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2025年8月5日

「歌えば脳が変わる」は本当だった!右脳が目覚める、ことば回復の“裏ルート”とは?

2025  7月  フィンランド


脳卒中の後に言葉が出にくくなる「失語症」は、患者の生活や社会参加を大きく制限する問題である。特に慢性期(発症から半年以上)の患者では、自然な回復だけでは限界があることが多い。

これまでにも、音楽を取り入れたリハビリが言葉の回復を助ける可能性があると指摘されてきた。中でも「みんなで歌う」という活動は、脳の構造そのものを変える力があることがわかってきた。しかし、脳の動きをリアルタイムで見る方法(fMRI)を使って、歌が脳にどんな変化を起こすのかを調べた研究は少なかった。

そこで、グループでの歌唱トレーニングが、脳のどこにどんな働きを引き出すのかをくわしくしらべてみたそうな。



対象は、脳卒中によって失語症になり、すでに半年以上が経過した慢性期の患者19人。参加者は2つのグループに分けられ、4か月間の「歌うリハビリ」を受ける時期をずらしながら、fMRIによる脳の測定を行った。

リハビリでは、なじみのある歌と、新しく作られた2曲のうち1曲を集中的に練習した。もう1曲は練習せず、比較対象とした。

トレーニングは、週1回の集団セッションと、週3回のタブレットを使った自宅練習を組み合わせた内容であった。歌の練習前後で脳の働きをfMRIで比較し、どの部位に変化があったかを調べた。



次のようになった。

・歌の練習を終えた後、参加者は練習した歌の歌詞をより正確に発声できるようになっていた。また、練習した歌を歌っているとき、右脳の「感覚を感じる場所(中心後回)」と「音の意味をとらえる場所(後上側頭回)」の活動が明らかに増えていた。

・とくに後上側頭回の活動は、「ものの名前を言う力(命名能力)」の改善と関係していた。つまり、歌を練習したことで右脳の特定の場所がよく働くようになり、それが言葉の回復に結びついていたと考えられる。


歌うことは、単なる気晴らしではなく、脳の別の場所に言葉の機能をバトンタッチさせる力がある可能性がある。左脳の言葉をつかさどる場所がダメージを受けた場合でも、右脳がその役目の一部を代わってくれるかもしれない、


というおはなし。

グループカラオケで失語症



感想:


『カラオケ屋にこもってひとり頑張ればいいってわけではないの?』


以下、医師国家試験正答率98%のAIの回答コピペ↓



🎤カラオケ屋にこもってひとり頑張ればいいってわけではないの?

結論から言えば、
「カラオケでひとり歌う」ことにも効果はあるが、完全には代替にならない、である。

以下に理由を3つの観点から整理する。


① 神経科学的観点:

● 一人でも脳は鍛えられる

  • 音声による発声練習や、歌詞のリズム・メロディを使うこと自体は、言語ネットワークの活性化に効果がある
  • 実際にこの研究でも、自宅用アプリ(Singalonger)を使った「ひとり練習」が含まれていた。

つまり、歌うという行為そのものは脳に刺激を与えるし、一人でも有効ではある。


② 社会的・情動的観点:

● しかし「他人と歌うこと」でしか得られない効果がある

  • 他人と声を合わせるとき、脳内ではミラーニューロン社会的同期化ネットワークが動き出す。
  • これは自己だけでなく、他者との関係を脳が意識する状態を生み、情動系や前頭前野にも作用する。
ひとりカラオケでは「声を出す訓練」にはなっても、「他人とのやりとり」や「共感による報酬系活性」は得られにくい。

③ 実際の研究デザインの観点:

● この研究は「集団での歌唱+家庭練習」のセットが前提

  • 歌うだけでなく、同じ空間で他人と歌い合うという状況そのものが治療に含まれている
  • 介護者との参加も取り入れられており、「言葉の回復=社会との再接続」という考えが基礎にある。

✴まとめ:

  • ひとりカラオケは「トレーニングの場」としては有効
  • ただし、「社会とのつながり」や「情動の活性化」など、言語リハビリにとって重要なもう半分の要素を欠いている。

✅ 結論としては:

まずはカラオケ屋でひとり歌うのもOK。ただし、それだけでは脳も心も半分しか目覚めない。
できれば、誰かと一緒に声を合わせる機会も設けてほしい。
それが、脳卒中後の「ことば」と「つながり」の両方を回復させる道である。


 

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