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2012年4月29日

リハビリ病院は暇なくらいがちょうどいい


Inpatient rehabilitation following stroke: amount of therapy received and associations with functional recovery.
2012  4月  カナダ




カナダのリハビリ病院では脳卒中患者にPT,OTなどの

療法を毎日各1時間以上施すことが望ましい、とされている。

実際のところどうなのか 調べてみたそうな。



123人のリハビリ病院入院中の脳卒中患者

にいついてしらべたところ、

・理学療法は1日平均37分間

・作業療法は1日平均37分間

・言語療法は1日平均13分間だけ受けていた。

・自立度の向上と作業療法の総時間が関連していた。





リハビリ時間の実際は思ったより少ないぞ、

というおはなし。




感想:

自分が入院していたリハビリ病院も、

1日にPT、OTの時間は、1コマ40分間ずつだった。

後半はPTを2コマにしてもらった記憶がある。


当時はリハビリの時間が短くてとても物足りなく感じた。



けど、

もしリハビリスケジュールが濃密で

充実した入院生活を送っていたとしたら、


退院したあとの泣きたくなるような寂しさとのギャップに

きっと耐えられなくなっていただろう…



いまはそう考える。

2017年8月2日

リハビリにクロスエデュケーションを使うべき理由


Clinician perspectives on cross-education in stroke rehabilitation.
2017  7月  カナダ

脳卒中患者のおおくが上肢に麻痺をのこして生活の質の低下に悩んでいる。

これにたいして CI療法や電気刺激、メンタルイメージ、バーチャルリアリティー、ミラーセラピー、ロボティクスなどの治療法が提唱されてはいるが、どれも制限がおおく適応になる者はわずかである。

たとえば CI療法では手首が20度 指が10度以上開くことのできる患者以外は相手にされない。

さいきん、片方の手で訓練した成果がもういっぽうの手に移る「クロスエデュケーション」が重度の上肢麻痺患者にも耐えうる治療法として注目されている。いくつかの研究では健常者よりも脳卒中患者でよりおおきなクロスエデュケーション効果を得られることもわかってきた。

そこでクロスエデュケーションをリハビリ現場にもちこむにあたって何が問題になりそうかをセラピストたちに議論させてみたそうな。


救急病院やリハビリ病院から経験年数0-30年の作業療法士23人、理学療法士2人をあつめて、

*従来の上肢麻痺患者のリハビリ訓練法
*クロスエデュケーションの理解
*クロスエデュケーションの可能性と問題点
について議論させ、その内容を定性的に分析した。


次のようになった。

・全体をとおして浮かび上がったテーマは「受け入れがたいけど有望」である。

・これには3つの段階があって、
(1)従来のリハビリは麻痺手を強制使用させる考え方にもとづいている。
(2)麻痺が重度で強制しようのない患者には従来法は無力である。
(3)クロスエデュケーションは従来法に簡単に追加できる。
・健常な手を訓練するクロスエデュケーションについて患者や家族、医療関係者に理解を得るための資料が必要と考えられた。

麻痺手のために健常手を訓練するクロスエデュケーションは重症麻痺の患者に適している。従来法を置き換えるものではなく補助的な治療法である。一見して従来法とは矛盾した考え方がもとになっているため関係者の理解を促す資料が必要だろう、


というおはなし。

図:クロスエデュケーションをリハビリで使うには

感想:

クロスエデュケーション研究には120年の歴史がある。その効果はたぶん本物なんだろう。

ならば、健常な手に袋をかぶせて2週間使えない状態にするCI療法はクロスエデュケーション的には最凶最悪の治療法といえるだろう。共存はむりだな。

[クロスエデュケーション OR 両側性転移]の関連記事

2019年11月24日

ボツリヌス療法の二重盲検ランダム化比較試験


Exploratory Randomized Double-Blind Placebo-Controlled Trial of Botulinum Therapy on Grasp Release After Stroke (PrOMBiS)
2019  11月  イギリス

脳卒中後の痙縮は屈筋の過剰収縮によりおきる。

これまでボツリヌス毒素A型(onabotulinumtoxinA)が痙縮をやわらげるという報告がいくつもあった。しかしいずれも比較対照群を設けず盲検にもなっていない調査ばかりであった。

この効果を確定するべく、二重盲検のランダム化比較試験 PROMBISトライアルをおこなっていみたそうな。

2016年4月27日

外来の脳卒中リハビリでどのくらい進歩するものなのか


Quantifying change during outpatient stroke rehabilitation: A retrospective regression analysis.
2016  4月  アメリカ

脳卒中患者の外来でのリハビリ効果がどのくらい期待できるものか定量的に評価してみたそうな。


外来で理学療法、作業療法を受けていた366人の脳卒中患者の医療記録について、

*バランス機能検査(BBS)
*アクションリサーチアームテスト(ARAT)
*歩行スピード

の3項目を解析したところ、


次のことがわかった。

・平均すると、BBSは満点56のうち37からリハビリをスタートし、ひと月あたり1.8ポイント増加した。

・ARATは満点57のうち35からスタートし、ひと月あたり2.0ポイントの増加だった。

・歩行スピードは0.59m/sでスタートして ひと月あたり0.09m/s増加した。

外来の脳卒中リハビリでもバランス、上肢機能、歩行いずれも改善した。しかしその改善度はわずかなレベルだった、


というおはなし。

写真:外来リハビリ

感想:

リハビリに通えるだけの気力や体力、手段を持つ患者が、自主トレだけではなく再び病院に通いたいと考える理由は、療法士さんとの触れ合いを求めているから と考える。

だから療法士さんの性別、年齢、身長、体重と 患者の改善度との関連ってけっこう強いと思うんだ。

2011年4月16日

失行リハビリは ちょっとむつかしい


Improved function after combined physical and mental practice after stroke: a case of hemiparesis and apraxia.
2011 4月 アメリカ




左脳梗塞、7ヶ月の44歳男性に


・手をのばしてカップを掴む

・本のページをめくる

の動作について

イメージトレーニングと理学療法を

60分 x 週3回 x 6週間 施した結果、


動作は改善していたけれども、観念運動失行の状態には影響はなかった。



イメトレと理学療法はほどほどの効果がある、  という内容。





観念運動失行:
「物品を使用しない単純な運動や、一つの物品を対象とする運動が言語命令、模倣、物品使用のいずれでも障害されるもので、自動運動は可能であるが意図的な運動はできない状態」(from wiki)



観念運動失行患者ビデオ

2017年11月30日

黒人の障害が重いのはリハビリが少ないから?


No Racial Difference in Rehabilitation Therapy Across All Post-Acute Care Settings in the Year Following a Stroke
2017  10月  アメリカ

アメリカでは黒人の脳卒中発生率は悪化の一途である。しかも黒人脳卒中経験者の日常生活動作上の障害は白人よりも25%以上多いという報告もある。

脳卒中後の障害の重さが人種間で違う原因として リハビリ時間の差が考えられる。これを確かめてみたそうな。


メディケアの記録から黒人および白人の高齢脳卒中患者186168人を抽出して、1年間に受けた理学療法、作業療法、言語聴覚療法の時間(分)とリハビリ強度、施設の種類(院内リハビリ、介護施設 など)を集計した。

そして人種との関連を解析したところ、


次のことがわかった。

・PT,OT,STいずれも黒人のほうが受ける時間が長かった。

・しかし年齢や合併症、重症度、血栓溶解療法などの違いを考慮にいれるとリハビリの量に有意な差はなかった。

・ただし黒人のほうが転院回数はおおかった。

脳卒中後のリハビリ量に黒人と白人とであきらかな差はなかった。黒人の障害がおおきい理由はリハビリ量の違いではないようだ、


というおはなし。
図:黒人と白人 脳卒中リハビリ時間の違い

感想:

「脳卒中からの回復度」が「脳卒中リハビリにかける時間」に比例すると思い込んでいるから はなしがおかしくなる。

2010年9月13日

6ヶ月以上経っても理学療法は効果あり


Efficacy of physiotherapy interventions late after stroke: a meta-analysis.
2010 9月 イタリア



理学療法は脳卒中の初期に行われるものであるが、
6ヶ月以上経った患者にも効果があるかどうかを
過去の研究から調べたそうな。



700例以上の患者データから
十分な効果があることがわかった、とのこと。


一般に6ヶ月以降は回復が進まないとされている常識に
疑問を持つべきじゃないか、という内容。

2016年3月22日

磁気刺激が脳卒中の神経ネットワークに与えるえいきょう


Shaping Early Reorganization of Neural Networks Promotes Motor Function after Stroke.
2016  3月  ドイツ

脳卒中患者への磁気刺激治療が脳活動にどう影響するのか調べてみたそうな。


発症から16日以内、手に麻痺のある脳卒中患者26人について1回45分の理学療法訓練を5日間行った。

各訓練の直前に5分間のシータバースト磁気刺激を 損傷脳側の運動野に与えた。
比較グループではつむじのあたりを刺激した。

直前、直後、3ヶ月後までの各段階での手の機能、安静時の脳機能MRIを測定したところ、


次のことがわかった。

・運動野へ刺激を受けたグループで握力が明らかに強くなった。

・運動ネットワーク結合度と手の機能回復には関連があり、

・特に比較グループで両半球間および半球内の結合性が低下した。これは運動野刺激グループには見られなかった。

脳卒中患者への理学療法訓練の直前にシータバースト磁気刺激を追加することで運動ネットワークの質の低下を食い止めたのかもしれない、


というおはなし。

図:結合度変化iTBSによる


感想:

最近ネットワーク評価おおい。たぶんデータ取得が異常に簡単で あとはソフトウェアの力だけで表現の自由度の高いグラフィカルな結果が得られるとこがウケてるんだと思う。
ディフュージョンテンソル描画も同じで、、、

2016年11月3日

ミラーセラピー vs 神経筋電気刺激 vs 理学療法


Comparison of the effects of mirror therapy and electromyography-triggered neuromuscular stimulation on hand functions in stroke patients: a pilot study.
2016  12月  トルコ  

ミラーセラピーと神経筋電気刺激の上肢リハビリ効果を比べてみたそうな。


平均年齢58、発症5ヶ月前後の脳卒中で上肢麻痺の患者24人を、
ミラーセラピー、神経筋電気刺激、通常リハビリ(理学療法)のみの3グループに分けた。

1回30分x週5日x3週間の治療をおこなった。

ミラーセラピーグループのみ自宅へも持ち帰り訓練を続けた。


次のことがわかった。

・手首の伸展範囲と握力について 通常リハビリグループはまったく改善がなかった。

・ミラーセラピーと神経筋電気刺激グループでは上肢運動機能と握力、手首可動域に改善が見られた。

・さらにハンドスキルはミラーセラピーのほうが神経筋電気刺激よりも明らかに向上していた。

ミラーセラピーは通常リハビリに優れているばかりか神経筋電気刺激よりも効果的かもしれない。これはミラーセラピーが自宅へ持ち帰り可能だからではないか、、


というおはなし。
図:Adnan Menderes University

感想:

ミラーセラピーのようにいまだ効果のさだかでない治療法であっても、長時間取り組むことができさえすれば標準治療や先端機器治療をしのぐことができる
ってことなのかね。

2019年6月27日

瞑想で痙縮を改善できるのか?


Mindfulness Meditation Effects on Poststroke Spasticity- A Feasibility Study
2019  6月  アメリカ

脳卒中患者のおよそ30%は痙縮を経験するという。

痙縮の治療法としてボツリヌス療法など薬物をつかったものや作業療法、理学療法があるがいずれもコストが高くしかも満足のゆく結果はえられていない。

低コストで効果的な痙縮対策がもとめられている。

痙縮が「不安」といった感情ストレスと関係しているという報告がある。

そこで自宅でおこなう短時間の瞑想で痙縮がよくなるものか、実験してみたそうな。

2018年4月14日

心身運動の脳卒中リハビリ効果


Effects of Mind-Body Exercises for Mood and Functional Capabilities in Patients with Stroke: An Analytical Review of Randomized Controlled Trials.
2018  4月  中国

脳卒中患者のおよそ3分の1は日常生活動作に困難を生じる。

理学療法などいくつものリハビリ方法が提案されてはいるがコストや時間を浪費するばかりで成果があがらない。

さらに脳卒中患者はうつ 不安 睡眠障害といったメンタルヘルスの問題も抱えがちである。

きんねん太極拳や気功 ヨガといった "心身運動"(Mental Body exercise)が ゆっくりとした動作と筋肉ストレッチ リラクゼーション 呼吸法 集中力 の訓練を低コストかつ楽に実践することができるものとして とても人気がでてきている。

そこで脳卒中リハビリでの心身運動の効果を検証するべくメタアナリシスをおこなったそうな。


データベースからこれまでの関係する研究を厳選してデータを統合 再解析したところ、


次のことがわかった。

・16のランダム化比較試験がみつかった。

・心身運動で日常生活動作と移動能力があきらかに改善し、うつレベルも低下した。

心身運動をリハビリメニューに加えることで脳卒中患者のうつ 日常生活動作 移動能力を改善できそうである、、


というおはなし。
図:心身運動の脳卒中ADL改善効果

感想:

太極拳とかヨガにはながい伝統があるぶん情報が豊富で、あるべき状況をイメージしやすい。

いっぽう、、
日本の理学療法士はどういう根拠に基づいて仕事をしているのか?

2013年1月3日

療法士さんは女性と外人には時短しがちであることが明らかに


Gender and being born overseas influences the amount of acute stroke therapy.
2012  12月  オーストラリア



脳卒中発症後2週間以内に受ける理学療法(PT)、作業療法(OT)の

総時間、頻度、強度に影響する要因を調べてみたそうな。



7施設、274人の脳卒中患者データを解析した。


次のことがわかった。

・1日にだいたい40分間のPT,OTを受けていた。

・女性はPT,OTの時間がトータルで2割ほど短かった。

・外国生まれの患者は高強度のPT,OT時間が2割ほど短かった。

・重症な患者ほどPT,OT時間が長かったが、高強度訓練は減った。

・年齢との関連はなかった。





患者の特徴によってセラピー時間が変わっていた。

療法士さんたちが自らの偏見に気づいてくれることを望む



というおはなし。





メモ:ゲリがとまらない。

2015年5月6日

入院したての脳卒中患者は日中なにしてるの?


Hospital Differences in Motor Activity Early after Stroke. A Comparison of 11 Norwegian Stroke Units.
2015  4月  ノルウェー

脳卒中で入院してすぐの患者の活動状況を調べてみたそうな。


11施設に入院中の 18歳以上、発症14日以内の脳卒中患者393人の日中(am8-pm5)の活動状況を10分刻みで記録し、解析したところ、


次のことがわかった。

・患者は日中の44.1%の時間をベッドで過ごしていた。

・43.2%の時間はベッドの外で座り、

・8.3%の時間は活動的に過ごした。

・理学療法士と過ごす時間が多い場合や食事を共用スペースで摂る場合に身体活動が増えた。

病院ごとの差はあっても 患者は日中の多くの時間をベッドの外で過ごしていた。理学療法士との時間や食事場所の違いが活動時間の差に反映していた、


というおはなし。

日中過ごす場所
トイレ時間(緑)とセラピー時間(黄緑)が同レベルってとこがおもしろい。


感想:

リハビリ病院に移っても結局、動いてる時間ってほとんどない。軽症の脳卒中患者を長く入院させて構いすぎると 心身ともにダメ人間になると思う。

2020年5月5日

脳卒中後の性機能障害の治療:コクランレビュー


Interventions for sexual dysfunction following stroke
2020  5月  オーストラリア

脳卒中後の性機能障害はめずらしくないが、おおくは見過ごされてきた。
しかし性機能障害に対する認識が高まっているため、エビデンスのある治療法が求められている。

そこで、脳卒中後の性機能障害を軽減するための介入の有効性と有害事象についてこれまでの研究のシステマティックレビューをこころみたそうな。

2017年1月31日

若年脳卒中患者の回復コース


Effects of professional rehabilitation training on the recovery of neurological function in young stroke patients.
2016  11月  中国

若年脳卒中患者の回復パターンについてしらべてみたそうな。


2014年の中国首都医科大学の脳卒中患者について、若年100人(18-44歳)と中高年100人(45歳以上)にわけ、退院後6ヶ月間フォローしたところ、


次のことがわかった。
・若年グループの59.6%は脳出血で、中高年グループの60.0%は脳梗塞だった。

・中高年にくらべ若年者の教育レベルは高く、高血圧 糖尿病 心疾患はすくなかった。

・若年者の平均入院期間は長く、

・おもなリスク要因は 高血圧、飲酒、喫煙 だった。

・リハビリは理学療法、作業療法、言語聴覚療法、鍼灸が主で、

・1日の平均リハビリ時間は2.5時間、退院時には生活自立度と身体機能が改善していた。

・退院後6ヶ月をすぎると仕事や経済面での不満が表出した。

・家族生活の満足度はかわらなかったが 交友関係の満足度は改善した。

正規のリハビリテーションにより若年脳卒中患者の身体機能はあきらかに改善したが、6ヶ月以内に社会復帰できる者はすくなかった、


というおはなし。

図:若年脳卒中患者の入院期間

感想:

脳出血がおおいから入院が長いのかな?

2009年12月18日

自立歩行とは、その可能になる割合

入院時に神経内科の担当医師が、

『当病院では、入院患者の約8割が自立歩行できるまでになります。』

と自信たっぷりに言っていたので、

あるとき、理学療法士に訊いてみた。

『主治医が言っていましたが、本当に8割もの方が歩けるようになるのですか?』と。



答えが率直で面白かった。


『そんなわけないじゃん、周りを見渡してみな、
歩けるようになっている人がひとりでもいるかい?』

だって。



なるほど、そのとおりであり、
このことからいくつか学んだ。


それは、

・自立歩行の定義がとてもいい加減で、
おそらく、4点支持の杖を使って何歩か歩ける程度の回復をもって、
自立歩行と呼んでいるのではないか、ということ。


・入院時に患者を厳重に選抜し、回復の見込みの高い人のみを
受け入れているらしいこと。
でなければ、8割なんて数字が出ようはずがないと思う。


・療法士と医者は仲がよろしくないであろうこと。
複数の療法士から医者不信を感じさせる反応を得たことがある。



ちなみに、
この病院は世間の評価も高く、検索の仕方では1位に出ることもある
有名なリハビリ専門の病院でした。

2014年3月23日

触覚刺激で脳がすぐに回復し その効果が10年以上続く可能性について


Sensory Stimulation-Based Complete Protection from Ischemic Stroke Remains Stable at 4 Months Post-Occlusion of MCA.
2013  11月  アメリカ

ネズミを使った実験で、脳梗塞の直後にヒゲの触覚刺激を行ったら24時間後には脳のダメージがほぼ完全復活した。

この効果が長く続くものかどうかさらに実験してみたそうな。


人為的に脳梗塞にしたネズミに同様の実験(直後にヒゲ刺激)を行い、4ヶ月後(人間の10-15年に相当)の脳と行動を評価し、健康ネズミと比較した。

ヒゲ刺激は脳梗塞にした直後に、秒間5回ほどの刺激を数十秒間隔で2時間行った。


次のようになった。
・4ヶ月ののちも神経、血管、行動、組織学的に健康ネズミと同様だった。



脳梗塞直後の感覚刺激による皮質活動が、神経の完全保護に働きその効果が持続した、


というおはなし。
写真:ヒゲ刺激



感想:

脳卒中になったら身体の敏感なところをしばらく擦ってあげる 「くすぐり療法」みたいなものがあってもいいかもな・・・

と思って検索したら「くすぐり療法」がいくつもみつかった。

ただ、熱心にやりすぎて逮捕されてしまった理学療法士の例もあった。

2017年1月19日

PTとOTの違い 上肢麻痺患者のばあい


Content of conventional therapy for the severely affected arm during subacute rehabilitation after stroke: An analysis of physiotherapy and occupational therapy practice.
2017  1月  オランダ

脳卒中リハビリで麻痺上肢に費やされる時間にはかたよりがあると言われているが内訳がよくわかっていない。

そこでPT(理学療法)とOT(作業療法)にわけて上肢の麻痺が重い脳卒中患者へのリハビリ時間で比べてみたそうな。


上肢が重度に麻痺した脳卒中患者46人の医療記録を解析した。
各リハビリ内容に要した時間を国際生活機能分類(ICF)のメインカテゴリ別(心身機能、活動、参加、その他)に集計した。

次のことがわかった。

・PT,OTともに30分間のセッションのうち4-7分間を上肢リハにあてていた。

・PTは麻痺上肢よりも心身機能へあきらかに多くの時間を費やしていた。

・OTは移動や身支度 家事の 活動カテゴリに特に多くの時間を費やしていた。

・ICFの全15のサブカテゴリのうち上記3つを除く12では時間配分がPT,OTで酷似していた。

重度に上肢が麻痺した脳卒中患者は上肢に特化したPTやOTの時間がほとんどなかった。療法士は上肢リハビリの時間をおもに心身機能向けに使っていた。PTとOTの時間配分では15あるリハビリカテゴリのうち12が完全にダブっていた、

というおはなし。

図:PTとOT 上肢に割く時間


感想:

いっそ資格を統合して PTOT(ピィーティーオーティー) にすればよくね? (㌰
じつは上肢リハビリがほとんど行われていなかった!

2024年5月14日

交代浴のちから:脳卒中回復に革命をもたらす冷熱療法!

2024  5月  台湾


脳卒中患者における温冷交代浴(AHCWI:alternating hot-cold water immersion)の麻痺上肢への有効性を評価するべく、ランダム化比較試験をおこなったそうな。

2012年11月8日

【わかった】脳卒中リハビリで最大効果を得るためには1日合計3時間半!


Daily Treatment Time and Functional Gains of Stroke Patients During Inpatient Rehabilitation.
2012  11月  アメリカ



脳卒中リハビリ病院での各訓練にかける時間と

機能回復との関連を調べてみたそうな。




脳卒中でリハビリ病院に入院していた360人の患者データから、

理学療法、作業療法、言語療法に要した時間を合計し、

機能検査スコアとの関連を解析した結果、


次のようになった。


・リハビリ訓練に要した合計時間は1日当たり、平均190.3分間だった。

・訓練時間が長いほど機能回復の程度も大きくなった。

・特にリハビリ訓練時間が3時間未満の場合、機能回復の程度が非常に低かった。

・しかし、3.5時間を超えると効果は頭打ちになった。







脳卒中リハビリ病院での訓練時間と回復程度との関係が明らかになった。

また、訓練に要する適切な時間もわかった



というおはなし。






感想:

自分は言語訓練がほとんど無かったので

1日合計2時間程度だった。


ただ、長い人でも3時間以上やっているケースは

無かったように記憶している。

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リハビリは動かせばイイってもんじゃぁない. 本人がやる気になるまで待て.
『足首を鍛えたいのに麻痺して動かないの』→『もう一方の足を鍛えなさい』