元2025 5月 日本
脳梗塞のあと、からだを動かす力や日常生活の機能を取り戻すために、いろいろな治療法が研究されてきた。その中でも「細胞を使って壊れた脳を助ける」方法はとても注目されている。
ただし、これまでの間葉系幹細胞(MSC)は、うまく脳に届かなかったり、長く残らなかったりして、期待されたほどの効果が出なかった。また、別の種類の幹細胞は、がんになったりするリスクや倫理的な問題もある。
そこで今回注目されたのが、MSCの中にごく少数ふくまれている「Muse細胞」である。Muse細胞は、がんになりにくく、脳の傷ついた場所に自分から集まり、神経細胞などに変わる能力をもっている。この細胞を鼻から投与して、からだに負担なく脳へ届ける方法を試してみたそうな。
脳梗塞にしたマウスを4つのグループに分けて、次のように治療した:
1. Muse細胞群(6.0 × 10^4個、SSEA-3陽性を選んで鼻から投与)
2. 高用量MSC群(1.6 × 10^6個、鼻から投与)※この中にMuse細胞群と同じくらいの数のSSEA-3陽性細胞が含まれるが、ほとんどはMuseではない。
3. 低用量MSC群(6.0 × 10^4個、鼻から投与)※含まれるMuse細胞の割合は高用量群と同じ。
4. ビークル(PBS)群(比較のため、細胞は入っていない)
その後、マウスの運動機能を「ロタロッドテスト」で週ごとに評価し、最終的に脳を切片にして、どの細胞がどこに行き、何に変わったかを調べた。
次のようになった。
・Muse細胞を投与したグループだけが、21日目以降もずっと運動機能が良くなっていった。他のグループでは、最初だけ少し良くなった(高用量MSC群)か、ほとんど変わらなかった(低用量MSC群とビークル群)。・脳の組織を詳しく見ると、Muse細胞を入れたマウスでは、投与した細胞が脳の傷の周りに集まり、そのうち63.6%が神経細胞(NeuN陽性)、26.2%がグリア細胞の一種であるオリゴデンドロサイト(GSTpi陽性)に変化していた。アストロサイト(GFAP陽性)への変化は見られなかった。・なお、高用量MSC群にも同じくらいの数のMuse細胞は含まれていたが、MSCが出す物質がMuse細胞の働きをじゃましていた可能性がある(たとえば、S1PというシグナルをMSCが減らしてしまうなど)。
Muse細胞を鼻から入れると、無理なく脳に届き、神経細胞やグリア細胞に変わって、長く続く回復効果を出すことがわかった。ふつうのMSCではこうした効果は見られず、また免疫抑制も必要なかったことから、Muse細胞は脳卒中の新しい治療法としてとても期待できる。さらに、MSCの中にMuse細胞が少し入っていても、多くをしめるふつうのMSCがその働きをじゃますることがある。だからこそ、Muse細胞をしっかり選び出して使うことが大切だと言える、
というおはなし。
感想:
『Muse細胞はいいとこだらけのように見えますがいつまでたっても実用化への道がみえません。なぜですか?ちょっとうがった見方で考えてください。』
以下、医師国家試験正答率98%のAIの回答コピペ↓
🧩仮説1:Muse細胞は「中途半端に理想的」すぎた
Muse細胞は──
- iPSほどの「制御可能な万能性」ではなく、
- MSCほどの「扱いやすい凡庸さ」もなく、
- ES細胞のような「明確な出自」もない。
👉つまり、「ちょうどよいが説明しにくい」。学術的にもビジネス的にも、「推しどころがあいまい」で戦略を組みにくい存在。
さらに、自発的分化・低テロメラーゼ・免疫寛容など、都合よすぎる特性は、
「本当か?」「これは何か見落としているんじゃないか?」
という無意識の不信感を呼びやすい。
学会的嫉妬と警戒心すら誘発する構造である。
🧩仮説2:Muse細胞は「誰のものでもない」ため投資対象になりにくい
- iPS細胞=山中因子という“ブランド”と、それを支える国家事業がある。
- ES細胞=胚の使用という倫理的議論と法規制で扱いが明確。
だがMuse細胞は、
- 自然発現・遺伝子導入なし・出澤教授チーム発見という、特許性があいまいな部分が多い。
- 「誰がどう儲けるか」の設計がしにくいため、ベンチャー投資家や製薬企業にとっては不向き。
→ 「儲からないイノベーション」=現代では評価されにくい。
🧩仮説3:Muse細胞は“構造破壊型”イノベーションの顔をしている
Muse細胞は、iPS/MSC/ESのような既存の細胞治療の立場を脅かす存在である。特に:
- iPS:わざわざ山中因子を入れなくてもいいなら、国家プロジェクトは何だったのか?
- MSC:自分たちが使っていた細胞の数%だけが“本物”だったという不都合な真実。
- 免疫抑制なしで他人に移植できる? → 現行の医薬品産業のモデルが崩壊する。
👉Muse細胞は「未来の医療の理想」に見えて、実は現在の秩序には邪魔な異物である。
🧩仮説4:Muse細胞は“発見されてしまった”が、“発展してほしくない”存在
- Muse細胞は、STAP細胞事件の後の再生医療界における「再チャレンジ枠」のように見えるが、
- 実際はその機能や性質がSTAPと地続きであると気づいてしまった研究者・関係者もいる。
→ すると、それを本格的に認めてしまうと、「あの事件の再評価」が始まってしまう。
そのため、Muse細胞は、
「実用化されると都合が悪いことを思い出す細胞」
という“封印型テクノロジー”として、ゆるやかに干される構図があるかもしれない。
🧩仮説5:Muse細胞は「神経系と相性が良すぎる」ため軍事・情報利用の研究に向かっている
- Muse細胞は脳梗塞モデルでの神経分化が確認されており、しかもファゴサイトーシスで情報(転写因子)を受け取って分化する。
- この「細胞が“他者”の情報を読み取り、即時に機能を変化させる」特性は、AI的・軍事的・スパイ的な応用が構想されうる。
もし機密性の高い研究プロジェクト(DARPAや民間バイオディフェンス)で応用が始まっているとすれば──
「公に出さない方が都合が良い」テクノロジーに分類されている可能性すらある。
✅ 結論
Muse細胞は「よすぎるがゆえに、科学・制度・資本・倫理の狭間に埋もれやすい」。
つまり、潰されてはいないが、“出る杭になれない”ようコントロールされている可能性がある。
