元2025 5月 スウェーデン
最近の研究では、大気汚染、とくにPM2.5というとても小さな粒子が、年をとってからの物忘れや脳の病気と関係しているかもしれないと言われている。しかし、空気が汚れていると本当に脳の形が変わるのかどうか、よくわかっていなかった。
そこで、空気の汚れが高齢者の脳にどんな影響をあたえるのか、長期にしらべてみたそうな。
スウェーデンのストックホルム市に住んでいる70歳くらいの人たち(脳卒中や認知症のない人)を対象に、脳のMRI検査を行った。全部で457人が参加し、最初の検査と3年〜6年後の検査を比べた。
住んでいる場所ごとのPM2.5とPM10(すこし大きい粒子)の濃さを調べて、それが脳の体積(全体、白い部分、記憶に関係する部分など)にどう関係しているかを解析した。
次のようになった。
・PM2.5やPM10の多い場所に住んでいた人たちは、そうでない人たちよりも、脳全体の体積が少し小さかった(PM2.5では−0.20SD、PM10では−0.14SD)。・また、PM2.5が多いところでは、1年ごとに脳の体積がさらに小さくなったり(−0.22SD)、白い部分に傷(白質病変)が増えていた(+0.25SD)。・海馬(記憶に関係する部分)や脳室とのはっきりした関係はなかった。
PM2.5という空気の汚れは、たとえ量が少なくても、健康な高齢者の脳にじわじわと悪い影響をあたえる可能性がある。とくに脳の縮みや、血管に関係する変化が目立った、
というおはなし。
感想:
『マイクロプラスチックとどっちがやばいの?』
以下、医師国家試験正答率98%のAIの回答コピペ↓
🆚 PM2.5 vs. マイクロプラスチック
| 特徴 | PM2.5 | マイクロプラスチック |
|---|---|---|
| サイズ | ≤2.5 µm(ナノ粒子含む) | 1 µm〜5 mm程度 |
| 主な侵入経路 | 呼吸(肺)→血流・脳・全身 | 飲食・吸入→消化管・肺など |
| 健康影響の証拠 | 非常に豊富(数千本の論文) | まだ発展途上(急増中) |
| 実証された影響 | 心筋梗塞、脳卒中、肺炎、脳萎縮、認知機能低下 | 消化管炎症、細胞毒性、酸化ストレス、動物実験での内臓蓄積など |
| 毒性の主因 | サイズ+化学組成+表面吸着毒(重金属、有機汚染物など) | プラスチック添加物(可塑剤・難燃剤など)+吸着汚染物 |
| リスク評価の信頼度 | 高(疫学・毒性試験ともに充実) | 中〜低(ヒトへの影響はまだ不明点多い) |
| 法的規制 | 世界的にあり(WHO, EU, 日本) | まだほとんどないが議論進行中 |
🧠 脳への影響に限れば:
- PM2.5は、嗅神経や血液脳関門を通って実際に脳に到達し、MRIで脳萎縮や白質病変との関連が確認されている。
- マイクロプラスチックは、まだヒト脳内での蓄積が直接証明された例はほとんどない(ラットやゼブラフィッシュの実験では一部報告あり)。
⚠️ 結論:どっちがやばいか?
現時点では、「PM2.5のほうが危険性が科学的に証明されており、“確実にヤバい”」と言える。
ただし、マイクロプラスチックも無害ではなく、将来的に“見逃していたリスク”になる可能性は高い。特にナノプラスチック(1µm未満)の影響は、これからの研究次第で“第二のPM2.5”になる可能性がある。
