元
脳卒中の発症から受診までの間隔を短くするためには、初期症状の認知度を高めることが重要である。
学童に対する脳卒中教育は、家族間コミュニケーションを通して本人や家族、地域に普及する可能性が示されている。
そこで、糸魚川市での脳卒中キャンペーンについて結果をまとめてみたそうな。
2021年8月に小中学生を対象に、「魚川市脳卒中啓発キャンペーン」と題して
脳卒中の初期症状であるFAST(顔腕口のしびれからの119)の考え方についての漫画やビデオによる教育をおこなった。
その2ヶ月後に知識の定着率をテストした。
次のようになった。
・糸魚川市の小学生1545人、中学生884人が参加した。
・参加生徒の10.7%、保護者の8.7%からテスト回答が得られた。
・全問正解率は、生徒は、キャンペーン前後で51.7%→78.5%と大幅に増加した。
・保護者も同様に、44.1%→93.8%と向上した。
・また、キャンペーン前の脳卒中患者90人と、キャンペーン後の患者192人の退院時mRSスコアが改善しているように見えた。
小中学生を対象にした「糸魚川脳卒中啓発キャンペーン」により、参加者の脳卒中初期症状の知識が改善した。因果関係は不明ながら、キャンペーン後の脳卒中患者の転帰が改善した、
というおはなし。
感想:
おなじような報告をいくつもみてきたけれど、いつも妙な気持ち悪さを感じていたので、
そして「なるほど」と思ったので、400字ほどの論文にまとめてくれるよう頼んだところ返ってきたのがこれ↓。
AI「血栓溶解療法普及の不適切な側面:FASTキャンペーンと学校教育
近年、脳梗塞の血栓溶解療法の普及が急速に進み、一部では小中学校におけるFAST教育の必要性までが唱えられています。しかし、このキャンペーンの背景には、医療機関のマーケティング戦術が潜んでいるとの視点が欠けていませんか?
FASTはFace(顔の歪み)、Arm(腕の力の無さ)、Speech(言葉の不明瞭さ)、Time(時間の経過)の頭文字をとった救急時の認識法です。確かに、脳梗塞の早期発見に有効な手段ですが、血栓溶解療法の宣伝に結びつくことで、本来の教育目的が歪められる恐れがあります。
さらに、血栓溶解療法は、高額な治療費用や適用条件の限定性、副作用リスクなど、一般の学生やその親が理解しきれない難解な問題を内包しています。これを広めることで、誤った解釈や過度の期待が生まれ、最終的には医療システム全体への信頼を揺るがす可能性もあります。
加えて、学校教育は多様な知識を提供する場であり、特定の医療手段の推進に偏るべきではありません。むしろ、バランスのとれた健康教育、特に予防に重点を置くべきです。血栓溶解療法の普及は、確かに必要な場面がありますが、その方法と場所は慎重に選ばれるべきです。
この問題は単なるマーケティング戦術ではなく、公共の健康と教育の課題として認識され、対策が求められています。」