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2018年2月13日

脳卒中患者のリズム感覚と歩行


Rhythm perception and production abilities and their relationship to gait after stroke.
2018  2月  カナダ

脳卒中患者のリズム能力と歩行対称性との関係をしらべてみたそうな。


慢性期脳卒中患者39人と健常者21人ついて、
Beat Alignment Test :BAT(メトロノームや音楽を使ってリズムへ同期する能力、音楽とビートが同期しているかを判定する能力を評価)、
チェドックマクマスター脳卒中評価 :CMSA、
歩行非対称性テスト :TGA、
をおこない比較したところ、


次のことがわかった。

・脳卒中患者のリズム感受性は健常者よりも低かった。

・脳卒中患者のリズム感受性はCMSAの脚足スコアとあきらかに相関していたが神経症状や認知機能との相関はなかった。

・TGAスコアはCMSA脚スコアとあきらかに相関し、リズム生成能力の低下で説明できた。
脳卒中のあとリズム感受性が低下していた。歩行の非対称性はリズム生成能力の低下と関連していた。歩行タイミングを知らせるリズミカルな音響刺激が有効かも、


というおはなし。

図:メトロノーム

感想:

脚が麻痺していてテンポよく歩けないからリズムが乱れるのかと思ってたけど、
先にリズム感が低下したがゆえにテンポよくあるけないってことなのかね。

2018年1月21日

サポートつき立ちっぱなし訓練の効果


Passive standing as an adjunct rehabilitation intervention after stroke: a randomized controlled trial.
2015  7月  イタリア

脳卒中患者をサポートしながら立位を維持させる訓練は麻痺脚や体幹の筋肉を刺激し のちの歩行訓練にそなえさせる効果が期待できる。

これまでの研究ではサポート付き立位維持訓練の有用性について結論がでていない。

そこで よりくわしくしらべてみたそうな。


発症から4週間以内で歩行機能に重い障害のある脳卒中患者75人について、つぎの3グループに分けた。

*手すりサポート付き立位維持訓練を1日に40分間、
*朝晩20分ずつ、
*通常の理学療法のみ、

3ヶ月後の運動機能、自立度、歩行能力を評価 比較したところ、


次のようになった。

・有害事象はなかった。

・全グループで改善がすすんだが、

・すべての指標でグループ間のあきらかな差はなかった。

サポート付き立位維持訓練には特別な効果を確認できなかった、


というおはなし。
図:サポート付き立位維持訓練の効果

感想:

入院中暇すぎて、病室のベッドの柵に手をそえてひたすら立ち続ける修行をしていた。

けど突っ立っているだけだと骨密度低下の予防にもならない。
骨密度の低下をふせぐ立ち上がり動作とは
もしいま入院中なら、Netflixでアクション映画を観てるとおもう。
動作観察療法というのがあって、、、

2018年1月10日

脳卒中経験者の方向転換 二重課題のとき


The performance of stroke survivors in turning-while-walking while carrying out a concurrent cognitive task compared with controls.
2017  12月  香港

歩行中の方向転換動作には視覚、前庭感覚、体性感覚を統合する高度な認知機能が要求される。

じっさい高齢の脳卒中患者の転倒のおおくは方向転換中におきる。
方向転換中の転倒はまっすぐ歩行時の転倒にくらべ大腿部骨折が7.9倍起きやすいという報告もある。

そこで脳卒中患者に認知課題を与えたときの歩行中の方向転換動作の変化を、健常者とくらべてみたそうな。


脳卒中経験者59人と健常者45人について
聴覚ストロープテストの反応時間と精度 および
歩行中の方向転換動作に要する時間とステップ数を測定し、
さらに両者を組み合わせたとき(二重課題)の結果も比較した。


次のようになった。
・脳卒中経験者は二重課題時に正答精度があきらかに低下したが、反応速度に変化はなかった。

・方向転換動作については単一課題時と二重課題時でほぼおなじだった。

・健常者とくらべ脳卒中経験者はいずれの課題でも反応時間が長く精度は低かった。

・おなじく脳卒中経験者の方向転換にかかる時間とステップ数は健常者よりも大きかったが、

・二重課題にしたときの変化割合(dual-task cost)は健常者とあきらかな差がなかった。

脳卒中経験者では方向転換動作を優先するために認知課題を犠牲にしているようにみえた、


というおはなし。
図:

感想:

注意リソースの競合理論というのがあって、1)注意リソース自体の減少、2)注意リソース分配能力の低下、3)要求される注意リソース量の増加、
二重課題もんだいは これらの組み合わせで説明がつくらしいんだけど、

じぶんにあてはめると 注意リソースの総量は変わらないけれど 麻痺した手足を操るためにあらたにおおくの注意を要するため 結果として足らなくなる、
そういう印象がある。

[二重課題 歩行]の関連記事

2017年12月18日

後方歩行トレーニングの効果


A Backward Walking Training Program to Improve Balance and Mobility in Acute Stroke: A Pilot Randomized Controlled Trial.
2017  12月  アメリカ

後方歩行トレーニングは膝への負担がちいさいことから整形外科シーンで用いられることがある。

脳卒中患者の後方歩行では視覚的に予期できない状況への対処や通常とは異なる運動パターンから、バランス改善と転倒予防効果が期待できる。

そこで後方歩行トレーニングの実行可能性と効き目を実験で確かめてみたそうな。


発症から1週間ほどの脳卒中患者18人について、
後方歩行トレーニング(BWT)と立位バランストレーニング(SBT)にわけ、1回30分間のセッションを8回行いその前後と1ヶ月後までの歩行 バランス能力を比較した。


次のようになった。

・トレーニング直後、前方歩行速度は BWT: 0.75 m/s; SBT: 0.41 m/s、

・後方歩行速度は BWT: 0.53 m/s; SBT: 0.23 m/s で いずれもBWTグループが高く、

・1ヶ月後もBWTグループがすぐれていた。

・バランス能力も "Activities-Specific Balance Confidence Scale" でBWTグループがあきらかにすぐれていた。

1回30分間の後方歩行トレーニングを1週間おこなったところ、前方後方への歩行速度とバランス能力がおおきく改善した。後方歩行トレーニングは転倒防止に役立つかも、


というおはなし。
図:後ろ向き歩行訓練

感想:

公道で後ろ歩きは危ない。グーグルグラスに後方カメラをつないでクールにバックしたい。
後ろ歩きの効果をきっちりと検証することにした

2017年12月16日

腕をぐるぐるさせると歩行が改善するしくみ


Rhythmic arm cycling training improves walking and neurophysiological integrity in chronic stroke-the arms can give legs a helping hand in rehabilitation.
2017  12月  カナダ

人の脊髄には四足歩行時のなごりから手足を周期的に連動させる仕組み "Central Pattern Generator" (CPG) がある。

そこで脳卒中患者の腕を周期的に運動させることでCPGネットワークを活性化させ歩行能力を改善できるものか実験してみたそうな。


慢性期脳卒中患者19人について、ハンドエルゴメータで上肢回転運動を1秒1回転ペースで30分間おこなった。

これを週3回x5週間おこない、前後での歩行 バランス能力を比較した。

また各筋力、橈骨神経の皮膚反射や両ヒラメ筋のストレッチ反射もしらべた。


次のようになった。

・麻痺脚の足底筋、背屈筋の活動が強化され、

・ヒラメ筋ストレッチ反射の増強から四肢間カップリングの増強が考えられた。

・歩行、バランス能力も改善を示した。

アームサイクリングによってCPGネットワークに変化が起き、四肢間の結合が強まり歩行能力の改善につながったと考えられる、


というおはなし。

図:アームサイクリングセラピー

感想:

だから歩行には腕の振りが重要で、たとえばトレッドミル訓練で体重支持機能がない装置だと 両腕は手すりを掴んでいることになり、腕振りができず訓練効果があがらないんだって。

2017年9月8日

短下肢装具はやっぱり特注品がいいの?


Bespoke versus off-the-shelf ankle-foot orthosis for people with stroke: randomized controlled trial.
2017  8月  イギリス

脳卒中経験者が使う「短下肢装具」について、個人にあわせてあつらえた特注品(ビスポーク)と既製品のどちらが快適かつ安全で効果的なのかについての研究はほとんどないのでしらべてみたそうな。


脳卒中経験者139人について特注品グループ69人と既製品グループ70人にわけて
6週間後、12週間後の満足度、有害事象、移動能力、転倒恐怖心、歩行スピード、歩幅などを評価し 比較したところ、


次のことがわかった。

・長期的満足度は 72% vs. 64%で特注品グループが高かったが統計的有意な違いではなかった。

・短期的な転倒恐怖心が既製品グループで低かったことを除くと、

・両グループで各評価項目の明らかな差はなかった。

短下肢装具を選ぶに際し、まずは既製品をつかってみてどうしても合わない場合にのみ特注品をつかうべきだろう、


というおはなし。

図:短下肢装具は既製品か特注品か?

感想:

「できるやつはオーダースーツ、吊るしはダメ」って はなしをよく聞くけど、がんばるとこそこじゃないよねと思う。

2017年8月24日

リハビリ中の正確な歩数を知る方法


Consumer-Based Physical Activity Monitor as a Practical Way to Measure Walking Intensity During Inpatient Stroke Rehabilitation
2017  8月  カナダ

脳卒中のあとのリハビリ入院ではとてもおおきな回復が起きるので、その訓練量を正確に把握することは重要である。

とくに歩行リハビリでは 腰に歩数計を着けた場合、測定精度は低く 歩行スピードが遅いとさらに誤差は拡大する。

StepWatch ActivityMonitor(SAM:modus health社の製品)を用いればビデオ解析の結果と96.1%の精度で測定値が一致することがわかっているが、価格が高く データ解析が難しい。

こんかい、市販の活動計 Fitbit One をもちいたときの歩数測定値をSAMとくらべてみたそうな。


発症から6週以内でリハビリ入院中の脳卒中患者21人について、健常側の足首にFitbit OneとSAMを装着し、理学療法セッション471時間分の記録を比較解析したところ、


次のようになった。

・Fitbit Oneの測定値はSAMのそれと ほぼ一致した。

・その誤差は歩行スピードで異なり、0.4m/s未満では10.9%、0.4-0.8m/sでは6.8%、0.8m/sより速いと4.4%だった。

脳卒中患者の健常足に着けたFitbit Oneでリハビリ訓練中の歩数をかなり正確に測定することができた、


というおはなし。

図:Fitbit SAM 脳卒中患者の歩行

感想:

Fitbitって やたら期待されてたわりにはぜんぜん普及してないね。

2017年8月13日

歩行対称性が改善する靴の中敷きの工夫とは


A textured insole improves gait symmetry in individuals with stroke.
2017  8月  アメリカ

脳卒中患者の歩行では麻痺足をあまり使わず健常足にたよりがちになる。

これを矯正するために健常側の靴に厚い中敷きを入れて麻痺側への体重移動を促す方法があるがあまり効果がない。

こんかい、突起物がたくさんついた中敷きを使用して歩行パラメータの改善度をしらべてみたそうな。


歩行に非対称性のみられる脳卒中患者17人について、
健常側の靴に厚さ1mmのシートに高さ3mmの突起物がたくさんついた中敷きをいれて歩行の各パラメータ(速度、頻度、歩隔、歩幅、単脚時間 等)を測定したところ、


次のようになった。

・立脚および単脚時の対称性、圧力中心のズレがあきらかに改善した。

・単脚支持時間が健常足で減少し 麻痺足で増加した。

・歩行の速度やペースは変わらなかった。

脳卒中患者の健常側の靴にイボ付き中敷きを入れたところ歩行の対称性が改善した,


というおはなし。
図:脳卒中の靴の中敷き療法


感想:

自分の経験にてらすと
歩行に際してはいまも健常な右足にたよることが多く、人混みを長時間歩くと右足のふくらはぎがまっさきにつってしまう。

歩行が非対称になる理由は
麻痺足の裏の触覚がにぶく足首に力を入れるべきタイミングがわからないため 細かな姿勢制御を健常足に頼らざるを得ないからである。

ぎゃくに中敷き療法のような小手先の工夫で健常足の支持時間が低下してしまうと歩行の安全性が損なわれると考える。

中敷き療法は足裏の感覚麻痺の改善にはまったくの無力であり、本質的な治療ではない。障害物のない実験室環境で歩行対称性を矯正できたとしても実生活にはなんの役にもたたないばかりか危険である。

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2017年7月28日

亜急性期患者へのトレッドミル訓練の効果


Treadmill training to improve mobility for people with sub-acute stroke: a phase II feasibility randomized controlled trial.
2017  7月  イギリス

脳卒中患者へのトレッドミル訓練は自立歩行の可能な者については歩行速度と持久力の向上が確認されている。

歩行に補助が必要な患者でのトレッドミル訓練の効果についてしらべてみたそうな。


発症から3ヶ月以内で歩行補助の要る脳卒中患者77人を2グループにわけ、いっぽうにはトレッドミル訓練を週2x8週間ほどこした。

もういっぽうには通常の歩行訓練を施し、両グループで総訓練時間が等しくなるよう調整した。

歩行能力 生活自立度を6ヶ月後までフォローした。


次のようになった。
・有害事象は2例のみでほとんどが訓練を完遂した。

・両グループ間で歩行能力の成果に明らかな差は生じなかった。

・たとえば移動能力を評価する "Rivermead Mobility Index"スコアの中央値は、8週間後 5 vs. 6、6ヶ月後 8.5 vs. 8 だった。

・トレッドミル訓練の強度は弱かった。

脳卒中急性期で歩行に補助の要る患者へのトレッドミル訓練は、可能ではあったが通常訓練にくらべ優れた成果はなかった、


というおはなし。
図:トレッドミル訓練の効果

感想:

トレッドミルには 施設の専門性と設備投資を象徴する意義がある。高い料金を患者に納得させるためのツールであり効果は二の次と考える。

代替手段はいくらでもあるし、じっさい入院中に誰かが使っているシーンを一度もみなかった。

2017年6月27日

二重課題で歩行能力アップ


Cognitive and motor dual task gait training improve dual task gait performance after stroke - A randomized controlled pilot trial.
2017  6月  台湾

歩きながらの、会話や 傘をさす スマホをいじるなど 二重課題動作は日常生活にあふれている。

しかし脳卒中患者は二重課題をこなす能力が非常にかぎられていることがわかっている。

脳卒中患者に対し あえて二重課題の歩行訓練をほどこすことでより改善効果を得られるとする報告があるが研究例がひじょうに少ない。

そこで歩行訓練に認知課題または運動課題を重ねたときのそれぞれの歩行改善度をしらべてみたそうな。


脳卒中で片麻痺の患者28人を、次の3グループに分け歩行訓練を施した。

*認知課題+歩行訓練
*運動課題+歩行訓練
*ただの歩行訓練のみ

認知課題グループでは、歩きながらフレーズを繰り返す、数を数える、しりとり、詩を読むなどおこない、

運動課題グループでは、歩きながら複数のボールを抱える、両手で傘をさす、楽器を鳴らす、ドリブルするなど、
の訓練を1回30分x週3回x4週間おこなった。

そのご、各グループについて、 1)ただ歩く、 2)歩きながら連続引き算、3)歩きながら水を載せたトレイを運ぶ、
の動作中の歩行パラメータ(速度、歩調、歩幅、効率)を評価 比較したところ、


次のようになった。

・連続引き算中の歩幅と歩行効率が 認知課題+歩行訓練グループで改善した。

・トレイ運び中の歩行速度、歩幅と歩行効率が運動課題+歩行訓練グループで改善した。

認知課題および運動課題を脳卒中患者の歩行訓練に重ねることにより、それぞれの状況に応じた改善が見られた。こういった訓練は簡単にリハビリに取り入れることができるのでどんどんやったらいい、


というおはなし。
図:歩きスマホ

感想:

野生のポケモンが現れると いつもは立ち止まっていたんだけど、さいきんは歩きながらモンスターボール投げられるようになった、、これも二重課題訓練の成果だと思う。

2017年5月23日

短下肢装具を始めるに適した時期は、、


Six-month effects of early or delayed provision of an ankle-foot orthosis in patients with (sub)acute stroke: a randomized controlled trial.
2017  5月  オランダ

短下肢装具は脳卒中患者の歩行の安定性をたかめるために使用されることがある。
その効果について おおくの研究があるが、いつ始めたらよいかはわかっていない。
しらべてみたそうな。


脳卒中で片麻痺の患者33人について、
発症後1週間目に装具使用を開始するグループと9週目に開始するグループにわけ、

6ヶ月後までの装具付きでの歩行やバランス能力を 隔週で測定 比較したところ、


次のことがわかった。

・6ヶ月後、両グループに歩行やバランス能力の明らかな差はみられなかった。

・しかし統計学的有意なほどではないけれど、13週くらいまでは早期に短下肢装具を開始したグループが良いスコアをだしていた。

脳卒中のあと 短下肢装具を開始する時期によって6ヶ月後の歩行やバランス能力に差はなかった、


というおはなし。
図:短下肢装具を開始する時期と歩行能力

感想:

なんとかして早くに短下肢装具を勧めたい感がにじみでている。

けど、はやい時期にこういうものに頼っちゃうと 病状が上向いてきたときに回復するチャンスを見過ごしちゃうよね。背屈を意識する訓練とか、、
脳卒中リハビリは害!? 骨折しやすくなることが判明

2017年3月5日

脳卒中患者のながら歩きのスピード


Effects of cognitive and motor tasks on the walking speed of individuals with chronic stroke.
2017  3月  中国

脳卒中患者が地域社会で必要とされる歩行能力は歩行速度に反映されると考えられる。いっぽうで歩行中の課題が歩行速度を低下させるという報告がおおくある。

そこで、脳卒中患者に認知課題と運動課題を与えたときの歩行速度の低下をくらべてみたそうな。


慢性期脳卒中患者30人について10m歩行中の課題の有無による快適歩行速度と最大歩行速度の変化 および課題の正確さを調べた。

課題は2種類あり、1つは認知課題で3の連続引き算を声に出しながらあるく。
もう1つは運動課題で水のいっぱい入ったカップをこぼさずに運ぶ。


次のようになった。
・両課題で快適歩行速度と最大歩行速度が低下した。

・認知課題は運動課題よりも 最大歩行速度におおきく影響した。

・脳卒中歴が長いほど歩行速度の維持よりも課題の正確さを優先した。

・この傾向は運動課題よりも認知課題の最大歩行速度で顕著だった。

認知課題および運動課題で脳卒中患者の歩行速度は低下した。とくに認知課題での最大歩行速度の低下が大きかった、


というおはなし。
図:課題中の脳卒中患者の歩行速度

感想:

「注意リソース」の不足が原因って書いてある。まったく同感。

自動車運転中に会話したりするのがとてもむつかしいんよ。

2016年10月6日

短下肢装具は使ったほうがいいの?


Role of ankle foot orthosis in improving locomotion and functional recovery in patients with stroke: A prospective rehabilitation study.
2016  10月  インド

脳卒中で尖足や内反足になった患者に短下肢装具が処方されることがある。

その効果を調べてみたそうな。


平均年齢42、発症6ヶ月-1年未満で痙性尖足で短下肢装具を処方された男女26人について、入院時 退院時の歩行パラメータ 機能的自立度を比較したところ、


次のようになった。

・平均入院期間は27日、

・入院時の歩行可能距離は90mで、退院時は装具あり174m、装具なし121mだった。

・歩行スピードは入院時0.4m/s、退院時は装具あり0.51m/s、装具なし0.45m/sだった。

・34.6%(9人)の患者が退院までに臨床学的有意な最小限の 歩行パラメータの改善(スピード0.16m/s増し、距離50m増し)を示した。

・この間に機能的自立度FIMの平均スコアは84→102に改善したが、完全自立レベルであるスコア115以上は15%(4人)のみだった。

短下肢装具により歩行パラメータに有意な改善を示した患者は全体の3分の1に過ぎなかった、


というおはなし。

図:短下肢装具

感想:

厳密に測定すればわかるけど目に見えるような効果はないってことか。しかも背屈筋をまったく使わなくなるので 長期的には回復が著しく遅れる。

為す術のない人がしかたなく使うもので、安易に手をださないほうがいい と考える。

2016年8月28日

自分は歩きが遅い!と自覚するひとは脳卒中の素質あり


Perceived Walking Speed, Measured Tandem Walk, Incident Stroke, and Mortality in Older Latino Adults: A Prospective Cohort Study.
2016  8月  アメリカ

歩行スピードはその人の健康状態を反映すると考えられる。そこで、脳卒中との関連を調べてみたそうな。


60歳以上のラテン系アメリカ人1486人に、自分の普段の歩行速度を主観的に(easy → very brisk まで)6段階で申告してもらい これを低速、中速、高速の3グループに分類した。

また、継ぎ足歩行(tandem walk)テストも行い正確さで2グループに分類した。

彼らを6年ほどフォローして脳卒中の発症を調べ関連を解析したところ、


次のことがわかった。

・脳卒中の発症率は、低速グループで1000人あたり年間23.2人、中速で15.6人、高速で7.6人だった。

・低速グループに比べ中速グループの脳卒中リスクは31%減、高速グループでは56%低かった。

・同様の関連が継ぎ足歩行テストについても確認できた。

歩行速度の自己評価をみれば将来の脳卒中リスクの目安になる、


というおはなし。

図:歩行スピードと脳卒中リスク

感想:

むかしから歩くのおそいんだ、、

これ↓思い出した。
歩くスピードが遅い人を見たら高血圧症と思え!

2016年8月10日

下肢の筋トレ効果を若年 高齢で比べてみた


The Effects of POWER Training in Young and Older Adults after Stroke.
2016  8月  アメリカ

脳卒中経験者は歩行が遅い。

そこで、下肢筋力トレの効果を若年者と高齢者で比べてみたそうな。


慢性期の脳卒中患者16人(40歳未満の6人と60歳より上の10人)について、レッグプレス、カーフレイズ、ジャンプなどの筋トレを24日ぶん行ったところ、


次のことがわかった。

・若年、高齢の両グループで麻痺脚、非麻痺脚ともに膝の伸展筋力が大きく向上した。

・若年グループで快適歩行速度がおおきく向上した。

・快適歩行速度は若年、高齢グループともに両脚の筋力と強く関連していた。

若年脳卒中経験者は歩行速度の改善が目的であれば筋力トレーニングが非常に効果的である、


というおはなし。

図:快適歩行スピードと麻痺足筋力


感想:

スクワットとかかと上げは毎日欠かさない。

2016年8月8日

脳卒中経験者への体力トレーニングの効果について


Physical Fitness Training for Patients With Stroke
2016  8月  イギリス

脳卒中経験者の心肺持久力、筋骨格系能力は低い。

そこで、体力トレーニングの効果を調べてみたそうな。


体力トレーニングと歩行パフォーマンスに関する過去の研究を厳選してデータを統合 再解析したところ、


次のことがわかった。

・体力トレーニングの種類は 心肺トレーニング、筋力トレーニング、両者のミックストレーニングの3つに分類できた。

・心肺トレーニングがもっとも効果が大きく、歩行スピードと持久力がほどほどに改善した。

・次いでミックストレーニングでバランス能力が少し改善した。

・筋力トレーニングのみでは統計学的有意な改善は確認できなかった。

・いずれのトレーニングも深刻な有害事象はなかった。

・QOLや認知機能への影響についてはデータが少なく結論がでなかった。

脳卒中経験者への心肺トレーニングまたは筋力トレーニングとの組み合わせは 移動能力やバランス機能の改善にいくらか効果があった、


というおはなし。

図:脳卒中患者への体力トレーニング


感想:

さいきん、筋トレあとのひどい耳鳴りが完全に消えたので次のレベルへの可能性を感じている。

2016年7月1日

短下肢装具はオーダーメイドがいいの?


The influence of an ankle-foot orthosis on the spatiotemporal gait parameters and functional balance in chronic stroke patients.
2016  5月  ベルギー

脳卒中片麻痺患者への短下肢装具の種類と効果の差を調べてみたそうな。


慢性期の脳卒中片麻痺患者15人についてタイムアップアンドゴーテストを行い20秒を境に軽症グループ(9人)と要支援グループ(6人)に分け、

*短下肢装具なし、
*既製の短下肢装具(Maramed社)、
*オーダーメイド短下肢装具(Y-tech社)、

のそれぞれの状態での歩行の時間空間的パラメータの測定を各1週間空けて行い 解析したところ、


次のことがわかった。

・いずれの短下肢装具も通常歩行スピード時の単脚時間が増え、両脚時間が減少、歩幅が明らかに改善した。

・さらに最大スピード時に オーダーメイド装具では歩速 歩調が改善していた。

・グループ間での装具の種類による明らかな差は見られなかった。

・バランステストではタイムアップアンドゴーテストで短下肢装具の改善効果が確認できた。

短下肢装具は既製かオーダーメイドかによらず脳卒中患者は歩行パラメータ上の改善があった。特に重症の片麻痺患者でその効果が顕著だった、


というおはなし。

写真:既製の短下肢装具


感想:

発症して間もない もっとも脚に力の入らない頃に装具を着けられていたことがある。装着のあまりの面倒臭さに暗澹たる気持ちになった思い出。

2016年6月27日

カニ歩きと後ろ歩き 片麻痺リハビリに効果的なのは、、


Comparison of the Effect of Lateral and Backward Walking Training on Walking Function in Patients with Poststroke Hemiplegia: A Pilot Randomized Controlled Trial.
2016  6月  韓国

片麻痺患者の後ろ歩き訓練と 横歩き訓練の効果を比較してみたそうな。


脳卒中片麻痺患者51人を、17人ずつ次の3グループに分けた。

*通常歩行
*後ろ歩き
*横歩き

各30分間の訓練の後、10m歩行テストおよび各種歩行パラメータの解析を行ったところ、


次のことがわかった。

・歩行速度、歩幅、歩行対称性などの点で横歩きグループが他の2グループよりも明らかに改善度が高かった。


脳卒中患者の非対称的な歩行パターンは、横歩き訓練によって改善できるかもしれない、


というおはなし。

図:横歩きリハビリ

感想:

これ↓思い出した。
後ろ歩きの効果をきっちりと検証することにした

2015年12月16日

被殻へのダメージはリハビリ後の歩行が遅い!


Does stroke location predict walk speed response to gait rehabilitation?
2015  11月  イギリス

脳の損傷位置がリハビリ後の歩行スピードに影響するものかどうか調べてみたそうな。


50人の脳卒中患者について、断層画像から脳の損傷位置と皮質脊髄路など脳組織に及ぼす範囲を調べた。

6週間のリハビリ後の歩行能力や移動能力を評価し、関連を解析したところ、


次のことがわかった。

・皮質脊髄路へのダメージは歩行スピードを除く移動能力に関連していた。

・皮質脊髄路にダメージのないグループでは、被殻、島皮質、外包、それら周辺組織へのダメージが歩行スピードに関連していた。


脳卒中リハビリ後の歩行スピードは 被殻と周辺組織へのダメージがあると遅かった。皮質脊髄路へのダメージは歩行スピードとは関連しなかったが移動能力には影響した、


というおはなし。

図:被殻と歩行スピード


感想:

オレ被殻だからな、、、

2015年12月15日

脳卒中経験者の脚の筋力は健常者の何%なのか?


Lower limb strength is significantly impaired in all muscle groups in ambulatory people with chronic stroke: a cross-sectional study.
2015  11月  オーストラリア

脳卒中経験者の下肢筋力が どのくらいなものか調べてみたそうな。


発症後1-6年 歩行可能な60人の脳卒中経験者について 両下肢の主な12種の筋肉の収縮力を調べ 健常者35人と比較したところ、


次のことがわかった。

・麻痺側の脚のすべての筋力は明らかに弱く 健常者の48%程度だった。

・特に影響が大きかったのは 大殿筋で38%、足首背屈筋 35%、股関節内転筋 38%だった。

・非麻痺脚も足首内回旋筋を除く全ての筋力が有意に弱く健常者の66%程度だった。


脳卒中経験者はたとえ歩行可能であったとしても 両脚のほとんどの筋力が健常者に比べ大きく低下していた、


というおはなし。

図:下肢筋肉

感想:

さいきん 片足首ジャンプ訓練をはじめたら 駅の階段の上りでかつてのような感覚を取り戻すことができて 静かに感動している。

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