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2017年9月8日

短下肢装具はやっぱり特注品がいいの?


Bespoke versus off-the-shelf ankle-foot orthosis for people with stroke: randomized controlled trial.
2017  8月  イギリス

脳卒中経験者が使う「短下肢装具」について、個人にあわせてあつらえた特注品(ビスポーク)と既製品のどちらが快適かつ安全で効果的なのかについての研究はほとんどないのでしらべてみたそうな。


脳卒中経験者139人について特注品グループ69人と既製品グループ70人にわけて
6週間後、12週間後の満足度、有害事象、移動能力、転倒恐怖心、歩行スピード、歩幅などを評価し 比較したところ、


次のことがわかった。

・長期的満足度は 72% vs. 64%で特注品グループが高かったが統計的有意な違いではなかった。

・短期的な転倒恐怖心が既製品グループで低かったことを除くと、

・両グループで各評価項目の明らかな差はなかった。

短下肢装具を選ぶに際し、まずは既製品をつかってみてどうしても合わない場合にのみ特注品をつかうべきだろう、


というおはなし。

図:短下肢装具は既製品か特注品か?

感想:

「できるやつはオーダースーツ、吊るしはダメ」って はなしをよく聞くけど、がんばるとこそこじゃないよねと思う。

2017年8月24日

リハビリ中の正確な歩数を知る方法


Consumer-Based Physical Activity Monitor as a Practical Way to Measure Walking Intensity During Inpatient Stroke Rehabilitation
2017  8月  カナダ

脳卒中のあとのリハビリ入院ではとてもおおきな回復が起きるので、その訓練量を正確に把握することは重要である。

とくに歩行リハビリでは 腰に歩数計を着けた場合、測定精度は低く 歩行スピードが遅いとさらに誤差は拡大する。

StepWatch ActivityMonitor(SAM:modus health社の製品)を用いればビデオ解析の結果と96.1%の精度で測定値が一致することがわかっているが、価格が高く データ解析が難しい。

こんかい、市販の活動計 Fitbit One をもちいたときの歩数測定値をSAMとくらべてみたそうな。


発症から6週以内でリハビリ入院中の脳卒中患者21人について、健常側の足首にFitbit OneとSAMを装着し、理学療法セッション471時間分の記録を比較解析したところ、


次のようになった。

・Fitbit Oneの測定値はSAMのそれと ほぼ一致した。

・その誤差は歩行スピードで異なり、0.4m/s未満では10.9%、0.4-0.8m/sでは6.8%、0.8m/sより速いと4.4%だった。

脳卒中患者の健常足に着けたFitbit Oneでリハビリ訓練中の歩数をかなり正確に測定することができた、


というおはなし。

図:Fitbit SAM 脳卒中患者の歩行

感想:

Fitbitって やたら期待されてたわりにはぜんぜん普及してないね。

2017年8月13日

歩行対称性が改善する靴の中敷きの工夫とは


A textured insole improves gait symmetry in individuals with stroke.
2017  8月  アメリカ

脳卒中患者の歩行では麻痺足をあまり使わず健常足にたよりがちになる。

これを矯正するために健常側の靴に厚い中敷きを入れて麻痺側への体重移動を促す方法があるがあまり効果がない。

こんかい、突起物がたくさんついた中敷きを使用して歩行パラメータの改善度をしらべてみたそうな。


歩行に非対称性のみられる脳卒中患者17人について、
健常側の靴に厚さ1mmのシートに高さ3mmの突起物がたくさんついた中敷きをいれて歩行の各パラメータ(速度、頻度、歩隔、歩幅、単脚時間 等)を測定したところ、


次のようになった。

・立脚および単脚時の対称性、圧力中心のズレがあきらかに改善した。

・単脚支持時間が健常足で減少し 麻痺足で増加した。

・歩行の速度やペースは変わらなかった。

脳卒中患者の健常側の靴にイボ付き中敷きを入れたところ歩行の対称性が改善した,


というおはなし。
図:脳卒中の靴の中敷き療法


感想:

自分の経験にてらすと
歩行に際してはいまも健常な右足にたよることが多く、人混みを長時間歩くと右足のふくらはぎがまっさきにつってしまう。

歩行が非対称になる理由は
麻痺足の裏の触覚がにぶく足首に力を入れるべきタイミングがわからないため 細かな姿勢制御を健常足に頼らざるを得ないからである。

ぎゃくに中敷き療法のような小手先の工夫で健常足の支持時間が低下してしまうと歩行の安全性が損なわれると考える。

中敷き療法は足裏の感覚麻痺の改善にはまったくの無力であり、本質的な治療ではない。障害物のない実験室環境で歩行対称性を矯正できたとしても実生活にはなんの役にもたたないばかりか危険である。

[中敷き]の関連記事

2017年7月28日

亜急性期患者へのトレッドミル訓練の効果


Treadmill training to improve mobility for people with sub-acute stroke: a phase II feasibility randomized controlled trial.
2017  7月  イギリス

脳卒中患者へのトレッドミル訓練は自立歩行の可能な者については歩行速度と持久力の向上が確認されている。

歩行に補助が必要な患者でのトレッドミル訓練の効果についてしらべてみたそうな。


発症から3ヶ月以内で歩行補助の要る脳卒中患者77人を2グループにわけ、いっぽうにはトレッドミル訓練を週2x8週間ほどこした。

もういっぽうには通常の歩行訓練を施し、両グループで総訓練時間が等しくなるよう調整した。

歩行能力 生活自立度を6ヶ月後までフォローした。


次のようになった。
・有害事象は2例のみでほとんどが訓練を完遂した。

・両グループ間で歩行能力の成果に明らかな差は生じなかった。

・たとえば移動能力を評価する "Rivermead Mobility Index"スコアの中央値は、8週間後 5 vs. 6、6ヶ月後 8.5 vs. 8 だった。

・トレッドミル訓練の強度は弱かった。

脳卒中急性期で歩行に補助の要る患者へのトレッドミル訓練は、可能ではあったが通常訓練にくらべ優れた成果はなかった、


というおはなし。
図:トレッドミル訓練の効果

感想:

トレッドミルには 施設の専門性と設備投資を象徴する意義がある。高い料金を患者に納得させるためのツールであり効果は二の次と考える。

代替手段はいくらでもあるし、じっさい入院中に誰かが使っているシーンを一度もみなかった。

2017年6月27日

二重課題で歩行能力アップ


Cognitive and motor dual task gait training improve dual task gait performance after stroke - A randomized controlled pilot trial.
2017  6月  台湾

歩きながらの、会話や 傘をさす スマホをいじるなど 二重課題動作は日常生活にあふれている。

しかし脳卒中患者は二重課題をこなす能力が非常にかぎられていることがわかっている。

脳卒中患者に対し あえて二重課題の歩行訓練をほどこすことでより改善効果を得られるとする報告があるが研究例がひじょうに少ない。

そこで歩行訓練に認知課題または運動課題を重ねたときのそれぞれの歩行改善度をしらべてみたそうな。


脳卒中で片麻痺の患者28人を、次の3グループに分け歩行訓練を施した。

*認知課題+歩行訓練
*運動課題+歩行訓練
*ただの歩行訓練のみ

認知課題グループでは、歩きながらフレーズを繰り返す、数を数える、しりとり、詩を読むなどおこない、

運動課題グループでは、歩きながら複数のボールを抱える、両手で傘をさす、楽器を鳴らす、ドリブルするなど、
の訓練を1回30分x週3回x4週間おこなった。

そのご、各グループについて、 1)ただ歩く、 2)歩きながら連続引き算、3)歩きながら水を載せたトレイを運ぶ、
の動作中の歩行パラメータ(速度、歩調、歩幅、効率)を評価 比較したところ、


次のようになった。

・連続引き算中の歩幅と歩行効率が 認知課題+歩行訓練グループで改善した。

・トレイ運び中の歩行速度、歩幅と歩行効率が運動課題+歩行訓練グループで改善した。

認知課題および運動課題を脳卒中患者の歩行訓練に重ねることにより、それぞれの状況に応じた改善が見られた。こういった訓練は簡単にリハビリに取り入れることができるのでどんどんやったらいい、


というおはなし。
図:歩きスマホ

感想:

野生のポケモンが現れると いつもは立ち止まっていたんだけど、さいきんは歩きながらモンスターボール投げられるようになった、、これも二重課題訓練の成果だと思う。

2017年5月23日

短下肢装具を始めるに適した時期は、、


Six-month effects of early or delayed provision of an ankle-foot orthosis in patients with (sub)acute stroke: a randomized controlled trial.
2017  5月  オランダ

短下肢装具は脳卒中患者の歩行の安定性をたかめるために使用されることがある。
その効果について おおくの研究があるが、いつ始めたらよいかはわかっていない。
しらべてみたそうな。


脳卒中で片麻痺の患者33人について、
発症後1週間目に装具使用を開始するグループと9週目に開始するグループにわけ、

6ヶ月後までの装具付きでの歩行やバランス能力を 隔週で測定 比較したところ、


次のことがわかった。

・6ヶ月後、両グループに歩行やバランス能力の明らかな差はみられなかった。

・しかし統計学的有意なほどではないけれど、13週くらいまでは早期に短下肢装具を開始したグループが良いスコアをだしていた。

脳卒中のあと 短下肢装具を開始する時期によって6ヶ月後の歩行やバランス能力に差はなかった、


というおはなし。
図:短下肢装具を開始する時期と歩行能力

感想:

なんとかして早くに短下肢装具を勧めたい感がにじみでている。

けど、はやい時期にこういうものに頼っちゃうと 病状が上向いてきたときに回復するチャンスを見過ごしちゃうよね。背屈を意識する訓練とか、、
脳卒中リハビリは害!? 骨折しやすくなることが判明

2017年3月5日

脳卒中患者のながら歩きのスピード


Effects of cognitive and motor tasks on the walking speed of individuals with chronic stroke.
2017  3月  中国

脳卒中患者が地域社会で必要とされる歩行能力は歩行速度に反映されると考えられる。いっぽうで歩行中の課題が歩行速度を低下させるという報告がおおくある。

そこで、脳卒中患者に認知課題と運動課題を与えたときの歩行速度の低下をくらべてみたそうな。


慢性期脳卒中患者30人について10m歩行中の課題の有無による快適歩行速度と最大歩行速度の変化 および課題の正確さを調べた。

課題は2種類あり、1つは認知課題で3の連続引き算を声に出しながらあるく。
もう1つは運動課題で水のいっぱい入ったカップをこぼさずに運ぶ。


次のようになった。
・両課題で快適歩行速度と最大歩行速度が低下した。

・認知課題は運動課題よりも 最大歩行速度におおきく影響した。

・脳卒中歴が長いほど歩行速度の維持よりも課題の正確さを優先した。

・この傾向は運動課題よりも認知課題の最大歩行速度で顕著だった。

認知課題および運動課題で脳卒中患者の歩行速度は低下した。とくに認知課題での最大歩行速度の低下が大きかった、


というおはなし。
図:課題中の脳卒中患者の歩行速度

感想:

「注意リソース」の不足が原因って書いてある。まったく同感。

自動車運転中に会話したりするのがとてもむつかしいんよ。

2016年10月6日

短下肢装具は使ったほうがいいの?


Role of ankle foot orthosis in improving locomotion and functional recovery in patients with stroke: A prospective rehabilitation study.
2016  10月  インド

脳卒中で尖足や内反足になった患者に短下肢装具が処方されることがある。

その効果を調べてみたそうな。


平均年齢42、発症6ヶ月-1年未満で痙性尖足で短下肢装具を処方された男女26人について、入院時 退院時の歩行パラメータ 機能的自立度を比較したところ、


次のようになった。

・平均入院期間は27日、

・入院時の歩行可能距離は90mで、退院時は装具あり174m、装具なし121mだった。

・歩行スピードは入院時0.4m/s、退院時は装具あり0.51m/s、装具なし0.45m/sだった。

・34.6%(9人)の患者が退院までに臨床学的有意な最小限の 歩行パラメータの改善(スピード0.16m/s増し、距離50m増し)を示した。

・この間に機能的自立度FIMの平均スコアは84→102に改善したが、完全自立レベルであるスコア115以上は15%(4人)のみだった。

短下肢装具により歩行パラメータに有意な改善を示した患者は全体の3分の1に過ぎなかった、


というおはなし。

図:短下肢装具

感想:

厳密に測定すればわかるけど目に見えるような効果はないってことか。しかも背屈筋をまったく使わなくなるので 長期的には回復が著しく遅れる。

為す術のない人がしかたなく使うもので、安易に手をださないほうがいい と考える。

2016年8月28日

自分は歩きが遅い!と自覚するひとは脳卒中の素質あり


Perceived Walking Speed, Measured Tandem Walk, Incident Stroke, and Mortality in Older Latino Adults: A Prospective Cohort Study.
2016  8月  アメリカ

歩行スピードはその人の健康状態を反映すると考えられる。そこで、脳卒中との関連を調べてみたそうな。


60歳以上のラテン系アメリカ人1486人に、自分の普段の歩行速度を主観的に(easy → very brisk まで)6段階で申告してもらい これを低速、中速、高速の3グループに分類した。

また、継ぎ足歩行(tandem walk)テストも行い正確さで2グループに分類した。

彼らを6年ほどフォローして脳卒中の発症を調べ関連を解析したところ、


次のことがわかった。

・脳卒中の発症率は、低速グループで1000人あたり年間23.2人、中速で15.6人、高速で7.6人だった。

・低速グループに比べ中速グループの脳卒中リスクは31%減、高速グループでは56%低かった。

・同様の関連が継ぎ足歩行テストについても確認できた。

歩行速度の自己評価をみれば将来の脳卒中リスクの目安になる、


というおはなし。

図:歩行スピードと脳卒中リスク

感想:

むかしから歩くのおそいんだ、、

これ↓思い出した。
歩くスピードが遅い人を見たら高血圧症と思え!

2016年8月10日

下肢の筋トレ効果を若年 高齢で比べてみた


The Effects of POWER Training in Young and Older Adults after Stroke.
2016  8月  アメリカ

脳卒中経験者は歩行が遅い。

そこで、下肢筋力トレの効果を若年者と高齢者で比べてみたそうな。


慢性期の脳卒中患者16人(40歳未満の6人と60歳より上の10人)について、レッグプレス、カーフレイズ、ジャンプなどの筋トレを24日ぶん行ったところ、


次のことがわかった。

・若年、高齢の両グループで麻痺脚、非麻痺脚ともに膝の伸展筋力が大きく向上した。

・若年グループで快適歩行速度がおおきく向上した。

・快適歩行速度は若年、高齢グループともに両脚の筋力と強く関連していた。

若年脳卒中経験者は歩行速度の改善が目的であれば筋力トレーニングが非常に効果的である、


というおはなし。

図:快適歩行スピードと麻痺足筋力


感想:

スクワットとかかと上げは毎日欠かさない。

2016年8月8日

脳卒中経験者への体力トレーニングの効果について


Physical Fitness Training for Patients With Stroke
2016  8月  イギリス

脳卒中経験者の心肺持久力、筋骨格系能力は低い。

そこで、体力トレーニングの効果を調べてみたそうな。


体力トレーニングと歩行パフォーマンスに関する過去の研究を厳選してデータを統合 再解析したところ、


次のことがわかった。

・体力トレーニングの種類は 心肺トレーニング、筋力トレーニング、両者のミックストレーニングの3つに分類できた。

・心肺トレーニングがもっとも効果が大きく、歩行スピードと持久力がほどほどに改善した。

・次いでミックストレーニングでバランス能力が少し改善した。

・筋力トレーニングのみでは統計学的有意な改善は確認できなかった。

・いずれのトレーニングも深刻な有害事象はなかった。

・QOLや認知機能への影響についてはデータが少なく結論がでなかった。

脳卒中経験者への心肺トレーニングまたは筋力トレーニングとの組み合わせは 移動能力やバランス機能の改善にいくらか効果があった、


というおはなし。

図:脳卒中患者への体力トレーニング


感想:

さいきん、筋トレあとのひどい耳鳴りが完全に消えたので次のレベルへの可能性を感じている。

2016年7月1日

短下肢装具はオーダーメイドがいいの?


The influence of an ankle-foot orthosis on the spatiotemporal gait parameters and functional balance in chronic stroke patients.
2016  5月  ベルギー

脳卒中片麻痺患者への短下肢装具の種類と効果の差を調べてみたそうな。


慢性期の脳卒中片麻痺患者15人についてタイムアップアンドゴーテストを行い20秒を境に軽症グループ(9人)と要支援グループ(6人)に分け、

*短下肢装具なし、
*既製の短下肢装具(Maramed社)、
*オーダーメイド短下肢装具(Y-tech社)、

のそれぞれの状態での歩行の時間空間的パラメータの測定を各1週間空けて行い 解析したところ、


次のことがわかった。

・いずれの短下肢装具も通常歩行スピード時の単脚時間が増え、両脚時間が減少、歩幅が明らかに改善した。

・さらに最大スピード時に オーダーメイド装具では歩速 歩調が改善していた。

・グループ間での装具の種類による明らかな差は見られなかった。

・バランステストではタイムアップアンドゴーテストで短下肢装具の改善効果が確認できた。

短下肢装具は既製かオーダーメイドかによらず脳卒中患者は歩行パラメータ上の改善があった。特に重症の片麻痺患者でその効果が顕著だった、


というおはなし。

写真:既製の短下肢装具


感想:

発症して間もない もっとも脚に力の入らない頃に装具を着けられていたことがある。装着のあまりの面倒臭さに暗澹たる気持ちになった思い出。

2016年6月27日

カニ歩きと後ろ歩き 片麻痺リハビリに効果的なのは、、


Comparison of the Effect of Lateral and Backward Walking Training on Walking Function in Patients with Poststroke Hemiplegia: A Pilot Randomized Controlled Trial.
2016  6月  韓国

片麻痺患者の後ろ歩き訓練と 横歩き訓練の効果を比較してみたそうな。


脳卒中片麻痺患者51人を、17人ずつ次の3グループに分けた。

*通常歩行
*後ろ歩き
*横歩き

各30分間の訓練の後、10m歩行テストおよび各種歩行パラメータの解析を行ったところ、


次のことがわかった。

・歩行速度、歩幅、歩行対称性などの点で横歩きグループが他の2グループよりも明らかに改善度が高かった。


脳卒中患者の非対称的な歩行パターンは、横歩き訓練によって改善できるかもしれない、


というおはなし。

図:横歩きリハビリ

感想:

これ↓思い出した。
後ろ歩きの効果をきっちりと検証することにした

2015年12月16日

被殻へのダメージはリハビリ後の歩行が遅い!


Does stroke location predict walk speed response to gait rehabilitation?
2015  11月  イギリス

脳の損傷位置がリハビリ後の歩行スピードに影響するものかどうか調べてみたそうな。


50人の脳卒中患者について、断層画像から脳の損傷位置と皮質脊髄路など脳組織に及ぼす範囲を調べた。

6週間のリハビリ後の歩行能力や移動能力を評価し、関連を解析したところ、


次のことがわかった。

・皮質脊髄路へのダメージは歩行スピードを除く移動能力に関連していた。

・皮質脊髄路にダメージのないグループでは、被殻、島皮質、外包、それら周辺組織へのダメージが歩行スピードに関連していた。


脳卒中リハビリ後の歩行スピードは 被殻と周辺組織へのダメージがあると遅かった。皮質脊髄路へのダメージは歩行スピードとは関連しなかったが移動能力には影響した、


というおはなし。

図:被殻と歩行スピード


感想:

オレ被殻だからな、、、

2015年12月15日

脳卒中経験者の脚の筋力は健常者の何%なのか?


Lower limb strength is significantly impaired in all muscle groups in ambulatory people with chronic stroke: a cross-sectional study.
2015  11月  オーストラリア

脳卒中経験者の下肢筋力が どのくらいなものか調べてみたそうな。


発症後1-6年 歩行可能な60人の脳卒中経験者について 両下肢の主な12種の筋肉の収縮力を調べ 健常者35人と比較したところ、


次のことがわかった。

・麻痺側の脚のすべての筋力は明らかに弱く 健常者の48%程度だった。

・特に影響が大きかったのは 大殿筋で38%、足首背屈筋 35%、股関節内転筋 38%だった。

・非麻痺脚も足首内回旋筋を除く全ての筋力が有意に弱く健常者の66%程度だった。


脳卒中経験者はたとえ歩行可能であったとしても 両脚のほとんどの筋力が健常者に比べ大きく低下していた、


というおはなし。

図:下肢筋肉

感想:

さいきん 片足首ジャンプ訓練をはじめたら 駅の階段の上りでかつてのような感覚を取り戻すことができて 静かに感動している。

2015年10月10日

背もたれ我慢すれば運動したことになるかなぁ、、


Characterizing energy expenditure during sedentary behavior after stroke.
2015  9月  オランダ

脳卒中患者のエネルギー消費量を測定してみたそうな。


リハビリ病院の平均年齢61、27人の脳卒中患者について、

臥位、座位、立位、歩行時のエネルギー消費量を測定し、臥位(安静時)の何倍に相当するか(単位:METs)で表現し、歩行能力分類と比較した。


次のようになった。

・背もたれありの座位 1.04METs、

・背もたれなしの座位 1.09METs、

・立位 1.31METs、

・車いす漕ぎ 1.91METs、

・歩行 2.52METs だった。

・歩行能力にかかわらず、座位活動に相当する1.5METs以上のエネルギー消費は車椅子漕ぎと歩行時のみだった。

・例外的に、歩行不可能患者の立位が 1.6METsだった。


座位は背もたれ有無によらずほぼ1.0METsだった。立位であっても1.5METsを下回っていた。車椅子漕ぎと歩行時のみ1.5METs以上の軽運動に相当した、


というおはなし。



感想:

背もたれなしで座ってても 立ってても、寝てるのとあんまり変わんないんだな、、

歩かないといかんな。

2015年9月4日

やや重度の脳卒中患者でもグループセラピーでじゅうぶん間に合った


Group therapy task training versus individual task training during inpatient stroke rehabilitation: A randomised controlled trial.
2015  8月  ドイツ

グループ訓練と個人訓練の効果の違いを調べてみたそうな。


脳卒中でリハビリ病院に入院中の中等度-重度の脳卒中患者73人を、グループ訓練と個人訓練に分けた。

歩行能力を改善するための訓練を1回90分間、計30セッションを6週間にわたり行った。


次のようになった。

・いずれのグループも有害事象はなかった。

・脳卒中影響尺度の移動能力面でグループ間の有意な差はなかった。

・歩行スピード、他の歩行パラメータ、ウツや疲労の面でもグループ間の差は見られなかった。


中等度-重度の脳卒中患者へのグループ訓練で、個人訓練と同等の成果が得られた


というおはなし。

写真:グループ療法

感想:

この種の研究は近い将来の遠隔リハビリを見据えたものであり、顧客の大量獲得、人件費の大幅削減を可能とする病院経営改革プランのエビデンスとして利用される、と考える。
Wiiが脳卒中リハビリに有効であることを文句なしに証明することにした

2015年8月9日

歩数計をここに着けろ. 歩みの遅い脳卒中経験者は


"Stepping Up" Activity Poststroke: Ankle-Positioned Accelerometer Can Accurately Record Steps During Slow Walking.
2015  8月  カナダ

脳卒中のあとは運動不足になりがちである。歩数計はモチベーションアップにつながるが超低速度歩行では正しくカウントされないことも多い。

そこで歩数計を着ける位置と精度を脳卒中経験者で検証してみたそうな。


脳卒中経験者43人の非麻痺側の腰と足首に歩数計(Fitbit One)を着けた。
歩行スピードを0.3-0.9m/sまで7段階に区切り歩かせた。
ビデオ映像から測った数値と歩数計のカウントを比較したところ、


次のようになった。

・腰での歩数カウントは、速度域0.8-0.9m/s を除き10%以上のエラーがあり、

・特に0.3-0.5m/s の低速度域ではカウントゼロになる被検者が少なくなかった。

・足首での歩数カウントは、速度域0.4-0.9m/s でエラー率10%以下だった。


腰位置にくらべ足首に歩数計を着けると、脳卒中経験者の超スロー歩行を より正しくカウントできる、


というおはなし。

Fitbit One ankle

感想:

スマホGPSで移動距離みればいいじゃん、って思ったけど、歩数計は屋内歩行を見れるとこが優れてるんだよな、、

2015年7月28日

短下肢装具利用者にロッカーシューズを履かせたら


The effect of different shoes on functional mobility and energy expenditure in post-stroke hemiplegic patients using ankle-foot orthosis.
2015  7月  イラン

脳卒中片麻痺患者の短下肢装具に適した靴形状を調べてみたそうな。


30人の患者を、
*短下肢装具+船底型ソールの靴(ロッカーシューズ)
*短下肢装具+普通の靴
ロッカーソールシューズ
の2グループに分け、移動能力、エネルギー消費を測定したところ、


次のようになった。

・ロッカーシューズグループでは酸素コストおよびタイム Up & Go が明らかに改善し、

・最も心地よく感じる歩行速度は増加した。


短下肢装具を使う患者がロッカーシューズを履くと、移動能力が向上し、エネルギー効率も上がる、


というおはなし。

感想:

ロッカーソールシューズ、ロッカーボトムソールズとも呼ぶ。90年代に発案されたが、転倒しやすくなる点が普及しない理由と考える。


ロッカーシューズ専門家の解説

2015年6月24日

ひごろ連続して30分以上歩いてたひとは脳卒中になってもやたら回復が良いことが明らかに


Effects of premorbid physical activity on stroke severity and post-stroke functioning.
2015  6月  ノルウェー

脳卒中になる直前の身体活動状況と、発症後の回復度との関連を調べてみたそうな。


脳卒中患者183人について発症前の歩行習慣をアンケート調査し、急性期、1年後までの神経症状、生活動作の自立度、歩行スピード、バランス能力をフォローした。


次のことがわかった。

・習慣的な歩行の持続時間と、急性期のあらゆる機能回復度に明らかな関連があった。

・1回に連続して30分間以上歩行していた患者は非常に回復が良かった。

・歩行とバランス機能に関しては1年後も同様の関連を示していた。


発症前の歩行習慣と回復度に明らかな関連が見られた。30分以上歩行する習慣があると脳卒中になっても順調に回復できるだろう、


というおはなし。

歩行

感想:

歩く頻度とは関連はなかったらしい。

障害は脳のやられた位置で必ずしも決まるわけではなくて、しぶとい人というのはあまり乗り物に頼らない性向を持っていたりするのかもしれんね、、

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