元2023 9月 韓国
多量のアルコール摂取は心房細動(AF)のあきらかな危険因子である。
しかし、常習多量飲酒者の禁酒または減酒と心房細動発症との関連は不明なままであるので、
全国規模のデータを用いてくわしくしらべてみたそうな。
2005年から2008年の間に韓国の国民健康保険サービスのデータベースに登録されたアルコール摂取量の多い心房細動のない参加者を登録し、
2009年から2012年までのアルコール摂取の習慣的変化を、持続的多量飲酒、減量飲酒、絶対禁酒に分類して、のちの心房細動の発症との関連を解析した。
次のようになった。
・全体で19 425人の参加者が対象となった。・絶対禁酒群では、持続的多量飲酒群よりも心房細動の発生率が63%低かった。・とくに、高血圧、糖尿病、脂質異常症、心不全、脳卒中、慢性腎臓病、冠動脈疾患がなく、肥満度が正常な参加者において、禁酒が心房細動の発症を有意に減少させることが確認された。・飲酒量を減らした群では、持続的多量飲酒群と比較して心房細動の発症に統計学的な差はみられなかった。