元
Effect of Antihypertensive Medication on Cerebral Small Vessel Disease
2018 5月 オランダ
脳小血管病(cerebral small vessel disease)はMRIでの白質高信号域、ラクナ梗塞、微小脳出血、血管周囲腔の拡大、微小皮質下梗塞、脳萎縮の総称である。
脳小血管病がひどくなると認知障害や歩行問題が生じる。
高血圧は脳小血管病のリスク因子である。
しかし降圧薬治療は太い脳動脈の疾患予防には有効であるが 脳小血管病への効果はいまだあきらかでない。
その関連をしらべるべくこれまでの研究のメタアナリシスをやってみたそうな。
降圧薬治療と脳小血管病に関する信頼性の高い研究を厳選して、データを統合 再解析したところ、
次のようになった。
・被験者1369人について28-47ヶ月間フォローした4つの研究がみつかった。
・降圧薬治療グループでは白質高信号域の拡大があきらかに小さかった。
・2つの研究は脳萎縮についても調べていたが全く逆の結論だった。
・他の脳小血管病との関連をしらべた研究はなかった。
降圧薬治療は白質高信号域の拡大を防ぐ効果があったが 脳萎縮には効果はなかった。ラクナ梗塞や微小脳出血 等への影響の研究はなかった、
というおはなし。
感想:
おどろいた
降圧薬でラクナ梗塞や微小脳出血を防げるというのはいまだ「信念」レベルってことか?