元2025 7月 中国
・食物繊維を多くとる女性ほど、PSDのリスクが低かった。・具体的には、1日あたりの食物繊維が1g増えるごとにPSDリスクは約8%下がった。・さらに、摂取量が最も少ないグループ(1日10g以下)に比べ、最も多いグループ(20g以上)の女性はPSDリスクが約70%も低かった。・解析の結果、食物繊維の効果は「20gくらいまで増やすと急激にリスクが下がり、その後は安定する」という非線形のカーブを描くことも分かった。
いい問いですね👏
では順を追ってお答えします。
どうして食物繊維を多く摂るとうつを防げるのか?
研究では「脳腸相関(gut–brain axis)」が大きなカギとされています。
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腸内細菌のエサになる
食物繊維は消化されずに大腸まで届き、善玉菌のエサになる。 -
短鎖脂肪酸をつくる
善玉菌が発酵すると「酪酸・酢酸・プロピオン酸」といった短鎖脂肪酸が生まれる。
これらは腸の炎症を抑え、腸のバリア機能を守る。 -
炎症を減らす → 脳も守られる
慢性炎症はうつ病の大きな要因。繊維によって炎症が減ると、脳への悪影響も減る。 -
神経伝達物質に影響
セロトニン(幸せホルモン)の約9割は腸でつくられている。
食物繊維によって腸内環境が整うと、セロトニンやドーパミンの産生が安定し、気分が落ち込みにくくなる。
👉 つまり 「食物繊維 → 腸内細菌 → 炎症や神経伝達物質を調整 → うつ予防」 という流れです。
日本人におすすめの食物繊維源(ひとつ厳選)
いろいろ候補はありますが、ひとつ挙げるなら 「大豆」 です。
- 100gのゆで大豆で約6〜7gの食物繊維
- タンパク質やイソフラボンも同時にとれる(特に女性のホルモンバランスにプラス)
- 納豆、豆腐、煮豆、きなこなど、日常的に取り入れやすい
👉 日本の食文化に根付いていて、毎日食べやすく、脳にも体にも良い万能食材といえる。
✅ まとめ
食物繊維は腸内環境を整え、炎症や神経伝達物質に働きかけることで「脳卒中後うつ」を含むうつ症状を防ぐ力がある。
日本人にとっては 大豆 を日常的に食べることが、とても有効な一歩になる。