元2025 8月 インドネシア
・ビタミンDを補った患者は、補わなかった患者に比べて回復が良かった。・手足の動きや神経症状、日常生活の自立度では有意な改善が見られた。・一方で、歩行能力に関しては明らかな差が確認されなかった。・つまり、神経や運動機能の回復には効果がある可能性が高いが、歩行のように複雑な機能までは十分な影響が及ばなかった。
とても大事なポイントですね。
日本では「病院で処方されるビタミンD」と「市販サプリメントのビタミンD」とでは、種類も強さも使い方もまったく違うのです。
1. 病院で処方される「活性型ビタミンD」
- 成分名:カルシトリオール、エルデカルシトールなど。
- 特徴:体内での変換を待たずに、すぐに強力に働く。
- 用途:腎臓病、骨粗鬆症、副甲状腺の病気など、ビタミンDを自力で活性化できない患者に使われる。
- 注意点:カルシウムを急激に上げやすく、高カルシウム血症や血管・腎臓の石灰化のリスクがあるため、血液検査を繰り返し行いながら医師の管理下でのみ使用可能。
- つまり、素人判断で飲むのは非常に危険な薬に近い存在。
2. 市販されている「普通のビタミンD(コレカルシフェロール)」
- 成分名:ビタミンD3(cholecalciferol)。
- 特徴:サプリや強化食品に使われる一般的なタイプ。体内に入ってから肝臓や腎臓で必要な分だけ活性化される。
- 用途:日光不足や食生活による慢性的な不足を補う目的。
- 注意点:通常のサプリ量(600〜2000 IU/日程度)では安全性が高いが、大量を長期間続けると過剰症のリスクが出てくる。
3. 今回の研究で使われたもの
- 使用されたのはコレカルシフェロール(普通のD3)であり、病院処方の活性型ではない。
- 大量(30万IUを筋注、あるいは週5万IUなど)を短期的に投与する方法で、一般のサプリ量とは桁違い。
- 研究環境では安全性を見ながら実施されたが、日常生活で真似するのは危険。
4. 使い分けのアドバイス
- 活性型ビタミンD:薬。腎臓病や特殊な病態でのみ医師の処方で使用。自己判断で服用してはいけない。
- 普通のビタミンDサプリ:食品扱い。健康維持や不足予防にはこちらで十分。一般人がドラッグストアや通販で購入できるのはこのタイプ。
- 脳卒中リハビリでの研究:普通のビタミンDを「治療的に多めに投与」して効果を検証している。
まとめると:
日本の病院で出るのは「活性型」であり、強力かつリスク管理が必須。
普通のサプリは「前駆体」で、安全性が高く、自己管理でも使いやすい。
今回の研究は「普通のタイプ」を対象にしており、サプリの延長線上で考えられる。