元2021 11月 イギリス
脳動脈瘤破裂によるくも膜下出血は死亡率が高い。
脳動脈瘤の形成と破裂に関与する改善可能な危険因子を特定することは重要である。
これまで、喫煙、アルコール、高血圧、睡眠時無呼吸症などが危険因子として挙げられているいっぽう、肥満、糖尿病、高コレステロール血症は危険性を下げる因子とされている。
これらの因子との因果関係はあきらかでないため、メンデルランダム化解析により遺伝的に予測される生活習慣因子および心血管代謝因子と脳動脈瘤の形成および破裂との関連をしらべてみたそうな。
生活習慣因子として、
カフェイン、コーヒー、不眠症、睡眠時間、身体活動、喫煙、
心血管代謝因子として、
BMI,コレステロール値、血圧、中性脂肪、糖尿病、血糖値、免疫、腎機能、
に関連する一塩基多型を変数にして解析をおこなった。
次のことがわかった。
・遺伝的に喫煙、不眠症、高血圧の程度が強くなると、脳動脈瘤の形成とくも膜下出血の両方のリスクが高くなることがわかった。・さらに、遺伝的に予測される身体活動の低下、中性脂肪の増加、肥満度の上昇、LDLコレステロールの低下が脳動脈瘤およびくも膜下出血のリスク上昇と関連する弱いエビデンスがあった。