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2019年1月28日

ケトン食が脳梗塞にタフな身体をつくる


Early Motor-Behavioral Outcome of Ischemic Stroke with Ketogenic Diet Preconditioning- Interventional Animal Study
2019  1月  イラン

脳卒中による虚血から脳をまもる方法が必要とされている。

平時の脳の主要エネルギー源はブドウ糖であるが、高血糖状態にあると脳梗塞がかえってひどくなることがわかっている。

いっぽうブドウ糖が欠乏状態のときにはケトン体(おもにβ-ヒドロキシ酪酸)が脳のエネルギー源となる。

ケトン食(高脂肪かつ低炭水化物の食事)はケトン体をふやすことができ、古来よりてんかん発作を防ぐとされ さいきんではパーキンソン病やアルツハイマー病にも応用されている。

さらにケトン食に中鎖脂肪酸(MCT : ココナッツオイルやパーム油)を加えることでケトン食による弊害(微量栄養素の不足、酸性血症、便秘、腎臓結石、低血糖、成長遅延)を最小限にすることができる。

そこで、ケトン食をあたえたネズミへの脳梗塞の影響を実験してみたそうな。


ネズミ24匹を人為的に梗塞にする3日まえに次の3グループにわけた。

Main:ケトン食 その後脳梗塞
Control:通常食 その後脳梗塞
Sham:通常食 その後手術のみで脳梗塞なし

ケトン食として、脂肪:タンパク質+炭水化物=4:1の食事 さらにMCTオイル を与えた。

その後、3種類の運動行動テストでフォローしたところ、


次のようになった。

・麻痺脚の歩数、棒渡りタイム、両手使用の対称性のいずれもがケトン食グループで Control よりも優れていた。

ケトン食をあたえたネズミでは脳梗塞後の運動行動がよりはやく回復した、


というおはなし。

図:ケトン食と脳梗塞

感想:

糖質制限ブームもあって、「MCTオイル」で検索すると通販サイトがいっぱいでてくる。
糖質制限ダイエットで脳梗塞に強くなる理由

2018年11月21日

脳卒中になるライフスタイルのうち特に危険なもの


Prevalence of five lifestyle risk factors among U.S. adults with and without stroke
2018  11月  アメリカ

心血管代謝リスクになる5つのライフスタイル(栄養不足、運動不足、喫煙、飲酒、肥満)が、脳卒中経験者にどのくらい特徴的なのか 最新の大規模データからしらべてみたそうな。


アメリカの健康状態および健康行動についての電話調査データ(Behavioral Risk Factor Surveillance System)2015-2017を用いて、

脳卒中経験者と非経験者のライフスタイル上の違いを解析したところ、


次のことがわかった。

・脳卒中経験者37225人、非経験者851607人のデータがみつかった。

・運動不足(56.5% vs. 49.5%)と現在喫煙(30.1% vs. 16.6%)があきらかに脳卒中経験者に多く、

・大量飲酒者は(5.4% vs. 6.1%)脳卒中経験者に少なかった。

・野菜や果物を多く摂る食生活と肥満は関連要因を考慮に入れるとグループ間で有意な差はなかった。

・リスク要因を4-5つ持つケースは(9.0% vs. 5.3%)脳卒中経験者に多かった。

運動不足と喫煙、4-5個のライフスタイルリスクを持つ者が脳卒中経験者におおかった、


というおはなし。

図:脳卒中の5つのライフスタイルリスク


感想:

脳卒中をライフスタイルのせいにはしたくないけれど、運動不足とタバコだけは言い訳のしようがないみたいだ。

脳卒中は遺伝とライフスタイルのどっちが影響大?

2018年9月15日

内臓脂肪がおおい運動嫌いが再発する


Moderate-to-vigorous physical activity and the risk of stroke recurrence in patients with a history of minor ischemic stroke in Japan
2018  9月  日本

脳卒中のあきらかなリスク要因として運動不足があげられる。

しかし脳梗塞の再発と運動不足との関連については研究例が限られていて、しかも運動強度が自己申告による主観指標を用いているものがおおかった。

そこで脳卒中患者に加速度計を着けての正確な運動強度測定と 再発の有無との関連をくわしくしらべてみたそうな。


平均年齢67、過去6年ほどの間に心原性でない軽い脳梗塞を経験した45人について、加速度計を10日間着けて運動状況をモニターし、内臓脂肪レベルも測定した。

医療記録からこれまでの再発の有無との関連を解析したところ、


次のことがわかった。

・9人が再発を経験していた。

・かれらはいずれも内臓脂肪レベルが高く、中レベル(3METS)以上の運動があきらかにすくなかった。

・他の要因を考慮にいれてなお内臓脂肪のおおさと中レベル以上の運動習慣が再発のあきらかなリスク要因だった。

軽い脳卒中を経験した 内臓脂肪がおおく中レベル以上の運動をあまりしない者は再発しやすい、


というおはなし。
図:運動量と内臓脂肪量と脳卒中再発

感想:

上のグラフがわかりやすくて気に入った。
「内臓脂肪のおおい運動嫌い」に再発が集中している。

2018年8月5日

孤独感 社会的孤立と 脳卒中


Loneliness, social isolation and risk of cardiovascular disease in the English Longitudinal Study of Ageing
2018  8月  イギリス

孤独感や社会的孤立が脳卒中など心血管疾患のリスクを上げるとする報告が増えている。

孤独感や孤立による喫煙や運動不足、自己肯定感の低下、急性ストレスへの反応変化がそのメカニズムとして考えられている。

主観的な孤独感と客観的な人的関係量のどちらがよりおおきく影響するのか、
イギリス住民を対象とした大規模調査ELSAの記録からしらべてみたそうな。


50歳以上の男女5397人について2004-2010の脳卒中と心血管疾患の発生をフォローした。

孤独感(loneliness)スコアは、孤独感を感じる頻度に関する3種類の質問に1-3点で評価、最大9点。

社会的孤立(social isolation)スコアは、一人暮らし、 子や親戚、友人に会う機会が月1未満、なんらかの社会組織に属さないなどを評価し 最大が6点とした。


次のようになった。

・571人が心血管疾患になった。

・他の要因を考慮にいれても、孤独感があると心血管疾患リスクが1.27倍になった。

・社会的孤立スコアは心血管疾患リスクと関連はなく累積効果もなかった。

孤独感はそれだけで冠動脈疾患や脳卒中のリスクとなり得た、


というおはなし。
図:孤独

感想:

独りで寂しそうにみえるひとでも、本人が寂しいと思っていなければ脳卒中的には問題ではないってことか。

[孤独]の関連記事

2018年2月2日

亜麻仁油とってると脳卒中になっても安心?


The Neuroprotective Effects of Flaxseed Oil Supplementation on Functional Motor Recovery in a Model of Ischemic Brain Stroke: Upregulation of BDNF and GDNF.
2017  12月  イラン

亜麻仁油は抗酸化作用をもち DHAやEPAのもとになるω-3不飽和脂肪酸であるα-リノレン酸を豊富に含むことで知られている。

また、ω-3不飽和脂肪酸が不足するとBDNFといった脳の可塑性に不可欠な神経栄養因子も低下してしまうことが動物実験でわかっている。

そこで、亜麻仁油サプリメントを事前に摂らせておいたときの脳卒中の影響を運動機能と神経栄養因子の点からしらべてみたそうな。


亜麻仁油(0.8g/kg)または生理食塩水を毎日3週間 摂らせていたネズミを人為的に脳虚血にしたあと再灌流した。

24時間後の運動機能と運動皮質でのBDNF(脳由来神経栄養因子)とGDNF(グリア細胞由来神経栄養因子)の量を調べたところ、


次のようになった。

・生理食塩水グループにくらべ亜麻仁油グループの運動機能の回復はあきらかにすぐれていた。

・生理食塩水グループは脳虚血によりBDNFとGDNFがはっきりと減少していたが、

・亜麻仁油グループではBDNFとGDNFおよび遺伝子発現量が平常時よりも著しく増加していた。

亜麻仁油サプリメントを事前摂取すると 脳卒中後にBDNFやGDNFが増加して神経を保護する効果がある、


というおはなし。
図:脳卒中への亜麻仁油のBDNF増産効果

感想:

亜麻仁油はさいきんスーパーでも見かける。でも経済が破綻するのでまだ買わない。

これまで健常者での実験はあった。↓
傷ついた脳に効くBDNFが増えるサプリメントが明らかに

[BDNF]の関連記事

2017年7月24日

脳卒中経験者が活動している時間と死亡率


Accelerometer-Determined Physical Activity and All-Cause Mortality in a National Prospective Cohort Study of Adults Post-Acute Stroke.
2017  7月  アメリカ

脳卒中は虚血性心疾患に次ぐ世界第2位の死亡原因である。また 50歳以前に脳卒中になった男女の半数以上がその後8年間に死亡している。

運動不足が脳卒中の主な要因でもあることから、脳卒中経験者の日々の身体を動かしている時間を加速度計で客観的に測定し、死亡率との関連をしらべてみたそうな。


脳卒中経験者184人について加速度計を4日間装着させて1日あたりの身体を動かしている時間(分)を推定した。

そして6年前後フォローしたところ、


次のようになった。

・この間に53人が死亡した。

・身体を動かしている時間が1日あたり60分間増えると総死亡率が28%低下した。

脳卒中経験者は身体を動かしている時間が長いほど死亡する可能性が低下した、



というおはなし。
図:

感想:

「運動不足」ってあまりにもシンプルすぎて見過ごされてしまうけど、じつはいちばんの問題なんだな。

[運動不足]の関連記事

2017年7月9日

退院したばかりの脳卒中患者の過ごし方の内訳


Sleep Duration, Sedentary Behavior, Physical Activity, and Quality of Life after Inpatient Stroke Rehabilitation.
2017  6月  カナダ

脳卒中のあと運動不足が続くと心血管疾患のリスクがあがる。

リハビリから退院した脳卒中患者の1日の身体活動状況をくわしくしらべてみたそうな。


平均年齢64、発症から3.6ヶ月前後の自立歩行のできる脳卒中患者30人について、activPAL3という加速度計を装着させ7日間の活動状況を測定 解析したところ、


次のことがわかった。
・半数の患者が1日9時間を超える睡眠をとっていた。

・目が覚めている時間の74.8%は座っていて、17.9%が立位、7.3%が歩行に費やされていた。

・全歩行時間のうち1.1分間のみが中レベル(100歩/分)以上の歩行ペースだった。

・座っている時間、歩行時間、歩数は麻痺の左右側でおおきく異なり、性別や脳卒中の種類にはよらなかった。

・これらの測定値と発症からの時間には有意な関連はなかった。

脳卒中リハビリから退院したばかりの患者は睡眠時間が長く、起きている時間の4分の3を座って過ごし、歩行時間も極めて短かった、


というおはなし。
図:脳卒中患者の過ごし方チャート

感想:

わけもなく疲れて ものごとへの関心もなくなって うごく気がしないんだよ、、

2017年6月29日

ビデオを観て昼寝するだけのリハビリとは


Action Observation of Motor Skills Followed by Immediate Sleep Enhances the Motor Rehabilitation of Older Adults With Stroke.
2017  6月  イスラエル

運動動作の観察が脳卒中のリハビリに効果があるといわれている。

いっぽうでリハビリ訓練のあとに睡眠をはさむと運動学習が強化されることがわかっている。

この2つを組み合わせて実験してみたそうな。


脳卒中で利き手が麻痺した患者20人を2グループに分け、

電話操作を映した5分間のビデオを見せた直後に いっぽうのグループには90-120分間の睡眠をとってもらった。
これを4週間くりかえしたあと 上肢機能を評価して比較したところ、


次のようになった。

・両グループともに上肢機能が改善したが

・睡眠をとらせたグループの上肢機能スコアは明らかにすぐれていた。

脳卒中患者へ 動作観察の直後に睡眠の時間を追加したところ上肢機能の改善度がよりおおきくなった、


というおはなし。
図:リハビリのあとの睡眠

感想:

「指が動かないのは努力不足のせい。もっと頑張れ!」という暗黙のプレッシャーのなか なんと魅力的なエビデンスか、、
眠っている間にリハビリがすすむオフライン運動学習とは

2017年6月19日

若年者が脳卒中予防のために改善すべき2つのこと


Contribution of Established Stroke Risk Factors to the Burden of Stroke in Young Adults
2017  6月  ドイツ

脳卒中のリスク要因で改善が可能なもののうち、およそ9割が 高血圧、脂質異常、糖尿病、冠動脈疾患、喫煙、飲酒、運動不足、肥満 の計8つで説明がつくといわれている。

脳卒中発症年齢が低下傾向にあることから、55歳以下の若年脳卒中患者のリスク要因にどういった特徴があるものかしらべてみたそうな。


26の脳卒中センターから18-55歳の患者2125人の記録を抽出し、健常者サンプル8500人と比較したところ、


次のことがわかった。
・改善可能な要因のうち、全脳卒中の59.7%を運動不足が、 27.1%を高血圧が占めていた。

・これら要因の集団寄与危険度は脳梗塞の種類ごとにほぼおなじで、高齢なほど高かった。

改善可能なリスク要因のうち、運動不足と高血圧で若年者の脳卒中原因のほとんどを説明できた、


というおはなし。
図:若年者の脳卒中リスクファクター8

感想:

運動不足 やばいな、、

2017年3月5日

脳卒中患者のながら歩きのスピード


Effects of cognitive and motor tasks on the walking speed of individuals with chronic stroke.
2017  3月  中国

脳卒中患者が地域社会で必要とされる歩行能力は歩行速度に反映されると考えられる。いっぽうで歩行中の課題が歩行速度を低下させるという報告がおおくある。

そこで、脳卒中患者に認知課題と運動課題を与えたときの歩行速度の低下をくらべてみたそうな。


慢性期脳卒中患者30人について10m歩行中の課題の有無による快適歩行速度と最大歩行速度の変化 および課題の正確さを調べた。

課題は2種類あり、1つは認知課題で3の連続引き算を声に出しながらあるく。
もう1つは運動課題で水のいっぱい入ったカップをこぼさずに運ぶ。


次のようになった。
・両課題で快適歩行速度と最大歩行速度が低下した。

・認知課題は運動課題よりも 最大歩行速度におおきく影響した。

・脳卒中歴が長いほど歩行速度の維持よりも課題の正確さを優先した。

・この傾向は運動課題よりも認知課題の最大歩行速度で顕著だった。

認知課題および運動課題で脳卒中患者の歩行速度は低下した。とくに認知課題での最大歩行速度の低下が大きかった、


というおはなし。
図:課題中の脳卒中患者の歩行速度

感想:

「注意リソース」の不足が原因って書いてある。まったく同感。

自動車運転中に会話したりするのがとてもむつかしいんよ。

2017年1月21日

80歳以上の脳卒中を防ぐ方法がわかった


Physical inactivity is a strong risk factor for stroke in the oldest old: Findings from a multi-ethnic population (the Northern Manhattan Study).
2017  1月  アメリカ

80歳以上の人口割合が急増している。かれらへの脳卒中予防のための積極介入は多剤併用をまねきやすい。

しかし運動ならその心配はない。そこで高齢者の身体活動と脳卒中リスクとの関連をしらべてみたそうな。


平均年齢69の3298人に余暇の身体活動習慣をアンケートし、脳卒中の有無を14年間フォローしたところ、


次のようになった。

・80歳以上が17%を占め、40.8%は余暇の時間に身体活動がまったくなかった(仕事や歩行時間を含まない) 。

・14年間に391人が脳卒中になった。80歳以上と余暇の不活動があきらかに関連していた。

・80歳以上では、余暇活動がまったくないばあい脳卒中リスクは1.60倍だった。

・いっぽう糖尿病や高血圧、心不全は80歳以上にとっては脳卒中リスクではなかった。

80歳以上の高齢者にとって運動不足は脳卒中の強いリスク要因だった。運動をうながすことで容易に改善できるかもしれない、


というおはなし。
図:余暇時間に運動しないと脳卒中80歳以上

感想:

年金はあてになりそうもないので生涯 労働はつづく。要介護になって社会の負担にならぬよう、つかの間の余暇タイムにも運動が奨励される素敵なみらい。

2016年12月10日

生活習慣を改めれば脳卒中の再発は防げるの?


Lifestyle Interventions to Prevent Cardiovascular Events After Stroke and Transient Ischemic AttackSystematic Review and Meta-Analysis
2016  12月  オランダ

脳卒中の再発に影響する要因には3種類ある。1つは年齢 性別 家族歴など変えようがないもの。2つ目は薬などの医療行為。3つ目は運動不足や喫煙など改善可能な生活習慣である。

脳卒中患者への生活習慣介入が再発率や死亡率を変えうるものか調べてみたそうな。


関連するこれまでの研究から信頼性の高いものを厳選し データを統合 再解析したところ、


次のことがわかった。

・脳卒中患者2574人を含む22の研究がみつかった。

・生活習慣介入によって収縮期血圧が明らかに低下した。

・再発率、死亡率、拡張期血圧、総コレステロールは変わらなかった。

・心肺トレーニングの追加、4ヶ月以上の継続、3種類以上の行動変容を伴うと 収縮期血圧がより効果的に低下した。

脳卒中患者への生活習慣介入によって収縮期血圧が低下した。再発率、死亡率、拡張期血圧、総コレステロールに変化はなかった、


というおはなし。
図:生活習慣介入と収縮期血圧

感想:

なんだ血圧が少し下がるだけなのか、、

すでに脳卒中やるほどに劣化した身体は 生活習慣を改めるくらいでは改善しないってことなんだろね。

2016年7月22日

毎日何時間座っていると脳卒中になるの?


Continuous Dose-Response Association Between Sedentary Time and Risk for Cardiovascular Disease: A Meta-analysis.
2016  7月  アメリカ

座っている時間が長い生活をしていると脳卒中など心血管疾患になりやすいと言われている。しかし1日に何時間座っていると危険なのかよくわかっていない。

そこのところを調べてみたそうな。


関連する過去の研究を厳選してデータを統合 再解析したところ、


次のことがわかった。

・720425人の被験者と25769件の心血管疾患事例を含む9つの研究が見つかった。

・1日の座っている時間がもっとも短い者(~2.5時間)に対するもっとも長い者(~12.5時間)の心血管疾患リスクは1.14倍だった。

・しかしこの関連は時間に対して比例せず、10時間を超えてやっとリスク上昇が確認できた。


1日の座っている時間と脳卒中など心血管疾患リスクとは比例関係になく、極端に長い時間座っている場合にのみリスク上昇があった、


というおはなし。

図:座っている時間と心血管疾患率

感想:

けっこう長い時間すわっててOKなんだな。あとはポケモンGOで運動不足問題は解消。さっそくヒトカゲげっとした。

2015年11月28日

脳卒中で注意力が低下する原因


Sleep disturbance and deficits of sustained attention following stroke.
2015  11月  オーストラリア

脳卒中後の注意力不足に影響する睡眠障害やうつなどの関連を調べてみたそうな。


平均年齢68、22人の脳卒中患者と20人の健常者について、

主観的な 日中の眠気や 睡眠の質の低下、うつ、疲労について調べ、

持続的注意力を精神覚醒反応時間(PVT)検査で測定し、関連を解析したところ、


次のことがわかった。

・脳卒中患者はうつ、疲労の程度が高く、

・持続的注意力が低かった。

・特にPVT検査の反応時間が長く、エラーも多く、反応時間のバラつきが大きかった。

・不注意度に睡眠の影響は少なく、うつ症状が反応時間の延長、疲労がバラつきに関連していた。


脳卒中患者の持続的注意力の低下が PVT検査によって知覚運動スピードの低下として捉えられた。どうやら うつや疲労がこれに関連しているようだ、


というおはなし。


PVT検査の例

感想:

注意力の低下は 最初のころは認めたくなかったけど、車の運転してるといやでも気付かされる。だからいつもスピード遅くて煽られまくり。

でもそのおかげで人生初のゴールド免許取れたんだ。

2015年8月9日

歩数計をここに着けろ. 歩みの遅い脳卒中経験者は


"Stepping Up" Activity Poststroke: Ankle-Positioned Accelerometer Can Accurately Record Steps During Slow Walking.
2015  8月  カナダ

脳卒中のあとは運動不足になりがちである。歩数計はモチベーションアップにつながるが超低速度歩行では正しくカウントされないことも多い。

そこで歩数計を着ける位置と精度を脳卒中経験者で検証してみたそうな。


脳卒中経験者43人の非麻痺側の腰と足首に歩数計(Fitbit One)を着けた。
歩行スピードを0.3-0.9m/sまで7段階に区切り歩かせた。
ビデオ映像から測った数値と歩数計のカウントを比較したところ、


次のようになった。

・腰での歩数カウントは、速度域0.8-0.9m/s を除き10%以上のエラーがあり、

・特に0.3-0.5m/s の低速度域ではカウントゼロになる被検者が少なくなかった。

・足首での歩数カウントは、速度域0.4-0.9m/s でエラー率10%以下だった。


腰位置にくらべ足首に歩数計を着けると、脳卒中経験者の超スロー歩行を より正しくカウントできる、


というおはなし。



感想:

スマホGPSで移動距離みればいいじゃん、って思ったけど、歩数計は屋内歩行を見れるとこが優れてるんだよな、、

2015年7月16日

トラウマ体験でPTSDの女性と脳卒中の関係について


Trauma Exposure and Posttraumatic Stress Disorder Symptoms Predict Onset of Cardiovascular Events in Women.
2015  6月  アメリカ
PTSD(心的外傷後ストレス障害)は男性よりもはるかに女性がなりやすい。

PTSDと脳卒中との関連を女性について調べてみたそうな。


20年間にわたり、約5万人の女性にトラウマ体験(災害、暴力、事故、虐待など)やPTSDおよび脳卒中など心血管疾患の有無を調査し関連を解析したところ、


次のことがわかった。

・271件の脳卒中、277件の心筋梗塞があった。

・トラウマ体験のない者に比べ、PTSD症状が4つ以上ある場合心血管疾患リスクは1.60倍だった。

・トラウマ体験のみでPTSD症状がない場合でもそのリスクは1.45倍だった。

・ただし、PTSD症状が1-3個の場合、心血管疾患リスクの上昇はなかった。

・リスク上昇ぶんの半分くらいは喫煙や飲酒、運動不足などの生活習慣で説明がついた。


トラウマ体験を持ちPTSD症状を示す女性は脳卒中など心血管疾患になりやすいのかもしれない、


というおはなし。

PTSD woman

感想:

PTSD症状1-3個はリスク上がらず、が面白い。適度なフラッシュバックや緊張感は癒やしのプロセスなのかもしれんな、、

2015年7月8日

アトピー性皮膚炎で脳卒中になる理由とは


Association between adult atopic dermatitis, cardiovascular disease and increased heart attacks in 3 population-based studies.
2015  7月  アメリカ

皮膚炎や湿疹で悩む成人は喫煙、飲酒、運動不足の傾向があると言われている。

そこで、成人の皮膚炎・湿疹と脳卒中など心血管疾患との関連を調べてみたそうな。


2005年の健康栄養調査(NHANES)4970人および
国民健康調査(NHIS)2010年の27157人と2012年の34525人の記録を解析したところ、


次のことがわかった。
・屈面性湿疹(アトピー性皮膚炎)になった者の心血管疾患、心臓発作、心不全のリスクは有意に高かった。


アトピー性皮膚炎に悩む成人は心血管疾患や心臓発作、脳卒中を起こしやすいのかもしれない、


というおはなし。

アトピー性皮膚炎


感想:

こどもの病気のイメージがあったけどちがうんだな、、

2015年3月22日

人生に目的を持つ高齢者の脳には梗塞が寄りつかないことが明らかに


Purpose in Life and Cerebral Infarcts in Community-Dwelling Older People
2015  3月  アメリカ

人生に意義と目的を感じている状態では病気のリスクが低下するという。

そこで、高齢者の人生の目的度と脳梗塞との関連を調べてみたそうな。


1700人以上の高齢者に毎年、人生の目的度を調べるアンケートを行った。

彼らの死後、脳を摘出してスライスし、梗塞の数をカウントした。

梗塞は、ラクナ梗塞などの目に見えるマクロなものと、顕微鏡下でみえる小さなミクロなものに分類し、人生の目的度との関連を解析した。


次のようになった。

・調査期間中に453人分のデータが集まった。

・マクロな梗塞は34%にみつかった。

・ミクロな梗塞は28%にみつかった。

・人生の目的度が高いほど、マクロな梗塞は少なかった。

・しかしミクロな梗塞数との関連はみられなかった。

・この傾向は肥満度、喫煙、糖尿病、血圧、運動不足などを考慮に入れても同様だった。


人生の目的は脳の梗塞数に影響するのかもしれない、


というおはなし。

人生の目的と梗塞の数
感想:

高齢になっても抱き続ける人生の目的ってなんだろうな、、、

2015年3月14日

なぜ運動不足を放置し続けていたのか?脳卒中になるまで


Patients' knowledge regarding modifiable risk factors of stroke.
2015  1月  ポーランド

脳卒中になるリスク要因のうち運動不足は改善可能である。

脳卒中になったばかりの患者がこれをどの程度認識しているものか調べてみたそうな。


脳卒中で入院9日以内の患者96人に面談して、知っている脳卒中のリスク要因を挙げてもらった結果、


次のことがわかった。

・ほとんどの患者(87人)が答えたリスク要因は高血圧だった。

・運動不足を挙げた患者は7人のみだった。

・平均して女性が挙げたリスク要因はすくなかった。

・年齢と知っているリスク要因の数は関連がなかった。


脳卒中のリスク要因として、高血圧や心房細動はよく知られている一方で、運動不足を認識していた患者がほとんどいなかった、


というおはなし。
運動不足

感想:

耳が痛い。

容易に改善可能であるがゆえに無意識的に知らない振りをしているのではないかな。それ(運動不足)を認めてしまうと、脳卒中になったのは自業自得って言われかねないからね。

2015年3月12日

50歳未満の脳卒中患者の特徴


Pattern and risk factors of stroke in the young among stroke patients admitted in medical college hospital, Thiruvananthapuram.
2015  3月  インド

若年脳卒中患者の割合とその特徴を調べてみたそうな。


ケーララ州の大学病院に2ヶ月の間に入院してきた脳卒中患者100人にアンケート調査したところ、


次のことがわかった。

・15人が50歳未満の若年脳卒中患者だった。

・そのうち60%が脳梗塞患者だった。

・症状は高齢者にくらべ嘔吐、頭痛、顔の麻痺が多かった。

・若年者ではアルコールと心房細動が主なリスク要因だった。

・若年者で運動不足の患者は少なかった。

・心房細動があると若年者の脳卒中リスクが6倍になった。


50歳未満の脳卒中患者の割合は15%で、高齢者にくらべ脳出血患者が多く、心房細動、アルコールが主なリスク要因だった、


というおはなし。

脳卒中の症状


感想:

インドにしては人数少ないな、、、と思った。

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脳卒中になりやすい労働時間がわかった ランセット誌
脳卒中が軽症だからって運転させていいの?
健康のために毎日いっしょけんめい運動するとかえって脳卒中になりやすいことが100万人の調査で明らかに
足をクロスしていたら半側空間無視 確定か?
療法士さんよりもビデオゲームの方が優れていると判明!
両手準備運動をすると脳が刺激されて上肢リハビリが加速することが判明!

心を改め運動を始めるだけで脳の可塑性は復活する
知らない音楽を聴くと脳が広く活動して新しい回路が、
なんとか復職しても仕事は続けられるのだろうか?
NEJM誌:脳卒中で死なない血圧は120未満だからね
脳卒中の言語障害はウェルニッケやブローカのせいではなかった!
手の指を繰り返し動かしてあげても脳への影響はゼロ
片足立ち20秒未満 →小さな脳梗塞や脳出血の可能性高!
[住みやすい国] 日本の脳卒中と自殺との関連について
再発予防のために血圧を120以下にすると長生きできない
【いますぐ実践】片鼻呼吸法で失語症が改善することが明らかに

悪玉善玉比L/Hが低いと脳内出血で死ぬことが明らかに
鼻炎のメリット→脳梗塞予防効果
脳卒中 幹細胞治療のダークサイドについて
ランセット誌:握力よわくなったら脳卒中が近いと知りなさい
だいたい5年後に脳卒中経験者が悩んでいること
ハゲを治そうとして脳卒中になってしまった日本人2例
退院したての元患者が感じていること
麻痺側の触覚を刺激し続けると梗塞を最小限にできる可能性について
脳卒中経験者は自動車運転をナメきっていることが判明
減塩に真面目な人ほど脳卒中で死亡するという事実

納豆を食べると脳卒中で死なない 2万9千人調査
NEJM誌:幹細胞ツアーに参加したら癌ができた
脳梗塞から脳出血へ コレステロールとの関連が明らかに
脳出血で死なないための睡眠時間が判明!
音楽サポート療法の「音楽」はほんとうに必要なのか?
患者に毎日好きな音楽を聴かせたところ、脳に構造改革が起きた模様
感情失禁になる患者の割合について
脳の可塑性のおかげで2年経っても運動機能が回復することが判明
【悲報】脳卒中後、杖を使い続けると麻痺していない手まで動かなくなる
血圧が高いひとは、他人の気持ちがわからない

生活習慣を改めれば脳卒中の再発は防げるの?
カニ歩きと後ろ歩き 片麻痺リハビリに効果的なのは、、
鍼治療の「得気」は小脳のはたらきだった
脳梗塞実績No.1漢方薬 → ほようかんごとう
閉じ込め症候群の患者にあえて生活の質を問うてみた結果、、
砂糖の代わりに甘味料を使うと脳梗塞がさらにひどくなることが判明
ダメージを負った脳組織が勝手に再生する仕組みが明らかに
指ストレッチはいいらしいから さっそくこのビデオで実践することにした
【肥満パラドックス】脳梗塞で長生きするBMIが判明
リハビリの合間のお昼寝は大切 → 訓練がはかどるゾ

刺激豊富な環境で脳梗塞が治る理由
猫を飼う女性は脳卒中で死なないことが判明!
美容院で脳卒中になる女性が続出!
「ストレスが原因」と語る脳卒中患者ほど実はなにもわかっていない
傷ついた脳に効くBDNFが増えるサプリメントが明らかに
運転リハビリに良さそうなおすすめドライブゲーム
【アロマテラピー】ラベンダーの香りが脳梗塞にすごく効く
脳卒中後の疲労感は 只の疲労とはわけが違う
脳卒中がきっかけでホモになることがあるらしい
ダイエットコーラを毎日飲むと脳卒中になることが判明

高コレステロールに朗報 葉酸サプリの脳卒中予防効果
BDNFが7年かけて脳を修復してくれるという根拠について
朝ごはんを食べない日本人は脳内出血になることが判明!
脳卒中予防に最適なビタミンBサプリメントの組み合わせがわかった!
脳卒中経験者の血圧を十分に下げたら死亡者が続出した
痙縮が治る ただの風呂と温泉を比較した
歩きスマホが脳卒中患者のリハビリに適しているという根拠について
磁気嵐が脳卒中を引き起こす と判明!
リハビリは動かせばイイってもんじゃぁない. 本人がやる気になるまで待て.
『足首を鍛えたいのに麻痺して動かないの』→『もう一方の足を鍛えなさい』