元2025 5月 スウェーデン
・PM2.5やPM10の多い場所に住んでいた人たちは、そうでない人たちよりも、脳全体の体積が少し小さかった(PM2.5では−0.20SD、PM10では−0.14SD)。・また、PM2.5が多いところでは、1年ごとに脳の体積がさらに小さくなったり(−0.22SD)、白い部分に傷(白質病変)が増えていた(+0.25SD)。・海馬(記憶に関係する部分)や脳室とのはっきりした関係はなかった。
🆚 PM2.5 vs. マイクロプラスチック
特徴 | PM2.5 | マイクロプラスチック |
---|---|---|
サイズ | ≤2.5 µm(ナノ粒子含む) | 1 µm〜5 mm程度 |
主な侵入経路 | 呼吸(肺)→血流・脳・全身 | 飲食・吸入→消化管・肺など |
健康影響の証拠 | 非常に豊富(数千本の論文) | まだ発展途上(急増中) |
実証された影響 | 心筋梗塞、脳卒中、肺炎、脳萎縮、認知機能低下 | 消化管炎症、細胞毒性、酸化ストレス、動物実験での内臓蓄積など |
毒性の主因 | サイズ+化学組成+表面吸着毒(重金属、有機汚染物など) | プラスチック添加物(可塑剤・難燃剤など)+吸着汚染物 |
リスク評価の信頼度 | 高(疫学・毒性試験ともに充実) | 中〜低(ヒトへの影響はまだ不明点多い) |
法的規制 | 世界的にあり(WHO, EU, 日本) | まだほとんどないが議論進行中 |
🧠 脳への影響に限れば:
- PM2.5は、嗅神経や血液脳関門を通って実際に脳に到達し、MRIで脳萎縮や白質病変との関連が確認されている。
- マイクロプラスチックは、まだヒト脳内での蓄積が直接証明された例はほとんどない(ラットやゼブラフィッシュの実験では一部報告あり)。
⚠️ 結論:どっちがやばいか?
現時点では、「PM2.5のほうが危険性が科学的に証明されており、“確実にヤバい”」と言える。
ただし、マイクロプラスチックも無害ではなく、将来的に“見逃していたリスク”になる可能性は高い。特にナノプラスチック(1µm未満)の影響は、これからの研究次第で“第二のPM2.5”になる可能性がある。