2019年12月1日

小児脳卒中と「心の理論」


Pediatric Stroke Impairs Theory of Mind Performance
2019  11月  アメリカ

小児期に脳卒中を経験した者の50-60%は長期にわたり運動 認知 行動に問題を抱えるという。

しかしこれまで社会認知(social cognition)機能についての研究はほとんどなかった。

心の理論(Theory of Mind:ToM)は他者の信念や意志を推し量り関係を構築する能力を指し社会認知機能の1側面をなす。

自閉症スペクトラムや外傷性脳損傷、ADHD、認知症でToMの障害がみられるとする報告がある。

そこで小児脳卒中経験者のToMについて健常者とくらべてみたそうな。



小児脳卒中経験者10人と年齢の一致する健常者10について、

2種のToM計測(Conative、Affective)と、
安静時fMRIをつかってネットワーク結合性を比較したところ、



次のことがわかった。

・健常者にくらべ脳卒中を経験したこどものToM成績はわるかった。

・安静時fMRIのネットワーク結合性検査では中央実行系であきらかな強化がおき、左右の下頭頂小葉では低下していた。

・安静時の脳活動とToMパフォーマンスにあきらかな関連はなかった。

小児期の脳卒中は「心の理論」能力の低下につながっていた。脳卒中により社会認知に関係する脳内ネットワークの結合性に変化が生じたのかも、、


というおはなし。

図:小児脳卒中のネットワークコネクティビティ



感想:

大人なら正常なころの記憶をもとに「不適切」な行動を反省することができるけど、子供はそれがむつかしいだろな。

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