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2017年10月9日

脳卒中後うつ:病巣の位置と方法論的限界 レビュー


Post-Stroke Depression: Impact of Lesion Location and Methodological Limitations-A Topical Review.
2017  9月  ドイツ

脳卒中患者のおよそ3分の1が脳卒中後うつ(PSD)になる。
その結果リハビリがさまたげられ機能的回復は遅れ 死亡率があがると考えられている。

これまで多くの研究者がPSDを発症する要因を特定しようと試みてきた。
例えば病変の大きさや位置との関連性などである。

しかし初期の研究では技術的な制約がおおきく、必然的に病変の左右脳の違いや前頭部へ近い単純なケースにフォーカスせざるをえなかった。

より最近の研究では 特定の神経回路の影響を調べるようになってきたが、
たとえばVLSM法(病変症状マッピング)では患者のサンプルサイズが非常に小さいという問題がある。

全体として おおくの議論の余地があり、PSDに関する病変の明確なパターンは現れていないものの 前頭部の病変がPSDと関連していることを示唆するいくつかの所見がある。

これら研究は分析法の問題、サンプルサイズの小ささ、患者選択を含む方法論的限界によって妨げられ、PSDの評価方法および画像解析法のちがいも相まって研究どうしの比較を困難にしている。

まとめると、
病変部位とPSDとの明確な関連性は確認できず、PSDの理解はまだまだである


というおはなし。

図:脳卒中後うつ

感想:

改行がないレビューの要約文ってストレスなのでAIの助けを借りてみた。

2017年8月17日

脳卒中後うつのfALFF解析


Fractional amplitude of low-frequency fluctuations (fALFF) in post-stroke depression.
2017  7月  オーストラリア

脳卒中後のうつは回復をさまたげ生活の質を低下させる。

これが由来する脳の部位や神経メカニズムについてはいまだよくわかっていない。

近年、安静時fMRIの解析により脳の中の自発的な結合性の変化を観測できるようになり、脳卒中後うつ患者でデフォルトモードネットワークの結合性低下が報告されている。

安静時fMRIの他の解析方法として低周波数成分の強度変動が全体に占める割合 fALFF(fractional amplitude of low frequency fluctuations)を評価する方法があるので、これで脳卒中後うつをしらべてみたそうな。


発症後3ヶ月の脳卒中患者64人について安静時fMRIを測定し、0.01-0.08HzについてfALFFを解析したところ、


次のことがわかった。

・20人がうつ症状を示していた。

・非うつ患者にくらべうつ患者では左の背外側前頭前皮質と右の中心前回でfALFFが有意に高く、

・左の島皮質でうつスコアとfALFFの明らかな相関が見られた。

・うつの有無が0.01-0.027 Hzに、うつの重症度が0.027-0.073 Hzに反映されていた。

安静時fMRIのfALFF解析により脳卒中後うつの自発的神経活動の異常な部位と周波数レンジを感度よく特定することができた、


というおはなし。
図:脳卒中後うつのfALFF

感想:

1周期が30秒前後ある脳の律動ってのはいったいなんなのかね?

2017年8月10日

脳卒中経験とうつの組み合わせで 死亡率激増


Depression Is Associated with a Higher Risk of Death among Stroke Survivors.
2017  8月  アメリカ

脳卒中の3人に1人はうつを経験し、彼らは回復も良くないと考えられている。

死亡率が脳卒中経験とうつの組み合わせでどう変わるものか たしかめてみたそうな。


1982-1992に行われた健康調査から 25-74歳の9919人の記録を解析して総死亡率と脳卒中死亡率を求めたところ、


次のことがわかった。
・1.2%に脳卒中経験があり、そのうち37.1%にうつ症状があった。

・脳卒中経験のない者の17.3%にうつ症状があった。

・25-64歳では脳卒中経験とうつが組み合わさると個々のばあいよりも総死亡率が高くなった。

・脳卒中死亡率の上昇は65-74歳にのみ確認され、

・うつがない脳卒中経験者にくらべて うつがある場合の脳卒中死亡率は35倍に達した。

脳卒中経験にうつ症状がくわわると総死亡率が上がり、とくに高齢者の脳卒中死亡率が非常に高くなった、


というおはなし。
図:脳卒中とうつと死亡率

感想:

こんなにも激しい結果がでるのものなのか。

2017年5月27日

精神科入院ちょくごの脳卒中リスク


Psychiatric Hospitalization Increases Short-Term Risk of Stroke
2017  5月  アメリカ

うつや社会心理的ストレスが脳卒中をおこす要因になりうる、という報告が増えてきている。

もしそうであるなら精神科に入院するタイミングは症状が重いはずで脳卒中リスクはもっとも高く、 その後 リスクは低下してゆくはずである。

これをたしかめてみたそうな。


脳卒中患者48558人の記録をしらべて、過去1年間に精神科に入院した者を抽出した。

精神科入院からの時間と脳卒中発生率との関連を解析したところ、


次のことがわかった。

・脳卒中患者の5.3%が直前の1年間に精神科入院を経験していた。

・精神科入院後の脳卒中リスクの上昇はあきらかで、

・特に15日以内の脳卒中発症可能性がもっともたかかった。

精神科への入院直後は脳卒中リスクが高く、特に15日以内が要注意である、


というおはなし。
図:精神科入院後の脳卒中可能性

感想:

入院して心を治す薬をいっぱい飲まされることも原因の1つではないかね。

2017年5月14日

ラクナ梗塞後のアパシーと認知機能障害


Apathy, but not depression, is associated with executive dysfunction in cerebral small vessel disease.
2017  5月  イギリス

脳小血管病はラクナ梗塞などの非常に細い血管の病気をさし、血管性認知症の原因ともなる。

脳小血管病患者にアパシー(無気力)やうつがどのくらいいて、特定の認知機能障害と関連があるものかしらべてみたそうな。


ラクナ梗塞の患者196人と健康な300人についてアパシーやうつ程度を調べる検査、

および記憶、遂行機能、処理速度、見当識のテストを行い比較したところ、


次のことがわかった。
・脳小血管病患者のうち15.8%がアパシーのみを示し、11.8%がアパシーとうつの両方、1.0%がうつのみを示した。

・アパシーがあると認知機能が低下し、とりわけ遂行機能と処理速度が低下した。記憶や見当識とは関連がなかった。

・うつは認知機能の低下とは関連しなかった。

アパシーは脳小血管病によくある症状で遂行機能や処理速度の低下と関連があった、


というおはなし。
図:アパシー、うつと脳小血管病

感想:

いままでアパシーとうつの違いがよくわかんなかったんだけど、すこし見えてきた気がするよ。

2017年2月23日

ブルーライトセラピーが脳卒中うつをいやす


After Stroke, 'Blue' Light May Help Beat the Blues
2017  2月  デンマーク

精神科医のあいだでは青色光が記憶力やうつを改善する効果がよく知られている。
脳卒中後のうつにも効くものか実験してみたそうな。

今週水曜日の国際脳卒中会議での発表内容。


脳卒中でリハビリ入院した患者84人について、
リハビリ室の照明を *通常光または *青色光の2グループに分けた。


次のことがわかった。

・14日間のリハビリ後、青色光グループのうつレベルが 通常光にくらべ有意に低かった。

・ブルーライトが概日リズムに影響すると考えられた。


脳卒中患者は屋内で過ごすことが多く、青色光を多く含む日光をじゅうぶんに浴びることができない。青色光療法は薬や副作用のない脳卒中うつ対策になるかも、


というおはなし。

図:青色光療法


感想:

病人があつまる部屋が青色照明だったら ますます病的に見えてかえってひどくなりそうな気がするよ。

2017年1月9日

マグネシウムと脳卒中後うつ


Association between Serum Magnesium Levels and Depression in Stroke Patients.
2017  1月  中国

血中マグネシウムが低いと脳卒中リスクが高くなることがわかっている。また どうぶつ実験ではマグネシウムの欠乏でうつに似た症状が確認されている。

そこで脳卒中後のうつとマグネシウムとの関連をしらべてみたそうな。


脳卒中患者209人について入院時の血中マグネシウムレベルと3ヶ月後のうつ症状をしらべ、
健常者120人と比較したところ、


次のことがわかった。

・3ヶ月時点で28.2%が脳卒中後うつと診断された。

・脳卒中患者のマグネシウムはうつの有無にかかわらず健常者にくらべて低かった。

・うつになった脳卒中患者のマグネシウムは非うつ患者よりもさらに低かった。

・マグネシウムが 0.84mmol/L 以下だとうつリスクが明らかに高かった。

脳卒中入院時の血中マグネシウムレベルが低いと3ヶ月後のうつの可能性が高かった、


というおはなし。
図:血清マグネシウムと脳卒中後うつ

感想:

マグネシウムは葉緑素を多く含むほうれん草などに多く、スパイスやナッツ、豆、ココア、全粒穀物にも含まれる。
[マグネシウム]←関連記事

2016年12月8日

うつと不安 脳卒中が再発しやすいのはどっちだ


Depression but not anxiety predicts recurrent cerebrovascular events.
2016  7月  オーストラリア

脳卒中のあとのうつや不安障害は珍しくなく予後によくない影響を及ぼすと考えられている。

そこでうつ 不安障害と脳卒中の再発との関連を調べてみたそうな。


脳梗塞患者182人について退院後2週間時点でのうつおよび不安のレベル(HADスコア)を調査し、退院6ヶ月後の再発事例との関連を解析したところ、


次のことがわかった。

・患者の15.9%がうつ、22.5%が不安ありと診断された。

・退院から6ヶ月間に9人が再発した。

・年齢、性別、脳卒中の重症度を考慮に入れても うつがある場合の再発しやすさは5.22倍で、

・不安がある場合では0.98倍だった。

脳卒中後のはやい時期のうつは脳卒中の再発リスクの増加と関連していた。不安との関連はなかった、


というおはなし。
図:うつと不安 再発しやすさ

感想:

これ↓思い出した。
脳卒中後のウツと不安 その違い

2016年10月18日

脳卒中後のうつ不安とデフォルトモードネットワーク


Depression and anxiety symptoms are associated to disruption of default mode network in subacute ischemic stroke.
2016  10月  ブラジル

脳卒中後のうつや不安のメカニズムはよくわかっていない。

いっぽう安静時の脳活動でもあるデフォルトモードネットワーク(DMN)は感情プロセスに深く関わっているという。

そこで脳卒中後うつ不安患者のDMNとの関連を調べてみたそうな。


脳梗塞患者34人について、うつ、不安、認知機能の評価をおこなった。
安静時fMRIから各領域のDMN機能的接続性を評価し関連を解析したところ、


次のことがわかった。

・うつや不安の症状は 左下頭頂小葉と基底核についてのDMNの機能的接続性の高まりとつよい関連があった。

・特にうつ症状は左下頭頂小葉の機能的接続性と関連し、

・不安症状は小脳、脳幹、右中前頭回と関連があった。

脳卒中後のうつや不安は 脳の特定の損傷位置が原因というよりはネットワークの機能不全によるものかもしれない、


というおはなし。

図:デフォルトモードネットワークとうつ不安

感想:

DMNのリズムってものすごいゆっくりなんだよね、、
脳卒中患者のデフォルト・モード・ネットワークは…

2016年9月16日

脳卒中のあとのうつは最初の3ヶ月に集中する


Incidence of Depression After Stroke, and Associated Risk Factors and Mortality Outcomes, in a Large Cohort of Danish Patients
2016  9月  デンマーク

脳卒中後のうつの研究は これまで規模の小さいものが多かった。

そこで 脳卒中とうつとの関連を大規模に調べてみたそうな。


デンマークの脳卒中患者157243人と年齢性別の一致する健常者160236人について2年間フォローしたところ、


次のことがわかった。

・脳卒中患者の25.4%が、健常者の7.8%がうつと診断された。

・脳卒中患者のうつの半数以上は最初の3ヶ月間に集中し、この期間でのうつ発生率は健常者の8.99倍だった。

・年齢、女性、一人暮らし、糖尿病、うつ歴、重症度が脳卒中後うつに関連していた。

・うつに関連した死亡率は、健常者グループのほうが脳卒中患者よりも倍ちかく高かった。

脳卒中後のうつは珍しくなく はやい時期に集中し 死亡率の高さとも関連していた、


というおはなし。
図:脳卒中後うつ

感想:

椅子に座っているのに 床を突き抜けて身体全体が地面に沈んでゆくような気分の落ち込み、、しいて言えば。

2016年8月21日

話し方の変化から脳卒中後うつを予測できる


Affective Prosody and Depression After Stroke
2016  8月  フランス

脳卒中後のうつになりやすい患者を見分けることができればのちのリハビリ計画に役立つ。

脳卒中患者の話す声の調子や抑揚からその後のうつを予測できるものか調べてみたそうな。


失語症のない発症から4日以内の脳梗塞患者49人について、音読課題を与え これを録音した。

音声の基本周波数およびその変動、声の裏返り率、音量のゆらぎ等を解析して3ヶ月後のうつ検査との関連を解析したところ、


次のことがわかった。

・3ヶ月後、22.5%がうつと診断された。

・うつグループでは、基本周波数の明らかな低下と

・声の裏返り率の上昇があり、

・音声周波数と音量のゆらぎは小さくなった。

・脳梗塞の発症部位とうつとの関連は見られなかった。

脳卒中患者の音声を韻律解析すればうつになりやすいかどうかがわかりそうである、


というおはなし。

図:感情音声と脳卒中後うつ

感想:

低く淡々とした無感情な口調になって たまに声が裏返る、、ってことか。

これ↓思い出した。
失感情症と脳卒中後のうつ

右脳卒中の患者は声に感情が乗らない

2016年4月16日

日本人 脳のここをやられるとうつになる


Relationship between the lesion location of acute ischemic stroke and early depressive symptoms in Japanese patients.
2016  4月  日本

脳の損傷位置と脳卒中後のうつとの関連を日本人で調べてみたそうな。


急性脳梗塞患者421人について脳の梗塞位置をMRIで判定し、10日後にうつテストを行い関連を解析したところ、


次のことがわかった。

・16.9%がうつと判定された。

・梗塞位置が前頭葉や側頭葉の場合、うつになる率が明らかに高かった。

脳梗塞で前頭葉や側頭葉に損傷のある患者はうつに注意が必要だろう、


というおはなし。

図:脳損傷部位とうつ

感想:

そういえば損傷位置については漠然と尾状核あたりが、、くらいに考えてた。
ウツになりやすい脳卒中患者の特徴

脳のこのあたりにダメージを受けて無気力になってしまった女性

2016年4月4日

森林セラピーは脳卒中後のうつや不安に効くだろうか


The effects of forest therapy on depression and anxiety in patients with chronic stroke.
2016  4月  韓国

脳卒中後のうつや不安への森林セラピーの効果を検証してみたそうな。


慢性期脳卒中患者59人を、

*森林セラピーグループ と
*都会のホテルでくつろぐグループ に分けた。

うつ検査を2種、不安度、血中酸化物質濃度と抗酸化力値を測定して比較したところ、


次のようになった。

・森林セラピーグループでうつ度、不安度が明らかに低く、抗酸化力値も高くなっていた。

・都会のホテルグループでは不安スコアが明らかに高くなっていた。

森林セラピーは慢性期脳卒中患者のうつや不安症状に効果的だった。薬が効かない患者にいいかも、


というおはなし。

図:森林セラピー

感想:

森林浴が気持ちいいのは実験してくれなくてもよーくわかる。でもいまの時期 花粉がひどくて山に近づけない。

調べると日本では 公益社団法人 国土緑化推進機構ってとこで森林セラピーのセラピスト認定をやっている。

2016年2月15日

ウツになりやすい脳卒中患者の特徴


Depression predictors within six months of ischemic stroke: The DEPRESS Study.
2016  2月  フランス

脳卒中のあと ウツがあるとリハビリや生活の質に悪影響が及ぶ。

そこで どんな患者がウツになりやすいのか調べてみたそうな。


急性期の脳梗塞患者251人について ウツの有無を6ヶ月間フォローしたところ、


次のことがわかった。

・24%の患者にウツがあった。

・女性、うつ歴、身体障害、脳卒中歴、直近1ヶ月の強いストレス体験、病的な泣き叫び がウツの予測因子だった。

・左脳の尾状核やレンズ核に損傷があるとウツが多かったが、有意差はなかった。

・うつグループには 2つ以上の因子を持っている者が多かった。

発症から6ヶ月以内にウツになりやすい脳卒中患者の特徴を明らかにすることができた、


というおはなし。

図:うつ

感想:

女性ってとこがポイントかな。

これ↓思い出した。
男女のストレスへの反応のしかたと脳卒中後ウツとの関連

2015年12月26日

脳卒中後うつになりやすい人種が明らかに


Prevalence of Depression Among Stroke Survivors
Racial–Ethnic Differences
2015  12月  アメリカ

脳卒中後うつになりやすい人種を調べてみたそうな。


平均年齢64、発症後2年前後の脳卒中経験者556人について調査したところ、


次のことがわかった。

・黒人、白人、ラテン系アメリカ人を対象とした。

・ラテン系の2人に1人、黒人の4人に1人、白人の8人に1人がうつを経験していた。

・若い、女性、3つ以上の合併症、障害、社会サポートの欠如、がうつと関連する要因だった。

・ラテン系のうつになるリスクは黒人や白人の3倍だった。


ラテン系の脳卒中患者は他の人種に比べ明らかにうつになりやすい、


というおはなし。

写真:典型的ラテン系



感想:

これ思い出した。↓
ラテン系のメンタルは脳卒中に強いのか?

2015年12月9日

脳卒中後うつは普通のうつと違うのか?


Clinical Manifestation of Depression after Stroke: Is It Different from Depression in Other Patient Populations?
2015  12月  オランダ

脳卒中後のうつは原因がわからないため 不眠や食欲不振、集中力の低下などの症状があっても、それらが一般的なうつ症状なのか区別がつきにくい。

そこで、脳卒中後のうつと 他の病気でのうつ症状パターンに違いがないか調べてみたそうな。


脳卒中患者382人と
動脈硬化性疾患患者530人 および
一般診療患者1160人について調査したところ、


次のことがわかった。

・うつ患者の割合は、脳卒中で14.1%、動脈硬化で5.4%、一般診療で12.9%だった。

・各グループ間でうつの症状パターンはほとんど同じだった。

・脳卒中患者グループがもっともうつ症状は重かった。


脳卒中後のうつに特別な症状パターンはなかった、


というおはなし。

図:脳卒中後うつ 症状比較


感想:

てっきり普通のうつとは違うと思ってた。同じであるばかりかむしろ重いとは、、、

ただ 上のグラフで、非うつ脳卒中患者の症状が他のうつ患者と同じ程度に重い。うつに至らないまでも不眠や疲れ、集中力欠如といった症状はどうしてもでてしまうってことなのかな。

2015年12月5日

脳卒中後うつにギャバロン茶が効くという根拠について


Antidepressive-like effects and antioxidant activity of green tea and GABA green tea in a mouse model of post-stroke depression.
2015  12月  イタリア

緑茶の抗酸化作用、抑うつ緩和効果は知られている。

脳卒中後のうつにも効くものかどうか、緑茶とGABA緑茶(ギャバロン茶)で実験してみたそうな。


脳卒中後うつを再現したネズミを使って、緑茶やギャバロン茶を飲ませたあとの行動検査および脳の複数の酸化関連物質を調べた。


次のことがわかった。

・緑茶およびギャバロン茶でうつ症状に変化があった。

・酸化ストレスが低下し、

・行動が正常化した。

・ポリフェノールやテアニン、グルタミン、カフェインが多いせいかギャバロン茶で行動がより活発だった。

緑茶、特にギャバロン茶は脳卒中後のうつ症状に効果があるかも知れない、


というおはなし。

写真:ギャバロン茶


感想:

ギャバロン茶って健康食品の名前かと思ったらそうではなくて、日本人が開発 命名したGABAを多く含む緑茶のこと。通販で安く買える。

GABA Tea(wikipedia)

”ギャバロン茶、血圧抑制機能で注目"

2015年11月29日

脳卒中あとの不安障害はどのくらい?


The High Prevalence of Anxiety Disorders After Stroke.
2015  6月  スウェーデン

脳卒中のあとの不安障害の頻度と特徴を調べてみたそうな。


脳卒中経験者149人について、発症後20ヶ月時点での不安障害を調査し、健常者745人と比較したところ、


次のことがわかった。

・全般性不安障害は 27% vs. 8%、恐怖症性障害は 24% vs. 8%、強迫性障害は 9% vs.2% で脳卒中経験者グループが多かった。

・不安障害は 脳卒中経験、女性、うつ と関連が強かった。

・全般性不安障害の脳卒中経験者は食欲不振を訴えることが多く、筋緊張や不眠は少なかった。


脳卒中のあとの不安障害は明らかに多かった。必ずしもうつが原因というわけではなかった、


というおはなし。

写真:不安障害


感想:

全般性不安障害をウィキペディアで調べると
そわそわと落ち着かない、緊張してしまう、過敏になってしまう
疲れやすい
倦怠感
動悸・息切れ
めまい・ふらつき感
集中できない、心が空白になってしまう
刺激に対して過敏に反応してしまう
頭痛や肩こりなど筋肉が緊張している
眠れない又は熟睡した感じがない
これらが3つ、6ヶ月間続くことなんだって。

日本の勤め人の半分はあてはまるだろ。

2015年11月28日

脳卒中で注意力が低下する原因


Sleep disturbance and deficits of sustained attention following stroke.
2015  11月  オーストラリア

脳卒中後の注意力不足に影響する睡眠障害やうつなどの関連を調べてみたそうな。


平均年齢68、22人の脳卒中患者と20人の健常者について、

主観的な 日中の眠気や 睡眠の質の低下、うつ、疲労について調べ、

持続的注意力を精神覚醒反応時間(PVT)検査で測定し、関連を解析したところ、


次のことがわかった。

・脳卒中患者はうつ、疲労の程度が高く、

・持続的注意力が低かった。

・特にPVT検査の反応時間が長く、エラーも多く、反応時間のバラつきが大きかった。

・不注意度に睡眠の影響は少なく、うつ症状が反応時間の延長、疲労がバラつきに関連していた。


脳卒中患者の持続的注意力の低下が PVT検査によって知覚運動スピードの低下として捉えられた。どうやら うつや疲労がこれに関連しているようだ、


というおはなし。


PVT検査の例

感想:

注意力の低下は 最初のころは認めたくなかったけど、車の運転してるといやでも気付かされる。だからいつもスピード遅くて煽られまくり。

でもそのおかげで人生初のゴールド免許取れたんだ。

2015年11月13日

前頭葉の脳卒中と感情について


Emotional reactions in patients after frontal lobe stroke.
2015  11月  ボスニア・ヘルツェゴビナ

脳卒中患者の情動反応を前頭葉との関係で調べてみたそうな。


脳卒中患者118人について 脳の損傷部位と不安評価尺度検査との関連を解析したところ、


次のことがわかった。

・前頭葉損傷患者は不安などの情動反応が珍しくなく、特に女性で多かった。

・損傷範囲が広いほど不安症状は小さかった。

・利き手支配の優位脳の前頭葉損傷で不安症状が起きやすかった。


これらの結果は進化の過程で最近に発達した中枢神経系と感情との関連を示している、


というおはなし。

図:不安スコアと損傷位置


感想:

優位脳がわの他ならぬ前頭葉がやられると不安スコアがやたら高い(上の図)ってとこがユニークなんだな。

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