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2018年2月17日

Stroke誌:7歳時の身長で のちの脳卒中リスクがわかる


Childhood Stature and Growth in Relation to First Ischemic Stroke or Intracerebral Hemorrhage
2018  2月  デンマーク

成人の身長と脳卒中リスクは逆相関にあって、身長が6.5cm高いと脳梗塞リスクが6%、脳内出血リスクは10%低いという報告がある。

しかし子供のころの身長と成人してからの脳卒中リスクについての研究はほとんどないので詳しく調べてみたそうな。


1930-1989に生まれた男女311009人を30年前後フォローした記録を解析したところ、


次のことがわかった。
・この間に10412人の脳梗塞、2546人の脳内出血があった。

・7歳時の身長が脳卒中リスクとあきらかに逆相関にあり、

・脳梗塞は男女ともに、脳内出血は男性にのみ この関連がみられた。

・7→13歳まで通してこの関連はみられたが、

・この間の身長の伸びの大きさと脳卒中リスクとの関連は確認できなかった。

7歳から13歳に平均より身長が低いと のちの脳梗塞リスクは男女ともに高く 脳内出血リスクも男性で高かった。この間の身長の伸びと脳卒中リスクが関連しないことから、この背景メカニズムは子供のはやい時期にあきあらかになっていると考えられる、


というおはなし。
図:7歳時の身長と脳卒中リスク

感想:

なるほど、ちいさめの小学生には早いうちから血液サラサラのお薬が必要になるかもしれんね。

2018年2月14日

脳卒中のあとの不安障害の種類


Anxiety After Stroke The Importance of Subtyping
2018  2月  イギリス

脳卒中患者のおよそ4分の1はなんらかの不安障害を経験するという。

しかし不安障害には恐怖症性や全般性の種類があり、たとえば恐怖症性では単なるリラクゼーションや抗うつ薬の類は効果がない。

そこで脳卒中のあとの不安障害の種類と特徴について詳しくしらべてみたそうな。


脳卒中またはTIAの患者175人について3ヶ月後の状態を電話インタビューしたところ、


次のことがわかった。
・22%の患者に不安障害が見られた。

・恐怖症性の不安障害がもっともおおく、恐怖症性のみが10%、恐怖症性+全般性不安障害が7%、全般性不安障害のみが4%だった。

・不安障害の患者は恐怖症性の回避行動があらゆるシーンで高頻度に見られた。

・回復不良率(mRS:3-5)は 55 vs. 29%で不安障害患者におおく、

・QoLと社会参加率も低かった。
脳卒中後の不安障害には恐怖症性のものがおおく彼らの脳卒中回復度はよくなかった。不安障害の治療は恐怖症性と全般性の違いを確かめる必要があるだろう


というおはなし。
図:脳卒中後の不安障害の割合、恐怖症性と全般性

感想:

全般性は理由が特定できないタイプで、
恐怖症性は、広場恐怖や社交恐怖をここではあつかっている。

脳卒中やってからというもの、その種の恐怖を克服しなければ、、という気持ちがなくなってしまった。

とことん逃げてやろうと思う。

2018年1月18日

毎日の運動で血行動態が改善するしくみ


Higher Daily Physical Activity Level Is Associated with Lower RBC Aggregation in Carotid Artery Disease Patients at High Risk of Stroke.
2017  12月  フランス

アテローム性動脈硬化がすすむと頸動脈にプラークが形成され血行動態が変化して脳梗塞の原因になる。

いっぽう身体活動レベルがあがると血中の脂肪やコレステロールが低下し血行動態を改善すると考えられている。
そこで頸動脈疾患患者について身体活動レベルと血行動態との関連をしらべてみたそうな。


頸動脈内膜切除術を受けた80人の患者(症候性15人と無症候性65人)および健常者14人について、血液粘度、赤血球凝集能および赤血球変形能を測定し、

アンケート調査した日々の身体活動レベルとの関連を解析したところ、


次のようになった。

・症候性の頸動脈疾患患者は血液粘度と赤血球凝集能が健常者よりも高かった。

・身体活動が活発な者は ほとんど動かない者にくらべ赤血球凝集能があきらかに低かった。

・血液粘度と赤血球変形能は身体活動レベルで変わらなかった。

症状の重い頸動脈疾患では血行動態上の異常(血液粘度と赤血球凝集能の上昇)が見られた。身体活動レベルの高い患者は赤血球凝集能が低かった、


というおはなし。
図:赤血球凝集と身体活動レベル

感想:

日々の運動で血液粘度がさがるわけではなくて、しかも血小板ではなくて赤血球の凝集能が低くなる。

赤血球の凝集ときたら抗原抗体反応がどうのこうのなんだよな。

2018年1月13日

働いていた軽症脳卒中患者は回復に不満が少ない


Pre-stroke employment results in better patient-reported outcomes after minor stroke: Short title: Functional outcomes after minor stroke.
2017  1月  アメリカ

神経症状の重さをしめすNIHSSスコアが低い軽度の脳卒中で、片麻痺や失語などの客観的な障害が残らなかったとしても 手や脚の動かしづらさや注意力不足などを訴える脳卒中患者はすくなくない。

そこで軽症脳卒中患者の主観的回復度と関連要因についてくわしくしらべてみたそうな。


発症から3ヶ月前後で、NIHSSスコア4以下の軽症脳卒中患者151人
およびTIAまたは脳卒中類似症状の患者40人について、

身体機能の主観的な問題の数(1-50)およびその深刻さを3段階評価してかけ合わせた負担度(1-150)、
そしてうつ 疲労の程度を測定し 比較した。


次のことがわかった。
・患者の主観的問題数は 11.7 vs. 6.9、負担度は 26.5 vs.12.3 でいずれも軽症脳卒中グループが高く、

・うつ、疲労の程度も高かった。

・これらは脳卒中患者の重症度や教育歴、収入、結婚歴と関連は無かったが、

・発症前に現役労働者だった場合には全カテゴリについて良好な回復を報告していた。

・この関連は他の要因を考慮にいれても変わらなかった。
軽症脳卒中患者の発症直前の就労状況が予後に反映していた。現役労働者だった患者は年齢や重症度によらず主観的な回復が良かった、


というおはなし。
図:雇用ステータスと脳卒中転帰

感想:

労働者にもとめられるもっとも重要な特性は、

「自分の体調もふくめ日々変化する状況に適応できる能力である」、と考えれば納得がゆく。

2018年1月8日

抜歯まえはワルファリンとめるべき→いまや迷信


The mythology of anticoagulation therapy interruption for dental surgery.
2018  1月  アメリカ

脳卒中予防の目的でワルファリン等の抗凝固療法をうけている者が歯科で抜歯やインプラントなどの手術を受ける場合、一時的に服薬をとめるべきであると信じられていた時代があったそうな。


抗凝固薬を継続すると出血のリスクがあり、服薬をとめると血栓が生じて塞栓症を起こすリスクがある。

どちらのリスクをとるべきか60年以上にわたり議論が続けられてきた。

そしてこれまでの研究から服薬を続けてもおおきな出血はまれで ましてや致命的なものは無かった一方、服薬を停止することで致命的な塞栓症を起こすことがありうる とわかってきた。

ようやく
「歯科手術に際して抗凝固薬を停止するべきでない」という考えでほとんどの研究グループ間で意見の一致をみるようになった、


というおはなし。
図:歯科手術まえの抗凝固療法 継続か?停止か?

感想:

小学2年以来 歯科にかかったことのないじぶんにいわせると、脳卒中予防と歯科治療をおなじ天秤にかけることじたいがナンセンス。

歯科治療なんか命にかかわるものじゃぁないんだから我慢すればいいだけ。

2018年1月2日

夜間に心拍数がふえる脳血管病は


Association Between Heart Rate and Subclinical Cerebrovascular Disease in the Elderly.
2017  12月  アメリカ

心拍数の増加は心血管死亡率と相関することがわかっている。自律神経の緊張による心拍数の増加が血管抵抗と高血圧を反映する。

とくに最近の研究では安静時や日中の心拍数よりも夜間心拍数が重要であると考えられている。

しかし脳卒中と心拍数との関連はいまだあきらかでない。そこで患者数がおおい無症候性の脳梗塞と白質病変について心拍数との関連をくわしくしらべてみたそうな。


平均年齢74の高齢者680人に24時間の心拍数モニター行い、MRIでの無症候性脳梗塞と白質病変体積との関連を解析したところ、


次のことがわかった。

・無症候性脳梗塞は13.7%に見られた。

・白質病変体積が特に大きいグループでは夜間心拍数とのみ あきらかな相関があり、収縮期血圧や他の心血管リスク要因に依らなかった。

・日中の心拍数や心拍変動との同様な関連は確認できなかった。

・心拍数と無症候性脳梗塞との関連も確認できなかった。

高齢者の調査では夜間心拍数の増加が無症候性の脳血管病である白質病変体積と相関していた、


というおはなし。
図:心拍数と無症候性の脳梗塞と白質病変体積

感想:

自慢じゃないけど心拍数は高い。

2017年12月27日

突発性難聴と脳卒中との関連があきらかに


Association of Sudden Sensorineural Hearing Loss With Risk of Cardiocerebrovascular Disease: A Study Using Data From the Korea National Health Insurance Service.
2017  12月  韓国

突発性難聴のおおくは(32-65%)自然に治ってしまうものの原因はよくわかっていない。血管疾患や感染症、内耳の問題、自己免疫疾患などが原因候補に挙げられている。

そこで突発性難聴のあとの脳卒中や心筋梗塞との関連についてしらべてみたそうな。


2002年韓国の国民健康保険データベースから突発性難聴患者154人と 条件が似た別の患者616人を抽出して2013までの心血管疾患の有無との関連を解析したところ、


次のことがわかった。

・11年間に 全体で66人が脳卒中や心筋梗塞になった。内訳は突発性難聴グループで18人(1000人あたり年間13.5人)、比較グループが48人(1000人あたり年間7.5人)だった。

・関連要因を考慮にいれると突発性難聴グループの心血管疾患リスクは2.18倍で、

・特に脳卒中と関連がつよく、心筋梗塞とのあきらかな関連は確認できなかった。

突発性難聴患者はのちの脳卒中発生率があきらかに高かった、


というおはなし。

図:突発性難聴と脳卒中リスク

感想:

長くても数日のあいだにびっくりするほど聴こえなくなるんだって。

[突発性難聴]の関連記事



2017年12月23日

LDLコレステロールが高い脳内出血患者の末路


Higher low-density lipoprotein cholesterol levels are associated with decreased mortality in patients with intracerebral hemorrhage.
2017  12月  アメリカ

脳内出血患者のLDLコレステロール値と回復の良し悪しとの関連については未だ結論がでていない。

これを詳しくしらべてみたそうな。


平均年齢62の脳内出血患者672人の記録を解析したところ、


次のことがわかった。

・発症前のスタチンの使用は回復程度に関連がなかった。

・LDLコレステロール値は血腫体積の三乗根と逆相関にあり、

・入院時にLDLコレステロールが高かったというだけで患者の血腫拡大スピードは遅く、

・院内死亡率も低く、10mg/dl増えるごとにオッズ比が0.68倍になった。

脳内出血で入院時にLDLコレステロールが高かった患者は それだけで血腫拡大が小さく院内死亡率も低かった、


というおはなし。
図:LDLコレステロールと脳内出血死亡率

感想:

平均は100mg/dlだったとのこと。110-120くらいをめざすといいんじゃないかな。

2017年12月1日

仕事の運動量と脳卒中リスクについて


Association of Physical Activity With Risk of Major Cardiovascular Diseases in Chinese Men and Women.
2017  11月  中国

身体活動は脳卒中など心血管疾患の予防に重要である。
この数十年間で仕事やライフスタイルの変化から身体活動量は世界的に低下してきている。

身体活動量と心血管疾患の研究のおおくは先進国を対象にしたものなので 中国で大規模に調査してみたそうな。


中国の都市部と農村部の10地域から、平均年齢51、35-79歳で健康な男女487334人を抽出して身体活動量をしらべ7年半フォローしたところ、


次のことがわかった。
・この間に脳梗塞25647件、脳内出血5252件、心血管疾患死亡8437件があった。

・身体活動量の平均は1日たり21.5MET-hで、仕事由来の割合は男性で75% 女性では50%だった。

・トータルの身体活動量がおおいと心血管疾患リスクは最大で33%低下した。

・身体活動量が1日あたり4MET-h(早足の1時間歩行に相当)ふえると心血管疾患リスクは6%低下し、脳梗塞 脳内出血 死亡リスク別にみても5-12%低下した。

・これらの関連の強さは 身体活動が仕事や余暇時間のものであってもおなじだった。

・ただし仕事由来の身体活動量が1日あたり20MET-hを超えると脳内出血にかんしてはその関連が弱くなった。

中国では仕事や余暇の身体活動量がおおいほど脳卒中など心血管疾患のリスクがあきらかに低かった、


というおはなし。
図:身体活動量と脳内出血リスク

感想:

椅子のないオフィスが流行ってるみたいだけど、エアロバイクつきのデスクにして発電と仕事を同時にさせれば脳卒中予防にもいいし一石三鳥。
ランセット誌:通勤や家事は脳卒中予防にならないの?

2017年11月27日

脳卒中リスク要因ランキング


Prevalence of stroke and associated risk factors among middle-aged and older farmers in western China.
2017  11月  中国

中国では経済や社会の急速な発展とライフスタイルの西洋化にともない脳卒中も増え、いまでは年間10万人あたり157人が発症し 160万人が死亡している。

中国での脳卒中リスク要因をしらべてみたそうな。


中国西部の陝西省、四川省の40歳以上の農民20525人に面談して病歴、高血圧、肥満、脳卒中家族歴、を調査したところ、


次のことがわかった。

・中国西部の中高年農民の脳卒中罹患率は10万人あたり1380人だった。

・高血圧や脳卒中の家族歴は男性におおく、

・年齢、性別、高血圧、肥満、脳卒中の家族歴はあきらかに脳卒中のリスク要因であり、

・そのオッズ比は、脳卒中の家族歴7.177、肥満4.389、高血圧3.647の順だった。

中国西部の中高年では脳卒中の家族歴がもっとも強い脳卒中のリスク要因だった、


というおはなし。
図:脳卒中のリスク要因第一位は家族歴

感想:

政治家の世襲もFamily historyといえるな。

2017年11月15日

退院後の栄養不良と予後


Malnutrition Increases the Incidence of Death, Cardiovascular Events, and Infections in Patients with Stroke after Rehabilitation.
2017  11月  日本

脳卒中は死亡率が低下傾向にあるものの 日本では依然として死亡原因の第4位である。

脳卒中の急性期に栄養不良の患者は予後がよくなといわれている。いっぽう栄養不良は急性期よりもリハビリ期におおくなるが、予後への影響はよくわかっていない。

そこで脳卒中患者のリハビリ退院直後の栄養状態と死亡 再発 感染症との関連をしらべてみたそうな。


平均年齢64の高齢脳卒中患者138人についてリハビリ退院直後の栄養状態を "geriatric nutritional risk index"(GNRI)で評価した。

GNRIは体重、身長、血清アルブミン値だけで栄養評価できる指標で 次式で与えられる。
GNRI = [14.89×アルブミン値(g/dL)] + [41.7×(体重/標準BMIに相当する理想体重)]
GNRIが96以下を栄養不良とし、1年間フォローしたところ、


次のことがわかった。

・退院直後の平均GNRIは98.8で、

・患者の27%が栄養不良状態にあった。

・1年間の総死亡率は1%、心血管疾患再発率15%、感染症率15%で、

・これらはGNRIが96以下の患者であきらかに高かった。

リハビリ退院したあとであっても 栄養不良は予後がよくない要因だった、


というおはなし。
図:脳卒中患者の栄養不良と再発

感想:

もともとやせ気味なのに退院した直後は3キロちかく体重減っていた。食事はおいしかったけど量がすくなかった。隣のベッドに配膳された天ぷらそばをこっそり食べてしまいたい衝動に耐えるのがキツかった思い出。

いまにして思うと我慢せずに 売店でパンやおにぎりでも買って食べればよかったとおもう。

2017年10月28日

二重課題と前頭前皮質 脳卒中患者のばあい


Prefrontal cortex activation during a dual task in patients with stroke.
2017  10月  日本

身体運動と認知活動を同時におこなう二重課題では いずれかもしくは両方の課題パフォーマンスが低下する。
脳卒中患者ではこれが転倒の原因になりうる。

二重課題には前頭前皮質がつよく関係していることが報告されているので、脳卒中患者について二重課題中の前頭前皮質の活動と各課題パフォーマンスとの関連についてしらべてみたそうな。


脳卒中患者14人と健常者14人について、二重課題時の前頭前皮質の活動をマルチチャンネルの近赤外線センサーを装着しながら測定した。

歩行課題と連続引き算課題を単一もしくは二重で与えたときの 歩行加速度と引き算精度から各パフォーマンス変化を評価した。


次のようになった。

・二重課題時のパフォーマンス低下度はいずれの課題も脳卒中患者であきらかにおおきかった。

・二重課題時の前頭前皮質の活動も脳卒中患者が弱かった。

・右の前頭前皮質の活動が脳卒中患者の身体活動パフォーマンスに関連するいっぽう、

・左の前頭前皮質は健常者の認知機能パフォーマンスに関連していた。

重課題時に前頭前皮質が優先する課題の種類は脳卒中患者と健常者で異なっていた、


というおはなし。
図:近赤外線スペクトロメータ

感想:

運転しながら音楽聴いたり会話する余裕がでてきたよ さいきん。
二重課題で歩行能力アップ

歩きながら考え事すると脳はどうなるの?

2017年10月22日

親が長命だと生活習慣によらず脳卒中にならない?


Effect of Exceptional Parental Longevity and Lifestyle Factors on Prevalence of Cardiovascular Disease in Offspring.
2017  10月  アメリカ

両親が長命だった者が脳卒中や心血管疾患にかかる率はあきらかに低いことがわかっている。

この関係がまったくの遺伝によるものなのか、それともライフスタイルも影響したものなのか はあきらかになっていないのでしらべてみたそうな。


65-94歳のアシュケナージ系ユダヤ人を対象にして、
すくなくとも両親のいずれかが95歳以上生きた395人と、
両親共に94歳以下までだった450人のグループにわけた。

脳卒中など心血管疾患の有無および社会経済的地位、身体活動、食習慣についてのアンケートをおこない関連を解析したところ、


次のことがわかった。

・肥満、喫煙、飲酒、身体活動、社会階層、食事内容のいずれもグループ間で差はなかった。

・親が長命だったグループでは高血圧が29%、脳卒中が65%、心血管疾患が35%少なかった。

95歳以上まで長生きした者の子どもはライフスタイルや社会階層、栄養状態によらず脳卒中や心血管疾患が少なかった。彼らの長寿遺伝子が病気予防におおきく影響しているのかも、


というおはなし。
図:長寿

感想:

家系に脳卒中おおいから小学生のころから覚悟はしていたよ。

2017年10月20日

3年後の手の回復程度


Patient reported outcomes of hand function three years after stroke.
2017  10月  オランダ

脳卒中を発症するとおよそ80%の患者の手の機能に問題が生じる。そして3ヶ月後 20%の患者は程度の差はあっても手の機能になんらかの問題がのこると考えられている。

手の機能評価には多くの側面からのアプローチが必要になる。
こんかい Michigan Hand Outcomes Questionnaire (MHQ)アンケートをもちいて発症後3年ほどの脳卒中患者の「手の回復度」についてしらべてみたそうな。


発症から2-5年(平均36ヶ月)の脳卒中患者576人にMHQアンケート用紙を送った。

MHQは手に関する6つのドメイン(機能、日常生活動作、仕事、疼痛、外見、満足度)からなり各100満点で57の質問がある。


次のようになった。

・36%から回答があり、非回答者との年齢(平均63.8)や性別の差はなかった。

・MHQの総合スコアの中央値は79.9、

・各ドメインのスコアは、機能75.0、日常生活動作90.5、仕事85.0、疼痛100(痛みなし)、外見93.8、満足度83.3 だった。

・もともと重症だった者や小脳 脳幹以外の脳卒中、低教育歴の者でMHQスコアが低かった。

発症からおよそ3年後の脳卒中患者についてMHQアンケートで手の回復度を複数の側面から評価できた。手の見た目の「美しさ」や機能上の「満足度」はおもいのほか重要と考えられた、


というおはなし。
図:脳卒中から3年後の手の回復

感想:

低教育歴でスコアが低いのは、関連情報に乏しくて現状を良しとするべきか判断がつかないからなんだろな。

2017年9月22日

活動的だったひとの脳卒中予後は


Pre-stroke physical activity is associated with fewer post-stroke complications, lower mortality, and a better long-term outcome.
2017  9月  台湾

定期的で適度な運動は脳卒中予防になる。しかしそういった運動習慣が脳卒中のあとにおよぼす影響についての研究はすくない。

そこで、4万人ぶんの脳卒中患者データベースをつかって発症前の運動習慣と脳卒中後の合併症、長期的回復度との関連をしらべてみたそうな。


2006-2009の脳卒中患者39835人の記録を解析した。

仕事や家事 通勤をのぞいた余暇時間に、積極的な身体活動を 1回30分間x週3回x6ヶ月以上継続していた者を「活動的」と定義した。


次のことがわかった。

・活動的か否かで年齢や脳卒中の種類にかたよりはなかった。

・活動的だった患者は入院時の神経症状が軽く、

・合併症も少なく院内死亡率も低くかった。ただしICU滞在期間に差はなかった。

・1,3,6ヶ月後の機能的回復度も活動的だった患者があきらかに高かった。

脳卒中前に余暇時間を活動的に過ごしていた患者は性別によらず症状が軽く合併症も少なく、低死亡率で6ヶ月後の回復も良好だった、


というおはなし。
図:余暇時間を活動的にすごす

感想:

どうして労働時間の活動を含めないのかな?
仕事だけでクタクタなのにわざわざ運動しようと考える意識の高さが気持ちわるい。

出勤まえに皇居をジョギングするような人間にだけはなるまいと思っていたら脳が血を吹いてこのありさま。

2017年9月7日

脳卒中後のがんは6ヶ月以内にみつかりすでに手遅れ


ESMO 2017 Press Release: Some Stroke Survivors May Have Underlying Cancer
2017  9月  スペイン

脳卒中患者の検死解剖からがんがみつかることがあり その関連が指摘されている。

そこで 脳卒中とがんの関連をしらべてみたそうな。
今週の欧州臨床腫瘍学会でのプレスリリースから。


脳卒中患者381人についてがんの発生を18ヶ月間フォローしたところ、


次のことがわかった。
・脳卒中患者の7.6%が がんと診断され そのおおくが大腸がん、肺がん、前立腺がんで、一般人のがん発生率4.5%よりも高かった。

・がんが見つかるまでの平均期間は6ヶ月で、がんがみつかったうちの62%の患者は転移もしくは進行した状態だった。

・76歳より高齢、フィブリノゲンが高い、ヘモグロビンが低い、が がんと関連していた。

脳卒中経験者のがん発生率は一般人のおよそ2倍で、6ヶ月以内に進行した状態で発見されることがおおかった。脳卒中がおきた時点で無症候性のがんがすでに存在していたのかも、



というおはなし。
図:がんの告知

感想:

おもに脳梗塞のばあいなんだよね。
がんの宣告を受けると脳梗塞になる

軽い脳梗塞とホッとしていたのも束の間 実はガンでしたと告げられる患者の割合と見分け方

若い脳梗塞患者でガンで亡くなってしまう人の特徴

なぜ脳梗塞患者はガンになりやすいのか

PS

明日(8日)は太陽フレアによる磁気嵐の予定、脳卒中に注意!

2017年8月30日

nature.com:大麻は脳卒中予防になる?


Could cannabis PROTECT you from a stroke? People who smoke marijuana every day have better blood flow and oxygen to the brain, controversial study claims

Residual Effects of THC via Novel Measures of Brain Perfusion and Metabolism in a Large Group of Chronic Cannabis Users
2017  8月  アメリカ

大麻にはTHCという成分により「ハイ」な気分になる向精神薬としての作用がある。

また大麻の使用により脳血流量が増加することが報告されている。そこで常用者についてはどうか、その脳活動をMRIでしらべてみたそうな。


大麻常用者74人と非使用者101人についてMRIを使って脳血流量、脳酸素摂取率と消費量を推定した。

大麻の急性効果を除くために実験の72時間まえから大麻の使用を断たせた。


次のことがわかった。

・大麻常用者の脳酸素摂取率と消費量は非使用者よりも高く、

・脳血流量が右脳の淡蒼球と被殻で多かった。

・脳全体の血流量と右脳の上前頭回の脳血流量が 血中THCレベルと相関していた。

大麻を常用的に摂ることで脳の全体的 局所的血流状態が向上していた、


というおはなし。
図:THCと脳血流

感想:

なぜか右脳の被殻に影響するんだな。まさにそこをやられた者としては興味深い。

[大麻]の関連記事

2017年8月16日

がんの宣告を受けると脳梗塞になる


Risk of Arterial Thromboembolism in Patients With Cancer
2017  8月  アメリカ

アメリカ人の40%はその生涯にがんを経験する。がんになると深部静脈血栓や肺塞栓が起きやすくなることは知られている。

いっぽう心筋梗塞や脳梗塞など 動脈の血栓塞栓症との関連についてはよくわかっていないので調べてみたそうな。


2002-2011のがん患者(乳がん、肺がん、大腸がん、膀胱がん、膵臓がん、胃がん)と がんでない比較グループ患者との279719組の記録を解析したところ、


次のことがわかった。

・がん診断後6ヶ月間の動脈血栓塞栓症の発生率は4.7%で、がんでない者では2.2%だった。

・とくに 心筋梗塞の発生率はがんだと2.0%、非がんで0.7%、

・脳梗塞発生率は がんで3.0%、非がんで1.6%だった。

・このリスク上昇はがんの種類やステージにも関連し、およそ1年で解消した。

がんと診断された患者はその直後から短期的に心筋梗塞や脳梗塞のリスクが上昇する、


というおはなし。
図:ガン宣告のあとの脳卒中リスク

感想:

ってことは 脳梗塞やったひとには隠れがんの可能性があるのかな。
軽い脳梗塞とホッとしていたのも束の間 実はガンでしたと告げられる患者の割合と見分け方

なぜ脳梗塞患者はガンになりやすいのか

2017年8月15日

脳卒中発生率の男女別の傾向


Sex-specific stroke incidence over time in the Greater Cincinnati/Northern Kentucky Stroke Study.
2017  7月  アメリカ

脳卒中が男性の死亡原因の5位にまで低下したいっぽう、女性では4位にとどまっている。

これは男性の脳卒中発生率の低下が女性よりも速いからかもしれない。

たしかめてみたそうな。


ケンタッキー州の脳卒中患者記録1993-2010から TIAをのぞく20歳以上の事例7710人ぶんを抽出して発生率を男女別に解析したところ、


次のようになった。
・57.2%が女性で、平均年齢も 72.4 vs. 68 で女性が高かった。

・この間に、10万人あたりの脳卒中発生率は男性で 263→192人におおきく減少し、女性では 217→198 と ほとんど変わらなかった。

・脳梗塞に限定しても同様に、男性は 238→165、女性は 193→173 となった。

・脳内出血とくも膜下出血の発生率は男女ともにあきらかな変化はなかった。

この16年間で低下した脳卒中発生率の原因は男性の脳梗塞の減少によるものだった。2010には男女の発生率がほぼ等しくなった。なぜなのかはわからない、



というおはなし。
図:脳卒中発生率の傾向と男女差

感想:

肥満が自己管理能力のないクズとして労働市場で不利な扱いを受けるようになったから まず男性で改善したんじゃないのかな。

2017年7月24日

脳卒中経験者が活動している時間と死亡率


Accelerometer-Determined Physical Activity and All-Cause Mortality in a National Prospective Cohort Study of Adults Post-Acute Stroke.
2017  7月  アメリカ

脳卒中は虚血性心疾患に次ぐ世界第2位の死亡原因である。また 50歳以前に脳卒中になった男女の半数以上がその後8年間に死亡している。

運動不足が脳卒中の主な要因でもあることから、脳卒中経験者の日々の身体を動かしている時間を加速度計で客観的に測定し、死亡率との関連をしらべてみたそうな。


脳卒中経験者184人について加速度計を4日間装着させて1日あたりの身体を動かしている時間(分)を推定した。

そして6年前後フォローしたところ、


次のようになった。

・この間に53人が死亡した。

・身体を動かしている時間が1日あたり60分間増えると総死亡率が28%低下した。

脳卒中経験者は身体を動かしている時間が長いほど死亡する可能性が低下した、



というおはなし。
図:

感想:

「運動不足」ってあまりにもシンプルすぎて見過ごされてしまうけど、じつはいちばんの問題なんだな。

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