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2015年7月31日

ラテン系のメンタルは脳卒中に強いのか?


Racial and Ethnic Differences in Mental Distress among Stroke Survivors.
2015  6月  アメリカ

アフリカ系アメリカ人やヒスパニックは白人にくらべ脳卒中が多く、予後も悪い。

そこで、脳卒中後の精神的苦痛の民族間での違いを調べてみたそうな。


8324人の脳卒中経験者について調査したところ、


次のことがわかった。

・脳卒中経験者の9%に深刻な精神的苦痛が認められた。

・民族別では、ヒスパニックの14%、アフリカ系アメリカ人および白人の9%、アジア人の8%に深刻な精神的苦痛が認められた。

・ヒスパニックでも若年、低教育歴、低保険レベルの者に重い精神的苦痛が目立った。


アメリカの脳卒中経験者に重度の精神的苦痛は珍しくなく、特にヒスパニックの人たちでよく見られた


というおはなし。



感想:

気にしたことなかったけど、ヒスパニックって人種じゃないのな。中南米のスペイン語圏の出自をヒスパニック、さらに非スペイン語圏出身者も含めてラテン系と呼ぶらしい。

陽気なイメージがあるからメンタル強いかと思ってた。

2015年7月20日

閉じ込め症候群の患者にあえて生活の質を問うてみた結果、、


Quality of life in patients with locked-in syndrome: Evolution over a 6-year period.
2015  7月  フランス

閉じ込め症候群は 意識を保ちながら四肢麻痺および意思疎通が困難な状態を指す。

脳卒中で閉じ込め症候群になった患者の生活の質(QoL)について調べてみたそうな。


2007年に67人の閉じ込め症候群患者(51人は脳卒中が原因)にアンケート調査し、6年後の2013年にも再度同様のアンケートを送ったところ、


次のようになった。

・2013年には39人から回答を得られた。

・閉じ込め症候群患者のQoLは他の重症患者に比べると満足度が高かった。

・70%の患者は6年間でQoLが安定または改善したと報告した。

・気管切開や胃瘻の造設はQoLに影響しなかった。


予想に反して、閉じ込め症候群患者のQoLは比較的高く 安定していた、


というおはなし。

閉じ込め症候群QoL
安楽死希望が2013に消滅



感想:

かつて身近にそういう人がいたので、この話をきいて少し救われた気がする。


[閉じ込め症候群]の検索結果

2015年7月8日

アトピー性皮膚炎で脳卒中になる理由とは


Association between adult atopic dermatitis, cardiovascular disease and increased heart attacks in 3 population-based studies.
2015  7月  アメリカ

皮膚炎や湿疹で悩む成人は喫煙、飲酒、運動不足の傾向があると言われている。

そこで、成人の皮膚炎・湿疹と脳卒中など心血管疾患との関連を調べてみたそうな。


2005年の健康栄養調査(NHANES)4970人および
国民健康調査(NHIS)2010年の27157人と2012年の34525人の記録を解析したところ、


次のことがわかった。
・屈面性湿疹(アトピー性皮膚炎)になった者の心血管疾患、心臓発作、心不全のリスクは有意に高かった。


アトピー性皮膚炎に悩む成人は心血管疾患や心臓発作、脳卒中を起こしやすいのかもしれない、


というおはなし。

アトピー性皮膚炎


感想:

こどもの病気のイメージがあったけどちがうんだな、、

2015年6月22日

で結局、ピロリ菌があると脳卒中的にはどうなの?


Helicobacter Pylori Infection and Risk of Death From Cardiovascular Disease Among the Japanese Population: a Nested Case-Control Study within the JACC Study.
2015  6月  日本

ヘリコバクターピロリ菌と脳卒中との関連には諸説ある。

50歳以上の日本人の半数はピロリ菌に感染していると言われている。そこで日本人の研究データを使って検証してみたそうな。


11万人あまりを対象としたがんリスク大規模研究のデータから脳卒中または冠動脈疾患で死亡した627人を抽出し、年齢、性別、地域の一致する健常者データ627人と比較したところ、



次のことがわかった。

ヘリコバクターピロリ菌への感染の有無と脳卒中や冠動脈疾患死亡リスクとの関連は確認できなかった。


というおはなし。

図:ピロリ菌


感想:

調査するたびに結果がちがうピロリ脳卒中問題、、
ピロリ菌が脳卒中予防になるは本当か?

【朗報】胃がんの素ピロリ菌があると脳卒中予防になることが判明

2015年6月15日

回復がすこぶる良好であっても頭の働きに問題のある脳卒中経験者の割合


Post-stroke cognitive impairment is common even after successful clinical recovery.
2015  6月  フィンランド

脳卒中患者の認知障害の割合を調べてみたそうな。


脳卒中で入院した患者(55-85歳)409人について発症3ヶ月後の認知能力を評価した。


次のようになった。

・83%の患者が何らかの認知障害を示していた。

・50%の患者は3種類以上の認知障害を持っていた。

・回復が極めて良好な患者(mRS=0-1, 身体障害なし) であっても、その71%が認知障害だった。

・脳卒中の重症度にかかわらず 認知障害のある患者は15ヶ月後の機能的自立度が低かった。


脳卒中経験者はたとえ回復良好であってもその多くが認知障害を示していた、


というおはなし。
認知障害

感想:

同じテーマがなんどかあって、同様の結論になっている。
脳卒中経験者の8割が認知障害
認知障害の頻度 脳卒中のあとで

2015年6月13日

3ヶ月後できるようになっている日常生活動作は


In What Daily Activities Do Patients Achieve Independence after Stroke?
2015  6月  イタリア

脳卒中から3ヶ月時点で自立できる日常生活動作の種類を調べてみたそうな。


平均年齢68、435人の脳卒中患者について調査した結果、


次のことがわかった。

・もっとも良く回復するのは排便排尿機能およびベッド移動能力で、

・難しいままなのが 入浴、身支度、階段昇降だった。

・食事は半側空間無視や入院の遅れがあると難しかった。


脳卒中患者や家族はどんな機能回復が期待できるのか知っておいたほうがいいだろう


というおはなし。


感想:

この記事↓も参考になるな。
脳卒中患者はいつごろまでに何の機能がどのくらい回復するものなのか?

2015年5月28日

軽い脳卒中でいつまでもリハビリ病院にいると社会復帰できなくなる


Length of Stay at Inpatient Rehabilitation Facility and Stroke Patient Outcomes.
2015  5月  アメリカ

脳卒中患者がリハビリ病院にいる日数と回復度との関連を調べてみたそうな。


2009-2011の患者データベースから脳卒中の重症度別に計4781人分の記録を抽出して解析したところ、


次のことがわかった。

・リハビリ病院への平均入院日数は、軽症8.9日、中等症13.9日、重症22.2日間だった。

・入院日数が長くなると、中等症では認知機能がやや回復し、

・重症患者では認知、運動機能の改善と社会復帰が促された。

・一方、軽症患者にとっては入院日数が増えるほど運動機能の回復度は低く、社会復帰も遅れた。


リハビリ病院への入院日数と回復度との関連は脳卒中の重症度により異なる。長期の入院は症状の重い患者には有効だが、軽症患者にとっては回復の妨げになる、


というおはなし。

リハビリ

感想:

入院日数がとても短く感じる。アメリカは医療費の請求額すごいらしいから 重症でもすぐに退院したくなるんだろな。

2015年5月19日

脳卒中からの回復は 6ヶ月後ではなく2ヶ月後に決まる


Functional and Motor Outcome 5 Years After Stroke Is Equivalent to Outcome at 2 MonthsFollow-Up of the Collaborative Evaluation of Rehabilitation in Stroke Across Europe
2015  5月  ベルギー

脳卒中患者の運動機能の回復度を長期的に調べてみたそうな。


4施設に入院した238人の脳卒中患者について、入院時、2ヶ月後、6ヶ月後、5年後の運動機能を評価したところ、


次のことがわかった。

・発症時の平均年齢69、84%が脳梗塞、53%は左側麻痺だった。

・6ヶ月 - 5年 の間に、運動機能が複数の指標で明らかに低下していた。

・2ヶ月時点の運動機能と5年後のそれに有意な差はなかった。

・高齢、重症な患者ほど長期的回復度は低かった。


脳卒中患者の5年後の運動機能は、発症から2ヶ月時点のレベルにまで戻っていた。高齢、重症な患者ほどこの傾向が強かった、


というおはなし。
2ヶ月後

感想:

本人と周囲の期待がMaxになるのはちょうど6ヶ月後。気持ちも乗って最高の機能評価を記録する。
ところが実際は 2ヶ月時点を境にプラトーな回復状態が5年以上続いていた、、ってことだと思う。

自分も5年以上経つ。退院したのはちょうど2ヶ月後だった。病院でこれ以上の回復はないと考え退院させてもらった。

以降、生活への適応面で進歩は感じるけど運動機能的には退院時と同レベルと言えなくもない。

2015年5月12日

「患者の上体を起こしておくのは なにか意味あるんですか?」 医師「うーん なんとなく」


Head Position in the Early Phase of Acute Ischemic Stroke: An International Survey of Current Practice.
2015  4月  チリ

入院したての急性期脳梗塞患者のベッドでの頭の位置はどうあるべきか世界中の医師に尋ねてみたそうな。


16カ国298人の医師にeメールのアンケートを送ったところ、


次のようになった。

・42.9%の医師から回答があった。

・結果はほぼ半々で、

・「上体を起こして寝かせる」 が52.8%

・「フラットに寝かせる」 が47.2% だった。

・脳卒中患者の頭の位置についての規定が院内に無いとする医師が 53.9%いた。 

・71%の医師は急性期脳梗塞患者の頭の位置がどうあるべきか確信がなかった。


急性期脳梗塞患者の頭の位置について 多くの国で医師間の考えの一致は見られなかった。合意を得るべく 臨床試験を始めても良いのではないだろうか、


というおはなし。

上体を起こして寝る

感想:

頭の向き変えただけでひどく注意された思い出。いったいあれはなんだったのか、、

2015年5月6日

入院したての脳卒中患者は日中なにしてるの?


Hospital Differences in Motor Activity Early after Stroke. A Comparison of 11 Norwegian Stroke Units.
2015  4月  ノルウェー

脳卒中で入院してすぐの患者の活動状況を調べてみたそうな。


11施設に入院中の 18歳以上、発症14日以内の脳卒中患者393人の日中(am8-pm5)の活動状況を10分刻みで記録し、解析したところ、


次のことがわかった。

・患者は日中の44.1%の時間をベッドで過ごしていた。

・43.2%の時間はベッドの外で座り、

・8.3%の時間は活動的に過ごした。

・理学療法士と過ごす時間が多い場合や食事を共用スペースで摂る場合に身体活動が増えた。

病院ごとの差はあっても 患者は日中の多くの時間をベッドの外で過ごしていた。理学療法士との時間や食事場所の違いが活動時間の差に反映していた、


というおはなし。

日中過ごす場所
トイレ時間(緑)とセラピー時間(黄緑)が同レベルってとこがおもしろい。


感想:

リハビリ病院に移っても結局、動いてる時間ってほとんどない。軽症の脳卒中患者を長く入院させて構いすぎると 心身ともにダメ人間になると思う。

2015年3月14日

なぜ運動不足を放置し続けていたのか?脳卒中になるまで


Patients' knowledge regarding modifiable risk factors of stroke.
2015  1月  ポーランド

脳卒中になるリスク要因のうち運動不足は改善可能である。

脳卒中になったばかりの患者がこれをどの程度認識しているものか調べてみたそうな。


脳卒中で入院9日以内の患者96人に面談して、知っている脳卒中のリスク要因を挙げてもらった結果、


次のことがわかった。

・ほとんどの患者(87人)が答えたリスク要因は高血圧だった。

・運動不足を挙げた患者は7人のみだった。

・平均して女性が挙げたリスク要因はすくなかった。

・年齢と知っているリスク要因の数は関連がなかった。


脳卒中のリスク要因として、高血圧や心房細動はよく知られている一方で、運動不足を認識していた患者がほとんどいなかった、


というおはなし。
運動不足

感想:

耳が痛い。

容易に改善可能であるがゆえに無意識的に知らない振りをしているのではないかな。それ(運動不足)を認めてしまうと、脳卒中になったのは自業自得って言われかねないからね。

2015年3月5日

認知症になりやすい脳卒中の種類がわかった


Stroke Suggests Increased Risk of Dementia.
2015  3月  台湾

脳卒中のあと認知症になってしまう人がどれくらいいるのか調べてみたそうな。


台湾の健康保険データベースから脳卒中患者1万人あまりを抽出し、その後の認知症のなりやすさを脳卒中歴のない人と比較した。

5年の追跡期間の後、


次のようになった。

・脳卒中歴のある14%、脳卒中歴のない3%が認知症になった。

・脳卒中歴があるとその後5年間で認知症になるリスクが6倍になった。

・高齢者でこの傾向が顕著だった。

・特に脳出血のばあい 脳梗塞よりも認知症になりやすかった。


脳卒中を経験すると認知症になるリスクが上がる。特に高齢で脳出血のばあい注意が必要である、


というおはなし。




感想:

血管キレやすいとボケるんだな。コレステロールがっつり摂って血管強くしなきゃ。

2015年2月21日

大麻と脳卒中の関係について


Cannabis and Stroke Systematic Appraisal of Case Reports
 2015  2月  イギリス

大麻と脳卒中の関係を示す症例報告を集めてみたそうな。


・平均年齢32 脳卒中患者64人ぶんの34件の報告が見つかった。

・81%の患者が大麻を吸ったあと24時間以内に脳卒中を発症していた。

・患者の50%は たばこや飲酒といったリスク要因を同時に抱えていた。

・およそ4人に1人(22%)は 大麻を再開したあとに脳卒中を再発していた。


多くの症例が大麻と脳卒中の因果関係を示していた、


というおはなし。


感想:

アメリカにならってそのうち解禁になるだろうから覚えとかないとな。

2015年2月9日

脳卒中患者の正しい寝かせ方 ニュートラルポジションとは


Conventional versus neutral positioning in central neurological disease: a multicenter randomized controlled trial.
2015  1月  ドイツ

脳損傷で歩けない患者に適した寝かせ方を調べてみたそうな。


脳卒中141人を含む計218人の歩行不能患者について、次の2種類の寝かせ方

*従来ポジション
*ニュートラルポジション

に2時間おいた後、

他動的な関節可動域を 股関節および肩関節について調べ比較した。

患者の寝かせ方
a) 従来ポジション、 b) ニュートラルポジション


次のことがわかった。

・ニュートラルポジションの患者の股関節可動域は従来ポジションに比べ有意に広かった。

・肩関節についても同様だった。

・「快適だった」とする患者の割合は、ニュートラルポジションで81%だったのに比べ、従来ポジションでは38%だった。


歩行できない患者をニュートラルポジションに2時間おくことで股関節および肩関節の他動的可動域が改善し、快適さも高かった、


というおはなし。



感想:

ちなみに片麻痺のがわを下にしても上にしても効果はかわらないらしい。

2015年1月22日

一人暮らしの男性脳卒中経験者はなぜ長生きできないのか?


Men who live alone run a greater risk of dying prematurely after stroke
2015  1月  スウェーデン

一人暮らしが脳卒中患者に与える影響を調べてみたそうな。


70歳未満の脳梗塞患者1090人および健康な600人について調査したところ、


次のことがわかった。

・発症後12年以内に亡くなってしまう者の割合は、一人暮らしで 36%、同居人ありで 17%だった。

・これを男性に限定するとこのギャップはさらに広がり、44% vs. 14%になった。

・この要因として 運動不足、飲酒などとの関連が確認できた。

・また、脳卒中経験者の12年内の(再発)脳卒中リスクは健常人に比べると10倍であり、

・記憶、注意力の低下が多くの者に見られた。


脳卒中後 一人暮らしの患者は早死する可能性が高い。生活習慣指導が必要かもしれない


というおはなし。
ひとり

感想:

一人暮らし問題に関する過去記事↓
一人暮らしは脳卒中になりやすく回復しないは本当か?

一人暮らしで脳卒中になるとヤバイの?

高齢になると一人暮らしよりも夫婦世帯のほうが病院に行くのが遅れる

2014年12月27日

ペットが相棒の高齢脳卒中経験者にインタビューした


Living with companion animals after stroke: experiences of older people in community and primary care nursing.
2014  12月  スウェーデン

高齢者はよくペットを飼っていて、特に病気を患っているひとにとってはその存在意義は大きい。

そこで高齢の脳卒中経験者にとってのペットを飼う意味を身体、心理、社会的側面から調べてみたそうな。


62-88歳で発症後2年以上経つ脳卒中経験者17人(女10、男7)について個別に面談調査した結果、


次のことがわかった。

・「ペットによる有意義な人生への貢献」が共通のテーマとして見えてきた。

・これは次の4つの理由に分類できた。
*リハビリのやる気のもと、
*自分を慕ってくれる誰かがいる、
*家族の一員として、
*安心と安全のもと、、。


脳卒中経験者にとってペットは病気からの回復と有意義な人生のために大切な存在である、


というおはなし。


感想:

高齢だと飼い主が先に逝く→保健所で処分ってことになる。

そのうち高性能AI搭載のペッパー君が活躍するようになると思う。20万円だし。

2014年12月21日

一人暮らしは脳卒中になりやすく回復しないは本当か?


Prestroke Living Situation and Depression Contribute to Initial Stroke Severity and Stroke Recovery.
2014  12月  アメリカ

社会的な孤立は脳卒中の発症と予後の悪化に関連があるとされている。

脳卒中センターの医療記録を使ってそこのところを検証してみたそうな。


社会的孤立度の目安として患者を次の4つに分類した。

*配偶者と生活
*家族と生活
*一人暮らし+訪問サービス
*一人暮らし

入院時の重症度とその後の機能回復程度との関連を解析したところ、


次のようになった。
・一人暮らしの患者ほど入院時の神経症状が重くなく、機能回復も良好だった。

・一人暮らし患者は発症前の自立能力が高かった。

・ちなみに発症前のウツは女性に多く、ウツありの患者は予後が悪かった。


社会的孤立度に関する情報の取得はなかなか難しい、、


というおはなし。

一人暮らし

感想:

一人暮らしだからといって社会的に孤立しているわけではないってことなんだろね。

独居老人問題もサバイバル能力を鍛えていると考えれば悪くない話かもしれない。

2014年12月19日

片足立ち20秒未満 →小さな脳梗塞や脳出血の可能性高!


Association of Postural Instability With Asymptomatic Cerebrovascular Damage and Cognitive Decline
2014  12月  日本

脳卒中のもとになる無症候性のラクナ梗塞や微小脳出血と高齢者の姿勢安定性との関連を調べてみたそうな。


平均年齢67、健康な1387人について片足立ち可能時間を計測した。同時にMRIも撮影。さらに認知機能の検査を行い関連を解析した。


次のようになった。

・片足立ち時間が短い人ほど、特に20秒未満であるほど、脳微小血管障害箇所が多かった。

・ラクナ梗塞や微小脳出血が2箇所より多くある人の 3人に1人は片足立ち時間20秒未満だった。

・片足立ち時間が短い人には脳微小血管障害箇所の数に関わらず、認知機能の低下も見られた。


姿勢の不安定さは健康な人であっても脳の早期病変との関連があることがわかった、


というおはなし。
図:片足時間と脳卒中

感想:

さっそく親を片足立ちさせてみるわ、、、

2014年11月30日

むずむず脚症候群と脳幹の脳卒中との関連


Brainstem Stroke-Related Restless Legs Syndrome: Frequency and Anatomical Considerations.
2014  11月  フランス

脳幹脳卒中患者に「むずむず脚症候群」がどのくらいいるのか調べてみたそうな。


脳幹脳卒中で入院した30人の患者についてむずむず脚症候群の発生をフォローし、梗塞の位置や症状との関連を解析したところ、


次のことがわかった。

・3人(10%)がむずむず脚症候群だった。

・そのうち2人は以前から症状があり脳卒中をきっかけに症状がより強くなった。

・もう1人は脳卒中であらたにむずむず脚症候群になった。

・感覚症状のある患者はむずむず脚症候群になるリスクが高かった。


脳幹脳卒中で特に感覚症状のある患者はむずむず脚症候群になりやすい、


というおはなし。

むずむず脚症候群

感想:

まえの記事を思い出した。
むずむず脚症候群と脳卒中との関連は…

むずむず脚症候群は脳卒中の予兆かな

2014年11月15日

あるはずのない腕がもう一本現れたとき 実は驚かなかったんだ、、


Stroke with supernumerary phantom limb: case study, review of literature and pathogenesis.
2014  10月  インド

脳卒中患者の余剰幻肢(手足が増える)の仕組みを、ある女性の事例で考えてみたそうな。


・脳内出血で左側麻痺の59歳女性が、7ヶ月間にわたり左肩から複数の腕が生えていると訴えていた。

・神経心理検査の結果、左側空間無視と余剰幻肢の症状が確認され、

・両側前頭葉、頭頂側頭葉、大脳基底核の関係が考えられた。

・MRI上では右被殻の元血腫位置の横に空洞があり、右前頭頂葉の白質に変性が見られた。

余剰幻肢は身体図式の更新失敗が原因かもしれない。

身体図式は感覚的な位置情報を常に調整しているが、脳の運動に関わる部位に障害を受けると身体知覚が影響を受ける。その結果、腕を動かそうとした際にあるべき位置に腕がないことになる。知覚と運動情報に不一致が起き、同期がとれなくなくなるのである。

この不一致を吸収するために身体知覚が変化して余剰幻肢が出現すると考えられる、


というおはなし。


感想:

余剰幻肢を急性期に何度か経験したことがある。スタンド使いになったかと思ったよ。
脳卒中患者がみる幻肢の特徴とは


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