元2023 5月 デンマーク
視覚症状をもって患者の脳卒中を判断することはむつかしい。
脳卒中ミミック(類似症状にすぎないのに脳卒中とする偽陽性の誤診)は救急部で脳卒中とされた患者の30-43%を占めるとされ、その視覚症状の原因には片頭痛や眼疾患がおおい。
脳卒中カメレオン(脳卒中なのに他の疾患とされる偽陰性の誤診)は救急部での脳卒中検査の2-28%を占めるとされるが誤診されたままの患者もおおく割合は過小評価されていると考えられる。
そこで、脳卒中患者の視覚症状を、ミミックとカメレオン患者とでくわしく比べてみたそうな。
定型的な脳卒中とミミックおよびカメレオン患者の視覚症状の報告がある研究を厳選してシステマチックレビューをこころみた。
次のことがわかった。
・脳卒中疑いの患者9248人を含む13の論文がみつかった。・ミミックとくらべて定型的脳卒中での視覚症状では、半盲、視覚喪失、視野欠損、眼球運動異常、眼球偏位、視線麻痺、眼球運動障害、視覚不注意、がおおかった。・定型的脳卒中とくらべて、ミミックでは非体系的視覚障害、かすみ目、がおおく、・カメレオンでは、視覚障害(visual disturbance)がおおく報告された。
脳卒中ミミックではかすみ目や非体系的視覚障害、脳卒中カメレオンでは視覚障害、定型的脳卒中では視野欠損などの陰性症状の頻度が高いことがわかった、
というおはなし。
感想:
脳卒中をさかいに視力が1.5→0.4になったので視覚問題には関心がある。