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2020年7月8日

感覚刺激で上肢麻痺を治す方法

2020  6月  イラン


脳卒中経験者のおおくは運動機能と感覚に障害を抱える。そのためとくに上肢では使用頻度が下がりQoLも低下する。

そこで、外受容感覚(exteroceptive)刺激と固有受容感覚(proprioceptive)刺激による介入が上肢運動機能、痙縮度、ADL に与える影響をくわしくしらべてみたそうな。

2017年10月30日

手の感覚麻痺と日常生活


Upper-limb sensory impairments after stroke: Self-reported experiences of daily life and rehabilitation.
2017  10月  スウェーデン

脳卒中患者のおおくは上肢の感覚麻痺(触覚、温覚、痛覚、深部感覚)を経験する。しかし上肢リハビリ研究は運動機能にフォーカスしたものが主で感覚麻痺は見過ごされがちである。

こんかい脳卒中で上肢感覚麻痺の個人的体験を内容分析して、日常生活への影響、対処のてだてや回復方法をしらべてみたそうな。


脳卒中患者15人に面談したところ、


次のことがわかった。

・5つのテーマが浮かび上がった。それぞれ、

・「感覚受容の変化」
 無感覚やうずき、温度感覚の変化、触覚や痛覚の過剰に敏感な状態。

・「運動コントロールへの影響」
 握力や上肢の正確な動作の困難。

・「日常生活での問題」
 身の回りや家事 余暇時間にまで影響するストレスフルな問題。

・「上肢障害への対処方略」
 感覚情報を視覚で補い、さらなる注意を払い、麻痺していない手を使って困難に対処。

・「感覚リハビリの欠如」
 有効な感覚麻痺のリハビリが存在しない現状。

脳卒中経験者は 上肢の感覚麻痺が日常生活にネガティブにおおきく影響し、そのリハビリ手段が無い状況を受け入れていた、


というおはなし。
図:脳卒中上肢感覚麻痺の日常生活


感想:

なるほど 柔らかいたべものを左手で握りつぶしてしまったり、握っていたスマホをいつのまにか落としていたりするわ。

2015年9月11日

ワレンベルグ症候群で顔面に触覚障害があった例


Ipsilateral Facial Tactile Hypesthesia in a Patient with Lateral Medullary Syndrome.
2015  9月  日本

延髄外側症候群いわゆるワレンベルグ症候群の患者ではさまざまな感覚障害が報告されている。症状は、梗塞と同側の顔面および反対側の体幹、四肢の温痛覚障害が典型的である。触覚が障害されることはほとんどない。

ワレンベルグ症候群の35歳男性でちょっと変わった症状があったそうな。


彼の神経症状とMRIを照らし合わせた結果、


次のことがわかった。

・後下小脳動脈解離により左側延髄外側に梗塞が起きた。

・左側顔面に触覚と温痛覚の障害があった。

・右側上下肢に温痛覚障害があった。


触覚には識別に関わる触覚と、温痛覚のような原始性触覚があり、顔面は識別性触覚と考えられている。

ワレンベルグ症候群についてこれまでは温痛覚にのみ注目していたが、今回の顔面の触覚障害のケースから、原始性触覚の神経解剖学的な経路について重要な情報が得られたと考える、


というおはなし。

図:ワレンベルグ症候群

感想:

ワレンベルグ症候群って患者ブログなどでたまーに目にする。なんのことやらよくわからなかったので この機会にと思い取り上げた。

2019年10月10日

耳の迷走神経刺激で上肢の感覚がもどる


Transcutaneous Auricular Vagus Nerve Stimulation with Upper Limb Repetitive Task Practice May Improve Sensory Recovery in Chronic Stroke
2019  9月  イギリス

迷走神経刺激(Vagus Nerve Stimulation:VNS)は薬が効かないタイプのてんかんやうつの治療に用いられている。

片頭痛や慢性疼痛にも用いられるようになり、慢性期脳卒中での運動機能の改善効果も報告されている。

従来、VNSは頸を走行する神経を刺激するために胸部にバッテリーを含む刺激装置を埋め込む手術が必要だった。

さいきん経皮的VNS装置が開発され実験が簡単にできるようになった。

そこで耳介を走行する迷走神経を刺激する装置(Transcutaneous Auricular Vagus Nerve Stimulation:taVNS)をもちいて、慢性期脳卒中患者の上肢「感覚」の改善効果をたしかめてみたそうな。



発症から3ヶ月間以上経つ患者12人について、
taVNSをしながらの上肢繰り返し訓練300回/1時間を6週間にわたり計18セットおこなった。

taVNSはNEMOS社の(https://nemos.t-vns.com/en/)装置を使用した。

この前後での触覚、固有感覚をFugl-Meyerスコアをつかって評価した(0-12ポイント)ところ、



次のようになった。

・12人中11人に感覚障害があり、そのうち64%で感覚の回復が見られた。(固有感覚が6人、触覚が2人、両方が1人)

・運動機能がもっとも回復した患者で感覚も もっとも大きい3ポイントの回復が見られた。
耳の迷走神経への経皮的電気刺激にくわえた上肢繰り返し訓練で 慢性期脳卒中患者の感覚が回復できるのかも、、、



というおはなし。

図:経皮的耳迷走神経刺激



感想:

NEMOS社のページみると当該装置が4万円未満で買えそう。
手術のいらない迷走神経刺激リハビリの効き目

耳への電気刺激で脳が回復するという根拠について


[迷走神経刺激]の関連記事

2021年12月19日

脳卒中後の身体意識の回復はいつ起きる

2021  11月  オーストラリア  


身体意識(body awareness)は生理的状態、感覚認識、動作、の相互作用プロセスと考えられ、個人によって異なる。

脳卒中後の身体意識の障害は珍しくなく、回復におおきな影響を及ぼすと考えられる。

身体意識の回復の経時的な変化についてはほとんどわかっていないので、くわしくしらべてみたそうな。

2017年11月10日

視床梗塞で時間感覚が狂った女性


Time perception impairment following thalamic stroke: A case study.
2017  11月  イギリス

脳卒中がきっかけで時間感覚に障害がおきた女性の報告。

JBは50歳の女性で2011年に脳卒中を患った。右の視床の正中線にちかい位置に梗塞ができた。
それ以来、彼女は今が季節的にいつごろで、今日の日付、現在の行動を何時間続けたのかなど わからなくなった。

そこで彼女の主観的時間感覚をしらべてみたそうな。


1) 時間のことなるリハビリセッションを3つ経験させて 経過した時間を当てさせる。(Retrospective timing)

2) ストップウォッチで5-60秒の時間測定を目の前で実演したのち、同じ時間をストップウォッチを見ずに再現させる。(Interval Reproduction)

3) 口頭で指定した秒数の経過を実演なしでいきなりストップウォッチで実行させる。(Interval Production)

実験中はカウント行動ができないよう、物語を音読させた。実行させる秒数、物語の内容は都度変更した。

これらの実験を健常者4人および同様の脳損傷患者4人でおこない、エラーの大きさを比較したところ、


次のようになった。

・彼女JBは 1)の時間推定と 2)の秒数再現のエラーが非常におおきかった。

・しかし 3)のエラーは比較グループと差がなかった。

これらことから彼女の基本的な時間機能は保たれており、前向記憶の障害が時間感覚に問題をもたらしていると考えられた、


というおはなし。

図:視床梗塞の時間感覚

感想:

ふつうはただの認知障害でかたずけるところだけど 「視床」へのダメージが時間問題を引き起こすっていいたいようだ。

2019年7月9日

軽い脳梗塞で認知障害の率とその後


The development of cognitive and emotional impairment after a minor stroke. A longitudinal study
2019  7月  ノルウェー

脳梗塞のほとんどを占める軽症(NIHSS 5以下)の患者は感覚運動症状も軽く 急速に回復する。

さいきんこれらの軽症患者であっても認知機能の低下がながく続くとする報告が増えてきた。

さらにうつや不安といった心理症状も多いことがわかってきたが、それら認知機能低下や心理症状の3ヶ月を超えた回復についての報告はほとんどない。

そこで軽い脳梗塞のあとの認知障害の率とうつ 不安などの3ヶ月から12ヶ月にかけての改善可能性についてくわしくしらべてみたそうな。



軽症脳梗塞患者324人について複数の認知機能テストと、うつ 不安 疲労をしらべるアンケートを3ヶ月後、12ヶ月後に行った。



次のようになった。

・認知障害を示すテスト項目数の平均値はこの間に有意に改善(1.8→1.7)していた。

・しかしほとんどの患者は12ヶ月後も認知障害を示し その率は35.4%だった。

・認知機能テストのいくつかの項目は高血圧や喫煙とあきらかな関連をしめした。

・うつの率は増加傾向にあった。

・疲労を示す率は12ヶ月後も29.5%と高いまま変わらなかった。

軽症脳梗塞の認知機能は3ヶ月以降も改善傾向にあったものの、認知障害をしめした患者の率は高いままだった。さらにうつは増加傾向にあり 疲労率は高いままだった、


というおはなし。
図:認知障害


感想:

どうやら minor stroke と mild stroke は別で、重症度的には minor<mild のようだ。

軽度なのに認知障害→睡眠が短かった

無職で軽い脳卒中 2年後の認知障害

軽症なのにすぐにボケてしまう脳卒中患者を簡単に判別する方法が判明

2013年2月19日

【本邦初】経頭蓋直流電気刺激を用いた嚥下障害治療


Transcranial Direct Current Stimulation Improves Swallowing Function in Stroke Patients.
2013  2月  日本


非侵襲的な脳刺激法で嚥下障害の改善を試みたそうな。



20人の脳卒中嚥下障害患者について、

損傷側の脳の運動野付近に乾電池のプラス極を

20分間貼り付ける治療(tDCS)を10日間行った。


通常の嚥下訓練も行い、比較のため偽の刺激を与えるグループも作った。


治療前、直後、1ヶ月後の嚥下能力を評価した。



次のようになった。

・電気刺激グループでは治療直後に嚥下障害スコアが1.4ポイント、1か月後には2.8ポイント改善した。

・偽刺激グループでは直後に0.5ポイント、1か月後に1.2ポイント改善した。





脳卒中で損傷した脳の側にプラス電極を貼り付けるtDCS治療を行うと、

嚥下障害が大きく改善されることがわかった



というおはなし。
図:tDCSの嚥下障害 治療

感想:

tDCSはあまり信用していなかった。
嚥下障害患者の頭に乾電池のプラス極を貼ってみた

でも ちょっと前のGVSの記事を知って、
前庭感覚電気刺激で半側空間無視をやっつけろ!

ひょっとして…

と思うようになった。

2022年5月11日

中枢性疼痛でよくある痛みの種類

2022  4月  ブラジル


脳卒中後の神経障害性の疼痛いわゆる中枢性疼痛は、脳卒中患者の最大で12%が経験し、その治療は困難である。

しかし脳卒中患者には非神経障害性の痛み、たとえば筋骨格系、炎症性、複合局所性の痛みを持つ者もおおいので、

神経障害性の痛みを区別してさらにくわしくしらべてみたそうな。

2015年12月7日

肩手症候群の触覚障害と痛みを治す方法について


High-Frequency Repetitive Sensory Stimulation as Intervention to Improve Sensory Loss in Patients with Complex Regional Pain Syndrome I.
2015  11月  ドイツ

周期的な触覚刺激により脳卒中患者のリハビリ効果が促されるという報告がある。

そこで、触覚障害と痛みを伴う複合性局所疼痛症候群(CRPS)患者について、周期的な触覚電気刺激の効果を調べてみたそうな。


CRPS患者20人について、触覚障害を起こしている手の指先すべてに電極を着けて1日45分間x5日間刺激を与えた。

高周波数(20Hz)グループ16人と低周波数(1Hz)グループ4人に分けて前後での触覚2点弁別能および触圧覚、疼痛の程度を測定した。


次のことがわかった。

・高周波数グループでは触覚弁別能が著しく改善し、

・4人の患者で痛みが30%以上減少した。

・低周波数グループでは全ての患者で触覚弁別能が低下し 触圧覚と痛みに変化はなかった。


CRPS患者への高周波数電気刺激は感覚障害に効くかもしれない。痛みの緩和にはさらに長い期間の刺激治療が必要だろう、


というおはなし。

図:高周波数電気刺激と触覚弁別能


感想:

脳卒中のあと肩が痛くなって手がむくむ肩手症候群は CRPSに分類されるってことで関心を持った。

2019年7月13日

麻痺のちいさいほうの上肢のスキル習得能力は


Deficit of Motor Skill Acquisition on the Upper Limb Ipsilesional to the Injured Hemisphere in Individuals with Stroke
2019  7月  韓国

脳卒中リハビリテーションのほとんどは麻痺した側の手脚をターゲットにしておこなわれる。

しかし麻痺していないはずと考えられてきた損傷脳半球と同側の手脚にも若干の運動障害が認められるとする報告が近年ふえている。

これらは筋力低下、感覚低下、巧緻性の障害にみられ その報告範囲も拡大傾向にある。

運動スキル習得(Motor Skill Acquisition)能力については報告がないので実験してみたそうな。

2022年1月20日

脳卒中のあと肩が痛くなる患者の特徴

2022  1月  中国


脳卒中後の肩の痛みは、患者の12-49%が経験するとされ、2-3ヶ月後に発症するという。

その危険因子についてはいくつかのメタアナリシスが試みられているものの結論がでていないので、独自にくわしくしらべてみたそうな。

2020年3月11日

麻痺しなかった手への影響はずっと続くのか


Chronic Stroke Survivors Experience Continued Impairment of Dexterity but not Strength in the Nonparetic Upper Limb
2020  2月  アメリカ

脳卒中患者のおよそ3分の2は上肢とくに手の機能に障害を負うという。

さらに麻痺のなかった手についても動きのスピードや正確性が低下するという報告が数おおくあがっている。

しかしこれら非麻痺手がもともと利き手であったか否かや、手の巧緻性と筋力を分けてしらべたものはほとんどないのでくわしくしらべてみたそうな。

2021年4月9日

リハビリを急いてはダメな理由

2021  4月  日本


脳卒中の発症から24時間以内に開始する超早期リハビリテーションが運動機能障害を悪化させることが報告されている。

しかし そのメカニズムはよくわかっていないので、新潟大学が動物実験でくわしくしらべてみたそうな。

2014年8月20日

手の触覚が鈍いのは自分だけなの?


The Prevalence and Magnitude of Impaired Cutaneous Sensation across the Hand in the Chronic Period Post-Stroke.
2014  8月  オーストラリア

脳卒中患者の手の皮膚感覚について調べてみたそうな。


42人の慢性期脳卒中経験者と36人の健常者について手の表面の各位置での知覚閾値テストを行った。

手の運動機能も評価し関連を解析した。


次のようになった。

・33%の患者が皮膚の知覚障害をもっていた。

・その程度は麻痺側の手の位置によっても異なり、健常者の40-84%知覚力が低下していた。

・健常者にとっては年齢による劣化をいちばん受けにくい手の背側で 知覚がもっとも障害された。

・運動機能障害との関連は指先および手のひらの知覚低下として確認できた。


慢性期脳卒中経験者の3分の1で皮膚感覚の障害を確認できた、


というおはなし。

触覚検査の位置



感想:

数日前、レモンの木を剪定した。枝にはトゲがあって右手で触れると痛くて仕方がない。そこで左手で枝をつまむと痛みをほとんど感じないのでどんどん作業が進んだ。

感覚麻痺でよかったなぁ と思った数少ないシーンのひとつ。

2023年10月6日

ドッペルゲンガー、脳卒中患者が感じた”もう一人の自分”

2023  8月  トルコ


「目に見えないドッペルゲンガー」は、自分の身体が錯覚的に複製されることを指す。

身体イメージ障害は、知覚の歪みや身体意識の低下を伴う。

文献的には、臨場感障害(feeling of presence:FOP、実在しない誰かがいるというありありとした感覚)が脳卒中にともなって現れることはまれであり、

FOPと身体イメージ(個人が作成した身体の感情状態)や身体スキーマ(中枢神経上に統合される身体情報)の障害の併発はほとんど報告されていない。

脳卒中とドッペルゲンガーを併発した例が3つあったそうな。

2011年11月1日

脳卒中後の眼球運動障害はよくあること


Interventions for disorders of eye movement in patients with stroke.
2011  10月  イギリス


眼球運動障害は脳卒中患者のおよそ70%に見られる。

この障害により眼球の位置が定まらず、適切に物を見ることができなくなる。

例えば、物の奥行きや位置感覚が鈍り、本を読んだり細かい作業がしにくくなる。

その結果、リハビリにも良くない影響が出てくる。


脳卒中後の眼球運動障害の治療法についての過去の研究を

洗い出してみたそうな。


その結果、

参考になりそうな研究成果が2件、見つかった。

しかしこれらは薬を使った治療法の研究で、

しかも脳卒中被験者数が5人しかいなかった。


脳卒中後の眼球運動障害の治療法として

有効そうな方法はみつからなかった、

今後の研究が期待される、


といったおはなし。


感想:

自分や他人の経験に照らしてみて、脳卒中のあとの視力低下や複視などの問題についてお医者さんに相談しても 軽くスルーされる。

治してくれるとは期待していないけど、話しても相槌すら打ってもらえないのは 寂しい限り。

[眼球運動障害]の関連記事

2016年11月25日

前庭電気刺激は半側空間無視にほんとうに効くのか


Effects of repetitive galvanic vestibular stimulation on spatial neglect and verticality perception-a randomised sham-controlled trial.
2016  11月  ドイツ

脳卒中で右脳を損傷すると左方の半側空間無視を示すことがある。さらに垂直方向への感覚も障害をうける。

直流電流による前庭神経への刺激で半側空間無視が改善するという報告があるが 詳しい研究が少ないので検証してみたそうな。


前庭感覚電気刺激:GVS(Galvanic Vestibular Stimulation)は左右の耳の後ろに電極を付け微弱な電流でプラス極側に身体が傾いたと感じる現象を指す。

右脳損傷で半側空間無視の患者24人について、次の3グループに分けた。
*左にマイナス極
*右にマイナス極
*偽刺激

1.5mAの電気刺激を1回20分間x週5回で10-12セッション行ったのち、空間探索能力、視覚垂直位、触覚垂直位の改善度を4週間後までフォローしたところ、


次のことがわかった。

・いずれのグループも無視症状はあまり改善されなかった。

半側空間無視の脳卒中患者に前庭感覚電気刺激のランダム化比較試験を行ったが効果を確認できなかった、


というおはなし。
図:前庭感覚電気刺激と半側空間無視

感想:

16日のためしてガッテンに阪大教授がきてGVSのデモやってた。被験者の反応がおおげさすぎて興ざめ。
空気を読む力が試される実験であると確信した。

これ↓思い出した。
半側空間無視の新治療法、前庭感覚電気刺激を5日間繰り返してみた

前庭感覚電気刺激で半側空間無視をやっつけろ!

2011年10月7日

触覚麻痺はセルフタッチで改善する


The role of self-touch in somatosensory and body representation disorders after stroke.
2011  10月  オランダ



体性感覚の障害は脳卒中患者の約半分が経験する。

これらの障害は、単に触覚の鈍さ や

物や自身の体への認識低下までさまざまである。

そこで、セルフタッチ(自分で自分に触れる)による体性感覚への影響を調べたそうな。


セルフタッチの研究は多くないながらも、

健常人ではセルフタッチが身体表象

(Body Representation:自分の身体の具体的なイメージ)に

影響を与えることがわかっている。


脳卒中で四肢不一致症や片麻痺憎悪になった患者に

セルフタッチの身体表象への影響について聞き取りした結果、

身体保持感覚を得るまでの時間はさまざまだった。


セルフタッチは身体保持感覚の低下を改善し、

身体表象を再獲得するための助けになるかも知れないことがわかった、


というおはなし。
図:セルフタッチと身体表象

感想:

なんとなくわかるような気がする。

自分も左手足の触覚がほとんど無い。


触覚の正常な右手で左の手や腕、脚などに触れると右手の平 表面に生じた触覚があたかも感覚の麻痺した左手足の側に生じたような錯覚を起こす。

これが触覚を取り戻した気持ちにさせるためなのか、とても心地が良いのである。

2014年12月9日

感じないほどの弱い触覚刺激で手の動きが良くなることが明らかに


Effect of Remote Sensory Noise on Hand Function Post Stroke.
2014  11月  アメリカ

脳卒中で障害を受けた手の運動機能は、感覚刺激により改善する可能性があるという。

ほんとうかどうか実験してみたそうな。


脳卒中の慢性期で片麻痺でかつ手の感覚障害のある患者10人について、手首の背と腹に振動装置を貼り付けた。

この振動装置は触覚で感知できる最も小さい強度の60%相当の振動刺激を起こす。

振動をオンにしているときとオフにしているときでの手の器用さ(9ホールペグテスト、ボックスブロックテスト、つまみ力、関節可動域等)を交互に繰り返し測定し、比較した。


次のようになった。

・振動がオンの時に手の運動機能の明らかな向上が確認できた。

・閾値下の感覚刺激が脳皮質で隣合う運動野に影響を与えた結果と考えられた。


知覚できないほどの弱い触覚刺激によって手の運動機能が簡単に改善できた。リストバンドタイプの装置を作ればいつでもどこでも手が使えるようになるかもね、


というおはなし。
触覚刺激装置


感想:

つらい訓練に耐え続けてこそリハビリ、という思い込みが常識になっているなかで 「知覚できないほどの弱い刺激で一瞬に改善」ってところがヒジョーに興味深い。
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