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2019年3月5日

理学療法とADLのアンブレラレビュー


Subacute stroke physical rehabilitation evidence in activities of daily living outcomes: A systematic review of meta-analyses of randomized controlled trials
2019  2月  スペイン

脳卒中のリハビリテーションの主軸は理学療法であると考えられている。

脳卒中の理学療法について、これまでおおくの研究がなされてきたがメタアナリシスのメタアナリシスであるアンブレラレビューはわずかしかないうえに古い。

そこで、理学療法の最近の治療法もふくめてくわしいアンブレラレビューをこころみたそうな。



複数のレビュワーにより 亜急性期の脳卒中の理学療法について、
日常生活動作ADLを評価したランダム化比較試験RCTのメタアナリシスを厳選した。

データを統合 再解析して、
標準化平均値の差:Standardized mean differences (SMD)と統計学的異質性を評価したところ、



次のようになった。

・被験者13787人を含む314のRCT、21種類(ロボット、スリング、Nintendo Wii、tDCS、灸、鍼、CI療法、mCI療法、仮想現実、FES、繰り返し訓練、両手訓練、拡張現実、イメージ訓練、電気鍼、太極拳、水中訓練、ミラー療法、rTMS、サーキット、末梢電気刺激)の介入方法についての55のメタアナリシス論文がみつかった。

・仮想現実、CI療法、拡張現実、tDCS と理学療法の組み合わせでは異質性の低いわずかながらの改善効果がみられた。

・灸、太極拳、鍼(はり)はもっとも高い効果が得られていたが、異質性が高かった。

・これらのなかで鍼と理学療法の組み合わせのみが勧められるレベルにあった。

おおくの種類の介入方法が理学療法との組み合わせで試されてきているものの、ADLの改善を裏付ける質の高いエビデンスはいずれの方法でも得られていなかった、


というおはなし。

図:理学療法のアンブレラレビュー


感想:

なぜ鍼のようにまったく異なる信念体系の成果が しれっと理学療法の手柄にされているのか、不思議におもい しばらく考えて気がついた。

理学療法というのは理学療法士の指導のもとでなにかしらの体のエクササイズを行うことを指していて、

体に電気をながしながらでもいいし、
踊りながらでもいい、
おなじ動作をひたすら繰り返すだけでもいい、
鏡をみながらでもテレビゲームやりながらでもいい、

もちろん鍼をさしたあとでもいい、

そこに理学療法士がいて体をうごかしたらそれはもう「すべて理学療法」なのである!!!


ようやく理学療法のなんたるかについて理解できた気がしている。

2010年12月14日

rTMSは高価なのでtDCSで妥協してみたらなかなか良かった


Bihemispheric brain stimulation facilitates motor recovery in chronic stroke patients.
2010 11月 アメリカ



tDCS( transcranial direct current stimulation:経頭蓋直流電気刺激)という
頭に弱い電流を流す刺激法と作業療法を併用したところ、
慢性期脳卒中患者の上肢機能が著しく快復した、というお話。


この方法は頭に貼り付ける電極の極性を選ぶことで、
障害側の脳を活性化し、その反対側の脳を抑制することができる
というなんとも都合の良い効能を持っているらしい。



rTMS(磁気刺激療法)に比べ
仕組みが簡単なぶん実験しやすいとは思うけれど、

頭に電気を流せば問題が解決するだろう、
というあまりにシンプルな発想法に少し不安を覚える。

そういう考え方嫌いじゃないけど…

経頭蓋直流電気刺激で脳卒中元気

2020年8月12日

rTMS治療の半分以上はプラセボ効果だった

2020  8月  中国


神経障害による疼痛やうつなどの薬物臨床試験のメタアナリシスにより、これらの効果のかなりの割合をプラセボ効果が担っていることがあきらかになってきた。

薬物療法以外のたとえばrTMS(反復経頭蓋磁気刺激)のような治療法でのプラセボ効果を系統的に調べた報告はまだない。

rTMSは脳卒中後の運動機能の回復やうつに効果があるとされている。対照群としてのsham(偽)刺激の方法は研究によりまちまちで、偽コイルの使用、コイル位置をずらす、コイル角度や刺激強度を弱める、などの方法がとられている。

そこで、脳卒中患者のrTMS治療でのプラセボ効果についてメタアナリシスをこころみたそうな。

2011年1月11日

ぼくはrtACS、  rTMSさん tDCSさん 友達になってください


Non-invasive alternating current stimulation induces recovery from stroke.
2010 1月 ドイツ



rtACS:repetitive transorbital alternating current stimulation
(反復的経眼窩変動電流刺激法)

という頭に電流を流す新しい治療法があって、


tDCS のように頭に直接電極をつけて、

rTMSのように反復的に

かつ周期的(10-30ヘルツ)に電流を流す。


眼に閃光のようなものが見えるほどに刺激を与えるらしい。

Repetitive transorbital alternating current stimulation in optic neuropathy.




この方法によって、
慢性期脳卒中患者の運動、感覚、言語機能の回復が
著しく改善できた。


将来が有望、 というはなし。


rtACSで脳に刺激

2015年3月2日

Stroke誌:上肢リハビリ 良い方法 & ダメな方法


Cochrane Overview
Interventions for Improving Upper Limb Function After Stroke

2015  3月  イギリス

脳卒中の上肢リハビリ方法各種の実力を調べてみたそうな。


質の高い研究を集めたレビュー論文を 複数の審査者でさらに厳選して、各種上肢リハビリ法の効果を吟味した結果、


次のことがわかった。

・503件の研究、18078人の被験者を含む40本のレビュー論文が見つかった。

・tDCSの日常生活動作への効果はまったくなかった。

・やや効果がありそうなリハビリ法として、運動イメージ訓練、CI療法、ミラーセラピー、ビデオゲームが挙げられる。


多くの論文が存在するものの 信頼できる研究成果はなく、いずれの方法も実用に耐え得る効果があるとは未だ言い切れない、


というおはなし。
上肢リハの実力

感想:

わたしの中ではtDCSとCI療法は完全に同一レベルに位置しているのだが、、

2011年1月17日

頭に電流を流して脳卒中後うつ対策

Mood and cognitive effects of transcranial direct current stimulation in post-stroke depression. 2011 1月 ブラジル


脳卒中後のうつはおよそ3分の1の患者に及び、 死亡率の増加とも関連している。

しかし抗うつ薬の投与にはいくつもの副作用が伴う。

tDCS(経頭蓋直流電気刺激)には神経精神医学的な 症状を改善する効果があることが知られている。


これを試しに脳卒中後うつの患者に試したところ その症状が大いに改善したので報告する、
という内容。



最近 tDCSネタをよく見かける。
手軽さがウケているのかも知れない。

2010年12月23日

非侵襲的脳刺激法で足首にちからが戻った!


Non-invasive brain stimulation enhances fine motor control of the hemiparetic ankle: implications for rehabilitation.
2010 12月 アメリカ


脳卒中片麻痺患者の足首の運動訓練に
tDCS( transcranial direct current stimulation:経頭蓋直流電気刺激)
を併用したところ、

病気側の脳に電流を流した場合には
訓練効果が増強し、

正常側に電流を流すとその効果が
打ち消された、という話。



ホントですか? 興味津々

2011年11月9日

発光ダイオードで植物状態患者の手が動く


Focal Increase in Cerebral Blood Flow After Treatment with Near-Infrared Light to the Forehead in a Patient in a Persistent Vegetative State.
2011  11月  日本



事故や脳卒中で脳にダメージを負った患者への

光照射療法に効果がありそうなことがわかっている。


そこでLED(発光ダイオード)ライトで脳の血流が変化するかどうか調べたそうな。




近赤外線を発する146個のLEDライトを並べたものを

植物状態の患者の前頭部から5mmほどの位置に置いて

頭蓋骨越しに、1回30分 73日間 光の照射を続けた。




その結果、

患者は自らの喉に手を延ばすことができるほどに回復した。



また、放射性同位元素を用いた脳の断層撮影を行い

脳血流の変化を調べたところ、


光照射後の左前頭葉の脳血流が20%増加していることがわかった。




LEDを使った光照射療法は脳血流を増加させ

重症の脳損傷患者の回復に役立つかも知れない

ことがわかった、


というおはなし。

図:脳卒中の光治療






感想:

同じ経頭蓋治療の、TMStDCSの研究者に言いたい。

『そんなに効果があるのなら麻痺の軽い人ばかり相手にしていないで、

植物状態の患者にも応用してみたら?』 って。

2017年5月22日

運動野刺激療法で手がうごくようになるのか?


Motor cortex stimulation does not lead to functional recovery after experimental cortical injury in rats.
2017  5月  オランダ

脳損傷による運動麻痺への治療法として脳の表面に直接電極を貼る運動野刺激療法(MCS)がある。MCSは神経可塑性をうながすとされ、通常リハビリとの併用で脳卒中患者に効果があったという報告もある。

そこで MCSだけで運動麻痺がどの程度改善するものか実験してみたそうな。


人為的に脳損傷をあたえ運動麻痺をおこしたネズミの運動野に電極を貼り、1日2時間x30日間 微弱なパルス電流をながした。

この治療前後での前脚の運動機能を複数の指標で評価した。

また脳損傷部位の大きさ、代謝活動の変化をPETで測定し 比較した。


次のようになった。

・運動野と線条体を部分的に破壊し 前脚の運動障害をつくりだすことができた。

・しかし損傷部位へのMCSは、刺激なしグループとくらべていかなる運動機能の改善ももたらさなかった。

・また損傷部分のサイズや代謝活動の範囲もまったく差がなかった。

運動野刺激療法MCSは、それ単体では運動障害の改善にはならなかった、


というおはなし。
図:運動野刺激療法MCS

感想:

脳に直接電極を貼ってこのありさま。 おでこに乾電池をつなげるtDCSは推して知るべしだな。

2016年3月9日

脳を癒やし可塑性を促すシータ電磁場治療法とは


The Effect of Electromagnetic Field Treatment on Recovery from Ischemic Stroke in a Rat Stroke Model: Clinical, Imaging, and Pathological Findings.
2016  2月  イスラエル

脳卒中のあとの非侵襲的な脳刺激法としてrTMSやtDCSがあるがいまいちパッとしない。

そこで、低強度 低周波数の電磁場に身体をまるごと置く治療法を考案し実験してみたそうな。


ネズミ18匹を人為的に脳梗塞にして次の3つのグループに分けた。

1) 電磁場なし
2) 4Hzシータ変動の電磁場刺激
3) 16Hzベータ変動の電磁場刺激

電磁場刺激は地磁気(0.5ガウス)相当強度の場にネズミを置き、これを1日2分間x4週間行った。

さらに1ヶ月間フォローして前肢運動機能、MRIおよび脳組織標本を調べたところ、


次のことがわかった。

・電磁場グループで前肢運動機能および神経症状が大きく改善した。

・電磁場グループで脳浮腫と脳室拡大が治まった。

・白質繊維は電磁場なしグループよりも良くまとまっていた。

・さらに 組織検査では神経新生を示すいくつかの物質を確認できた。

低強度低周波数の電磁場に曝すことで脳卒中後の神経ネットワークの可塑性が促されるのかもしれない、


というおはなし。

図:VLIFE図:前肢機能の改善

感想:

よく読むと 地球規模の電離層固有振動数であるシューマン周波数7.83Hzの1/2と2倍ということで周波数を選んでいた。発想が飛んでいるわりには資料がしっかりしている印象があった。

2012年1月15日

インタラクティブメトロノームセラピーの脳卒中リハビリ効果


A pilot study of rhythm and timing training as a supplement to occupational therapy in stroke rehabilitation.
2011  12月  アメリカ




インタラクティブメトロノーム(IM)セラピー

脳卒中リハビリに応用してみたそな。



IMセラピーはパソコンから聴こえてくる音のタイミング

にあわせて手を叩いたり、足を鳴らしたりして、

聴こえた音とのタイミングの一致具合がリルタイムに

スコア表示されるというものである。



・IMセラピーを、通常の作業療法に加えたものと、

・作業療法のみ


の場合とで、その効果を比較した。




週に3日、10週間継続した結果、



機能回復の点で両者に違いはなかった。



IMセラピーは作業療法を楽しくするための

余興として行なってもいいかもね、


というおはなし。



インタラクティブメトロノームセラピーとは






感想:

"ダンスダンスレボリューション"、"太鼓の達人" など、

似たようなことができるゲーム機はすでにたくさんあるので、

今ひとつインパクトに欠ける印象。



しかし tDCS よりは取り組む姿勢に誠意が感じられる。

2018年11月7日

コクランレビュー:脳卒中の嚥下治療まとめ


Swallowing therapy for dysphagia in acute and subacute stroke
2018  10月  イギリス

脳卒中患者はしばしば嚥下障害を経験する。

嚥下障害により胸部感染症やQoLの低下、入院がながびくなどの問題が生じる。嚥下治療がこれらのリスクを下げ脳卒中からの回復をうながすと信じられている。

これまでの研究成果から脳卒中の嚥下障害の治療効果をまとめてみたそうな。


2018年6月までの関係する研究を厳選してデータを統合 再解析したところ、


次のことがわかった。

・被験者2660人を含む41の臨床試験がみつかった。

・嚥下治療の種類として、鍼、行動介入、投薬、神経筋電気刺激、咽頭電気刺激、物理刺激、tDCS、TMS があった。

・これら嚥下治療は死亡者や障害者数を減らす効果はなかった。

・嚥下機能スコア "Penetration-Aspiration Score" を改善する効果もなかった。

・ しかし、入院日数が短くなったり、肺炎になりにくかったり、嚥下障害が軽くなったりした患者がいないわけではなかった。

・どの治療法がもっとも効果的かはあきらかでなかった。

・エビデンスレベルは非常に低かった。

脳卒中後の嚥下治療にはさまざまな方法があるが、いずれもあきらかな効果は確認されていない、


というおはなし。

図:嚥下障害


感想:

ほとんどお手上げ状態、よくて気のせいレベルの改善。自発的な回復を待つしかないってこと。

このレビューで論文数がいちばん多かったのが「鍼」という時点で推して知るべしか。

2019年3月2日

半球間抑制のアンバランスは片麻痺の原因ではなかった


Rethinking interhemispheric imbalance as a target for stroke neurorehabilitation
2019  2月  アメリカ

半球間競合モデル(interhemispheric-competition model)によると、左右の脳半球は平常時には脳梁を介して互いの働きを抑制しあいバランスを保っている。

ところが脳卒中で健常な側への抑制がはずれると、損傷脳半球への抑制が過剰にはたらき さらにひどい片麻痺におちいってしまう と考えられている。

このアンバランスな状態を正すことが脳卒中の運動機能回復につながると信じられていて、さまざまな脳刺激法(rTMSやtDCSなど)が試されている。

しかしこれまでのアンバランスな半球間抑制の報告は慢性期の患者ばかりである。

さらに2017年の112の研究のメタアナリシスでは 健常脳半球の過剰興奮を裏付けるエビデンスは1つもみつかっていない。

そこで、ほんとうにアンバランスな半球間抑制が急性期にも存在していて運動機能の回復と関連するものなのか、たしかめてみたそうな。



脳梗塞患者22人と健常者11人について、

半球間抑制の程度を ダブルパルスTMSパラダイムで評価し、運動機能との関連を調べた。

これを1年間、計5回(1,4,12,24,54週目)フォローしたところ、



次のことがわかった。

・指の運動に際する半球間抑制は急性期や亜急性期には正常レベルにあり、その異常は慢性期にのみ確認することができた。

・半球間抑制の影響は運動能力が回復するにしたがいひどくなった。

・さらにこの半球間抑制の程度は運動機能の種類(FMA、力、器用さ)のいずれとも関連を示さず、

・慢性期に向かって半球間抑制のアンバランスさが目立つにつれ、指の器用さの回復幅もわるくなっていった。

これらの結果から、半球間抑制のアンバランスさは片麻痺の回復がよくない原因というよりはむしろ回復結果の反映と考えられる。半球間抑制のバランスを正すことがはたして運動機能の回復につながるのかは おおいに疑問である、


というおはなし。

図:半球間アンバランス測定


感想:

原因と結果を都合よく勘違いしていたってことなんやね。

「健常脳を抑制したら〇〇が良くなった」という報告がやたら目について、単純化しすぎているな、、とはおもっていたよ。

2011年1月3日

頭に電流を流して脳卒中治療


Transcranial direct current stimulation induces polarity-specific changes of cortical blood perfusion in the rat.
2010 12月 ドイツ



tDCS( transcranial direct current stimulation:経頭蓋直流電気刺激)
は慢性期脳卒中患者の上肢機能を改善するといわれている。

脳血流に与える影響をネズミを使って調べてみたそうな。



陽極と陰極のどちらかの電極をあたまにくっつけることで、
脳血流を自在に、25%も増やしたり減らしたりできることがわかった。


うまく使えば急性期脳卒中患者の治療に利用できるかも、

という内容。





大雑把にあたまに電流を流すだけでそんなことができる…

こういうことがまことしやかに語られるこの業界がとても興味深い。

2015年3月9日

脳卒中患者が傾く仕組みについて


Subliminal galvanic-vestibular stimulation recalibrates the distorted visual and tactile subjective vertical in right-sided stroke.
2015  3月  ドイツ

右脳損傷の脳卒中患者は垂直方向の認識にズレを生じることがある。これは前庭感覚にも由来していると考えられている。

そこで、前庭感覚電気刺激(GVS)を与えたときの垂直方向への視覚的、触覚的認識のズレを調べてみたそうな。


右脳損傷の脳卒中患者24人を主観的垂直方向のズレのある患者と無い患者に分けた。

患者の両耳の後ろにまったく感知できないレベルの弱い直流電気刺激を20分間与えた。

日を改めて電極の極性を変えた。


次のようになった。

・右ではなく左耳後ろにマイナス極を貼った場合に、視覚的な垂直認識のズレが有意に減少した。

・同時に 触覚的な垂直認識のズレも有意なほどではないが低下した。

・これらの変化は垂直認識のズレが大きい患者でのみ観察できた。


前庭感覚電気刺激は脳卒中患者の垂直認識の視覚的、触覚的ズレに直ちに影響した。垂直認識には前庭システムが重要な役割を担っているに違いない、


というおはなし。
GVS


感想:

tDCSを100%の自信を持って否定できない理由の1つがGVSなんだよね、、


この記事↓と似てる。
プッシャー現象 なぜ脳卒中患者は傾くのか

2010年1月17日

経頭蓋磁気刺激法と脳卒中リハビリ

これをみて

Transcranial magnetic stimulation in the therapy of selected post-stroke cognitive deficits: aphasia and visuospatial hemineglect



失語症や半側空間無視のリハビリに有効なのか…

rTMSといって r をつけることが重要。

詳しくはwiki


でもずいぶんと大雑把な方法だと思う。

要するに 頭にIHホットプレートを乗せる電気ショックなんだから。

調べてみると、
tDCSってのもあって、 これはもっとヒドイ方法。

2020年6月3日

上肢訓練プライミングのメタアナリシス

2020  5月  ブラジル


ニューロリハビリテーションにおいて繰り返し運動訓練の効果を高めるために、その直前になんらかの刺激を与えることを良しとする「プライミング(予備的、準備的)」という考え方がある。

プライミング刺激としておもに次の5種、
1)脳刺激(rTMSやtDCS)、2)運動イメージや動作観察、3)感覚刺激(末梢感覚など)、4)運動準備(両手対称運動など)、5)薬理刺激、の分類がある。

これらの慢性期脳卒中の上肢麻痺への効果についてメタアナリシスをこころみたそうな。

2013年7月25日

脳の可塑性を促す最新リハビリ法をならべてみた


Noninvasive strategies to promote functional recovery after stroke.
2013  6月  イタリア

非侵襲的な脳卒中リハビリ方法についてまとめてみたそうな。


現在、次のような方法がある。

・rTMS,tDCSなどの脳刺激法

・ミラーセラピー

・動作観察法

・運動イメージ訓練

・CI療法

・バーチャル・リアリティ

・ロボット支援


これらに加えて、動物実験で確認されている以下の方法がある。

・刺激豊富な環境

・早期強制運動

・社会刺激

・触覚刺激



脳にメスを入れることなくその機能を改善する方法がいろいろと考案、研究されている、


というおはなし。

図:脳の可塑性リハビリ


2015年7月15日

脳深部刺激療法の脳卒中患者への応用


New Frontier for Deep Brain Stimulation Therapy Is Recovery From Stroke
2015  7月  アメリカ

脳深部刺激療法(DBS)はパーキンソン病の治療法として認められている。

脳卒中患者への応用を研究している人たちがいるそうな。


国際ニューロモデュレーション学会で発表された内容。

・クリーブランドクリニックではDBSを脳卒中リハビリに役立てるべく、ネズミを使った実験を行ってきた。

・DBSは侵襲性は強いものの、tDCSなどに比べ脳の目標部位を高精度に刺激できる。

・電気パルスの周波数が200ヘルツでは震えが止まり、30-50ヘルツでは運動が促された

・さらに、DBSによりシナプス結合が増加し

・最近ではDBSで神経形成が進むこともわかってきた。

・現在、人に応用するべくFDAの認可待ちである、

というおはなし。



感想:

快楽中枢に電極を挿したサルの話は聞いたことあるけど、そういうDBS手術をしてくれる闇クリニックが既にあるかもしれんね、、

2020年4月28日

nature.com:バイノウラルビートで脳卒中リハを加速?


40-Hz Binaural beats enhance training to mitigate the attentional blink
2020  4月  カナダ

非侵襲的な脳刺激法には磁気のTMSや電流のtDCSがある。

このほかに、視覚や触覚 聴覚からの感覚刺激を用いた脳刺激法がある。このうちバイノウラルビート(Binaural Beat)は両耳にわずかに周波数のことなる音を聴かせたときにその周波数差に相当するビート(うなり音)が意識に生じる現象を指す。

バイノウラルビートの周波数に脳の活動が同調する(entrainment)効果が脳波や脳磁図計測から確認されている。

いっぱんに40Hzのガンマ周波数での脳活動は注意や特徴統合、記憶、学習、と関連が深いとされている。

そこで、「注意のまばたき」(attentional blink:数100ms間隔で連続提示される視覚ターゲットの2番め(T2)は、1番目のターゲット(T1)にくらべ見落とされやすい現象)がガンマ・バイノウラルビートを使った訓練により改善するものか、実験してみたそうな。

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