元2022 11月 トルコ
頸部を走る迷走神経を電極の体内埋め込みなしに電気刺激できる装置が頭痛対策用に2017年からFDA承認されている。
脳卒中への迷走神経刺激で梗塞体積を小さく抑える効果が動物実験で報告されているが、この非侵襲的刺激装置の脳卒中患者での安全性についての報告はほとんどないのでくわしくしらべてみたそうな。
脳梗塞61人と脳内出血8人について、発症後6時間以内に装置「gammaCore」を用いて頸部迷走神経を経皮的に電気刺激した。
迷走神経が刺激され唇が垂れ下がりかつ、患者が耐えうるギリギリ大きな刺激を1回2分間与えた。
対照群の偽刺激は迷走神経を外れた筋肉刺激とした。
24時間後までの有害事象と梗塞の拡大度を評価した。
次のようになった。
・複数指標での安全性は、対照群の32.0%、刺激群47.7%で達成された。・すべての被験者が刺激メニューを完遂した。・高用量の刺激を与えた群では梗塞拡大率が63.3%、偽刺激群では184.2%に及んだが有意な差ではなかった。