては、いずれのグループでも大きな変化は見られなかった。
朝のリハビリ時に青白い寒色系の光を使うことで、脳の回復が促進され、睡眠の質も良くなり、身体機能も高まることが示された。
この効果は、目の奥にある光を感じる特別な細胞が刺激され、体内時計がリセットされることや、神経の修復が進みやすくなることに関係していると考えられる、
というおはなし。
感想:
『寒色光が朝のリハビリにいいメカニズムをわかりやすく解説して。』
以下、医師国家試験正答率98%のAIの回答コピペ↓
🌅 寒色光(青白い光)が朝のリハビリに効く理由
1. 「目」から「脳」への特別な信号ルートがある 👁️🧠
人間の目には、ものを見るための細胞(網膜の桿体・錐体)とは別に、光の“色”や“時間帯”を感知する専用の細胞がある。
これが「ipRGC(内因性光感受性網膜神経節細胞)」という細胞で、特に青い光(=寒色光)に反応しやすい。
この細胞は、視床下部にある「体内時計の司令塔=視交叉上核(SCN)」に信号を送る。つまり、青白い光を浴びると「朝が来た!」と脳が判断し、生体リズムがリセットされる。
2. 体内時計が整うと、脳と体が“朝モード”になる 🕗⚙️
寒色光を朝に浴びると、次のような変化が起こる:
- メラトニン(眠気ホルモン)が下がる → 目が覚めて、頭が働く
- コルチゾール(朝の活動ホルモン)が上がる → 注意力・やる気アップ
- 概日リズム(体内時計)が整う → 夜もよく眠れるようになる
3. 脳の神経回路が刺激されやすくなる可能性 🧩✨
寒色光は、脳の奥にある神経の修復や成長に関わる経路を活性化するという研究もある。たとえば:
- 青色光が神経細胞の突起(軸索)の成長を促す
- 青色光が酸化ストレスを軽減し、神経を守る
- ipRGCを通じた刺激が、脳の可塑性(神経回路の組み替え能力)を高める
🕗 補足:なぜ「朝」が大事なのか?
寒色光は「夜に浴びると逆効果」になる可能性がある(眠れなくなるなど)。
朝の決まった時間帯(とくに8時~10時ごろ)に寒色光を使うことで、体内時計が正しく調整され、夜は自然な眠気が訪れるという好循環が生まれる。
🧠 まとめ
寒色光が朝のリハビリに良い理由は、
- 青い光が脳に「朝だよ」と伝える
- メラトニンが減って目が覚め、集中力が上がる
- 脳の神経回路の回復が進みやすくなる
- 睡眠リズムも整い、翌日の回復力も上がる
